ぴくの〜ほかんこ

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[294] 精霊谷の奇跡2〜暴走モンスターズ再び〜

風のグラエナ #1☆2004.04/11(日)10:59
第21話 エレメントモンスターズ

ここからは視点切り替わって、エレメントモンスターズの視点になります。
あの6匹ですよ、あのエレメ(以下強制終了)
サンダース♂フェンリル
バクフーン♀フレイム
オオタチ♀ダガー
ピジョット♂バッカス
エアームド♀マディーン
オニドリル♀コカトリス

「よっし!皆またこの世に復活だな!」
フェンリルはガッツポーズをとって叫んだ。
「世界を支配しようとする悪しき奴ラを、ぶったたくのだ!」
オオタチのダガーがぶんぶん前足を振り回して叫ぶ。
「我等が再び戦うときが来るとはな…。」
とマディーン。
…そう、6匹は本当に復活したのだ!
「皆目的はわかってるかな?」
そこら辺でぎゃんぎゃん暴れまわっている仲間に、フェンリルは呼びか
けた。
「分かってるよ!確か精霊さんを見つけて、一緒にエレメントを影で操
る奴等を叩きのめすんでしょ!?後神様を静める!」
ダガーが叫んだ。
「そういうこと!では、エレメントモンスターズ・いざ出陣!」
…また6匹が暴走するたびが、今始まる…。
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風のグラエナ #2☆2004.04/11(日)11:17
第22話 大食いダガー

「フェンリル。どこにいるの、精霊さんたち?」
歩きながら、ダガーがフェンリルに聞いた。
「しらねーよ、だから今探してるんだろ。コカトリス、ラキル使えないの?」
ラキル、とは光のポケモン戦記でコカトリスが操作していた水晶だ。
エレメント取得機能やら、いろんな機能がついていた。
「御免、今復旧作業中なの。」
とコカトリス。
フェンリルはやれやれと首を傾げた。
「あ、あそこにダンゴやさんがあるよ。あそこで一息ついていこうよ。」
ダガーが言った。

〜ダンゴ屋〜

「おばさん、ダンゴ30本お願い。」
「あいよ。」
ダガーが頼んだ。
おばさんは三十本(串に刺さっているのだ)ダンゴを持ってきた。
1つの串に5個ダンゴが突き刺さっている。
「一匹6本、って訳ね。じゃ、いっただきま…。」
フレイムがダンゴを1本取ろうとしたが、いきなりダガーは皿を上にあげた。
「ダガー?」
「これ、あたし一人分だもん。皆自分でそれぞれ欲しい分だけ注文しなよ。」
「は?オマエそんなに食えるの?」
バッカスはあんぐり口をあけて言う。
「うん。あたし、第30回大食いオリンピック金メダリストだし。」
…そんなオリンピックがあるかって?
あるらしい、それが。
それがあるらしいこの世界では。
「なっ…マジで?あの時優勝したオオタチ、偶然ダガーと同じ名前
なのかと思ってたわ。」
「優勝者はあたしなの。ということで、いただっきまーす!」
…ダガーはダンゴ三十本を見事食べ尽くしたとさ。
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風のグラエナ #3☆2004.04/11(日)11:34
第23話 再び現われしアクア団

「ぷはー、食った食った。」
カビゴン級に膨れた腹を擦りながらダガーは満足そうに言った。
さて、それぞれ食べた団子の量は…。

フェンリル10本
コカトリス8本
フレイム7本
バッカス11本
マディーン15本
ダガー45本

え?ダガーが注文したのは30本じゃなかったんじゃないかって?
…三十本食べた後、「まだたりねぇーっ!」と叫んで更に15本追
加したのだ。
さすが大食いオリンピック金メダリストのことだけは有る。

