ぴくの〜ほかんこ

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[73] ジュエル☆★モンスターズ〜アズサ諸島編〜

アビシニアン #1☆2003.11/19(水)19:49
第29話 アスカ上陸

あの後、ポルターガイスト事件についてはいろいろな噂が立った。嵐で命を落とした者の霊の仕業とする「霊魂説」。コックの悪ふざけとする「一人芝居説」。極めつけは、ブラックカオス=オニックス、略称オニキス団がこの船を乗っ取ろうとして失敗したという「オニックスの失敗説」。どれもこれも真相とはかけ離れていた。ところで、ここはアズサ諸島・第一の島、アスカ島。商業が昔から盛んで、買い物客も多い。
「脱出成功!(ぶいっ)」
アージュとクリソベリルも、船を下りた途端に2人の腕に噛みつき、即脱走。なんて凶暴な…ちなみに、これはクリソベリルのアイデアである。
「アスカ島か…ここには居るのかな?オニキス団。」
ラピスラズリよ、その疑問にお答えしよう。「居た」。
こちら、そのオニキスの下っ端のアスカタウンでの活動風景。
ここはラブリーショッピングマートの地下。彼らは「ジュエル」意外の「ある物」を狙ってこの島にやって来た。
「おい、アレあったか?」
「いんや。そっちはどうよ?」
「アレ」とは一体?とにかく、何かを探しているのは間違いない。
「どうしてジュエルの利用と水晶が関係あるんだろうなぁ?ボスも人使い荒いっつぅの。」
「この島には…確か地水晶があるんじゃなかったか?赤みがかった勾玉ってボスは言ったよなぁ。」
その頃、オニキス団アジトを探して、モンスターズ一行もショッピングマートの地下へ侵入していた。
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アビシニアン #2☆2003.11/20(木)18:42
第30話 遭遇

地下室同志をつなぐ、塵とホコリだらけの地下通路で、8匹と2人は出会ってしまった。
「ぬっ!こいつらはっ…!」
「すげー、めっずらしー!こんな所にポケモン生息していたなんてっ!」
バシッ!下っ端は仲間にハリセンで(←重要)殴られた。
「アホ!オマエ目ん玉ちゃんと顔にくっついてないのか!?コイツらはジュエルを持ってるっつぅの!」
「おーっ、これがほんまもんの漫才かぁ。ワイ、初めて見たで〜。」
ジュッ!…ラズベリルはクリソベリルによってガーディの丸焼きにされたとさ。
「おバカ。どこをどう見てもお笑い芸人じゃなか!」
〜ツッコミ係の対談〜
「なんか似てないか、こいつら…。」
「サファイア鋭いねぇ。確かに似てる。」
モチ論、ツッコミ係とはサファイアとアージュのこと。
「漫才やってる場合じゃなかった!行けっ、グラエナ!」
ボケ下っ端がモンスターボールを投げる。が。
ゴツッ!モンスターボールは天井にぶち当たり、ボケ下っ端の頭めがけて降ってきた。
「Q〜〜〜」
ボケ下っ端はのびてしまいましたとさv
「アホ。次は(アイツ何にもやってないけど)オレ様だぁ!行けぇ、マイエンジェル!」
ツッコミ下っ端がポケモンを繰り出す。そして、現れたのは…
「ぴっくしぃ〜v」
ピクシー。なぜかピクシー。
「オレ様の趣味だ!悪かったな、ファンシー派で!」
「…あたしだって、スキでこいつのポケモンやってるワケじゃないのよ?」
ピクシーがぼやく。次回、壮絶バトルが開始!(しないかも)
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アビシニアン #3★2003.11/24(月)19:19
第31話 凶悪エンジェル

「エンジェル、指を振る攻撃!」
『エンジェルの まわりで くうきが うずをまく!』…要するに、「かまいたち」ね。
「エンジェルってニックネームだったんですか…。」
『ラピスラズリは あきれている!』
「作者…これ以上ふざけると「きりさく」ぞ、えっ?」
…すいません、コハク司令官。そんなこんなしているうちに、ピクシーの「かまいたち」が発動!風の刃がツッコミの顎を掠める!
「エ、エンジェルぅぅぅ…(涙)」
「ケッ。だーれがアンタなんかに従うっつぅのよ。バーカ。」
ピクシー、完全にツッコミをなめきっている!そして…ツッコミが号泣しているすきに逃げ出した!
「あっ…行くな、エンジェルぅぅぅ…!(涙)」
「…アホ?あいつめっさアホやん。」
いつもクリソベリルから「おバカ!」を連発されるボケの第一人者ことラズベリルに「アホ」と言われるツッコミって一体。
「…とりあえず、追いかけてみる?アジトに帰るかもしれないでしょ、ツッコミの下っ端。」
ヒスイの提案で、一行もツッコミを追いかけて行った…。

