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第3章 旅路にて
第4章 ヴィルガストの夜
『方向を間違えた…みたいだ…』
アーウィンは、つぶやいた。
『えぇ!それじゃ道に迷ったってこと!』
『そんなことはいっていないよ。ただ、遠回りすることになった、それだけだ。』
アーウィンはそういうと、再び歩き始めた。
リミはそれをただ追うだけであった。
そうして歩いていくと、かなり暗くなってきた。
『遠回りのせいだな。本当ならもうついてるはずなのに…』
『どうしよう、どうしよう、…。』
『仕方がない、この辺りに小さな泉があるから、その辺りで野宿するしかないな。』
二人は、方向を変え、野宿するところまでたどり着いた。
到着するなり、へたり込むリミ。
『疲れた〜もう動きたくない〜。』
『いろいろすることがあるんだ、立てよ。』
そして二人は、周りが安全なことを確認して、薪を集め、火を起こした。
『…本当に、大丈夫?』
『大丈夫さ。この辺りは肉食の生き物はいない。狼もなぜか近寄らないのさ。』
彼ら二人は、とりあえず、近くにある木の実などで、飢えをしのいだ。
小さいなべが荷物の中に入っていたことが幸いした。
『ところで、さっきの紐のようなものは…』
『これか?これはスリングといって石を飛ばす道具さ。これで小さい生き物なら何でも取れるぜ。』
『よかったら、使い方を教えてくれませんか?』
『いいけど、ちょっと難しいぞ』
食事中、さまざまな会話を交わした。
粗末な食事をとり終えて、二人は横になっている。
『そうだ。水浴びしよっと。』
急にそう思い立った。とりあえず、リミは疲れた体を起こし、小さな泉へと近づいた。
幸い、この世界は気候が温暖なのが幸いして、水浴びするのには適切な泉だ。
服を脱ごうとして、振り返ると、アーウィンがじっと見ていた。
『水浴びするから、ちょっと覗かないでくれる?』
というと、アーウィンは驚いたように、
『名に言ってんだよ。俺は男じゃないよ。』
『でもこっち見られるのはちょっと恥ずかしいから…』
『…俺は男じゃなくて女だ!』
『えっ…!』
驚いたのも無理はない、リミは、アーウィンのことをずっと『男』だと思っていた。
言葉遣いも乱暴だし、父親にそっくりだし…。
『それなら、何でもっと早くそう言ってくれなかったの?』
『別に必要ではないさ、そんなことは。』
こうして、リミは水浴びをした後、荷物の中にあったマントをかぶって、眠りに落ちた。
第五章 (現在原稿募集中)
(感想 この章は、新キャラクタのアーウィンの性別がわかります。
このキャラクタを女性にしたのは、キャラクタが男性だった場合、このようなキャラクタにはならず、
もっとやわらかな言葉遣いをするキャラクタになるのではないかと考えた結果です。
泉もちょっとした複線につかえます。
なお、私が次に書くときは、かなりの複線になります。)
このリレー小説の説明。
1、どの章からはじめてもかまいません(2章が気に入らないから2章から書く!というのも可)。
2、いくつもの章がダブッ手も、それらの話はすべて有効とします。
3、喧嘩、あまりに倫理上問題のあるものは不採用(このページを守るため)。
現在も投稿募集中です。ぜひ、参加してください。
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