華苗 | #1★2004.02/07(土)09:35 |
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※「〜旅立ち」と「〜海を越えて」を読んでから、こちらを読むのがおすすめです。 第三章の始まり… 【第46話 →さばく 砂漠の主、フライゴン】 ユウキの父、センリの待つトウカシティを目指して、 フエンを旅立ったユウキ、ハルカ、ナツキ、ミツルの四人。 ユウキ「まずは、砂漠に行ってみようぜ!」 フエンタウンを出発して一発目のセリフがこれだった。 ハルカ&ナツキ&ミツル「「「え〜っ?」」」 ハルカ「キンセツに行くのに、ここを通る必要はないわよ。」 ナツキ「それに、砂嵐がひどいじゃない!」 ミツル「寄り道はあまり好きじゃないなぁ…」 口々に講義を唱える三人。 ユウキ「う゛…だ、大丈夫!フエンのポケモンセンターでこれ買っといたから。」 そう言ってユウキが差し出したのは、ゴーグルが四つ。 ハルカ「ゴーゴーゴーグルね…ユウキ、そんなにまでして行きたかったのね。」 ユウキ「うん!」 ナツキ「まあ、砂漠探検も面白そうっちゃ面白そうだけどね…。」 ミツル「まぁ…いってみようかな。」 ユウキ「よーし、決まりっ!行くぞ!」 四人はゴーゴーゴーグルをかけて、砂漠に入っていた。 〜さばく〜 ユウキ「へぇ〜!砂漠の中進むのも、面白いな!」 ハルカ「それはいいんだけど…目以外の場所は安全じゃないわ。」 ナツキ「あ゛〜っ!?髪の中に砂が入って来るーっ!」 ユウキ「よーし…行け、ウィング!」(インカムスイッチON!) ウィング(スバメ)『ユウキ、今日はなんだい?』 ユウキ「『かぜおこし』で砂嵐を吹き飛ばせるか?」 一応説明:インカムとは、頭につける機械で、スイッチを入れるとポケモンと会話ができるようになるのだ! ウィング『砂が当たって痛いけど、やってみるよ。えいっ!』 ビュオッ!!ウィングはつむじ風を起こし、砂嵐にぶつけてはらいのける。 ハルカ「けっこう進みやすくなったわ。Thank you.ウィング!」 ウィング『どういたしまして!』 四人はしばらく歩いていた。すると… ♪〜 ♪〜 ♪〜♪〜 音が聞こえてきた。何かのメロディにも聞こえる。 ミツル「何の音だろう…」 そのとたん! ビュウウッ!! すごい風が起こり、砂嵐が吹き付けてこない… ウィング『!? 一体何!?』 そして、目の前には、緑色の体と大きな翼を持ったポケモンがいた。 ユウキ「はじめてみるポケモンだ…」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “フライゴン せいれいポケモン。さばくの精霊と呼ばれるポケモン。羽のはばたきで砂を舞い上げるため、飛んでいるときはいつも砂嵐の中。” フライゴン『お前達…私の砂漠に何か用があるのか?』 ミツル「ええ〜と…用があるというか…その…」 フライゴン『フフ…。まあいい。私の名はウィルクス。ついてくるがいい。』 ハルカ「ウィルクスって名前なんだ…」 ウィルクス(フライゴン)『来い。』そう一言言うと、低空飛行を始めた。 ウィルクスが風を起こして砂嵐を追い払う。普通のかぜおこしとは比べ物にならない力だ。 ウィング『すごいですね…。僕はまだそこまでの力はないや。』 ウィルクス『フフ。私は生まれた頃は翼もなかった。進化して初めて飛ぶ力が身についたんだ。お前もがんばればきっと強くなれる。』 ウィング『へぇ〜…。ありがとうございます。』 そうして、少し歩いた先には… ハルカ「うわぁ、きれい…!」 そこには、美しいオアシスがあった。 ウィルクス『私はここを治めている。私の一族は代々そうして来た。』 ナツキ「ウィルクス、家族は?」 ウィルクス『父上は今はいない。去年から旅に出ている。母上はそこの大木の中でくらしている。』 そう言って大木を指差すウィルクス。中に部屋があるようだ。 ウィング『この中に住んでいるんですか…。』 ユウキ「へぇ〜。中に入っていいか?」 ウィルクス『かまわない。上がるといい。歓迎するぞ。』 そうしてユウキ達四人とウィングと、ウィルクスは大木の中に入っていった。 〜大木の中〜 中は広い家のようになっていて、いろいろなポケモンが中にいた。 キレイハナ『ようこそ、お客人。』 ラフレシア『お帰りなさいませ、ウィルクス様!』 ウィルクス『ああ。』 ミツル「さ、様づけ!?」 サボネア『ウィルクス様は一族の長…なれなれしくするな!』 ウィルクス『気にするな。私はかまわない。』 ハルカ「あなたのお母さんはどこ?」 ウィルクス『母上はそこに座っている。母上、今帰った。』 すると、草やワラなどをしいた場所の上に、ウィルクスより少し大きいメスのフライゴンがいた。 フライゴン『あら、おかえり!ウィル、そのコたちは?』 そう言ってユウキ達四人+一匹の方を見るフライゴン。 ウィルクス『母上、こちらは客人。』 フライゴン『あら!よろしくね!私はミィル。ウィルのママよv』 ナツキ「あのミィルって言うフライゴン、ほんとにウィルクスと親子?」 ミツル「なんか…似てないよね…。口調とか。」 小声で話し合う二人。 ミィル(フライゴン)『ふふっvあなた達、旅の途中でしょ。これからはどこに行くの?』 ユウキ「オレ達は、これからキンセツに行くんだ。」 ミィル『そう〜。なんなら、ウィルが乗せてってくれるわよ。』 ウィルクス『母上…勝手に決めないでくれるか?私としても乗せて行くのに問題はないが…四人いっぺんなんて無理があるぞ。』 ミィル『あら、鍛え方がたりないわね。しょうがない、私と二人で行きましょう。』 ハルカ「じゃあ、乗せてくれるんですか?」 ウィル『ああ。では、外に出よう。』 〜外〜 ミィル『二人ずつ乗ってね。』 そういわれて、ユウキとハルカはウィルクスに、ナツキとミツルはミィルに乗った。 ユウキ「ウィング、肩につかまれ。」 ウィング『わかった!』ユウキの肩に止まるウィング。 ハルカ「ウィルクス、平気?」 ウィルクス『心配するな。行くぞ!』 空に舞い上がるウィルクスとミィル。 ナツキ「うわ〜、早いねぇ!」 ウィング『やっぱりウィルクスさんはすごいや…。』 ハルカ「ちょっと怖いなぁ…。」 ユウキ「ハルカ、オレにつかまってろ。」 ハルカ「う、うん。」ユウキにしっかりつかまるハルカ。 ミィル『きゃっv かっこいいわよ、ユウキ君!』 ユウキ「は、はあ…。」 ウィルクス『お前達、落ちるなよ!』 ナツキ「OK!」 フライゴンの親子に乗り、キンセツを目指すユウキ達であった! つづく |
華苗 | #2★2004.02/01(日)12:12 |
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【第47話 →キンセツシティ ナツキの家におじゃまします♪】 キンセツシティのはずれ… そこに舞い降りてくる、ポケモンの影。 ミィル(フライゴン)『着いたわよ、みんな♪』 ウィルクス(フライゴン)『降りろ。』 そういわれ、ユウキ、ハルカ、ナツキ、ミツルの四人は二匹の背中から降りた。 ユウキ「ありがとう、ウィルクス!」 ミツル「ミィルさんも、お世話になりました!」 ミィル『いえいえ。これからも旅をがんばってね。』 ウィルクス『礼にはおよばん。また会えるといいな。』 ミィル『それじゃあね〜!』 そういい、二匹のフライゴンは砂漠に向かって飛んでいった。 ナツキ「よーし、それじゃあ、あたしの家に行こう!」 ハルカ「そうね!」 四人は歩いていった。 少し歩いたところには、キンセツのメインストリート。 ナツキ「ここだよ!」 二階建ての、緑の三角屋根の家だった。 〜ナツキの家〜 ナツキ「ただいまっ!」 ナツキの母「あら、ナツキじゃない!お帰りなさい。そちらはお友達?」 ナツキ「仲間のユウキ、ハルカ、ミツル君。みんな、上がって!」 ユウキ「おじゃまします。」 ナツキの父「お帰り、ナツキ。チフユが会いたがっていたよ。」 そのとき… 「姉貴!」声がして、男の子が階段を下りてきた。 ナツキ「あ、チフユ!」 どうやらその男の子は「チフユ」という名前らしい。 ミツル「ナツキさん、あの男の子は?」 ナツキ「あたしの弟。チフユ〜久しぶりね!」 チフユ「うん!姉貴、ライカ(ナツキのピカチュウ)達は?」 ナツキ「もちろん元気だよ!」 ハルカ「ナツキ、弟いたんだね。」 ナツキの弟、チフユ。ミツルより年下のようだ。 さすが姉弟、似ている… ナツキ「あたしの部屋、来る?」 ユウキ&ハルカ「「行く行く!」」 ミツル「じゃあ、行こう。」 ナツキの母「ごゆっくり!」 〜ナツキの家 二階〜 チフユ「ちょっと散らかってるけど…まぁ、座ってよ。」 四人はゆかに座る。 そこには、二匹のポケモンがいた。大きな耳と、体に生えたとげが特徴だ。 ナツキ「ナナ、ノノ。久しぶりね。」 「「ニドニドッ!!」」その二匹は同時に鳴いた。 二匹とも、外見は似ているが、ちょっと違う。 ハルカ「ニドランね。」 チフユ「ああ、こいつらは、体の大きい紫のやつがニドラン♂で、小さくて水色のやつがニドラン♀。」 ユウキ「どれどれ…」ユウキは図鑑を開く。(ピピッ★) “ニドラン どくばりポケモン。ホウエン地方には生息していない。” ユウキ「あれ?じゃ、この二匹もカントーの?」 ハルカ「そうね。二ドランはホウエンにはいないし。」 チフユ「ニビシティから引っ越すときに、ついて来たんだ。♂が『ノノ』で♀が『ナナ』って言うんだ。」 ノノ(ニドラン♂)「ニドニドッ!」 ナナ(ニドラン♀)「ニドーッ!!」 ナツキ「みんな、チフユにポケモン見せてあげて。こいつ、まだホウエンのポケモン良く知らないから。」 ユウキ「わかった。行け、ルクス!」 ハルカ「私は……コローネ、GO!」 ミツル「行け、スカイとマリン!」 ルクス(ラクライ)「ラーイ!」 コローネ(エネコ)「みゃあ!」 スカイ(チルット)「チルゥ♪」 マリン(ルリリ)「リルリルv」 ナツキ「ラクライ、エネコ、チルットにルリリ。みんなカントーにはすんでいないよ!」 チフユ「いいなぁ!僕も旅に出て、いろんなポケモン見てみたいなぁ。」 ユウキ「チフユは、ポケモントレーナーになるのか?」 チフユ「うん、そのつもり。」 ナツキ「チフユは、ナナとノノと一緒に旅に出るんだよね!」 チフユ「え…まだそこまでは考えてないよ。」 ナツキ「そうなの。(インカムON!)ナナ、ノノ、どう?」 ナナ『あたしは、チフユ君について行きたい!』 ノノ『オレも。楽しそうだしな!』 ナツキ「ふーん。チフユ、二匹ともあんたについていきたいって!」 チフユ「え、姉貴、ポケモンの言葉がわかるのか?」 ナツキ「この機械を使ってね。」インカムを指差すナツキ。 チフユ「へぇ、いいな〜。ナナ、ノノ、オレが十歳になったら、よろしくな!」 ナナ&ノノ「「ニドニドッ!!」」(こちらこそ!) 二匹は同時に鳴いた。 チフユ「そういえば姉貴、父さんが、渡したいものがあるってさ!」 ナツキ「え?一体なんだろう?」 そうして、ナツキ達五人は、一階におりていった。 〜一階〜 ナツキの父「ナツキ、これをもっていけ。」 ナツキの父は、きれいな緑色に透き通った石を取り出した。 ナツキの父「お守りに、もって行きなさい。効果があるのかはわからんが、もしかしたら進化の石かもしれないぞ!」 ナツキ「うん!ありがとう、父さん!今夜はユウキ達、うちに泊めてもいい?」 ナツキの母「もちろん!みんな、ゆっくりして行ってね!」 ユウキ、ハルカ、ミツル「「「ありがとうございます!」」 その日は、ナツキの家に泊まっていくことになった一行であった。 「父さん…絶対勝つぞ〜! ムニャムニャ…」 これが今日のユウキの『ねごと』でした。 つづく |
華苗 | #3☆2003.12/08(月)18:06 |
