炎色反応 第三章・16
「欲しいと言ったのはお前だろうが」
聞く耳持たず、オルバンはティスの片足を大きく抱え上げもう片方を下に下ろした。
そのまま体を横向きにさせ、イーリックの肩に上げた足をかけてしまう。
ティスの尻で、まるで吸い込まれるような感覚を味わっているイーリックは急に重みをかけられて思わず前のめりになった。
その拍子に埋まった肉塊が更に中に入り、先端に壁をこすられてティスはびくりと肩を跳ねさせた。
「あぅっ……う、動いちゃ……」
熱くぬめった肉の中がぎゅっと締まり、痛みに近いほどの強い快楽がイーリックにも返った。
彼は小さくうめき、今まで感じたことのない蕩けるような性感に戸惑っているようだ。
「きつ……い、よ、ティス…………すごい」
つぶやく声には熱い吐息が混じっている。
「イーリックさ……ああっ!」
ティスの上半身を支えて地面に座り込んだオルバンが、手を伸ばし彼の両方の乳首をつまみ上げた。
こねられ、引っ張られると、どうしようもなく体がうずく。
「んあっ……あ、あ、あっ、そんなにっ…、やめて、ああっ」
指の腹で押しつぶすようにされるたび、あえぎがひっきりなしに口から漏れた。
「胸をいじられてこれだけよがるんだからな」
オルバンに取りすがり、ひくんひくんと体を震わせるティスを魔法使いは嘲笑う。
「イーリック、もったいを付けていないでさっさと満足させてやれよ。これじゃ生殺しだぞ」
言われて、自分の方こそ生殺しの状態のイーリックは決意したようだった。
肩にかかったティスの足を掴み、もう片方の手で地面にある足を押し広げ、具合を探るようにゆっくりと腰を動かし始める。
「あ、あっ…!」
彼の意思による動きで、犯されている。
そう思うだけでティスの吐息は乱れ、迎え入れた男を締め付ける。
「ティス…あんまり締めないでくれ」
誘われるようにつぶやいたイーリックの動きは、徐々に速くなり始めていた。
ぬちゃぬちゃという音とともに、小さな尻の中を太いものが出入りする。
清潔だったはずの彼の瞳の奥には淫欲の火が灯り、自分に犯されてよがる少年に明らかに興奮しているようだった。
「はっ……やあ…ぁ、イーリック…! だめ、だめ…!」
先に注がれていたオルバンの精液に滑る彼の男根はたやすくティスを征服し、蹂躙し、淫らに鳴かせる。
腰を打ち付けられるたびにティスは声を上げ、掲げられた足をびくびくと震わせて感じていた。
「あっ! ああっ……い、いや、嫌だっ、だめ、そこはだめ…!」
突くたびに他の箇所よりきつく締まる箇所を、いつしかイーリックは見付け出していた。
そこばかりを集中的に突かれ、ティスは激しく首を振って哀願する。
「ねがっ……やめて…、おかしく、なっちゃ…」
だが聞き入れられることもなく、イーリックの突きは激しくなるばかり。
「ごめん………ティス、止まらないよ…!」
涙を浮かべ、ティスが抵抗すればするほど皮肉なことにイーリックの感じる快感は強くなっていくようだ。
彼が一突きするごとに、中に出されていたオルバンの精液が繋がった部分からあふれ出す。
代わりにイーリックの先走りが注ぎ込まれる。
イーリックは熱っぽい目で自分をくわえ込んだティスの尻を見つめ、指で尻肉を広げてもっと深くまで入って来ようとしていた。
「……くぅっ、ん、んっ……だめ、もう、もう入って来ないで…!」
オルバンの胸で泣き叫んでもイーリックの動きが休まる気配はない。
彼のものはティスの中でますますふくらんで、今にも弾けてしまいそうだ。
絶頂の予感に震えるティスにオルバンは低く笑うのだった。
「気持ちいいんだな? お前の、勃ちっぱなしだ」
確かにティスのものは硬くそそり立ち、その先端からは耐えることなく白濁が流れ落ちている。
「乳首も、気持ちいいんだろう?」
「ひいッ」
赤くなっているそこを指先でさすられただけで、鋭い性感が走りティスは悲鳴を上げた。
「相変わらず大した淫乱だ。嫌々言いながら、兄貴分に犯されてひいひいよがりやがって」
「んは……あ、あっ、い、言わなっ……あうッ」
言った途端に乳首の先に爪を立てられ、ティスは今度こそ苦痛の声を上げた。
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