「さて、そろそろ行くか。おばさん、はい御金。」
「はいよ。」
おばさんに金を払って、フェンリル達は出発した。

「どうしたのだ、フェンリル。」
フェンリルが急に立ち止まった。
何かを感じ取ったようだ。
「後ろに誰かいる。俺が後ろを向いたら、皆伏せろ。」
「分かった。」
「じゃあ…3…2…1…はーっ!」
フェンリルは3秒カウントした後に後ろを向いていきなり電磁砲を撃った。
「ぎゃーっ!」
次の瞬間悲鳴が。
見事命中したらしい。
「今だ!痺れてる間に縛れーっ!」
「おーっ!」
皆は悲鳴が聞こえた茂みに飛び込んだ。

「ってあんた、アクア団じゃないの。」
フレイムが腰に手を当てて言う。
バッカスはどっかで見た顔だな、と考え込んでいた。
「あ、オマエの事思い出した。」
「は?俺らアクア団と神のことで争ったって事、やっと思い出したのか?」
「いや、違う。オマエは光のポケモン戦記第1話で出てきたアクア団の
癖に泳げない男だ。」
「あーっ!本当だーっ!」
何と襲ってきたのはあの時のアクア団の癖に泳げない落ちこぼれアクア
団員だったのだ。
一体彼等はナンの目的があって、この世界に?
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風のグラエナ #4★2004.04/11(日)12:05
第24話 奴等の目的

「さあ、目的を吐きなさい。泳げないアクア団員。吐けば楽にしてあげ
るよ♪」
ダガーがネコなで声で言う。
それを聞いて、フェンリル達は呟いた。
フェ「いくらネコなで声でも。」
バ「どんなに可愛い声でも。」
ダガー以外全員「内容が怖いよダガー!」
「そうかな?」
ダガーは首を傾げた。
「あたしは普通に言っただけだよぉ。」
「どこが普通だ!ま、とにかくアクア団員。目的を吐け。」
フェンリルはぽんぽんとアクア団員の背中を叩いた。
「吐けば楽にしてやるぞ。」
「まだ言うか、ダガー!」
バッカスが突っ込む。
やっとアクア団員は話し始めた。
「え、エレメントモンスターズが永久の封印を残していなくなったから、
今度こそエレメントが取れるかと思って…で、行動開始したらま
たエレメントモンスターズが現われたから排除しろとの命令で…。」
「ふーん…ということで。」
「さようならー!」
「ぎゃーっ!」
アクア団員は近くの川に突き落とされた。
「ぎゃーっ!俺泳げねぇんだよぉ!」
光のポケモン戦記、あの時と同じ悲鳴を残して、アクア団員は流れていった。
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風のグラエナ #5☆2004.04/11(日)12:21
第25話 アクア団との戦闘

「さて。目的は聞いたし、そろそろ行くか…ってアジトも聞いてお
けば良かった!」
フェンリルが失敗したと言わんばかりにひっくり返った。
「まあ、いいではないか。アイツとはこの後もちょくちょく会う事にな
るであろうし。」
マディーンが言う。
確かに、会う事が多そうだ。
…何と無くだが。
「そだな。さて、行くか。」
フェンリル達は再び歩き出した…次の瞬間!
フェ「おわっ!」
ダ「ぎゃーっ!?」
バ「おーっ!」
マ「はぁっ!?」
フ「ひえー!?」
コ「きゃーっ!?」
…何と突然フェンリル達が踊り出した。
銃弾が連続で彼らの足元に飛んできているのだ。
見事なダンスだ(ぇ。
「だ、誰じゃっ!」
銃弾の音が止まってはあはあ言いながらマディーンが回りに向かって叫んだ。
「アクア団幹部・ノールだ…。」
「あ、アクア団!?」
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風のグラエナ #6★2004.04/11(日)12:32
第26話 アクア団との戦闘