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【第48話 →110番道路 ミニスカートとダブルバトル!】 翌日。 ナツキ「いってきます!」 ナツキの父、母「行ってらっしゃい!」 チフユ「姉貴、がんばれ!」 ナツキ「うん!」 四人はトウカシティを目指して、キンセツシティを旅立った。 110番道路を歩いていた、その途中… 「ねぇあなた達、私とバトルしない?」 この子もトレーナーだろうか。ミニスカートの女の子がユウキ達に勝負を申し込んできた。 ハルカ「いいわよ!私はハルカ。あなたは?」 女の子「私はリサ。ちなみに、ダブルバトルよ。」 ユウキ「オレはユウキだ。ハルカ、ダブルバトルやろうぜ!」 ハルカ「いいわ!」 リサ「ユウキに、ハルカね。よーし、いくわよ!アゲハント、ドクケイル!」 アゲハント「ハアアァァンッ!!」 ドクケイル「ケイッ!ケーイッ!」 ハルカ「それじゃ…ヒスイ、GO!」 ヒスイ(ラルトス)「ラルゥ!」 ユウキ「行け、カシス!」 カシス(ジグザグマ)「ジグザーッ!」 リサ「そっちからどうぞ!」 ハルカ「じゃあえんりょなく!ヒスイ、『めいそう』!」 ヒスイ「ラル………」 めいそうで自分の能力を高めるヒスイ。 ユウキ「カシス、ドクケイルに『でんこうせっか』!」 カシス「ザグゥ!」 ドンッ!カシスのでんこうせっかはドクケイルにヒット。 リサ「それじゃ、こっちからも行くとしましょっか! ドクケイル、『どくどく』!アゲハントはそれに『かぜおこし』をミックス!」 ドクケイル「ケイケイッ!」 アゲハント「ハァーント!」 どくどくとかぜおこしが混ざり合い、それがヒスイとカシスを襲う! ヒスイ「ラ…ルゥ…!」 カシス「ザグゥ…!」 二匹はダメージを受けた上、毒におかされた! ユウキ「二匹の技の組み合わせ…」 リサ「すごいでしょ?名づけて『どくどくのかぜ』ね。でも、まだまだこれから!」 ハルカ「毒を風に乗せて、相手にぶつける技なのね…」 ユウキ「でも負けないぞ!カシス、アゲハントに『ずつき』!」 ハルカ「ヒスイ、ドクケイルに『ねんりき』!」 リサ「アゲハント、ドクケイル、かわして!」 アゲハント「ハアァン!」 ドクケイル「ケイッ!」 カシスのずつきはかわされてしまったが、ねんりきはドクケイルにヒット。効果はばつぐんだ! ドクケイル「ケイ…!」 リサ「がんばって、ドクケイル!ジグザグマに『どくばり』!」 ドクケイル「ケイッ!」 どくばりがカシスを襲う! ハルカ「そうは行かないわ!ヒスイ、『ねんりき』でどくばりを止めて!」 ヒスイ「ラールッ!」 どくばりを間一髪で止めるヒスイ。」 ハルカ「それをアゲハントにぶつけて!」 ヒスイ「ラル…ラル!」 ヒスイは動きの止まったどくばりをUターンさせ、アゲハントにぶつける! アゲハント「ハアァンッ!?」 リサ「あ、アゲハント!」 何とか相手にダメージを与える事はできたものの、ヒスイとカシスはさっきの毒のダメージで弱っている! ユウキ「カシス、がんばってくれ!『しんそく』だ!」 ハルカ「ヒスイ、Fightよ!『テレポート』!」 カシス「ジグ…ザァ!」 ヒスイ「ラァル…!」 ヒュンッ!! 二匹の姿がリサの前から消える。 リサ「な…どこに行ったの!?」 ハルカ&ユウキ「「後ろ!」」 二匹は技を使い、アゲハントとドクケイルの後ろを取った! ハルカ「MAXパワーの『ねんりき』!」 ユウキ「全力で『ずつき』攻撃だ!」 ヒスイ「ラァールッ!」 カシス「ザグゥー!!」 二匹の攻撃はクリーンヒット。アゲハントとドクケイルはふらつく。 ナツキ「へぇ、やるね、二人とも!」 リサ「でも、私は負けないわ!」 ハルカ「よーし!ヒスイ、アゲハントに『ねんりき』!」 ヒスイ「ラルゥゥ!」 リサ「ドクケイル、『ねんりき』に『サイケこうせん』!」 ドクケイル「ケ…ケーイ!」 バシッ!サイケこうせんはねんりきを打ち消して、そのままヒスイにヒット! リサ「アゲハント、最大威力の『ぎんいろのかぜ』!」 アゲハント「ハアアァァァーント!」 ハルカ「まずい…!」 ぎんいろのかぜは規模が大きく、ヒスイとカシスに同時にヒット! ヒスイ「ラ…ル…。」ヒスイには効果はばつぐんだ。 それまでの毒のダメージもたまり、ヒスイは倒れた。 そして、カシスは息を切らしている。 カシス「ザグ…ザグ…。」 ユウキ「く…がんばれ、カシス!『しんそく』だ!」 カシス「ジグ…ザー!」 ドカッ!バシッ! カシスはしんそくでアゲハントとドクケイルにタックル! アゲハント「ハァ…ン…。」 ドクケイル「ケ…イ…。」 この攻撃でリサの二匹は倒れた。 カシス「ザ…グゥ…。」 だが、毒のダメージで体力が減り、しんそくの疲れもたまったせいか、カシスも倒れてしまった。 ミツル「引き分け…だね。」 ナツキ「そのようね…。」 リサ「二人とも、お疲れ様。戻って。」 リサはアゲハントとドクケイルをボールに戻した。 ハルカ「あれ…?」 ユウキ「どうした、ハルカ?」 ハルカ「ヒスイとカシスの様子が…!」 そのとき! ピカ―――――ッ!! ヒスイとカシスの体が光った! リサ「え、何!?」 ナツキ「これは…!!」 ミツル「進化!?」 光がおさまると、そこには今までとは違う姿のヒスイとカシスがいた。 ハルカ「ラルトスの進化形、キルリアと、ジグザグマの進化形の、マッスグマね!」 ユウキ「マッスグマ?」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “マッスグマ とっしんポケモン ジグザグマの進化形。まっすぐに突っ走り、障害物があるときは直角に折れ曲がってよける。ゆるやかにカーブした道がとても苦手。” カシス(マッスグマ)「マッスーグ!」 ヒスイ(キルリア)「キルゥ!」 リサ「ポケモンが進化してよかったね、ハルカ、ユウキ!」 ユウキ「ありがと!」 ハルカ「また会ったら、バトルしようね!」 リサ「うん!」 リサとのダブルバトルで、進化したカシスとヒスイ。 トウカシティへ向かって、ユウキ、ハルカ、ナツキ、ミツルの四人は進む! つづく。 |
華苗 | #4☆2003.12/13(土)17:46 |
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【第49話 →102番道路 たんぱんこぞうのカズキ、再び!】 110番道路のわき道から川をこえて、103番道路からコトキタウンを通る。 コトキタウンとトウカシティをむすぶ、102番道路。 そこが、今のユウキ達一行の現在地であった。 ユウキ「この道、久しぶりに通るぜー!」 ハルカ「私も!そのときはユウキより先に行ってて一人だったけどね…。」 ミツル「そういえば、僕が初めてポケモンをゲットしたのも、ここだったなぁ…。」 思い出にひたっている(?)三人。 …と、そのとき。 カズキ「おおー!久しぶりだな、ユウキ!」 ユウキ「あ、カズキ!久しぶり!」 ナツキ「ユウキ、友達?」 ユウキ「友達っていうか…うーん…?? まぁとにかく、オレが旅を始めたばかりの頃、バトルした、カズキ。カズキ、こっちはハルカ、ミツル、ナツキ。オレの仲間だ。」 カズキ「よろしくな!ユウキ、オレ、トウカのジムリーダーにいどむために、特訓したんだぜ!な、マッスグマ。」 そう言ってカズキがポケモンを出す。 マッスグマ「マーッス!」 ユウキ「そいつ、あのときのジグザグマか?」 カズキ「うん、進化したんだ!ユウキのポチエナは?」 ユウキ「オレのジン(ポチエナ)も、グラエナに進化したぜ!」 カズキ「そうか!ユウキもトウカのジムリーダーに挑戦するのか?」 ユウキ「うん!父さんと約束して、ジムバッジを四つ集めたからな!」 カズキ「ええ!?バッジを四つも!?それに、父さんって…」 ハルカ「ユウキのお父さんは、トウカシティのジムリーダーなの。」 カズキ「へ…へぇ〜。(すげぇ…)なぁ、バトルしないか?お互いジム戦前のうでだめしとしてさ!」 ユウキ「お、いいな!じゃあ、一対一な!」 カズキ「いいぜ!」 ハルカ「ねぇユウキ、私にやらせてくれない?」 カズキ「ん? ハルカ…だっけ。お前がやるのか?」 ハルカ「ええ!」 ユウキ「じゃ、いいぜ!」 ナツキ「バトル開始ね!」 カズキ「よーし!勝つぞ、マッスグマ!」 マッスグマ「マーッス!」 ハルカ「よーし…ランス、GO!」 ランス(キノココ)「キノッコー!」 カズキ「キノココか…よし!行くぜ、マッスグマ!『でんこうせっか』!」 マッスグマ「マーッス!!」 ドカッ!! マッスグマはものすごいスピードでランスにタックル! ランス「キノッ!?」 ハルカ「すごいスピードね!なら…ランス!『しびれごな』!」 ランス「キノォ!!」 ランスの頭からオレンジ色の粉がふきだす。 粉はマッスグマにふりかかり、まひさせた! マッスグマ「スグ…!」 カズキ「がんばれ、マッスグマ!『ミサイルばり』だ!」 マッスグマ「ス…グゥー!」 マッスグマの体毛が針のようにかたくなり、ランスに飛んでくる! ハルカ「ランス、かわして!」 ランス「キノッコ!」 ギリギリで攻撃をかわしたランス。 しかし…! カズキ「今だ、『みだれひっかき』!」 マッスグマ「マッス…グゥー!!」 ガリガリッ!! マッスグマはランスにみだれひっかきをあびせる。 この攻撃を受けて、ランスの体力は大幅に減る。 ランス「キ…ノォ…!」 ハルカ「ランス…しっかりして!」 ユウキ「『まひ』しているのに…なんてはげしい攻撃だ!」 ミツル「ハルカさん、勝てるかな…?」 ナツキ「きっと、大丈夫よ!あたしのカンが言うんだから!」 カズキ「(カンかよ…)マッスグマ、決めるぞ!『ずつき』攻撃!」 マッスグマ「マァーッス!」 ランス「キ…ノォ…!!」 …と、そのとき! ピカ―――――ッ! ランスの体が光った! カズキ「!?」 マッスグマ「マッス!?」 その光は形を変えていき、そして…光がおさまった! 「ガッサ!」 ハルカ「これは…キノココの進化形、キノガッサ!」 ユウキ「ずいぶん形が変わったな…」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “キノガッサ きのこポケモン キノココの進化形。 軽やかなフットワークで敵に近づき、伸び縮みする腕でパンチをくりだす。ボクサー顔負けのテクニックの持ち主。” カズキ「バトル中に進化だと!?」 ハルカ「やったあ♪よーし、キノガッサに進化するとあらたに格闘タイプが加わるはず!ランス、『マッハパンチ』!」 ランス(キノガッサ)「ガーッサ!!」 ドゴッ!!ランスの腕が伸び、すごい速さでマッスグマにパンチ! マッスグマ「マッ…スーグ…!」くわえて体に強いしびれがまわっている様子だ。 ユウキ「うわ…!腕が伸びた!」 カズキ「マッスグマ、がんばれ!『ずつき』攻撃だ!」 マッスグマ「ス…グ…。」 だが、マッスグマは体がしびれて動けないようだ。 ハルカ「つづいて『メガドレイン』!」 ランス「ガーッサァ!!」 マッスグマの体力を吸い取っていくランス。 カズキ「く…たえろ、マッスグマ!」 しかし… マッスグマ「マッ…ス…グ…。」 マッスグマは、メガドレインをたえきれず、そのまま倒れた。 ミツル「勝負あったね!」 カズキ「…もどれ、マッスグマ。ゆっくり休めよ。」 マッスグマをボースに戻すカズキ。 ハルカ「ランス、やったね!Nice fightよ!」 ランス「ガッサ!」 カズキ「ハルカだっけ。お前、けっこう強いんだな!」 ハルカ「そう?ありがとう!」 カズキ「オレももっと修行が必要だな…。」 ハルカ「あら、あなたもけっこう強かったわよ。」 カズキ「そうか?サンキュ!」 ナツキ「いい勝負だったんじゃな〜い?」 ミツル「そうだね!ランス君、進化おめでとう!」 ランス「ガーッサ♪」 カズキ「ところで、お前たち四人全員ジムに挑戦するのか?」 ユウキ「まさか!オレとハルカだけだよ。ミツルとナツキはジムには興味ないし。」 カズキ「そうなのか。なあ、ユウキ、バトルしようぜ!」 ユウキ「OK!よーし、ジン、行け!」 ジン(グラエナ)「ガルッ!」 カズキ「やっぱりグラエナできたか。それじゃ…行け、スバメ!」 スバメ「スーバー!」 ユウキ「おっ、新手(あらて)かぁ!よーし、ジン、『とおぼえ』!」 カズキ「スバメ、『でんこうせっか』!」 ナツキ「けっこう盛り上がってるね!」 ミツル「どっちが勝つかな?」 ハルカ「がんばれ、二人とも!」 たんぱんこぞう、カズキと再会。 そしてハルカのキノココ、ランスがキノガッサに進化した。トウカシティのジム戦に向けて、特訓を重ねるユウキとハルカだった。 つづく |
華苗 | #5☆2003.12/14(日)16:12 |
