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秋田箱のサ

 感想文がなかなか進まないなか、こやつは後に回そうかと思ったが、よくよく考えると私に期待されているのはサルアについて語ることであるように思う。というか、そうに違いない。
 出番は無きに等しいとはいえ、本人が出てきてしかも無事が確認されただけでも僥倖々々。だって開拓団の状況を考えるとあの20年間、いつ死んでいてもおかしくなかったってことなんだもん。生きててよかったよ、本当だよ……。
 箱が出るまで、複数回「『あそこそ』書籍化にあたって秋田が原稿に手を入れた結果、数行出番が増えてた」「書き下ろし分で(略)」とゆー夢を見ていた私だが、さすがに現実では多くは望んでいない。まあ夢でくらい欲望大爆発しても罰は当たらなかろう。
 しかし目下私がすべきことは夢を見ることではなく、「無理をして葬式に参列」という表現からそげてたり日々苦労しまくってたりくたびれてたり老けてたりますますいい男になっているところを行間から読み取ることだと思う。あ、あと20年間で何回死にかけたかも。
 お偉いさんになったせいか、文中で名詞になってるのを見ると(サルア派だのサルア計画だのとか)、「もぞっと」しまくったりしつつ、市の名前に兄の名前を採用してたのはなんつーか、照れた。いや照れるところではないけどなんだか照れた(笑)。教師長の名前をつけたのは、対外的にも、つまり開拓民的にも受けはよかったんじゃないかな。

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