ノールの後ろから、沢山のアクア団下っ端が現われた。
皆銃を構えている。
「さあ、死にたくなかったらエレメントの場所を教えてもらおうか。」
「(影でエレメントを操ってるのはこいつではないな)…知らん。」
「知らないとはナンだ。エレメントモンスターズの癖に。」
「黙れ。」
フェンリルは思いきり相手を睨みつけた。
「教えてくれれば、殺しはしないのだが。」
「勝手に殺せば。殺したらエレメントの場所、ワカンナイもんね。」
ダガーが突っ込む。
「小賢しい…皆、撃て!」
「はいっ!」
「本当に撃って来たー!」
「メタルコート!」
フェンリル達はメタルコートで今度は踊らずうまくバリアした。
「オマエ…本当に私達を殺す気だな…。」
マディーンがメタルコートから顔を覗かせて言った。
「ああ、そうだ。言わなければ殺す。もう一人私達にはエレメントの場所を教えてくれそうな人がいてね…ま、その人は今行方不明だから場所が知れてる君達に聞こうと思ったのさ。」
「誰が言うかアホ!よし、皆で叩くぞ!」
「おーっ!」
果たして、フェンリル達の運命はいかに!?
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風のグラエナ #7☆2004.04/11(日)13:29
第27話 再び大爆発

「チッ!数が多い…キリが無いぞ!」
電磁砲を撃ちまくりながらフェンリルが舌打ちする。
「ねぇ、皆あれ撃ちましょうよ、あれ!」
フレイムがバック転して相手の攻撃をかわしながら叫んだ。
「よし、行くぞ!ダガー!」
「分かってるよ!波乗りぃっ!」
ダガーが波乗りをする。
団員は波に巻き込まれた。
が、しぶとく泳ぎつづけてくる。
「雷ぃっ!」
次にフェンリルが波に雷を落とした。
団員の殆どが動かなくなる。
水は電気に分解されて無くなった。
「下っ端達!…麻痺作戦か、早く麻痺治しを使え!」
ノールが叫んだ。
が。
「麻痺作戦じゃないのよ。」
フレイムは不敵に笑った。
そして…。
「皆、どいてて!必殺火炎放射っ!」
さっきまで水があったところにフレイムの火炎放射が入る。
すると、大爆発が起こった!
「ぎゃーっ!」
「ぬぁーっ!?」
ノールとその下っ端達は、星となって消えて行った。
今の爆発の仕組みを説明すると、まず水を電気で分解して水素を作り、
そこへ炎を加えることで爆発を起こすという仕組みだ。
「いやあぁあぁあ!」
爆発の衝撃でフレイムが吹っ飛んだ。
が、マディーンが空中でキャッチ。
鳥形のポケモン達が獣系のポケモンを乗せて、フェンリル達は全員爆発
から無事避難していた。
「よっしゃー!!」
久々の大爆発、大成功!
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風のグラエナ #8☆2004.04/11(日)13:48
第28話 ダイコン

「あー、久しぶりの大爆発楽しかったー!ストレス解消!」
ダガーが前足を振りまわしながら叫ぶ。
「ダガー、お主はどこでストレスを貯めてきているのじゃ。」
マディーンのツッコミが入った。
「いいじゃん!ま、とにかくスッキリしたわ!」
「追っ手が来ないうちに、早く行こう。」
フェンリル達は、再び歩き出した。

数分後。彼等はまた…。
「またアクア団かい。凄い迷惑だ。」
またアクア団に遭遇。
しかも今度はノールではない。
「あんた誰やねん。」
「私はアクア団リーダー・アオギリだ。ノールが失態を犯したとは意外
だったな。そこで、幹部を連れて君達に今度こそ喋らせようと私が来た。」
「アオギリダイコン?うわー、不味そうなダイコン。」
またまたダガーのボケが出た。
「それを言うならセンギリダイコン。」
突っ込むフェンリル。
これじゃ漫才ではないか。
「あのぉ、アオギリダイコンってどこが産地なんですか?」
ダガーはアオギリにたずねた。
アオギリの額に血管が浮く。
「いくらですか?」
ダガーはまたアオギリにたずねた。
アオギリの額が血管だらけになる。
「えーい!五月蝿い!皆のもの、やってしまえ!」
「はいっ!ボス!」
またしてもアクア団との戦いが始まった。
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風のグラエナ #9★2004.04/11(日)14:11
第29話 アオギリダイコンとの戦い