「……帰らなかったな、下っ端。」
コハク司令官が肩を上下させて言った。
「あんなのじゃあ、結婚しても奥さんの尻に敷かれないか心配だよ、ボク。」
「論点はソコかよっ!!」
オパールは、サファイアにツッコミが落としていったハリセンで殴られた。
「あ、水晶…。」
クリソベリルよ、今更気づいても遅い。そんなのとっくにボケ役の下っ端が回収している。
水晶の狙われる理由とは!?そして見つからなかったアジト!
                       つづけ。
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アビシニアン #4☆2003.11/29(土)15:59
第32話 情報収集 其の壱

「なぁなぁ、おまはん水晶って知ってる?」
あれから、彼らは必死にな…らずに、「水晶」の情報収集をやっていた。
「水晶?って、あの透明な石かい?」
「せやねんけど、そん中でオニキスの奴らが狙ってるヤツ…知らん?」
「知らない。」
ラズベリル、情報を集められずにいるご様子…
「どうやった?ワイはさっぱり…」
「あたしも〜…。」
訛り2人組は収穫無し。その他大勢さんも、どうやら…
「あ、いたよ。それ知ってるヤツ。」
司令官は情報通。早速彼女に「ソイツ」に会わせてもらうことに。
「おっ、コハクさん〜。オイラに何か用〜??」
びよんびよんびよん……つまり、「ソイツ」とはバネブーだった。しかも、頭に乗せているのは真珠ではなかった。紫色の「ジュエル」。
「あ、君もそのクチ〜?ボクらもなんだ、アージュは違うけど。」
「ああ、そうだよ〜ん。オイラはコランダム。よろしく〜。」
びよんびよんびよん…ジュエルを持っていようが、いっつも跳ねてることは普通のバネブーと変わらない。
「で、水晶について何か知ってんだろ?」
ほとんどツッコミ以外に出番の無くなった可哀相なサファイアがコランダムに問うた。(出番をくれないのは作者だろーが。byサファ。)
「知ってるよ〜ん。その水晶ってのはねぇ〜、ただのクリスタルじゃないんだよね〜ん。それぞれ『地水晶』『渚水晶』『空水晶』って言って、なんか3つそろえると不思議な力を発揮するらしいのね〜ん。オイラが知ってるのは、そこまで〜。」
びよんびよんびよん……
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アビシニアン #5★2003.12/02(火)16:18
第33話 アズサ本島

コランダムから情報を得た一行、今度はアズサ島へまたまた「例の手段」を利用して渡ってきた。
「なんでコランダムは一緒に来なかったんだろうねぇ?」
ラズベリルに次ぐボケットモンスターことオパールが疑問を口にした。
「あほ。こんだけ仲間が増えりゃあ目立つだろーが。(もちろん、事前にあたいがそう言っといたんだがな。)」
「へぇ〜×14!」
「どアホ!」
オパールは、あのツッコミが落としたハリセンで司令官に殴られたとさ。
「はいはいはい、もう漫才は結構。で、ここの水晶は?」
いつの間にか漫才コンビが出来上がっていたり。仕方なくサファイアが本題に入った。
「さぁ。アスカのはツッコミが地水晶っつったから…渚か空なんだろうけど。」
ここでもアージュは強力な分析係だった。さすがエスパー…。
「…なんやかんやゆぅてるけど、ここが島なんてウソみたいやぁ。建物、それもびるぢんぐとかいうでっかいやつばーっか。なーんも、おもろいモンあれへんなぁ。」
ご苦労、ラズベリル。君のお陰で説明の手間が省けたわぁ。そう、今彼が言ったとおり、この島はほんっとに都会的。ビルが建ち並び、スーツ姿のおっさんも珍しくない。アズサ諸島には、こんな島もよくある…。
「アージュの『みらいよち』でどーにかならないのかなぁ?」
「お、そっかラピやん!その手があったぁ!」
相変わらずあだ名でラピスラズリを呼び続けるラズベリル…
「だから、ラピやんはやめて…で、どうなの?」
「OK。やってみる…。」
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アビシニアン #6★2003.12/03(水)19:58
第34話 明日を創る者

