炎色反応 第七章・30
思わずごくりと喉を鳴らしたリオールは、次の瞬間我に返り殊更に偉そうに言った。
「ああ、犯してやる…………まずはこの鞭でだ。こんなものを尻に入れられて嬉しいと言ってみろ!」
次々にひどい要求をされるレイネをとても見ていられず、ティスも斜めに視線を伏せた。
だがヴィントレッドはわずかな逃避さえ許さない。
「んっ! あ、んっ……、そこぉっ…………」
突き入れたもので内部を器用に円を描くように刺激しながら、彼もまたティスに要求してきた。
「ほら、兎ちゃんも言えよ。ヴィントレッド様に犯されて嬉しいですってな」
「……ヴィ、ヴィントレッド様に犯されて、嬉しい、ですっ……」
「もっとだ」
「あ、ああ、嬉しい、嬉しいですっ…………犯して、めちゃくちゃにして、熱いの出してぇ…………!」
ぎっちりと広げられた穴を貫かれながら、ティスは再びレイネの方を向いて叫ぶ。
羞恥と快楽で頭がぐらぐらして、もう自分が何を口走っているのかよく分からなくなって来た。
それはレイネも同じようだ。
「あっ、ああっ…………、うれし……い、そんなもので……されて、嬉しいっ……」
性器の先端からとろとろと蜜を零す、浅ましい姿で彼は熱っぽい声を出す。
「そうか、嬉しいか、もっと欲しいか……!」
レイネの痴態にますます興奮し、リオールは声高に言った。
握るところがなくなるほどに、鞭の握りをその中に突き込んでしまう。
銀の髪を振り乱し、レイネは甘い悲鳴を上げた。
「ああ! んっ…………、欲しいっ……、あっ、ああっ、もっとっ……」
薄く開いた唇の中で、赤い舌先がちろちろと踊る。
ティスより年齢が高い分、また普段との差異の分、レイネの放つ色香は凄まじくリオールの欲望を駆り立てた。
「ああ、レイネ、レイネ……! もっと言え、犯して下さいと言え、オレに入れて欲しいと……!」
また自分のものを扱きながら、同じ間隔で彼はレイネの中を突きまくる。
水の魔法使いたちが淫靡に乱れることにより、ヴィントレッドとティスの行為も激しさを増していった。
ザザも四人の熱気に当てられたらしい。
床にしゃがみ込んだ彼は、こそこそと物陰に隠れながら自分で自分を慰めている。
それをちらっと見てから、ヴィントレッドは汗ばんだティスの腰を抱え直した。
「さあ出すぞ、ティス。奥まで注いで欲しいと言ってみろ……!」
「あっ、あ、注いで下さい、いっぱい出して下さい……!」
大きな瞳を潤ませた、可憐さと淫らさが同居した表情でティスは最早ためらいなく叫んだ。
それを聞きリオールも、荒い息を吐きながらレイネを見上げて叫ぶ。
「お前も言えレイネ、奥まで突っ込んで、いかせて下さいと言え……!」
「……んっ、ああっ…………奥……、突っ込んで、いかせてっ……あ、ああぁ……!」
銀の髪が宙を舞い、ほとばしった精液が卑猥な水音を立てて床に落ちる。
ついに絶頂に達したレイネががくりと頭を垂れた時、リオールのものからも熱い液体が飛び散った。
それはまだ張り型をくわえてひくつくレイネの下腹、及び胸や上気した美しい顔の一部までを汚す。
「レイネさま……っ、んっ、ああっ、アーッ……!」
白濁にまみれて絶頂の余韻に浸る彼の姿を見ながら、ティスもまた高い声を上げて絶頂を迎えた。
きゅうきゅうとけなげに締め付ける肉壁に導かれ、ヴィントレッドも中に突き入れたまま射精する。
「ああ、ん…………あっ、つい…………」
火の魔法使いの精液が、わずかな隙間さえも満たすように注入されていく。
腹部を圧迫されるような錯覚さえ覚えながら、ティスはとろんとした瞳でそうつぶやいた。
「ほら、どうだ兎ちゃん…………濃い種を注がれて、気持ちいいか……?」
「あ、あ…………いい……、おなかが、いっぱいに……」
朦朧としながら精液を流し込まれる快楽に浸る、ティスの中からヴィントレッドはゆっくりと自身を引き抜いた。
さすがに少し緩くなった穴から、とろとろと精液が滴り落ちる。
達したティスのものも混ざっているため、二人分の白濁で床に淫らな溜まりが出来た。
「さて」
あまり萎えていない自分のものを出したままの格好で、ヴィントレッドは思わせぶりにザザを見た。
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