炎色反応 第二章・17
性器をからかった指先が尻の割れ目を辿る。
体の中まではあの火も清めてくれていない。
酒と精液の入り混じったものがとろりと流れ出るのが分かる。
「んぁ……」
長々と続く口付けを、オルバンはまだやめる気配はなかった。
唇をふさがれたままの状態で、濡れた内部を指で探られる。
「ん、んっ……、んぅ………」
次第に呼吸が苦しくなり、顔を振って必死に息が出来る隙間を作りながらティスは下肢から伝わる感覚に身悶えた。
オルバンの愛撫は相変わらず的確だ。
深く埋まった指先が、ティスの一番気持ちがいいところをさっきからずっと刺激し続けている。
恐怖に強張った体が解かれていく。
「あっ、ああ、あーっ」
不意に解放された唇から大きなあえぎが漏れた。
我に返り、頬を紅潮させたティスを間近に見下ろし金の瞳が笑う。
「全く、可愛い奴だ、お前は」
オルバンはティスの上に乗った体を下に滑らせた。
少年の胸元に唇を寄せ、奇妙に優しいしぐさで固くなりかけの乳首を舐め始める。
「あ、んっ」
ぴくっと反応したティスの中で、指は変わらず蠢いている。
さっきまで自分を犯していた男たちの死の輪の中で、まだ縛られたままの腕を解放されないまま、彼は冷酷な魔法使いに抱かれようとしていた。
あまりにも現実離れし過ぎている。
そのせいか、ティスの肌は異常に敏感になっていた。
「あっ…、…す、吸わないで………」
舐め転がされ、濡れそぼったとがりを焦らすように軽く吸われた。
ぴくんぴくんと身をよじり、必死にこらえるティスを三日月のように細まった瞳が見ている。
オルバンは吸うのをやめ、代わりにとがらせた舌先ですっかり固くなった乳首の周りを円を描くようにして舐めた。
その間に少年の内壁を掻く指先に力が凝っていく。
「あッ!?」
いきなり、奥の方に何かが入って来た。
「どうだ? 酒瓶よりはいいだろう」
笑みを含んだ問いかけが胸元から響く。
何度も入れられた、球状の彼の魔力の塊。
それが大きく……まるで彼自身のように大きくなって、ティスの中に埋まっている。
「はひっ、ひあんッ」
いきなり深々と貫かれたも同じだ。
弓なりに背を逸らせ、高い声を上げるティスの両足をオルバンはいきなり胸を突くようにして持ち上げた。
その途端、埋め込まれたものが動き出す。
「あああッ!」
輝く力の塊に犯される。
魔法使いの意思で気まぐれに形や大きさを変えるそれに、ティスはいいように蹂躙された。
「ああ、ああっ、はん、ああんっ」
柔肉をえぐり、もみほぐし、時に吸い付くような感覚を与えられ続けてはたまらない。
小さな穴はぱくぱくと口を開け、内部に残っていた男たちの精液と酒をだらしなく垂れ流した。
「あん、あっ、吸っちゃ、吸っちゃだめって…! あっ……!」
開きっぱなしの唇から嬌声が漏れる。
尻肉は快楽にひくつき、あっさりと勃ち上がったものからは先走りがあふれ出た。
「どうだ、いいか」
光に犯されるティスの全てを眺めながら、オルバンはにやにやと笑って聞く。
「あ、あっ…、いい、いいっ………! い、いっちゃ……、あーっっ!」
「いい」と何度もうなずいたティスの中で、力の塊が弾けた。
その衝撃でティスは達し、粘つく液が彼の顔にまで飛び散る。
「は、あ、あ……」
さながら自らの顔に向けて射精したようだ。
少々水っぽくなった精液が、早すぎる絶頂に真っ赤に染まった顔を伝い落ちていく。
淫らな光景にオルバンは満足したように笑うと、掲げたままの両足の間に腰を押し付ける。
片手で衣の前を開き、たった今極めたばかりのそこに己の男根を突き込んだ。
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