「行くよ…」
自然に生唾が出てくる。アージュの周囲に白い光が収束していき、それはだんだん強く、明るくなって…
「……見えてきた……ちょっと待って。何か光る物がある……っ…!」
光がおさまり、未来予知は完了した。
「ど、どうなんだ…?」
心なしか、ラピスラズリも興奮している様子。
「…あんまり、言いたくないことが見えたんだ…それに、水晶のことじゃない。それでも…聞きたいと思う?」
暗い表情のアージュが、皆に聞いた。
「ああ。例えどんなに悪い未来だろうと、あたいは聞こうと思う。ウソは言わないよ?」
「…そうね、私もコハクと同意見よ。」
コハク、ヒスイが次々に答え、他の5匹も頷いた。
「うん……約束するね?僕が何を言おうと、気絶したりなんかしないって。いいか…?」
「OKだ。気絶するような気弱なヤツはいねぇよ。」
サファイアが他に代わって即答した。
「分かった。…最後の闘いの光景だったんだ。それで…光る物って言ったろ?あれ、人間の武器だったんだ。そして……」
アージュはためらったが、意を決して一気に言った。
「ヤツに…殺されたんだ。ジュエルを持たない僕が…。」
淡い色の柔らかな体毛の上からでも、彼の顔が青ざめているのが彼らには分かった。無理もない、自分の命があとわずかと知ってしまったのだから……
「そ…んな……」
クリソベリルのように口には出さなくとも、誰もが動揺していた。ただ、コハク司令官はこう言った。
「……だけど、予知が全てじゃないだろう?命が残り少ないなら、今やれることをやっておきな。それに、あたい達もガンバって…その最悪の未来をぶっ壊すから…。明日を創るのは、予知や予測なんかじゃなくて、あたい達自身なんだから…!」
彼女の目が、今までで一番優しく光っていたのは、きっとこの時…ラピスラズリはそう思っていた。
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アビシニアン #7☆2003.12/10(水)19:35
第35話 ヲトート。

「おうっ、ついたぜ。ここがショウトウ島だ。用があったらまた呼びねぇ。この運び屋エナジョー様が『きのみ』3個でクオーツ中どこへでも運んでやるぜぇ!」
巨大なピジョットがそう言って飛びたっていった。
「渚水晶…盗られちゃったね。」
「仕方がないさ、ラピスラズリ。あたい達が気づくのが遅すぎたのさ。」
結局、渚水晶もあの下っ端コンビによって奪い去られて(?)しまった。モチロンオパールとボケ下っ端がハリセンで殴られ、ラズベリルが丸焼きになり、ピクシーはツッコミ下っ端を攻撃した……
と、草むらが揺れ、1匹のサンダースが飛び出してきた。
「あっ、アイツ…」
「落ち着きなよ、ラピス。あれは兄さんじゃないってぇ。」
「あの日」の記憶がフラッシュバックする。とっさに身構えたラピスラズリを、オパールが押さえつける。
「…アッシュ?」
アージュが呟く。
「そういうアンタは…オレッチのアニキじゃねぇかぁ♪どーよ、元気してた?」
サンダースはやたらハイテンションになりながら答えた。
「うん…まぁね。」
「で、そっちのクールなおねぇサマと、なんだかミステリアスな美少女ちゃんと、すっごい元気な感じのカワイコちゃんと、その他大勢さんは?」
相変わらずハイなアッシュがアージュに問う。
「ああ。知ってるだろ、『ジュエル』持ってるんだよ。これ、僕の双子の弟で、アッシュって言うんだ。」
「おうっ、ア〜ニキぃ。なかなかどーして元気ねぇじゃん、どしたの?」
「実は、アージュは……」
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アビシニアン #8★2003.12/26(金)18:08
第36話 ムードメーカー?

「…。」
サファイアから一部始終を聞いたアッシュは、珍しく深刻な顔になった。珍しく、と言えるのは、双子の兄であるアージュの証言である。
「…アッシュが僕の立場だったら、…どうする?」
アージュが弟に静かな口調で聞いた。
「んーと…世界中の女の子をナンパするっ!」
言い終えた瞬間、アッシュは「司令官御用達」のハリセンで兄に殴られた。
「…質問する相手を間違えた…!」
「…いつもこーなん?」
ラズベリルがこっそりアージュに問うと、ため息を付いて
「そう。」
と、短く答えた。
「…アニキって意外と大変だったとねぇ。ラピやんもそうだったん?」
いつの間にやらラズベリルの付けたあだ名が伝染してしまったクリソベリルがラピスラズリに話しかける。
「だからラピやんはやめてったら!…あそこまでハイじゃなかったから…うちのは妹だしね。」
「へーぇ、君ラピやんっつぅの?」
いつもいつもいつもハイテンションなアッシュがラピスラズリに問うた。
「違うってば!!」
「ははははは……」×7
「…みんな、僕をバカにしてるワケ?」
涙目のラピスラズリが怒る。
「いやいやいや、そーやのぉて…」
笑い転げながらラズベリルが答えようとする。新たな漫才コンビの誕生も近い?
「作者…アンタまで僕をバカにしてないか?byラピスラズリ。」
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アビシニアン #9★2003.12/26(金)18:09
第37話 弟の視点よりー兄貴の運命ー