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【第50話 →トウカシティ ジムリーダー、センリとの戦い】 トウカシティジムの前… ユウキ「確か父さんは、ノーマルタイプの使い手だったっけ。」 ナツキ「ノーマルかぁ。だったら格闘タイプがベストね!」 ハルカ「そうね…でも、油断は禁物よ。」 ミツル「ユウキ君、ハルカさん、二人ともがんばって!」 ユウキ「もちろんだぜ!」 そうして、四人はジムの中に入っていった。 〜トウカジム〜 センリ「ようこそ、トウカジムへ。おっ、ユウキじゃないか!それにミツル君と、オダマキの娘さんも!そのポニーテールの子は?」 ユウキ「父さん、こっちはナツキ。旅の仲間なんだ!」 ナツキ「初めまして!」 センリ「そうか。ミツル君、あとでご両親に会いに行くといい。」 ミツル「はい!」 センリ「あと…ハルカちゃんだね。君もジム戦をしに来たのかい?」 ハルカ「はい。私もユウキも、バッジを四つ集めました!」 センリ「おお、そうか!それでは約束どおり、ジム戦をしよう。バトルするのは誰だ?」 ミツル「ユウキ君と、ハルカさんです。僕とナツキさんは応援です。」 センリ「わかった。」 ハルカ「ユウキ、こんどは私が先ね。」 ユウキ「ああ。」 センリ「それでは、はじめるぞ。ルールは一対二。君たちはポケモンを二匹使っていい。交代は自由だ。」 ナツキ「でも、それじゃあハンデじゃないですか?」 センリ「挑戦者が手持ちを明かしていれば対等になる。二匹選ぶといい。」 ハルカ「じゃあ、私はキノガッサのランス、キルリアのヒスイです。」 センリ「では、はじめよう!」 ハルカ「行くわよ、ランス!」 ランス(キノガッサ)「ガーッサ!」 センリ「最初は格闘タイプか。行くぞ、ヤルキモノ!」 ヤルキモノ「ヤルヤル!」 ハルカ「はじめてみるポケモンね…。」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “ヤルキモノ あばれザルポケモン。じっとしていることができないポケモンだ。眠ろうとしても体の血がたぎってしまい、森中をかけ回らないとおさまらない。” ハルカ「なるほど…よーし、ランス!まずは『しびれごな』!」 ランス「ガーッサ!」 ランスのしびれごながヤルキモノを襲う!…だが!? センリ「ヤルキモノ、かわして『きりさく』攻撃だ!」 ヤルキモノ「ヤールッ!!」 センリのヤルキモノは粉を簡単にかわす。そして…ザシュッ!! ランス「キノッ…!」 きりさくがクリーンヒットし、よろけるランス。…が! ヤルキモノ「ヤ…ル…!?」 ハルカ「キノガッサの特性『ほうし』よ!直接攻撃を受けたとき、相手を状態異常にすることがあるわ!ヤルキモノは『どく』を受けたようね。」 センリ「なるほど…だが!ヤルキモノ、『つばめがえし』!」 ヤルキモノ「ヤル…ヤールッ!!」 ドシュッ!! 目にも止まらぬスピードで、ヤルキモノの攻撃がランスにヒット! ランス「ガッ…サ…。」ランスは倒れた。 ハルカ「うそっ!なんて威力なの!?」 センリ「この技は絶対に命中する飛行タイプの技。草、格闘タイプを持つキノガッサが食らえば、ひとたまりもないだろう。」 ハルカ「…お疲れ様、ランス。次はヒスイ、あなたよ!」 ランスを戻し、ヒスイをだすハルカ。 ヒスイ(キルリア)「キルキルゥ!」 センリ「エスパータイプは防御力が低い…ヤルキモノ、『きりさく』だ!」 ヤルキモノ「ヤールッ!」 ヤルキモノのツメがヒスイに迫る! ハルカ「ヒスイ、『テレポート』よ!」 ヒスイ「キルゥ!」 シュン! ヒスイは相手の攻撃をテレポートでかわす。 ヤルキモノ「ヤル!?」 ハルカ「主に移動用の技『テレポート』だけど、こういう使い方もできるのよ!」 ヒスイ「キルッ!」 センリ「なかなかやるな…だが、攻撃をかわすだけでは勝てないぞ!ヤルキモノ、『みだれひっかき』!」 ヤルキモノ「ヤル!ヤールッ!!」 ヤルキモノは大振りな動きでヒスイに引っかく攻撃をあびせる。 ヒスイはかろうじてそれをかわす。 ハルカ「よーし…ヒスイ、『ねんりき』でヤルキモノの動きを止めて!」 ヒスイ「キル…キルキルゥ!」 ねんりきを使い、ヤルキモノの動きを止めるヒスイ。 ヤルキモノ「ヤル…!ヤルヤル!ヤルーッ!!」 ヤルキモノは動きたい様子だが、動きを止められて、必死に叫んでいる。 ねんりきが切れると、体の血がたぎって、暴れはじめた! ハルカ「OK!狙い通りよ!」 ヤルキモノ「ヤルッ!!ヤルーッ!!」 センリ「くっ…しっかりしろ、ヤルキモノ!」 だが、暴れているヤルキモノにはセンリの言葉は届かない! ハルカ「決めるわよ、ヒスイ!最大パワーの『サイコキネシス』!!」 ヒスイ「キルウゥゥ!!」 サイコキネシスはヤルキモノにクリーンヒット。毒のダメージもたまったせいか、そのままヤルキモノは倒れた。 ヤルキモノ「ヤ…ル…。」 センリ「…よくがんばったな。戻れ、ヤルキモノ。」 センリはそう言ってヤルキモノをボールに戻した。 ハルカ「ヒスイ、Nice!」 ヒスイ「キルゥ!」 ユウキ「すごいな、ハルカ!」 センリ「ハルカちゃん、君のキルリアとキノガッサ、なかなかの強さだった。私に勝った証として、トウカジム認定トレーナーの印、バランスバッジを渡そう!」 そう言って、センリはハルカにバッジを渡した。 ハルカ「これがバランスバッジ…!ありがとうございます!バランスバッジ、GETよ!」 ユウキ「やったな、ハルカ!」 ナツキ「ナイスファイトよ!」 ミツル「すごいバトルだったよ!」 ハルカ「Thank you.みんな!」 センリ「次は…ユウキだな。」 ユウキ「うん!おれも父さんに勝って見せるぜ!」 センリ「それはどうかな…全力でぶつかって来い、ユウキ!」 センリに勝利し、五つ目のバランスバッジを手にしたハルカ。 次回、センリとユウキの壮絶(そうぜつ)な親子対決が展開だ! つづく |
華苗 | #6☆2003.12/16(火)17:56 |
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【第51話 センリ対ユウキ!運命の親子対決!】 今ここに、センリとユウキの親子対決が始まる! 勝敗の行方はいかに…? センリ「ユウキ、使用ポケモンを選びなさい。」 ユウキ「じゃあ、マッスグマと、グラエナだ!」 センリ「よし…行くのだ、ケッキング! ケッキング「ケェ〜ッキン。」 ユウキ「ケッキングか…」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “ケッキング ものぐさポケモン ヤルキモノの進化形。1日中ねそべったままくらすポケモン。手の届く場所に生えている草を食べ、草がなくなるとしぶしぶ場所を変える。” ナツキ「えーッ!?あれがさっきのヤルキモノの進化形!?」 ミツル「性格が180度違ってる…」 ハルカ「もともとそういう性格の種族なのよ。」 ユウキ「よーし…行って来い、カシス!」 カシス(マッスグマ)「マーッス!」 センリ「お、そいつは私がユウキにあげたジグザグマか?」(〜旅立ち 第8話参照。) ユウキ「うん、進化したんだ!」 センリ「そうか。だが、私のケッキングに勝てるかな…?」 ユウキ「やってみなくちゃわからないさ!行け、カシス!『でんこうせっか』で攻撃だ!」 カシス「マーッス!!」 ドカッ! でんこうせっかはケッキングにヒット。 だが、ケッキングはほとんどダメージを受けていないようだ! ケッキング「ケェ〜ッ。」 ユウキ「それなら…『ずつき』だ!」 カシス「マッスグゥ!」 ドゴッ!ずつきもクリーンヒット。だが、ケッキングはまだ体力がありあまっているようだ。 ケッキング「ケェ〜ッ。」 ハルカ「そんな!すごい体力…!」 センリ「フフ…それではこちらも行こうか!ケッキング、『きあいパンチ』!」 ケッキング「ケェ〜ッ…」 ユウキ「攻撃が来るか!?」 だが、ケッキングは精神を集中しているようだ。 ユウキ「どんな技なんだ…!?」 カシス「マッス…?」 センリ「いまだ、ケッキング!」 ケッキング「ケェ〜ッキン!!」 ケッキングが腕を動かし、カシスに攻撃する! ドゴォッ!! きあいパンチはカシスに命中。効果はばつぐんだ! カシス「マッ…ス…グ…!」この一撃で、かなりのダメージを受けてしまった。 ユウキ「カシス!大丈夫か!?」 カシス「マッ…スグ!」苦しそうだが、ユウキに返事を返すカシス。 ミツル「一撃で、あんなダメージを与えることができるなんて!」 センリ「フフ。精神を集中させたあと、ものすごい威力の攻撃をする、格闘タイプの技『きあいパンチ』だ。」 ナツキ「格闘技…だからあんな大きいダメージを受けたんだね。」 ユウキ「そうか…がんばってくれ、カシス!『しんそく』だ!」 カシス「マーッスゥ!!」 シュン… カシスがものすごいスピードでケッキングに近づく。 センリ「まさか、あの技をコントロールできるようになったのか!?」 カシス「マーッスグッ!!」 ドカッ!! カシスのこん身の攻撃は見事命中。 こんどはそれなりにダメージを与えることができたようだ。 だが… カシス「マッ…スグゥ…。」たおれるカシス。戦闘不能のようだ。 ハルカ「カシスがたおれた!?」 ユウキ「カシス!一体なんで…」 センリ「『カウンター』で攻撃を受け流していたんだ。残念だったな。」 ユウキ「そうか…お疲れ様、カシス。戻れ。」 カシスをボールに戻すユウキ。 センリ「さあ、二匹目を出すといい。」 ユウキ「よーし…おれの二番手!頼むぞ、ジン!」 ジン(グラエナ)「ガウガウッ!」 ユウキ「あのケッキングの体力はすごく高いからな…ジン、『とおぼえ』!」 ジン「ガオオ――――ンッ!!」 ジンはとおぼえで、自分の攻撃力を高める。 センリ「あくタイプにも、この技は効果が大きい…ケッキング、『きあいパンチ』だ!」 ケッキング「ケ〜ッ…」集中力を高めようとするケッキング。 ユウキ「そうは行かないぜ!ジン、『かみつく』攻撃!」 ジン「ガウッ!」 ガブッ! ジンはケッキングの腕にかみついた。 ケッキング「ケッキ…!」 センリ「まずい…集中力がとぎれた!」 ユウキ「いまだ、ジン!『かみくだく』攻撃!」 ジン「ガウッ!!」 かみくだく攻撃は見事決まる。だが… ケッキング「ケ…ケッキ〜ン。」まだ平気そうな表情だ。 センリ「ケッキングの体力を甘く見るなよ!ケッキング、『からげんき』だ!」 ケッキング「ケェ〜ッキン!」 ケッキングの攻撃はジンにヒット! ジン「ガウッ…!」少し苦しそうなジン。 ユウキ「負けるな、ジン!もう一回『とおぼえ』だ!」 ジン「ガウッ!ガオ――――ンッ!!」 さらに攻撃力を高めるジン。 センリ「決めるぞ、ケッキング!『きあいパンチ』!」 ユウキ「がんばれ、ジン!『かみくだく』攻撃だ!」 ケッキング「ケェ〜ッキン!!」 ジン「ガウガウッ!!」 二匹の持つ中で最大の攻撃同士がぶつかりあう! ナツキ「一体…どっちが勝つの!?」 ケッキング「ケッ…キン…。」 ジン「ガウゥ…。」 ドサッ… 二匹は、同時にたおれた。 センリ&ユウキ「「あ…っ!!」」 ミツル「あ…相打ち!?だったら、バッジは!?」 ハルカ「基本的に、もらうことはできないけど…」 ユウキ「そうか…がんばったな、ジン。ゆっくり休めよ。」 そう言って、ユウキはジンをボールに戻した。 センリ「よくやった、ケッキング。戻れ。」 センリもケッキングをボールに戻す。 ハルカ「ユウキ…」 ユウキ「悔しいな…父さん、オレ、また父さんに挑戦しに来るから…」そこまでいいかけて。 センリ「いや、その必要はない。」 四人「えっ?」 センリ「ユウキ、お前はよく戦った。私のケッキングは、今まで来た挑戦者に負けたことはなかったんだ。」 ユウキ「そうだったんだ…」 センリ「引き分けではあるが、お前の力を認め、トウカジム認定トレーナーの証、バランスバッジを渡そう!」 そう言って、ユウキにバッジを差し出すセンリ。 ユウキ「父さん…本当に、いいの?」 センリ「もちろんだ。受け取るがいい。」 ユウキ「これが…バランスバッジ!ありがとう、父さん!バランスバッジ、GETだ!」 センリ(私の息子が、こんなに強くなったとはな…これからが楽しみだ!) ナツキ「やったね、ユウキ!」 ミツル「よかったね、ユウキ君!」 ハルカ「ユウキ、ナイスファイトよ!」 ユウキ「ありがとう!」 センリ「ユウキ、お前がもっと強くなったら、こんどは一対一でバトルしよう。」 ユウキ「わかった!それまで待っててね、父さん!」 センリ「ああ、待っているぞ!」 そうして四人は、ジムを出た。 ミツル「それじゃ僕は、お父さんとお母さんに会ってくるよ!」 ユウキ「わかった。じゃあオレたちPCにいるからな!」 ミツル「はい!」 ナツキ「じゃあ、PCでこの先の目的地を考えよう!」 〜トウカシティ PC〜 ハルカ「ポケナビのマップ…っと!これで、私とユウキはホウエン地方の西半分のジムを制覇したことになるわね。」 ユウキ「ここから一番近いジムは…ヒワマキか!でもけっこう遠いな〜。じゃあ元の道を戻って、キンセツに行くか。」 ナツキ「あ、あたし、カナズミシティの郊外にあるカナズミコンテストホールで、ポケモンコンテストに出たいんだ。」 ハルカ「そっか。キンセツにはカナズミを通っても行けるしね… それじゃ、進路決定!カナズミ経由で、キンセツを横切り、ヒワマキシティに行きましょう!」 ユウキ&ナツキ「「おーぅ!!」」 父、センリに認めてもらい、バランスバッジを手にしたユウキ。 次の目的地はカナズミシティ。明日もまた、四人の旅は続く! |
