付ける薬もないぐらい・６

そう言って、クルーガーは再びルーンの男性器に触れた。
「あぁっ……」
たちまち弱々しくあえいだルーンのそれは、かなり先を濡らしてはいたがまだ完全に精液を吐き出してはいない。
「さ、わらなッ、あっ、だめっ、師匠だめですっ……！」
見た目と違い繊細な感触の指先が、ぴくぴくと震えている性器を扱く。
意志とは裏腹に快楽を求めている体は、羞恥を吹き飛ばしてルーンを身悶えさせた。
「あっ、あっ、師匠っ、師匠また変にィっ……、あ、あ、ああんっ！」
粘液にまみれたクルーガーのもう片方の手の指が、尻の奥にひそめられた穴へと苦もなく潜り込む。
快感に支配された肉体は抵抗なく一本の指を受け入れてしまった。
「あっ、師匠やっ、そこちがっ……、あ、あ、ああっ！」
ルーンの乏しい知識でも、そこが通常の性行為で使う場所でないことは一応分かっている。
その上さっき女性器に指を入れられた時と違い、かすかな痛みを伴っているから恐怖も大きい。
だがクルーガーは弟子の訴えを無視し、未通のそこを開発するかのように指を動かした。
「やぁ、痛ッ、師匠嫌ぁ変ですっ、あ、あああああっ!?」
大きく首を振り、ルーンは異物感に抵抗する。
けれどクルーガーは更にもう一本、しとどに濡れた指を差し込んできた。
腹が中から圧迫されるような、変な気分。
おまけに二本の指で中をかき回されると、広げられた縁がぴりぴりと痛む。
「いやぁ、痛いです、ししょ、お、落ち着いて……！　あ、あっ！」
なおもそこは違うと叫ぶルーンの、前立腺の裏をクルーガーの指先が探り当てたようだ。
いきなり声が上ずったのを聞き、彼は容赦なくそこを指の腹でこすり続けた。
「ひっ、ふぁ、あっ、やっ、またっ……、あっ…………！」
先程陰核を攻められた時に近い、抗いようのない快感がルーンの体を駆け抜ける。
「あっ、何これっ、熱ぅ、嫌ぁ違うのにっ…………、ああああああっ！」
なぜこれで感じてしまうのか分からない。
訳が分からず、それだけに逆らうことも出来ず、ルーンは簡単に追い詰められていく。
やがてクルーガーの腕をきつく掴んだ状態で、彼は今度は男性器から白濁を零して絶頂を迎えた。
「あっ……、ぅ……」
放心した瞳の端から、大粒の涙が零れ落ちる。
広げられた足の間で、二つの性器からも極めた印の体液がはしたなく漏れ出していた。
本来性器ですらないところに埋めていた指を、クルーガーはゆっくりと引き抜く。
すでに蹂躙され尽くしたような風情で横たわるルーンをしげしげと観察し、彼はこう言った。
「なるほど。男の分と女の分、二回絶頂がある訳だな」
冷静につぶやく瞳の奥には、まだ果たされていない欲情の火がある。
ルーンの乱れぶりをひとしきり堪能したクルーガーは、ゆっくりと衣の前をくつろげた。
「……ししょ……？……」
彼が足元で何かしていると気付いたルーンは、恐る恐る彼を呼んでみる。
するとクルーガーは、取り出した自分の性器を少年の濡れた裂け目に押し付ける。
「あっ……」
かすかな声を上げ、ルーンは怯えた目をしてクルーガーを見た。
「し、師匠…………やっ……だめ……、ゆ、許して……」
しどけなく足を開き、恥ずかしい部分を全てさらした格好でルーンはいやいやと首を振る。
本人は本気で怯えているのだろうが、この状況での涙とその言葉は逆に誘っている風にも見えてしまう。
顔立ちの幼さとは裏腹な扇情的な姿は、加虐性癖を持つ者にはたまらない媚薬となるだろう。
だが先程まで好き勝手にルーンをいたぶっていたクルーガーの表情は、少し後悔しているようなものになっていた。
「…………最後までやらないと、治まらないんだよ。今のお前の体はな」
言い訳するようにつぶやき、細い腰に手を回す。
ぬちゅりと卑猥な音を立て、濡れた裂け目をクルーガーの性器の先が押し広げた。
内部にたまっていた愛液があふれ出し、ぬめる内部が男を包み込む。
痛みは全くなかったが、一息に奥まで突き込まれてルーンは絶望の悲鳴を上げた。
「いや、やだっ……！　ししょっ、やっ、師匠の赤ちゃん出来ちゃうっ…………！」

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