「ドリルクチバシ!」
ドドドドド!コカトリスのドリルクチバシが、アクア団にヒットする。
バッカスもオウム返しで真似してドリルクチバシを撃つ。
「必殺電磁砲!」
フェンリルの電磁砲も乱れ飛ぶ。
その射的能力は物凄い。
「爆裂パンチ!」
「火炎放射!」
「鋼の翼!」
色んな攻撃が乱れ飛ぶ。
アオギリ達のポケモンも、必死に応戦している。
そんな中、アオギリが切り札を繰り出してきた。
「行くのだ、オクタン!」
「オクオクゥ〜。」
オクタンは出てくるなりいきなりオクタン砲を連続で撃ってきた。
交わすフェンリル達。
「交わしてばっかりじゃ、ナンにもならねぇ!フレイム!」
「任せなさい!」
フレイムは電光石火でオクタンの攻撃を交わしながらオクタンに近づき、
隙を見て火炎放射MAXを撃った!
「火炎放射MAX!」
「オクーッ!?」
オクタンは見事タコ焼きに。
「さあ、アオギリ!お前等を星にしてやる、10万ボルト!」
「爆裂パンチ!」
「火炎放射!」
「鋼の翼!」
「翼で撃つ!」
「ドリルクチバシ!」
全員の最強技がぶつかる。
アオギリ達は星になって飛んでいった。
「ばいばーい、アオギリダイコン!」
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風のグラエナ #10☆2004.04/11(日)15:17
第30話 皆で波乗り 前編

フェンリル達は港町・ココアミルクに来ていた。
…何故こんな名前かって?風エナのネーミングセンスが滅茶苦茶悪
いからだ。
「おー、ここがココアミルクかー。で、こっからどうやって別の大陸に
行く?コカトリスの話だと、ラキルには出てこなかったらしいよ、エルフは。」
フェンリルが言う。
「船出てないの?」
ダガーが聞いた。
「船出てるけど、金が無い。」
答えるフェンリル。
ダガーはまた聞いた。
ダガー以外全員「オマエがダンゴを45本も食うからだ!」
ダ「ひえぇっ!」
ダガーは全員の叫びにひっくり返った。
「あ、あたしのせい!?」
「そうじゃ。その大食い癖を直すのだな。」
「無理だよぉ、オリンピック出ちゃったほどだしぃ。それに、あたしだ
けのせいじゃないわよ!マディーンだって15本も食べたじゃない!」
「黙れ!ポケモンダンゴ統計量グラフ2004年版では、ポケモンのダ
ンゴの1回に食べる量の平均量は15本だから良いのじゃ!お主は平均
量の3倍も食べたではないかっ!」
「マディーン、それ理由になってない!」←フェンリルのツッコミ
ぎゃんぎゃん喧嘩するマディーンとダガー。
何とか他の4匹がマディーンとダガーを引き離した。
「フンッ!」
ダガーは荒く鼻息を出した。
それにしても、ポケモンダンゴ統計量グラフ(一匹当たりが食べる平均
量)って本当にあるのだろうか?

「で、どうやってここ渡るのよー。」
コカトリスが退屈そうに言う。
「仕方ない、ここは…。」
「は?」
「サーフボードで行くか。」
「は?」
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風のグラエナ #11★2004.04/17(土)11:18
第31話 イカダに乗って陸へ渡れ! 前編

「鳥ポケに乗っていけばいいんじゃないの?」
「馬鹿。そこまで体力持つか。」
フェンリルの話によると、この街から、目指す大陸へ流れている海流、
エリオス海流があるという。
その海流に乗って、大陸へ行こうというのだ。

