付ける薬もないぐらい 第二章・9
「元々オレはよそ者だ。ヒースが言っていたようなことを、内心考えている奴は他にもいるだろう。この辺りが貧しいのは本当のことだしな」
優しい口調に逆にルーンは切なくなる。
同時にずっと抱えていた不安が頭をもたげて来るのを感じた。
諦めを感じさせるクルーガーの口調。
仕方がないとでも言いたげなその口振りは、執着心のなさを示すものではないか。
自分がこんな体になったことをきっかけにして、村人から妙な目で見られたりしたら……クルーガーは嫌気が差して、ふいっと姿を消してしまうのではないか。
ルーンを置き去りにして、一人で。
「師匠…………師匠、やだ。行かないで……」
ぎゅっとクルーガーにすがり付き、ルーンはぐずぐずと鼻を鳴らす。
「オ……オレといてくれるの、師匠しかいないもん…………師匠お願い、どっかに行く時はオレも……!」
「……だから。何で急にそんなことを言い出したんだ、お前は」
呆れたようにつぶやいたクルーガーだが、ルーンはその腰にすがって離れようとしない。
不安げなその姿をしばらく見下ろしてから、彼は大きな手をルーンの胸元に伸ばして来た。
「あっ」
一応着せ付けられた服の上からも分かる、硬くしこった乳首をつまみ上げられる。
「あ、やん師匠、だめっ……」
くりくりと先をいじられると吐息が甘くかすれた。
たちまち感じ始めたルーンを再び抱き上げ、クルーガーはその耳元に低くささやく。
「そんなに怖かったのか? あいつらにおもちゃにされて」
高い高いするように抱き上げられた状態ではあるが、クルーガーの指先は何やら不穏な動きを始めていた。
「ひゃっ……!?」
一度は着せ付けてくれたズボンの中に、尻の方から手が潜ってくる。
尻の狭間を滑った指先に湿った割れ目を探られて、ルーンはびくんと身を震わせた。
「その割に、ここはずいぶん濡れている……」
「あ、あぁん…………!」
ぬめる指先で谷間を上下になぞられるとたまらない。
熱い液が奥からどんどん湧いて来て、師匠の指をはしたなく濡らすのが分かる。
体をくねらせ、身悶えるルーンを膝の上に抱いた格好でクルーガーは寝台に腰掛けた。
ちょうど顔の前に来た豊満な胸に、服の上から舌を這わせる。
「ひゃうッ」
ざらりとした感触を布越しに感じ、ルーンは悲鳴を上げた。
更には布を押し上げ、硬くしこった乳首を舐めしゃぶられ始めると白いあごを仰け反らせて甘い声を漏らす。
「あ、あ、ししょっ………、ししょぉ……、あん、だめえ、そこっ………」
胸のとがりを攻める一方で、女性器をなぶる指先も絶え間なく蠢いている。
下から持ち上げるようにされるのが妙に新鮮で、それゆえに快感がどう来るか分からない。
「ふや、あっ……、んッ、あ、師匠、指ぃ…………あ、あっ、入ってるぅ………」
うわごとのように漏らすルーンの中には、すでにクルーガーの指が二本挿入されている。
愛液をかき出すようにくちゃくちゃと音を立てて内側を引っ掛かれると、恥ずかしくて気持ち良くて変になりそうだった。
「熱くてぬるぬるだな…………恥ずかしい奴だ、漏らしているみたいにあふれて来ているじゃないか」
胸元に顔を寄せたままのクルーガーにそんなことを言われると、恥ずかしさと気持ち良さがもっと強くなってしまう。
「あぅ、ししょっ…………だって、師匠の、指っ……指が、やらしい動きっ……、ひいっ!?」
いきなりきつく陰核をひねられて、ルーンは大声を上げた。
痛いほどだったのに、中からどろっと蜜が出て来たのが自分で分かる。
クルーガーは低い笑い声を漏らした。
「…………ぬるぬるがあふれて、オレの手首まで伝って来たぞ?」
「あぅ、言わないでそんなっ……、あ、あっ……!」
もう片方の手が、ずっと触れられていなかった男性器に触れてくる。
女性器同様、はしたなく汁を零しているそれを節くれた指先がやわやわと握り締めた。
「こっちはまだか。あいつら女のところばかり夢中でいじっていたみたいだな」
確かめるようにつぶやいて、クルーガーはルーンのものの先をいじる。
「はぅ、んっ……!」
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