華苗 | #7★2004.01/31(土)10:52 |
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【第52話 →104番道路(カナズミ側) サン・トウカの三姉妹】 四人はトウカシティを出発して、トウカの森を抜け、104番道路のカナズミ側にきた。 ただいまの時間は正午。四人はここで昼食をとっていた。 ミツル「ココア、ミルク、ポケモンフーズ、おいしいかい?」 ココア(プラスル)「プ〜ラ!」 ミルク(マイナン)「マイッ!」 二匹とも大きくうなずいた。 ナツキ「相変わらずこの二匹ってば、かわいいよねぇ〜。かわいさコンテストにぴったりね!」 ココア「プラァ〜。」ナツキの言葉に、少し照れたように笑うココア。 ミルク「マイ?」そして、ミルクは何かを見つけたようだ。 ハルカ「? どうしたのかしら?」 すると二匹は、近くの木に向かって走っていった。 ミツル「あっ、二匹とも!」 二匹はその木になっていた木の実を取って食べている。 ココア「プラァ♪」 ミルク「マ〜イ!」 ユウキ「おお〜、すごい食べっぷり。」 すると、近くにあった建物から、ロングヘアーの女の人が出てきた。 女の人「あら?かわいいポケモンね。」ココアとミルクを見ながら言うその人。 ミツル「あ、すみませーん!その二匹、僕のポケモンで…」 女の人「あら、そうなの。私の育てたきのみ、おいしい?」 女の人は、ココアとミルクにそうたずねた。 二匹は、木の実を夢中になって食べている。 女の人「気に入ってもらえたようね。よかった!私はユリ。いらっしゃい、フラワーショップ、サン・トウカへ。」 ハルカ「サン・トウカかぁ。模様替え用のはちうえや、木の実のお菓子なんかを売っているところよね。」 ユウキ「へぇ、面白そうだな。行こうぜ!」 〜店内〜 女の人「あ、お客さん?」店員らしきショートヘアの女の人が言った。 ユリ「そうよ。こっちは私の妹の、キク。あともう一人…」 女の子「お姉ちゃん、お客さん?あっ、かわいいポケモン!」 髪を二つ縛りにした、小さな女の子だ。 ココアとミルクを抱き上げて、喜んでいる。 ユリ「ちょうどいい。この子はスミレ。キクの下の妹よ。 私達、姉妹三人でこのお店をやっているの。」 ハルカ「そうなんですか!」 キク「おっし!特別サービス!店の特製ポロックときのみパイ、食べていきな!」 スミレ「こっちだよ、お客さん!」 三姉妹に連れられ、四人は店の奥に入っていった。 〜店の奥〜 ユリ「あ、ちょうど焼けてる!出来立ての、オレンのみのパイよ。」 キク「こっちにはポロックがあるよ!あたしが作ったんだ!」 スミレ「さ、座って座って!」 ユウキ「あ、ありがとう。」 ユリ「皆さん、ポケモンを持っていますよね?」 ナツキ「持ってるよ!」 キク「1、2匹出してほしいんだけど。」 ユウキ「よーし、行け、ジン(グラエナ)!」 ナツキ「アッシュ(サンド)、アイリス(キレイハナ)、GO!」 ハルカ「出てきて、コローネ(エネコ)!」 それぞれポケモンをだす。(ミツルは、すでにココアとミルクを出している。 ユウキ「何をするんだろ?」 スミレ「ん〜と、プラスルはからい味、マイナンとキレイハナがしぶい味。エネコはあまい味、グラエナがにがい味、サンドはすっぱい味が好きみたい。」 キク「そっか。はい、食べてみて!」 ポロックを小皿に入れ、それぞれのポケモンの前におくキク。 みんな、ポロックを食べ始めた。 ナツキ「お〜、おいしそうに食べてる。」 ユリ「ふふっ。スミレは、なぜか見ただけでポケモンの好きなポロックの味がわかるの。キクはポロック作りがうまいし。」 キク「ユリ姉さんは、木の実のお菓子を作るのがうまいんだ。」 ミツル「そうなんだ。パイ、いただいていいですか?」 ユリ「遠慮なくどうぞ。」 ハルカ「じゃあ、いただきま〜す!」 四人はパイを食べてみた。 ナツキ「おいしいじゃない!」 ユウキ「いろんな味がして、面白いな〜!」 ハルカ「オレンのみは、いろいろな味が混ざっているしね!」 ミツル「とってもおいしいです!」 ユリ「ありがとう!」 ナツキ「そうそう…(インカムON!)みんな、ポロックの味はどう?」 アイリス『とても美味しいですわ。』 アッシュ『同じく!すっぱい味は最高だぜ!』 ジン『俺も…にがいのは好きだから、嬉しいな。』 コローネ『やっぱあまいのが一番ネ!』 ココア&ミルク『『とっても美味しいよ!』』 ミツル「よかった。みんな、ポロックおいしいって言ってます。」 スミレ「え?お兄ちゃん、ポケモンが何言ってるかわかるの?」 ミツル「うん。」 スミレ「へぇ、すごーい!いいなぁ〜。」 ※ちなみにミツルは、インカム無しでポケモンと話ができます。 ナツキ「これでコンディションも高まったかな?」 ユリ「あら?あなた、ポケモンコーディネーターさん?」 ナツキ「はい。」 キク「ならいいや!ここのポロック、好きなだけもっていきな!」 ナツキ「本当にっ!?ありがとう!」 ハルカ「ナツキ、今度は何部門に出るの?」 ナツキ「アイリスと一緒に、うつくしさコンテストに出るよ。」 ユリ「そうですか。あ、そういえば…」 スミレ「カナズミホールで明日、ポケモンコンテストがあるよ!」 ナツキ「そうなんだ!よぉーしアイリス、明日はがんばろーねっ!」 アイリス『はい、ナツキさん!』 スミレ「今日は泊まっていってよ!」 ハルカ「いいんですか?」 ユリ「もちろん。ナツキちゃん、コンテスト、応援するからね!」 キク「がんばりなよ!」 ナツキ「ありがとう!よーし…明日はコンテストリボン、GETだよ!」 アイリス『その意気です、ナツキさん!』 フラワーショップの三姉妹、ユリ、キク、スミレに出会った四人。 ポケモンコンテストinカナズミホール、明日開催! ナツキとアイリスは、うつくしさ部門のリボンをGETできるのだろうか? つづく |
華苗 | #8★2003.12/26(金)15:40 |
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【第53話 →カナズミシティ ポケモンコンテスト!inカナズミ〔前編〕】 司会「本日は、ポケモンうつくしさコンテストにご来場いただき、ありがとうございます!」 カナズミシティ郊外のコンテストホールで、コンテストが開催された! もちろん、ナツキもエントリーしている。 司会「…それでは、1次審査に入りましょう。エントリーbP番の方…」 そのころ、ひかえ室では… ナツキ「よーし、コンディションは完璧!アイリス、がんばるよ!」 アイリス(キレイハナ)「ハナハナ〜!」 ユリ「がんばってね!」 サン・トウカの三姉妹も、応援に来ていた。 司会『エントリーbP1番!ツキヨさん、どうぞ!』 そんな声が、ひかえ室のテレビから聞こえてきた。 ツキヨ『出番ですよ、ミロカロス。』 ミロカロス『ミィ〜。』 ハルカ「ミロカロス!?とても珍しいポケモンよ!」 ユウキ「ミロカロス…?」図鑑を開くユウキ。(ピッ★) “ミロカロス いつくしみポケモン。もっとも美しいポケモンといわれている。怒りや憎しみの心をいやして、争いをしずめる力を持っている。” ユウキ「もっとも美しいポケモンか…。」 ミツル「コンテストにはぴったりだね。」 ツキヨ『ミロカロス、『みずでっぽう』です。』 ミロカロス『ミィ〜!』ミロカロスはみずでっぽうを軽く飛ばす。 ツキヨ『それを、『れいとうビーム』で凍らせて。』 ミロカロス『ミィ〜ッ!』 れいとうビームでみずでっぽうが凍り、その氷が輝く。 スミレ「うわぁ、きれーい!」 キク「けっこう手ごわそうだね…大丈夫かい、ナツキちゃん。」 ナツキ「大丈夫!絶対優勝よ〜!」 アイリス「ハナ!」 そして… 司会「1次審査も最後になりました!それでは、エントリーbR0番、ナツキさん、お願いします!」 ナツキ「アイリス、GO!」 アイリス「ハ〜ナッ!」 得意なダンスを使ってアピールするアイリス。 司会「これは見事なキレイハナですね!」 ナツキ「まずは…アイリス、『はなびらのまい』!」 アイリス「ハーナッ!」 アイリスが花吹雪を起こしながら舞い踊る。 司会「これは美しい!」 ナツキ「いいわよ!次は「マジカルリーフ」!」 アイリス「ハナッ!」 不思議な色の葉をとばし… ナツキ「弱めの『フラッシュ』!」 アイリス「ハナ〜ッ!」 ピカッ! マジカルリーフとフラッシュの光が重なる。 司会「美しい…思わずため息が出てしまうほどです! そして場内はこのアピールに見とれるばかり!」 ナツキ「フィニッシュよ!回転しながら『はなびらのまい』!」 アイリス「ハナハナーッ!」 はなびらがアイリスの動きに合わせて、空中で渦を巻く。 花びらの動きが止まると動じに、アイリスとナツキは観客に一礼した。 司会「アピールタイムの終了です!、気になるナツキさんとキレイハナの得点は…?」 「29.3」 司会「今までの上位2位です!すばらしいアピールでした!」 そして…2次審査に出場する8名が決定!こちらです!」 スクリーンに8人のコーディネーターが映る。 その中には、ナツキも入っていた。 ユウキ「おっ!二次審査に進出だぜ!」 ハルカ「あ、さっきのツキヨっていう人も!」 司会「2次審査の前に、休憩を取ります!2次審査に出る8名の方は、準備をしておいてください!」 〜ひかえ室〜 ナツキ「よっし!2次審査もがんばるよ、アイリス!」 アイリス「ハナッ!」 ハルカ「ツキヨさんのミロカロスは手ごわそうよ?」 ナツキ「だーいじょうぶだって!アイリスなら絶対大丈夫!いざとなったら、『奥の手』もあるしね♪」 ミツル「その『奥の手』って何?」 ナツキ「ひ・み・つ!」 ユウキ「う〜…気になるなぁ…」 キク「まぁ、とにかく。」 ユリ&スミレ「「がんばってね!」」 ナツキ「ありがとう!さ〜て…行くよ!」 司会「さあ、2次審査の始まりです!コンテストバトル、ファーストステージの第一試合、ナツキさんVSサキさん!バトルスタートです!」 ナツキ「アイリス、GO!」 アイリス「ハナッ!」 サキ「言ってきて、ラフレシア!」 ラフレシア「ラフラフラァ!」 ユリ「ナゾノクサの進化形同士のバトルね。」 ユウキ「えっ、ラフレシアとキレイハナって、同じポケモンから進化したのか?」 ハルカ「そうよ。ポケモンの中には、進化形がいくつもある種族があるの。例えば、ケムッソ。カラサリスかマユルドのどっちかに進化して、カラサリスならアゲハントに、マユルドならドクケイルに進化するの。」 ユウキ「へぇ〜ッ…アゲハントとドクケイルって、元は同じ種族のポケモンだったんだ…」 キク「このバトル…どくタイプも併せ持つ、ラフレシアの方が有利だけど…」 スミレ「ナツキさん、がんばれ!」 ナツキ「行くよ、アイリス!『マジカルリーフ』!」 アイリス「ハーナッ!」 マジカルリーフがラフレシアにダメージを与える。サキのポイントが減る。 サキ「ラフレシア、『どくのこな』!」 ラフレシア「ラフラァ〜!」 どくを持つ粉がアイリスを襲う! ナツキ「なんの!アイリス、粉を『はなびらのまい』で受け止めて!」 アイリス「ハ〜ナッ!」 花吹雪が起こり、それが盾となりどくのこなを受け止める。 ナツキ「それをラフレシアにぶつけて!」 アイリス「ハーナッ!」 どくのこなと花吹雪がラフレシアを襲う! サキ「ラフレシア、かわして『ギガドレイン』!」 ラフレシア「ラフ〜!」 花吹雪をかわしたラフレシアは、アイリスの体力を吸い取った! ナツキのポイントが削れる。 アイリス「ハ…ナ〜!」 ナツキ『がんばれ、アイリス!「フラッシュ」よ!」 アイリス「ハ〜ナ〜ッ!」 ピカ――ッ!!目もくらむような光を放つアイリス。 ラフレシアは目がくらんだ!」 ナツキ「今よ!『マジカルリーフ』!」 アイリス「ハ〜ナ〜!!」 マジカルリーフはラフレシアに命中! どうやら急所に当たったようだ。 ラフレシア「ラ…ラフ…ゥ…。」 司会「これはかなりのダメージ!バトル続行可能でしょうか!?」 審査員の判定は… ブーブーブーッ! 司会「ラフレシア、バトル OFF!セカンドステージ進出は、ナツキさんとキレイハナです!」 サキ「戻って、ラフレシア。残念だったね。」 ナツキ「いいわよ、アイリス!Nice!」 ユウキ「いいぞっ、ナツキ!」 ナツキ「よーし…この調子で優勝よー!」 うつくしさコンテストで優勝を目指し、燃えるナツキであった。 つづく |
