炎色反応 第四章・2
従順なしぐさを確認して、オルバンは右手の指を舐めて濡らす。
その指の一本で、魔法使いの証である赤い精霊石のはまった指輪が強く光った。
「……あっ…」
むき出しにされた尻の穴に、濡れた指先が触れてくる。
オルバンは右手でそこを愛撫しながら、左手でティスの上着をたくし上げそこに唇を寄せた。
「ふあっ……、ん、んん……」
乳首を吸い上げられ、舐め転がされてティスは切ない息を吐く。
尻に回った指先も、周囲を軽くなぞった後はすぐにその奥へと潜り込んで来た。
「は…、…あぁ……」
幾人もの男を受け入れ、快楽を与えてきたティスの尻は指の一本ぐらいならたやすく受け入れることが出来る。
慣れた手付きで動き回る指先に気持ちがいいところをこすられると、そのたび小さな声が上がった。
尻を広げている指から力が抜けそうになってしまう。
「はあ、あ……オルバン様……早くぅ…」
ティスは焦れたようにねだる声を上げた。
「ああ、オルバン様の………、オルバン様の、太いの…入れて下さい……」
肉棒をねだる浅ましい言葉を吐く、少年自身のものもすでに急な角度で勃ち上がっている。
「もう欲しいのか?」
反対側の乳首に顔を寄せ、そちらをからかうように舐めながらオルバンは笑った。
尻に潜った彼の指は二本に触れ、ぬちゃぬちゃといやらしい音を立てながらそこを出入りしている。
「あ、ぁ……欲しい……です」
早く欲しい。
奥まで貫いて、めちゃくちゃに揺さぶって、熱い精液をたっぷりと注ぎ込んで欲しい。
故郷のことも、両親のことも、イーリックのことも、何も考えられなくなるぐらい犯し尽くされたい。
「そう焦るなよ。今夜は見物人もいる。まずはそいつにも楽しみをくれてやろう」
思わせぶりな台詞を吐くと、さすがにいぶかるティスの頭を彼はぐいと下に押した。
「しゃぶれ」
一瞬だけ驚いたティスだが、すぐに心得て体を前に傾ける。
その拍子につぽっと音を立て、尻に埋まっていた指が抜けた。
物足りない気分になりながらオルバンの衣の前を開き、頭をもたげている凶悪な男根をつかみ出す。
いつ見ても彼のものは太く、長く、誰のものよりも逞しい。
うっとりした目でティスはそれを見つめ、ためらわずに大きく口を開けそれを含んだ。
「……んむ」
やはり、大きい。
亀頭の部分をしゃぶるのがやっとだが、懸命に舌を這わせぺろぺろと舐めしゃぶる。
そちらに意識が集中する余り、尻を掴んでいる指から力が抜けかけた。
オルバンが目ざとく気付いて注意する。
「もっとしっかり尻を開け。よく見えるように」
さっきから、誰の目を意識しているのだろう。
かすかな笑みが含まれた命令は気になるが、今更誰にこんな姿を見られてももうあまり気にならない。
イーリックの前でオルバンに犯され、脅しを受けてイーリックにまで犯された。
あれより恥ずかしいことなんかない。
「んん、ん……んぅ」
口淫に没頭する少年を見下ろしながら、オルバンは口元に薄い笑みを刷く。
ティスの背後に広がる森の闇を見つめ、彼は指先に光を灯した。
光はすうと長い尾を引き、前屈みになって奉仕を続けるティスの尻に向かう。
さっきまでいじられていたせいで、わずかに赤らんでいる穴に光が滑り込んだ。
「んっ……!」
オルバンのものを舐めながらティスは声を詰まらせた。
直腸の中に入った力が、いきなりぐっと存在感を増す。
たちまち内側からそこを押し広げるような質量にまで育ったそれは、ゆっくりと前後に動き始めた。
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