「サーフィン、どこで買うのさ?船に乗るよりずっと高いんじゃないの?」
ダガーがツッコミをいれた。
「それもそうだなぁ。そうだ、いかだに乗って行こう!」
「あ、それいいかも!」
ということで、フェンリル達はイカダを作ることに。

「ダガー、そこのイカダ持ってきてくれ。」
「へい。」
ダガーがイカダを転がしてきた。
フェンリルはそれを縛る。

「うーん…。」
フレイムは一人イカダ作りからはずれて皆のメタルコートを見ていた。
それを見てマディーンが話しかける。
「どうしたのじゃ?フレイム。」
「このまま海渡ったら、メタルコートさびないかな、って思って。」
「確かにそうじゃな…なら、鍛えなおしたらどうじゃ?」
「それもそうね…でも、鍛えなおしても鉄には変わりないし。」
フレイムはますます考え込んだ。
マディーンは何か思いついたようだ。
「そうじゃ、私の抜け落ちた羽で鍛えなおしたらどうじゃ?」
「それいいかも!」
エアームドの羽は薄くて硬い。
エアームドの羽で加工すれば、メタルコートもさびないし頑丈になる。
「じゃ、羽くれる?」
「いいぞ。」
マディーンが羽ばたく。
すると、羽が抜け落ちた。
「これだけあれば十分。ありがとう、マディーン。」
「礼に越した事は無い。」
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風のグラエナ #12★2004.04/12(月)21:17
第32話 イカダにのって海を渡れ! 後編

「しっかり縛らないとね。」
ダガーはぎゅっとロープでイカダを縛った。
フェンリルは更にイカダにヤスリをかけて、塩水ガードスプレーを満遍
なく吹きかける。
「これで、塩水が染み込む事は無いね。」
「あれ?フレイムは?」
「メタルコートを鍛えなおしておるぞ。塩水にぬれたら大変だからな。」

「はあはあ…。」
フレイムは火炎放射でメタルコートを熱して、一旦柔らかくしてから、
エアームドの羽で加工をしていた。
実はフレイム、エジプトの鍛冶職人の見習いだったのだ。
「あとちょっと。」
フレイムはハンマーでメタルコートを叩いて、盾の形に整えた。
エアームドの羽は非常に軽いので、メタルコート重さは殆ど変わらない。

「フレイム、出来た?」
ダガーが聞いた。
「ああ、出来たわ。ほら、ダガーの分。」
「うおっ、軽いし硬い!さいっこー!」
フレイムの鍛冶の腕は凄い。

「さて、行くか…。」
フェンリル達はゆっくりとイカダを出した。
静かな海に向かって。
「さあ、次の大陸へGO!」
フェンリル達は、旅だったのだ!
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風のグラエナ #13☆2004.04/12(月)21:31
第33話 イカダに乗って 精霊エーフィ 最終編

「よし、海流に乗ったぞ!」
どうやらイカダはエリオス海流に上手く乗っかったらしい。
暫く安心していたが…。

「天気が悪くなってきたわね。」
コカトリスが空を見上げて心配そうに言った。
そう、暗雲が空に立ち込めてきたのだ。
時々、青い光が迸っている。
「嵐が来るまでに陸につけばいいんでしょ?つけば。」
「いや、つくのに一晩はかかるからさ。」
ダガーは暢気に丸くなって眠り始めた。
「大丈夫かなあ…。」

ゴロゴロゴロ!
雷の音でダガーは飛び起きた!
「ひえぇ!」
「まあ、そんなにビビるな。いつもこうなるし。」
「確かにねえ…。だけど、今度は海の上だよぉっ!」
ピシャァァァン!近くの岩に雷が落ちて、岩が砕け散った。
「ひえぇ!フェンリル、電気出さないでね!」
「分かっとるわい!」
フェンリルが電気を出したら磁石の原理で雷がこっちに落ちてきて大変
な事になる。

「うわあぁあ!」
波が荒くなって、急にイカダが揺れ始めた。
「どうしよっか?」
「どうもこうもない!しっかり掴まれ!」
フェンリル達はしっかりイカダに捕まった。
イカダは風にさらされる木の葉のごとく、不安定に揺れている。
「ぎゃーっ!」
そんな不安な中、何とビッグウェーブが襲ってきた!
フェンリル達は果たして…!?