華苗 | #9★2003.12/26(金)15:41 |
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【第54話 ポケモンコンテスト!inカナズミ〔後編〕】 2次審査、コンテストバトルのセカンドステージも終了。 ついに、ファイナルステージ! 司会「ファイナルステージのバトルに入ります!このバトルに勝った方が、栄誉あるこの美しさ部門のリボンを手にすることができます!対戦カードは…ツキヨさんVSナツキさんです!…それでは、バトルスタート!」 ツキヨ「行きますよ、ミロカロス。」 ミロカロス「ミィ〜。」 ナツキ「アイリス、GO!」 アイリス(キレイハナ)「ハナ〜!」 ハルカ「草タイプ対水タイプね…相性的には、アイリスの方が有利だわ。」 ユウキ「へぇ。それなら、この勝負、いただきじゃん!」 キク「それはわからないよ…」 ナツキ「アイリス、『マジカルリーフ』!」 アイリス「ハ〜ナ〜!」 ミロカロス「ミィッ…!」 マジカルリーフは命中。効果はばつぐんだ! ツキヨのポイントが削れる。 ツキヨ「行きましょう、ミロカロス。『みずでっぽう』!」 ミロカロス「ミィ〜!」 みずでっぽうはアイリスにヒット。効果は薄いようだ。 ユリ「水タイプの攻撃技は、草タイプには効果が薄いのに…」 ミツル「何か策があるのかも…」 スミレ「ガンバレ〜!」 ツキヨ「続けて『れいとうビーム』です!」 ミロカロス「ミィ〜ッ!」 ナツキ「しまった!」 カチーン! アイリスは冷凍ビームで氷づけになってしまう! みずでっぽうを受けてぬれていたからだ。ナツキのポイントが減る。 司会「この氷の輝き!美しいですね!」 ツキヨ「さらに『アイアンテール』で攻撃です。」 ミロカロス「ミィ〜ッ!」 バシッ!アイアンテールはアイリスにヒット。ナツキのポイントが減る。 だが、この攻撃で、アイリスの氷が割れた。 これでもとの状態に戻る。 ナツキ「反撃よ、アイリス!『はなびらのまい』!」 アイリス「ハ〜ナ〜!!」 花吹雪がミロカロスにせまる!だが!? ツキヨ「ミロカロス、『たつまき』です。」 ミロカロス「ミィ〜ッ!」 たつまきは花びらをはねのけ、アイリスにヒット! さらにナツキのポイントが減る。 アイリス「ハ…ナ…!」そして大ダメージを受けたアイリスは、もうひんし寸前だ! 司会「キレイハナ、バトル続行はまだ可能のようですが、もう体力はあまり残っていません!ナツキさんはどう出るか!?」 ナツキ「く…でも、負けないよ!アイリス、『つきのひかり』!」 アイリス「ハナ…ハナ〜!」アイリスは元気を取り戻した! 司会「おーっと、これは美しい回復技だ!」 ユウキ「ハルカ、『つきのひかり』って、どんな技なんだ?」 ハルカ「その技は、自分の体力を回復する技なの。『つきのひかり』って言う名前なだけに、夜に使うと効果が大きいわ。」 キク「ハルカちゃん、物知りだねぇ。」 ツキヨのポイントが大きく減る。 ツキヨ「まさか回復技を持っていたとは…」 ナツキ「へへっ!奥の手は最後までとっておくもんよ!アイリス、『マジカルリーフ』!」 アイリス「ハ〜ナ〜!」 ツキヨ「『たつまき』で跳ね返しなさい。」 ミロカロス「ミィ〜!」 たつまきがマジカルリーフをはねのける。 ナツキ「おっと、これでかわした気になってもらっちゃ困るよ!」 アイリス「ハナ!」 すると、マジカルリーフはまたミロカロスに向かっていく! マジカルリーフはクリーンヒット。ツキヨのポイントが減る。 ミロカロス「ミィッ…!」 ナツキ「『マジカルリーフ』は相手に必ず当たる技なんだよ!」 ツキヨ「く…油断したわ…!」 ナツキ「どんどん行くよ!アイリス、『マジカルリーフ』!」 アイリス「ハーナッ!」 ナツキ「それに『はなびらのまい』をミックス!」 アイリス「ハ〜ナ〜ッ!」 二つの技のミックス、花びらと葉っぱの渦ができる! 司会「これは美しい!二つの技の合成です!」 ツキヨ「ミロカロス、『れいとうビーム』で凍らせなさい!」 ミロカロス「ミィ〜ッ!!」 ナツキ「そうはさせないよ!アイリス、『フラッシュ』ハイパワー!」 アイリス「ハナァ〜ッ!」 ピカ―――ッ!!目もくらむような光がフィールドを包む! 目がくらんだミロカロスは、アイリスの攻撃をまともに受ける! ツキヨ「ミロカロス!!」 ツキヨのポイントが大きく減る。…と、ここで。 司会「ターイムアーップ!結果は…ナツキさんの逆転勝利! 優勝は…ナツキさんと、キレイハナのアイリスです!」 観客から歓声がまき起こる。 ナツキ「やったー!アイリス、がんばってくれてありがとう!!」 アイリス「ハナハナッ!」 ツキヨ「戻って、ミロカロス。優勝できなくて残念だけど、とても美しかったわよ。」 司会「見事優勝したナツキさんには、美しさ部門のリボンが授与されます!どうぞ、ナツキさん。」 ナツキ「ありがとうございます…!美しさリボン、ゲットだよ!」 アイリス「ハナハナ!」 こうして、カナズミホールのポケモンコンテストは、幕を閉じた。 〜カナズミシティ PC〜 ミツル「おめでとう、ナツキさん!」 ハルカ「どうなることかと思ったわ…。」 ユウキ「すごい勝負だったぜ!」 ナツキ「ありがとう、みんな!アイリス、ナイスファイト!」 アイリス「ハナハナー!」 スミレ「おめでとう!ユリおねえちゃんが、記念にケーキを焼いてくれたよ!」 ユリ「はい。このケーキ、あなた達で食べて。」 差し出されたケーキは、上に木の実が飾ってあるカップケーキ。 そして一番大きいのには、ナツキとアイリスの顔が書いてあった。 キク「姉さんの最高傑作だよ!一番大きいのはナツキちゃんが食べな!」 ナツキ「ありがとう!」 スミレ「それじゃ、あたしたち、お店に帰るよ!」 ユリ「また来てくださいね。」 キク「じゃ〜ね!」 そう言って、三姉妹はPCを出て行った。 ユウキ「ん〜!やっぱりユリさんのお菓子はうまいな!」 ハルカ「ナツキはどう?一番大きいの!」 ナツキ「今まで食べたお菓子の中でも、最高に美味しい!」 ミツル「それは当然でしょ。」 そんなふうに雑談を交わしながら、その日が終わった。 決勝戦を大逆転で勝利したナツキ。 これで残るリボンはあとひとつになった。 それぞれ、期待を胸に、明日にそなえて眠るのであった。 だが、この先に仲間との別れが待ち受けていることは、今の四人は知るよしもなかった…。 つづく |
華苗 | #10★2004.02/07(土)09:46 |
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【第55話 →117番道路 銀色のキュウコン 仲間との別れ】 カナシダトンネルを抜け、シダケタウンを経由して。 現在地は、117番道路。四人はキンセツへの一本道を歩く。 その途中… ユウキ「なあ、あの小屋ぞいに立ってる柵(さく)、なんだろう?」 ナツキ「ああ、あそこは『育てやさん』。ポケモンを預けると、そこにすんでるおじいさんとおばあさんが育ててくれるの。たまにタマゴも見つかるんだよ。」 ミツル「へぇ。じゃあボクのマリン(ルリリ)のタマゴも、あそこで見つかったのかな?」 ユウキ「そうかもな。…ん?ハルカ、あの銀色のポケモンなんだろう?あの岩の上に座っているやつ。」 そう言って柵の向こうを指差すユウキ。 ハルカ(図鑑で調べればいいじゃない…それにしても、銀色? 珍しいポケモンかな?)ハルカはその方向を見る。 紫色の瞳の、尻尾が九本もある、狐のようなポケモンだ。 ハルカ「キュウコン!?」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “キュウコン きつねポケモン。9人の聖なる力を持った仙人が合体してうまれたという伝説がある。知能が高く、人の言葉を理解する。” ハルカ「色違いね…普通だったら金色の体に真っ赤な瞳だもの。」 ナツキ「へぇ〜。それにしても、きれいねぇ。うつくしさコンテストなら、確実に優勝ねらえるよ。」 ミツル「本当、思わずため息が出るよ…」 その時、小屋からタマゴを2、3個ほどかかえたおじいさんが出てきた。 おじいさん「おや、お客さんかね?」 ナツキ「あ、いいえ。あのキュウコン、きれいですね。トレーナーが預けたんですか?」 おじいさん「いいや、あのキュウコンは、わしらのポケモンじゃ。中に入って、話そうか?トレーナーさんたち。」 ユウキ「あ、じゃあ、お言葉に甘え…って!?」 ユウキが驚いた声を上げる。紫色のサソリのようなポケモンが、おじいさんに襲いかかろうとしていた! ユウキ「あぶないっ!行け、ジン!」 ジン(グラエナ)「ガウッ!」 ガブッ!ジンはそのポケモンにかみつく。 そのポケモンは一撃でノックアウトされた。 「グ、グラァ…。」 おじいさん「ぐ、グライガーか…。このタマゴを狙って来たんじゃな。危ないところを助けてもらってすまないのう。名前は?」 ユウキ「オレはユウキです。」 ハルカ「私はハルカです。」 ナツキ「あたしはナツキ。」 ミツル「ボクはミツルです。」 おじいさん「そうか。お礼がしたいな。おいで。」 ユウキ達四人は、おじいさんと一緒に小屋に入っていった。 〜小屋の中〜 おばあさん「ああ、おじいさん。お客さんかい?」 おじいさん「いや、さっき、野生のポケモンからタマゴを守ってもらってのう。お茶を出してやってくれ。」 おばあさん「はいはい。」 ミツル「別にいいですよ…。」 おばあさん「いいえ、いいんだよ。」 ハルカ「ところで、さっきの銀色のキュウコン、おじいさん達のポケモンだって、どういうことですか?」 おばあさん「はい、お茶ですよ。あのキュウコンの事、知りたいかい?」 四人「はい。」四人はそろって言った。 おじいさん「では、話すとするか。あのキュウコンは『レナ』と言う名前なんじゃ。昔、トレーナーが預けたポケモンからタマゴが見つかって、そのトレーナーがポケモンを預かりに来たとき、『タマゴはいらない』と言われて、、わしらがもらったんじゃ。そのタマゴから生まれた♀のロコンが、朱色をした色違いだったんじゃ。」 ミツル「そうだったんですか。」 おばあさん「わしらはその子に名前をつけて、育てたんだよ。それでちょっと前、レナが庭においてある岩をさわっているとき、その中に炎の石が埋まっていたみたいでね。きれいな銀色のキュウコンになったんだよ。あの時は本当にびっくりしたわぁ。」 おじいさん「レナを近くで見たいかい?」 四人「はい!」また声をそろえて言った。 おばあさん「裏口から、庭に入れるよ。」 おじいさんとおばあさん、ユウキ達四人は、庭へ向かった。 〜庭〜 ユウキ、ハルカ、ナツキの三人は、インカムのスイッチを入れた。 キュウコン――レナが話しかけてきた。 レナ『あ、あなた方は、おじいさんを助けてくれた人?』 ユウキ「あ…うん。オレはユウキ。こっちはハルカ、ナツキ、ミツル。」 レナ『おじいさんとタマゴを助けてくれた、さっきのグラエナさんは?』 ユウキ「ジンの事?出て来い、ジン。」ユウキはジンを出した。 ジン『俺に何か用か?』 レナ『お礼を言いたくて。本当にありがとうございます。 私は、『レナ』と申します。』 ジン『た…大したことじゃない。俺は『ジン』だ。』 レナ『ジンさんですね。よろしくお願いします。』 ジン『レナか。こちらこそ…よろしく。』 おばあさん「あなた達、ポケモンの言葉がわかるのかい?」 ハルカ「はい。