オレ様はアッシュ。趣味はナンパで(しかし成功率は超超低め…)特技は好みの女の子を発見…して、見事にフラれる事。なんかショウトウで兄貴と美女3人、その他大勢さんに出くわしたんだが、アニキは人間との決戦で殺される運命を予知しちまったんだと。オレ様なら死ぬ前に世界中の女の子をナンパして、1人でもいいから落としておく…なーんて言ったら、またアニキやクールビューティなコハク様にハリセンで殴られるしな…結局、本人はどうしたいんだろうねぇ?一応固有の技なんかも持ってるわけだしぃ?あー見えて実は結構戦闘ジョーズ(サメじゃねぇよ?)だったりするんだぜ。
今までどうしてきたかは知らないけど!とーにーかーく、未来は自分の手で切り開いていくモンだと思うんだよね。コハク様の受け売りなんだけどね。ほんでもアニキの野郎、決戦には参戦するつもりらしいしぃ?俺なら……やっぱ、参戦しちゃうんだろうなぁ。で、死ぬ間際に告はk…てっ!!
「アッシュ、な〜にふざけてるのかなぁ〜…?」
「うおっ、アニキ!?何黒いオーラ放出してんの?まさかダークポケ…んぎゃ!ハリセン〜…」
「今言ってたのは本心かな〜…?」
この通り、迫られるとキョワイキョワイ。あ、黒いオーラが見えても、スナッチしないであげてね〜v
「アッシュ!」
それでは逃走開始〜!!さいならっ!
「待て〜っ、アッシュ!マゴ畑の肥やしにしてくれるっ!」
「待ったないよ〜ん!だ〜れが肥料なんかにな〜るもんか、こっこまでおーいでっ!」
ドタドタドタドタドタ……バキッ!ドカッ!…ぺしょっ
早速逃げてみたのですが、見事にボコボコにされました。アージュさんやたら強いですね…
「アッシュく〜ん?後でどうなるか、分かってるね?分〜か〜って〜る〜よ〜な〜あ?」
「ひ〜、お許しを!」
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アビシニアン #10★2004.01/03(土)22:26
第38話 海を渡って

「決まれっ!かまいたちっ!!」
サファイアの周囲で空気が渦を巻き、風の刃となってグラエナに襲いかかる!
「ギャ!」
主人そっくりのひっくり返り方で、グラエナはのびてしまったとさ。
「グ、グラエナ…もうオイラとはお別れだな…天国逝っても元気でやれよ…(涙)」
「ガウガウガウ…!(訳、死んでねぇわい、ボケッ!)」
「どアホ!たわけモン!勝手に自分のポケモン殺すなよ!」
もちろん、彼は相方にハリセンで殴られた。最後の水晶、空水晶をめぐる壮絶な(?)争い。
「くっそ〜、俺さまのハニーエンジェルでもこりゃあ歯が立たん…」
ツッコミが呟く。
「じゃ、水晶いっただき…うわ!?」
微かに翡翠色を帯びた水晶にオパールが飛びついた瞬間、黒い光が水晶の回収を阻止した。
「!!?」
「情けないのう、これしきのポケモンに…御前ら、下がれ。」
漫才コンビよりも格上と見える、黒い露出の多い服を着た女が前に出た。
「…覚悟!ニューラ、はかいこうせんっ!!」
目の前で光が収束していき、それは膨らんで、……
「ボス、例のモンスターを捕獲しました。…はい。承知しましたわ…。」

「っ…」
気が付くと、以前見たことのある景色が広がっていた。キララのアジト。それも、前にサファイアが閉じこめられていたカプセルに閉じこめられ、身動きできない。
「ハハハっ…オレ、ダメじゃん。2度もこんなトコに捕まって…トロい…よ、な…。」
オパールのすぐ左で、「はかいこうせん」の傷でぐったりとなったサファイアが、諦め気味に呟き、ガックリと首を垂れた。
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