「…あれ?」
ビッグウェーブが砕け散った。
恐る恐る頭を上げるフェンリル。
その先には――
「た、太陽精霊…エーフィ?」
そう、精霊のエーフィがいたのだ!
太陽精霊族エーフィは、もう既に滅んだとされていたが…しかし、
今目の前にあるエーフィの額に有る太陽の紋章は、間違いなく精霊エー
フィの証だった。
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風のグラエナ #14☆2004.04/12(月)21:40
第34話 大陸へ 新たなる仲間

何とか無事、大陸へついたフェンリル達。
彼らを助けたエーフィは、「炎珠(エンジュ)」と名乗った。
その名のとおり、額には普通のエーフィより強く輝く宝石がはめ込まれている。
その上には、太陽の紋章があった。
「エンジュは、何でまた海に?」
「しかもグッドタイミングに。」
エンジュはゆっくり話し始めた。
「私は、あなた達エレメントモンスターズがくることを予知して、海へ
出ました。途中で嵐になる事も、分かっていましたから。後、あなた達
が探す祈りの精霊はこの大陸にいます。」
「本当!?」
「私の能力が、真のものであればですが。」
エンジュはちょっと苦笑いして続ける。
「私は、あなた達と同じように、神を静めるべく太陽の谷から旅だった
エーフィです。同行させて頂けないでしょうか?」
「いいぜ!仲間は多い方がいいし、な?皆!」
フェンリルは皆に言った。
マディーンが言う。
「旅は道連れ世は情け。ついてくるが良い。」
「さんっせー!」
皆大賛成。
こうして、エンジュは仲間になったのだった。
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風のグラエナ #15☆2004.04/12(月)21:55
第35話 エルフネイティオ遂に発見!?

エレン街道をのこのこ進むフェンリル達。
不意に、エンジュが立ち止まった。
「どうしたの?エンジュ。」
フレイムが聞く。
エンジュの目が、一瞬だけ強く輝いた。
「近くにいます…エルフネイティオが!」
「うそっ!?」
どうやらエルフネイティオが近くにいるらしい。
ティナとリザベクスに本当に会えるのだろうか?
「どこ?」
「もう一寸先です…でも、いやな気配も一緒に流れてきています…。」
「なーにっ!そんなの俺らの力で何とかするさ!皆、急ごうぜ!」
フェンリル達は先へと急いだ。

「ああっ!」
一行は100メートルほど進んで急に立ち止まった。
2匹のネイティオが、大蛇と向かい合っているのだ。
「誰だか知らぬが後ろの者、来るでない!巻き込まれるぞ!」
「私達に任せておけ。」
一匹のエルフが何か呪文を唱える。
すると、何か竜のようなものが光から飛び出してきて蛇に撒きついた。
大蛇は必死に竜を引き剥がそうと暴れている。
その間に、また同じエルフが何かを唱えていた。
「・・裁きの槍!”」
長い呪文の後、ついに精霊術が発動した!
金色の光が槍のような形になって、大蛇に突き刺さったのだ!
大蛇イチコロ。
「闘神の称号を持つこのティナ様に叶うとでも思ったか!」
「…私は守神だがな。おお、ところで後ろにいた者。怪我は無いか?」
一匹のエルフが振りかえった。
フェンリル達はこくこくと頷く。
「あの、あなた達は祈りの精霊の谷から来た、エルフネイティオですか?」
エンジュが聞く。
「さよう。私達はエレメントモンスターズを探して旅をしているのだ。」
「俺たち、エレメントモンスターズだぜ!」
「なっ…だが、確かに御印がある!」
こうしてエルフネイティオとエレメントモンスターズ、無事合流。
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[294]

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