この機械のおかげですけど。」 そう言ってインカムを指差すハルカ。 おばあさん「ほぉ〜…すごい機械があるんだねぇ。 …そうそう。今日はうちに泊まっていってね。」 ハルカ「いいんですか?」 おばあさん「もちろんだよ。おじいさんとタマゴたちの恩人なんだし、せめてもの恩返しさ。」 ユウキ「恩人なんて…。ありがとうございます。」 こうして、ユウキ達一行は、育てやさんの小屋に泊まることになった。 その夜。(ジンサイド。) 今日は満月。俺は月をバックに、岩の上にいるレナを見ていた。 銀色の毛並みに月光が当たり、なんていうか、美しい… レナ『きれいですね…。』突然レナが話しかけてきた。 ジン『え?』 レナ『満月…ですよ。夜の闇を優しく照らす光…きれいですよね。』 ジン『あ、ああ。』 月よりレナの方がきれいだ…とは思ったが、こんな恥ずかしい事、言えるはずないよな… レナ『私…ジンさんにここに残ってほしいです。』 ! な、何をいきなり… レナ『無理なお願いだとは分かっているんですが…私、よくここのタマゴを狙いに来る野生のグライガーと戦うことがあるんです。でも、私はそんなに強くないし…ジンさんなら、きっとこの小屋のタマゴを守りきれるって…それに…』 ジン『それに…なんだ?』 レナ『…いえ、何でもありません。』 正直俺も、ここにいたいって気持ちはある… だけど、ユウキは…許してくれるだろうか? …ん? 何かの視線を感じる… 誰かいるのか? 辺りを見回す。すると、昼間のグライガーが! それも、四方八方、何匹もいる。 グライガー『へへへ…昼間はよくもやってくれたな。仕返しに来たぜ!かかれーっ!』 グライガーたち『『『たあーッ!!』』』 レナ『グライガーの大群…!』 ジン『何とかしなくちゃな。レナ、手伝ってくれ!』 レナ『わかりました!』 その頃… ベッドの上で、ユウキが目を覚ます。今は真夜中だ。 ユウキ「ん…なんか外がうるさいな…」窓から庭を見るユウキ。すると… ジン「オオォ―――ン!」 レナ『『鬼火』ッ!』 グライガー『ぎゃーッ!』 ジン『『かみくだく』っ!』 ユウキ「昼間のグライガー…?それもたくさんいる!」 ハルカ「ん…?ユウキ…どうしたの?こんな夜中に…」 ユウキ「グライガーたちが、ジンとレナに仕返しに来たんだ!」 ハルカ「えっ!?行かなくちゃ!」 〜庭〜 ジン『くっ…きりがない!ユウキが気づいてくれれば…!』 レナ『はーっ…はーっ…疲れます…』 その時。 ユウキ「ジン!加勢するぜ!ウォン、行け!」 ウォン(ヌマクロー)『ジン、助けに来たゼ!』 ハルカ「あなたもよ、リア、GO!」 リア(チルタリス)『わかりました!』 ウォン『くらえ、『みずでっぽう』!』 リア『『りゅうのいぶき』です!』 グライガー達『ぐわーっ!』 ユウキ「ふう…全部片付いたな。もどれ、ウォン!」 ハルカ「お疲れ様、リア。戻ってね。」 レナ『あっという間ですね…』 ジン『ユウキ…』 ユウキ「ん、何だ?」 ジン『俺、ここに残りたいんだ。』 ユウキ&ハルカ「「えっ!?」」 ジン『さっきみたいに大勢の敵に襲われたりしたら、レナ一人じゃ太刀打ちできないし、それに…』レナの方を見るジン。 ユウキ「それに…なんだ?」 ジン『…いや、なんでもない。(レナと一緒にいたいとかは…やっぱ言えないよな。)』 ハルカ「どうするの、ユウキ…?」 ユウキ「…わかった。」 そして、日が昇って少しした頃… ハルカ「それじゃ、お世話になりました。」 おばあさん「はい。旅をがんばってね。」 ユウキ「あの…オレのグラエナが、ここにいたいって言ったんです。」 おじいさん「え?この庭にかい?」 ユウキ「はい。この育て屋を守りたいって…」 どことなく、辛そうに話すユウキ。 ハルカ「ユウキ…本当にいいの?」 ユウキ「ああ…ジンはレナと一緒にいるよな。 おじいさん、おばあさん、グラエナの…ジンをよろしく。」 おじいさん「そうか。実はな、朝、庭に出てみたら、レナのそばにこれがあったんじゃ。」 それは、朱色をしたポケモンのタマゴだった。 おじいさん「あのグラエナの代わりに、連れて行ってくれ。きっとレナのタマゴだろう。」 ユウキ「わかりました。」 タマゴを受け取るユウキ。 ユウキ「それじゃ、オレたち、行きます。 ジン!この育て屋と、おじいさんたちと、レナをしっかり守るんだぞ!」 そう大声で言うと、ユウキはキンセツに向かってかけ出した。 ナツキ「あ、ユウキ、まってよ!」 ミツル「あ、お世話になりました!」 ユウキサイド… ユウキ(ジン…またいつかきっと、会いに来るから…さよならは言わないぜ…!) 育て屋に背を向けて走りながら…ほおを、涙が伝っていく。 キンセツの入り口付近まで来た。 ハルカ「ユウキ…」ハルカが追いついてきた。 オレは、もらったタマゴをかかえてその場にしゃがむ。 誰にも、涙を見られたくなかった。 …遠くで、ジンのとおぼえが聞こえた気がした。 ジンと別れたユウキ。出会いがあるなら、また別れもある。 育て屋を後に、キンセツを横切る一行であった。 つづく |
華苗 | #11★2004.02/07(土)10:51 |
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【第56話 →118番道路 ダイゴに再会!】 キンセツの東、118番道路。 ユウキ達は、ヒワマキシティに向かうため、ここに来た。 ハルカ「この川をわたって北に進めば、119番道路ね。」 と、その時、向こう岸から… 「ユウキ君に、ハルカちゃん!久しぶりだね!」聞き覚えのある声。 その声の主は…銀髪に水色の瞳の青年… ユウキ「ダイゴさん!お久しぶりです!」 ナツキ「誰?けっこういい男だけど…」 ハルカ「(いい男って…)ダイゴさん。ツワブキさんのたのみで、手紙を届けた相手なの。ムロタウンで会ったん だ。」 ミツル「そうなんだ…」 ダイゴ「ともかく、わたっておいでよ!」 ユウキ「はいっ!」 四人は、浅めのその川を歩いてわたる。 ダイゴ「やあ、後ろの二人は友達かい?」 ナツキ「初めまして!あたしはナツキ、こっちはミツル君です。」 ミツル「ダイゴさん、初めまして。ボク達、ユウキ君たちと四人で旅をしているんです。」 ダイゴ「そうか。ところで、頭につけているの、インカムだろ。」 ハルカ「はい。ツワブキさんにいただいたんです。」 ダイゴ「やっぱりね。僕も持っているんだ。さすが親父、こんな機械を作るとはね。」 ナツキ「…ダイゴさん、『親父』ってまさか、ツワブキ社長のことですか?」 ダイゴ「ああ、そうだよ。」 ナツキ&ミツル「「えええぇ―――っ!?」」 ハルカ「ダイゴさんは、ツワブキさんの息子なの。一応、デボン社のあとつぎらしいわ。」 ナツキ「へ…へぇ…(まったく、デボンの社長の息子とも知り合いとは…)」 ミツル(ユウキ君とハルカさんの知り合いって、すごい人ばっかり…) ユウキ「ところでダイゴさん、なんでここにいるんですか?」 ダイゴ「今日はこの辺の岩場にあるって聞いた、『つきのいし』を探しに来たんだ。」 ハルカ「そうなんですか〜。」 ダイゴ「ああ。行け、ダンバル、メタング!」 ダンバル「ダン!」 メタング「タ〜ング!」 ユウキ「このポケモンは?」ユウキは図鑑を開いた。(ピピッ★) “ダンバル てっきゅうポケモン。体の中では血液の代わりに強力な磁力がめぐっている。磁力の波動で仲間と会話す る。” “メタング てつツメポケモン ダンバルの進化形。2匹のダンバルが合体した姿。2つの脳を磁力の神経が結ぶこと で、強いサイコエネルギーを生み出す。” ナツキ「ふ〜ん。けっこうかたそうだけど、何タイプなのかな?」 ダイゴ「この2匹は鋼タイプ。エスパータイプもあわせ持っているよ。守りの強さが自慢のタイプさ。」 ハルカ「そういえば、この間のエアームドも鋼タイプよね。」 ダイゴ「ああ。他には岩タイプなんかも持っているよ。僕は石集めが好きだから、鋼や岩のポケモンも好きなんだ。ダ ンバル、メタング。何か珍しい石があったら、教えてくれ。」 その二匹は軽くうなずいたあと、どこかに飛んでいった。 ダイゴ「じゃあ、少し何かはなそうか。」 四人「はい。」 ダイゴ「君達、何か珍しい『石』を持っているかい?」 ユウキ「そういえば、クスノキさんにもらった石があったよな。」 ハルカ「そういえばね。ダイゴさん、これ…『かわらずのいし』です。」 石をダイゴにわたすハルカ。 ダイゴ「ふむ…いい石だね。ああ、そうだ。この石、もっているポケモンは進化できないっていうけど、飲み込んで一 生進化できなくなったポケモンもいるんだ。」 ミツル「そ、そうなんだ…」 ダイゴ「それをうまく使えば…進化させたくないポケモンが何匹かいる場合、進化キャンセルが必要になる。でもたま に、やり損ねたりするよね。」 ハルカ「まさか、その石を飲ませるんですか!?」 ダイゴ「まさか。石のまま飲ませたら、ポケモンに嫌われるよ。砕いて粉にすれば、問題ないと思う。」 ナツキ「でもなんで、ポケモンを進化させたくないって思う人がいるんだろう。」 ダイゴ「それは、ポケモンにずっと同じ姿のままでいてほしいって思うトレーナーや、進化を嫌がるポケモンがいるから。トレーナーとして、ポケモンの嫌がることはさせないのは、当然のことだろう?」 ミツル「そうですね。」 ユウキ「オレたちもそういうこと、気をつけなくちゃな…」 ダイゴ「そうするといいよ。…そうそう、『石』のエネルギーを受けることによって進化するポケモンは持っているか い?」 ハルカ「例えば、私のエネコのコローネとか?あとナツキのライカとリーピットとセルフィ?」 ナツキ「そうなんだ…でてこいっ!」 ライカ(ピカチュウ)「ピカァ!」 リーピット(プリン)「プリュ!」 セルフィ(ピッピ)「ピッピッ。」 ダイゴ「ピカチュウ、ピッピ、プリンか。ピカチュウは『かみなりのいし』、ピッピ、プリン、それにエネコは『つき のいし』で進化するポケモンだな。」 ハルカ「それと、ナツキのキレイハナ…アイリスだっけ?確か、『たいようのいし』でクサイハナから進化するポケモ ンよね。」 ナツキ「うん。」 ダイゴ「おっ、ダンバル!」 ダンバル「ダンダン!」 ダンバルの足(?)のツメには、夜空のように黒い石が。 ダイゴ「これは…『つきのいし』!よくやった、ダンバル。メタングを連れてきてくれ。」 ダンバル「ダンッ!」 ダンバルはまた飛んでいった。 ダイゴ「いい『石』だ。エネルギーが強い。」 ナツキ「よかったですね、ダイゴさん!そうだ、あたしのも見てください!父さんから『お守りに持っていけ』っても らったんだけど…」 バッグの中から緑色で透明な、稲妻の模様が入った石を取り出す。 ナツキ「あ!」ナツキはその石を地面に落としてしまった。 ダイゴ(!それは…『かみなりのいし』!?しかも通常のものよりエネルギー濃度が高い…) ライカ「ピッカ!」その石を拾うライカ。 ナツキ「あ、ありがとう、ライカ…」そういった、次の瞬間! ピカ―――――ッ!! 石とライカが白く光った! ユウキ「!? これは…進化!?」 ハルカ「じゃあ、あの石って…!」 その次の瞬間。光がおさまり、そこにはユウキ達の初めて見るポケモンがいた。 ライカ「ラーイ?」 ダイゴ「君の石は、『かみなりのいし』だな。ピカチュウが石にふれたから、進化したんだよ。」 ハルカ「ライチュウね…」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “ライチュウ ねずみポケモン ピカチュウの進化形。弱い電気を全身から出しているので、暗闇ではうっすら光って見えるよ。尻尾を地面にさして、電気を逃がす。” ナツキ「そうなんだ!石はなくなっちゃったけど、よかったね、ライカ!」 ライカ(ライチュウ)「ラァーイッ!」 ミツル「おめでとう、ライカ!」 ユウキ「よかったな!」 ハルカ「でも、ちょっと突然すぎてびっくりしちゃった!」 ナツキ「サンキュ、みんな!」 ライカ「ライッ!」 その時… ダンバル「ダーン!」 メタング「メターン!」 ダイゴ「おっ、おかえり。二匹とも、戻れ。」 二匹をボールに戻すダイゴ。 ユウキ「ダイゴさんはこのあとどうするんですか?」 ダイゴ「ヒワマキで少し用事があってね…君たちも行き先は同じだろうから、一緒に行こうか。」 ナツキ「よーし!じゃ、行きましょう!」 ナツキの持っていたかみなりのいしで、ライカが進化した。 ダイゴと一緒に、ヒワマキシティを目指すユウキ達であった! つづく! |
