Don't Leave me　・１５

瞬間、ジラルドの顔に複雑な表情が浮いた。
ためらい、後悔、だが最後には満足が勝利を収める。
「分かった」
そう言うと、ジラルドは自分のものをまたアシェンの入り口に宛がった。
そのままじわりと、腰を進める。
屹立した男根が小さな尻に埋まっていくのを見つめる、赤い瞳には陶酔したような光が輝いていた。
アシェン以外の町の人々が畏怖する、それは魔の輝きだった。
「……あっ…！」
突き入られる瞬間、大きく広げられる感触は痛みを伴った。
だが一番太い亀頭を飲み込まされた後は、深く入ったものの熱と太さは飢えたアシェンの体を悦ばせることしかない。
「あ、……ん、んっ……」
ジラルドを迎え入れたことを実感する、それだけで体が高まっていく。
「痛くないか……？」
ある程度のところまで入れた段階で、ジラルドはそう聞いて来た。
「ううん……」
ゆるく首を振り、アシェンはわき上がる快楽に耐えている。
下腹で硬くなった彼のものからは、とろとろと先走りが零れ出していた。
「動くぞ……」
かすかにかすれた声で言い、ジラルドは軽く腰を揺する。
「っああ…………」
太いものが中で蠢く生々しい感触に、アシェンはくぐもった声を漏らした。
ぬちゅっ、と音を立て、一度ぎりぎりまで抜かれた。
だが次の瞬間、ジラルドは今度は一気に腰を押し出してくる。
「あーっ…！」
根元まで彼のものが埋められた。
「う、んっ……、んっ」
すでに貫かれることを覚えたとはいえ、まだまだ初物と言っていい肉体だ。
狭い通路を押し広げたものをくわえ込みはしても、動くことを許さないほどきつく肉棒を締め付ける。
「…………さすがに、まだきつい」
ジラルドも整った顔立ちをかすかに歪めてそうつぶやいた。
反面初々しい反応は、男の満足にも繋がる。
「アシェン、お前は本当に可愛い」
甘い声でささやくと、彼は深々と貫いた背に体重をかけないようにしながら再び覆い被さった。
ぴたりと寄せられた体の下、アシェンは漏れそうになるあえぎを堪えている。
震える小さな頭をいとおしそうに見つめながら、ジラルドは不意に右手をその胸元に差し入れた。
「あ、やぁっ！」
乳首を捕らえられ、アシェンは思わず声を上げてしまう。
「ここも可愛い」
低くささやいて、ジラルドは捕らえたとがりの滑らかな感触をしばし指先で楽しんだ。
「あ、んっ……やっ、いじらないで……」
初めはくすぐったいだけだったはずなのに、今はそこを触られると体に力が入らなくなる。
「だめっ……あ、ぁっ……!?」
乳首への愛撫に注意が逸れ、深く埋め込まれたものへのきつい締め付けは少しだけ緩まっていた。
そこを狙ってジラルドは本格的に抜き差しを始めた。
「はぁっ……、あっ、あぁんッ、ジラルドさんっ……！」
右手で乳首を攻めながら、左手で細い腰を掴みジラルドは少年を背後から激しく攻め立てる。
「あっ……、あ、んんっ、僕っ、奥、一番奥までジラルドさんの……！　あぁっ…！」
ギシギシと鳴るベッドの上で、後ろから犯されるアシェンの表情にすでに痛みはない。
魔物の吐き出した媚薬と精液で、彼の直腸は熱く潤っていた。
更には指で、舌でたっぷりとなぶられたそこはもう犯される悦びに目覚めている。
「アシェン……」
同じ快楽に濡れた声で、ジラルドはうっとりとその名を呼ぶ。
汗をまとった肩甲骨を甘噛みしながら、左手をアシェンの性器に回した。
「あああっ！」
三つの性感帯を同時に攻められ、アシェンが高い声を上げて仰け反る。
二人が繋がり、快楽を分け合うそこからは抜き差しのたびにぬちゅぬちゅと淫らな音が漏れていた。
「……はぁ……ん、ジラルドぉ……あ、ぁ……いいっ、よぉ………」
四つん這いの姿勢を保てなくなり、前のめりに伏したアシェンは尻だけを彼に捧げた格好になった。
力なく敷布を掴み、犯される悦びにわななく唇から熱っぽい声が漏れる。
「あっ……、僕、僕、……ああ、また……また来ちゃう…！」

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