華苗 | #12★2004.02/07(土)10:52 |
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【第57話 →119番道路 キモリ系統の四兄弟!?】 118番道路を北に進めば、長い119番道路に出る。 そして一行は… ザアアァァァ… ゴロゴロゴロ… ピシャアァン!! ハルカ「きゃーっ!!」 ユウキ「落ち着けよ、ハルカ。」 ハルカ「だって…雷はこわいんだもん!」 ナツキ「どうでもいいけどさ、この大雨と雷…」 ダイゴ「ま、一言で言えば嵐だけどね。」 ミツル「早く止まないかなぁ…」 こうして、大きい木の下で雨宿りをしていた。 すると。 ―コツン― ユウキの頭に何かが落ちてきた。 ユウキ「いって…なんだ?」 すると、また。 ―コツン― こんどはミツルに。 ミツル「…? きのみ?」 ナツキ「一体なんだろ?」上を見上げるナツキ。すると… ユウキ達が雨宿りしている大きい木の上に、2匹のキモリがいた。 ミツル以外の四人は、インカムのスイッチを入れた。 2匹の会話が聞こえてくる。 キモリ1『ねぇねぇ〜、あの人たち、あたしたちに気づいたみたいだよ?』 キモリ2『大丈夫、大丈夫!もっかいきのみ落とそう!』 いたずらっ子キモリのようだ。 …と、またきのみが落ちてきた。こんどはナツキにだ。 ナツキ「痛った〜い!落ちてきたの、超かたいカゴの実よ!」 ミツル「出て来い、リュク。あのキモリにいたずらをやめさせて!」 リュク(ジュプトル)『わかった。』 そう言って上を見上げるリュク。 リュク『…!? アン、レン!?』 2匹のキモリに向かって言うリュク。 キモリ1『え…!レ、レン!リュク兄だよ!』 キモリ2『冗談だろ、アン…!うわぁ、本当にリュク兄!?』 キモリたちがおりてくる。 リュク『ああ、元気にしていたか?』 キモリ達『『うんっ!!』』 ユウキ「リュク、知り合いか?」 リュク『知り合いも何も、こいつらはオレの弟と妹だ。』 ユウキ、ハルカ、ナツキ、ミツル「え〜〜〜っ!?」 アン(キモリ1)『リュク兄、進化したんだね!』 リュク『ああ。』 レン(キモリ2)『そうだ!アーリィ姉〜!リュク兄が来たよ〜!』 リュク『ば、ばか!あいつを呼ぶな!』 誰かを呼ぶキモリのレン。なぜかそれを止めるリュク。 そして、レンの呼んだ人物(?)とは? 『レン、呼んだ…!リュク!久しぶりだね!』 またやってきたのは、緑色の、リュクと比べて体は2回り以上大きいポケモン。 ユウキ「このポケモンは…」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “ジュカイン みつりんポケモン ジュプトルの進化形。体に生えた葉っぱはするどい切れ味。すばやい身のこなしで 木の枝を飛び回り、敵の頭上や背後から襲いかかるぞ。” ミツル「リュク、そのジュカイン、もしかして…」 リュク『オレの姉貴…アーリィだ。オレたち、四人兄弟なんだ。』 アーリィ(ジュカイン)『リュク!ますますいい男になったね〜!あたしの弟じゃなかったらなぁ。惜しいな〜…』 リュク『何言ってるんだよっ!(オレだってこんな女、姉に持ちたくなかったよ!)』 ナツキ「まさかリュクにも兄弟がいたとは…」 ダイゴ「キモリ系統の四兄弟って所かな。」 アーリィ『まぁね。アタシが一番上!次がリュクで、アンとレンは末っ子、双子の♂と♀。と、兄弟紹介はここまで。 見たとこ、アンタら旅の途中だろ。』 ユウキ「そうだけど。」 アーリィ『雨宿りなら、ここなんかよりもっといい場所があるよ!ついてきな!』 ハルカ「あ…ありがとう。」 そして、アーリィにつれてこられてきた場所とは。 ナツキ「ここ、ひみつきちってやつ?」 アン『あったり〜!』 レン『アーリィ姉が、作ったんだよ!』 アーリィ『イイだろ?アタシの『ひみつのちから』で作ったんだ。ここにいれば、嵐なんてシャットアウトさ。』 ユウキ「ありがとう!」 アン『リュク兄のトレーナーさんたち、これからどこに行くの?』 ミツル「ボク達は、これからヒワマキシティに行くんだ。」 レン『じゃあ、ぼくたち送ってあげるよ!』 アーリィ『このあたりは険しい所だからね。迷うと困るし。』 ダイゴ『それはありがたい。お願いするよ。』 アーリィ『まかしといて!』 リュク『ところでアン、レン、さっきの悪戯はどういうつもりなんだ?』 アン『あ、あれは…遊びのつもりで。』 レン『う、うん。』 リュク『…今度からは一切そういう事をするな。昔、凶暴な種族のポケモンに同じことやってひどい目にあったろ。』 アン&レン『『ごめんなさ〜い…。』』 アーリィ『あ、嵐は止んだみたいね。…ん、お客?』 入り口から、背の高そうなポケモンが首を出す。 ダイゴ「トロピウスか…」 アーリィ『お、ラディ。なんか用かい?』 ラディ(トロピウス)『た、大変だ!』 ラディと呼ばれたトロピウスは、あわてた様子だ。 ラディ『丘の『てんきけんきゅうじょ』に、あやしい奴らが入り込んで、悪さをしてる!』 アーリィ『それは確かかい?』真剣な様子のアーリィ。 ラディ『ああ、ボクの長い首で窓から様子を見たんだ。赤い帽子つきの服で、帽子に角みたいなのがついてる服を着て た!』 ダイゴ「! それは急がなくては…」 ユウキ「そいつらって、もしかして…」 ハルカ「とにかく、急ごう!」 ラディ『案内するよ!みんなボクに乗って!』 ユウキ達四人は、ラディに乗った。 アーリィ『アタシらも行くよ、リュク!』 リュク『ああ。アン、レン、お前達は留守番だ。』 レン『わかった!』 アン『アーリィ姉、リュク兄、がんばって!』 ダイゴ「行け、エアームド!『そらをとぶ』!」 エアームド『了解…!』 ナツキ「急ごう!」 天気研究所での何者かの悪事を止めるため、ユウキ達一行は研究所へ向かう! 果たして、その悪者の正体は…? つづく |
華苗 | #13★2004.02/07(土)10:53 |
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【第58話 天気研究所への襲撃!】 ユウキ達一行は、天気研究所についた。 ラディ(トロピウス)『ここが天気研究所だよ!』 アーリィ(ジュカイン)『リュク!ついてきてるね!』 リュク(ジュプトル)『もちろんだ…』 ハルカ「中に入るよ!」 アーリィ『あたしたちは、外で見張ってるよ!』 ナツキ「OK!バトルありそうだし、インカムOFF!っと。」 ダイゴ「いくぞ!」 ユウキ&ミツル「「おぅ!」」 ユウキ、ハルカ、ナツキ、ミツル、ダイゴの5人は、研究所へ入っていった。 〜天気研究所〜 研究所の一階にて。いきなり小さい男の子が話しかけてきた。 男の子「お兄ちゃんたち、助けて!」 ユウキ「どうしたんだ?」 男の子「あの悪者達が、パパが調べてるポケモンを盗みに来たんだ!」 と、そこへ… 「あ…いつかのやたら強い小僧に小娘!」赤いツノつきフードの男が言う。 ハルカ「あなたは!」 ダイゴ「やはり…マグマ団!」 ナツキ「なになに?その『マクラ団』って!」 がくっ。 その場にいるナツキ以外の全員がコケる。 ミツル「…(汗)ナツキさん…『マクラ団』じゃなくて『マグマ団』だよ!(確かこの間もアクア団のこと勘違いして たような…)」(第二章40話参照。) ナツキ「あ、そうなの?」 ハルカ「あ、あはは…。ダイゴさん、マグマ団の事知ってるんですか?」 ダイゴ「前にデボンの荷物をねらった組織だ。僕が知らないはずがないだろう?」 ユウキ「そういえばそうですね。」 マグマ団員「え〜い!オレたちを無視するな!いけ、マグマッグ!」 マグマッグ「マ〜グ!」 ダイゴ「そう来ると思ったよ。エアームド、いけ!」 エアームド「エア――!!」 ナツキ「出番だよ、アッシュ!」 アッシュ(サンド)「サンッ!」 ハルカ「コローネ、GO!」 コローネ(エネコ)「みゃあv」 ダイゴ「したっぱたちは僕たちで片付ける!ユウキ君は親玉を探してくれ!」 ユウキ「はい!」 団員達「「したっぱで悪かったな!(怒)」」 ミツル「ボクも行くよ!」 ユウキ「よーし…行くぜ!」 したっぱ達をかきわけて進むユウキとミツル。 ダイゴ「がんばれよ、ユウキ君、ミツル君!」 〜2階〜 ユウキ「ふぅ…ついてきてるか、ミツル!」 ミツル「う、うん!」 と、その時… 「おや…この小僧は…ブラックリストに載っているユウキとかいうやつか?」 マグマ団の制服姿の男が言った。 ユウキ「お前が、マグマ団の親玉か!」 男「いかにも…オレはマグマ団の幹部、ホムラだ。」 そして、ホムラの後ろにいる赤い髪の男が言った。 「そしてオレは、マグマ団のリーダー、マツブサ!」 ミツル「何のために、研究所を襲ったりしたんだ!?」 ホムラ「フフ…知りたいか?われらの目的は、この研究所にいる、天候を自由に変えることができるポケモンを奪うこ とだ!」 ユウキ「天気を自由に?そんなポケモンがいるんだ…」 ホムラ「さて…お前らを始末するとしよう。いけ、マグカルゴ、ゴルバット、グラエナ!」 マグカルゴ「マグー!」 ゴルバット「バーット!」 グラエナ「ガルッ!!」 ユウキ「ミツル、3対3だ!行け、ルクス!」 ルクス(ラクライ)「ラァーイッ!」 ミツル「はい!行くんだ、ココア、ミルク!」 ココア(プラスル)「プララッ!」 ミルク(マイナン)「マーイッ!」 ホムラ「フフ…チビが群がろうと、オレには勝てない。まずはラクライに集中攻撃だ!」 ホムラのポケモンがルクスに襲いかかる! ユウキ「ルクス、体に電気をまとえ!」 ルクス「ライッ!」 ビリビリッ! ルクスは相手の攻撃を受けたが、その3匹はルクスのまとった電気で「まひ」したようだ。 ホムラ「何…?」 ミツル「ココア、ミルク、『かげぶんしん』だ!」 ココア「プラッ!」 ミルク「マイ〜!」 二匹はかげぶんしんでホムラのポケモンを取りかこむ。 ミツル「『スパーク』だ!」 バチバチッ! スパークは見事に決まった。 マグカルゴ「マグ…!」 ゴルバット「バット!?」 グラエナ「がルル…!」 ホムラ「なるほど…ガキといえど、油断は禁物というわけだ。それなら…マグカルゴは『かえんほうしゃ』、グラエナ は『シャドーボール』だ。それをミックス!」 マグカルゴ「マグゥー!!」 グラエナ「ガルッ!!」 2つの攻撃技が混ざり合い…そして、黒い炎の玉となった! ホムラ「名づけて…『ダークフレイム』!」 ゴオオッ!! 炎がルクスとココア、ミルクを襲う! ルクス「ラ…イ…!」 ココア「プラァ…。」 ミルク「マ…イ…。」 3匹は大きいダメージを受けた。 ミツル「なんて威力だ…!ココア、ミルク、ルクス、しっかりして!」 ユウキ「く…一体、どうしたらいいんだ!」 そのときだ。 ピカ―――――ッ!! ルクスの体が光に包まれた! ココア「プラッ!?」 ミルク「マイッ!?」 ミツル「この光は!」 次の瞬間…ルクスは今までとは違う姿になっていた。 ユウキ「ラクライの、進化形…!」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ★) “ライボルト ほうでんポケモン ラクライの進化形。たてがみからいつも放電しているため、火花で山火事をおこし てしまうことも。戦いになると雷雲を作り出す。” ユウキ「ライボルトか!やったな、ルクス!」 ルクス(ライボルト)「ライッ!」 ホムラ「ふん…進化しても、体力が減っているのには変わりない…ゴルバット、ライボルトに「エアカッター」だ。」 ゴルバット「バーット!」 空気の刃がルクスに飛んでくる! ユウキ「うわ…!かわせ、ルクス!」 ルクス「ライ!」 エアカッターをかわすルクス。 ユウキ「く…何か逆転の策はないかな…」 図鑑でルクスとココアとミルクの技を見るユウキ。 ユウキ「う〜んと…あ、これだ!ミツル、耳かせ。ヒソヒソヒソ…」 ミツル「ヒソヒソ… わかったよ!ココア、ミルク、ルクスに『てだすけ』だ!」 ココア「プーラ!プラ、プラ!」 ミルク「マイ、マイ、マーイ!」、 ココアとミルクから青白い光が出て、その光がルクスに伝わる。 ルクス「ラァーイッ!」 ホムラ「味方のポケモンに力を与えて、技の威力を高めたか。だが、そんなものは通用しない。」 ミツル「それはどうでしょうか?ココア、ミルク、互いに『てだすけ』!」 ココア「プララーッ!」 ミルク「マイマイッ!」 2匹の体が青白い光に包まれる! ユウキ&ミツル「「みんなで『スパーク』だ!」」 ココア「プラァーッ!」 ミルク「マイーッ!!」 ルクス「ライライッ!」 ホムラ「迎え撃て!」 ところが… マグカルゴ「マグッ…!」 グラエナ「ガ…ル…!?」 ゴルバット「バット…!」 三匹の体が動かない。「まひ」して体がしびれているせいだ。 そこへ、電気ポケモンたちのスパークがクリーンヒット! ホムラのポケモンは倒れた。 ホムラ「な…!なんだと!?こんなガキどもにやられるなんて!くっ…! リーダーマツブサ、どうしますか?」 マツブサ「ハッハッハ、おもしろい!お前らが、ホムラを破るとはな!さーて、一時退却だ!」 ホムラ「はっ!」 こうして、マグマ団は退散していった。 ハルカ「ユウキ、ミツル君、大丈夫?」 ミツル「もちろん!マグマ団の幹部をユウキ君と倒したんだ!」 ユウキ「それに、ルクスが進化したんだ!」 ルクス「ボルト!」 ナツキ「わぉ、かっこよくなったわね〜!」 ダイゴ「よくやった、ユウキ君、ミツル君。」 ユウキ「ありがとうございます、ダイゴさん!」 そこへ、研究所の研究員が話しかけてきた。 研究員「君達、あのマグマ団とかいうやつらを追い払ってくれて、ありがとう!お礼に、このポワルンをいうポケモン を譲るよ。」 ポワルン「ポワ〜。」 ミツル「かわいいなぁ!もしかして、天気を自由に変えられるポケモンって…」 男の子「このポワルンだよ。」 ユウキ「へぇ〜!…で、誰が持つんだ?」 ハルカ「そういえば、パパがポワルンの事を詳しく調べたいって、前から言っていたわ。」 ユウキ「じゃあ、オダマキ博士に送るんだな!」 ポワルン「ポワワ!」 ダイゴ「へぇ…ハルカちゃんのお父さんは、オダマキ博士なんだね。」 ナツキ「じゃー、外に出よう!」 〜外(119番道路)〜 ユウキ、ハルカ、ナツキ、ダイゴの四人は、インカムのスイッチを入れた。 アーリィ『追い払ったんだね。あのアヤシイ奴ら。』 ユウキ「うん!」 ラディ『よかった〜。キミたち、ヒワマキのほうにいくの?』 ナツキ「そうよ。」 ラディ『それなら、この先のつり橋を渡ってすぐだよ。』 ハルカ「そっか!ありがとう!」 アーリィ『リュク、ひとまずお別れだね。』 リュク『ああ…アンとレン(双子のキモリ)によろしく言っといてくれ。』 アーリィ『いつでも帰ってきていいからね!』 リュク『あ、ああ…』 ミツル「もどれ、リュク。」リュクを戻すミツル。 ダイゴ「それじゃ、行こうか。」 四人「はいっ!」 天気研究所へのマグマ団の襲撃を食い止めたユウキ達。 アーリィとラディに見送られ、ヒワマキに向かって、ユウキ達は進む。 アーリィ『がんばるんだよ〜!』 ラディ『気をつけてねぇ〜!』 つづく |
華苗 | #14★2004.02/07(土)10:54 |
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【第59話 →ヒワマキシティ ウォン達との雑談】 ここは木の上で自然とたわむれる町、ヒワマキシティ。 現在地はその町の入り口。だが… ユウキ「なんだ!?町に入れない!」 どうやら町の入り口で足止めをくらっているようだ。 ナツキ「へんね〜…何のへんてつもない町の入り口なのに…」 ハルカ「通ろうとすると、何かにぶつかるわよね。」 ミツル「見えない何かでもいるのかな?」 ダイゴ「! ユウキ君、この機械を使ってみるんだ。」 ユウキ「えっ?は、はい…。」 ダイゴからわたされた機械を使うユウキ。すると…! 「レオンッ!?」 なんと、いきなり緑色のトカゲのような物が姿を現した! ユウキ「うわっ!?ポケモンか!?」 ハルカ「これは…カクレオン!」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “カクレオン いろへんげポケモン。体を景色と同じ色に変えて、えものに気づかれないようにしのびよる。長く伸びるベロですばやくつかまえる。” ミツル「こいつが足止めしていたんだね!」 ユウキ「そうとわかれば…行け、ウィング!」 ウィング(スバメ)「スバー!」 ユウキ「『つばさでうつ』!」 ウィング「スバーッ!!」 バシッ!ウィングの攻撃はクリーンヒット! カクレオン「レオンッ!」 カクレオンはひるんで逃げていった。 ダイゴ「思ったとおりだ…この辺にはカクレオンがたくさんいるんだ。その機械は『デボンスコープ』といって、見え ないポケモンを見えるようにできる。君たちにあげるよ。」 ナツキ「ダイゴさん、ありがとう!」 ダイゴ「そうそう、君たち、ポケナビを持っているよね。」 ハルカ「はい。」 ダイゴ「通信機能をつけることができるが、どうする?」 ユウキ「じゃあ、お願いします!」 ダイゴ「わかった。君たちは明日か明後日くらいまではここにいるんだろ?」 ミツル「はい。」 ダイゴ「じゃあ、すぐに終わるから、ちょっと親父のところに持っていくよ。」 ナツキ「はい!」 ユウキ、ハルカ、ナツキの三人は、ダイゴにポケナビを渡した。 ダイゴ「確かにあずかったよ。じゃあ、また会おうね。エアームド、『そらをとぶ』だ!」 エアームド「エアー!!」 ミツル「また会いましょう!」 西へととぶダイゴとエアームドを見送る、ユウキ達四人であった。 〜ヒワマキシティ PC〜 ハルカ「パパ、ポワルンをそっちに送るわ!」 ポワルン「ポワ!」 オダマキ『おお!ありがとう、ハルカ!』 ハルカは、オダマキ博士と電話をしていた。 オダマキ『ポワルン、確かに受け取ったぞ。さ〜て、研究だ!ハルカ、ユウキ君、ジム戦がんばるんだぞ!』 ハルカ&ユウキ「「はい!!」」 ポワルン『ポワ〜♪』 そして、電話は切れた。 ナツキ「ひとまず、今日はPCで休もうか!」 ミツル「そうだね。」 〜宿泊部屋〜 ユウキ達は、部屋で自分のポケモンたちを出して話をしていた。 とは言っても、まだ進化前のポケモンに限っているが。 ユウキ「みんな、進化についてどう思う?」 ウィング『進化に?』 ハルカ「ダイゴさんが、進化について話していたの。」 ミツル「進化したいポケモンやそうじゃないポケモンがいるって。」 スカイ(チルット)『ボクは、リアお姉ちゃん(チルタリス)を守りたいから、進化して強くなりたいな!』 ミライ(ミツルのキルリア)『スカイ君に同意。』 マリン(ルリリ)『あたしは、まだわかんないなぁ。』 コローネ(エネコ)『私は進化してみたい!面白そうだし!』 ウォン(ヌマクロー)『オレは、進化したくないかも…』 アール(ワカシャモ)『アタシも同じく…』 リュク(ジュプトル)『オレも…』 みんな「「なんで!?」」 アール『あたし、この姿が気に入ってるから!』 リュク『進化したら体大きくなって敵の攻撃受けやすそうだし…』 ヒスイ(ハルカのキルリア)『私も同感です。』 ウォン『進化して強くなれるのはいいけどナ。実際この姿のままでユウキ達と一緒にいたいって気持ちがあったりして ♪』 ユウキ「そうか。オレも、お前たちの嫌がること無理にさせたくないから。」 ナツキ「そうね!」 ウォン『さっすがユウキ!このオレの主人だナ!』 アール『あたしたちのことも気遣ってくれて、ありがとう!』 リュク『いつも世話かけるな…』 ミツル「ううん!そんな事ないよ!」 ヒスイ『感謝しています!』 ハルカ「私達も。いつも力を貸してもらっているからね。」 ユウキ「みんな、改めてよろしくな!」 ウォン『おうよ!』 アール『こちらこそ!』 リュク『ああ…』 ナツキ「ハルカ、ユウキ、ヒワマキのジム戦もファイトよ!」 ハルカ「もちろんよ!」 ユウキ「明日は特訓だぜ!」 ポケモンたちの進化に対する考えを聞いたユウキ達。 明日は、ジム戦に向けての特訓だ! つづく |
華苗 | #15★2004.02/07(土)10:56 |
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【第60話 →120番道路 インタビュアー再登場!】 ユウキ達は、ジム戦に向けての特訓のために、ヒワマキの東、120番道路にいた。 ユウキ「ハルカ、ヒワマキのジムリーダーはどんな人なんだ?」 ハルカ「え〜と、『ナギ』って言う名前の女の人で、鳥ポケモンの使い手ね。」 ナツキ「鳥ポケモンって事は、飛行タイプね。」 ユウキ「ふ〜ん。飛行タイプの弱点って?」 ハルカ「電気タイプの攻撃技ね。氷や岩も有効だけど、私達の手持ちポケモンの中にそのタイプのポケモンはいないしね。」 ユウキ「なるほど!それじゃーさっそく特訓だな!」 その時… 「あ!あなた達は、この間のトレーナーさん達!」 ユウキ達に声がかかった。 ナツキ「あ、インタビュアーさんたち!」 ミツル「確か…マリさんとダイさんでしたよね。」 マリ「覚えていてくれたのね!うれし〜!」 ダイ「久しぶりっス!ところで、またバトルしませんか?」 ユウキ「いいですよ!オレ、やります!」 ハルカ「じゃあ、私も!ジム戦前の特訓よ!」 ダイ「やった!またいいバトルが取れるかも!」 マリ「よーし…どのくらい強いのか、さっそくインタビュー開始よ!」 こうして、マリ&ダイVSユウキ&ハルカのダブルバトルが始まった! ダイ「行ってこい、レアコイル!」 レアコイル「レア〜!」 ミツル「この間のコイルが進化したんだ!」 マリ「行ってきて、バクオング!」 バクオング「バック〜〜〜!!」 ユウキ「うわっ!?もしかして、ドゴームの進化形!?」 ハルカ「そのようね。」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “バクオング そうおんポケモン ドゴームの進化形。体の穴から笛のような音を出して仲間に気持ちを伝えている。 大声は戦うときしか出さないのだ。” ハルカ「なるほどね…それじゃ、リア、GO!」 リア(チルタリス)「チルチルゥ♪」 ユウキ「じゃあオレは…いけ、ウィング!」 ウィング(スバメ)「スバー!」 マリ「チルタリスとスバメね。両方鳥ポケモンだから、ダイ!」 ダイ「まかせてください!レアコイル、スバメに『10まんボルト』!」 レアコイル「レアァ〜!!」 バチバチッ!電撃がウィングにせまる! ハルカ「させないわ!リア、攻撃を受け止めて!」 リア「チルッ!」 リアが10まんボルトを受ける。だが、リアへのダメージは少なかったようだ。 ダイ「えっ!?」 ハルカ「チルタリスは飛行タイプのほかに、ドラゴンタイプも持っているのよ!そうは見えないんだけどね。」 ナツキ「なるほど!ドラゴンタイプに電気は効果が薄いわ…」 ミツル「へぇ〜…そうなんだ!」 ユウキ「ハルカ、サンキュー!行くぜ、ウィング!バクオングに『つばさでうつ』だ!」 ウィング「スバァーッ!」 バシッ!つばさでうつは見事ヒット。 だが、あまり大きいダメージを与えてはいなかった。 マリ「よーし…バクオング、スバメに『ふみつけ』!」 バクオング「オ〜ング!!」 ドスッ!ふみつけは直撃。ウィングはバクオングの足の下敷きになってしまう。 ウィング「ス…スバ…!」 ハルカ「く…リア、『うたう』よ!」 リア「ル〜♪ルル〜♪ル〜ルル〜♪ル〜ルルル〜♪」 レアコイル「レ…ア…Zzz…」 ダイ「あっ、レアコイル!起きるんだ!」 マリ「でも、バクオングは『ぼうおん』のとくせいで眠らないわよ!」 バクオング「バーク!」 ウィング「ス…バ…!」バクオングの足の下で苦しそうにもがくウィング。 ユウキ「どうしよう…そうだ!ウィング、羽でバクオングの足をくすぐれ!」 ウィング「ス…バ!スバスバ…」バクオングの足をくすぐるウィング。 バクオング「バ…!バークック!バク〜!!」 バクオングはくすぐられて足の力が抜け、その好きにウィングは脱出。 ユウキ「やった!ウィング、レアコイルに『でんこうせっか』だ!」 ウィング「スバー!」 ドカ! でんこうせっかはクリーンヒット。 だが、この攻撃でレアコイルは目を覚ました! ダイ「よーし!レアコイル、スバメに『10まんボルト』!」 レアコイル「レ〜ア〜!!」 バチバチッ!10まんボルトがウィングに命中!効果は抜群だ! ウィング「ス…スバ…」ウィングはもうひんし寸前だ。 ハルカ「まずい…ウィングは『まひ』してる!次の攻撃を受けたら終わりよ!」 ユウキ「くそ…ひんし寸前の上にまひ状態…!どうすれば…!」 その時、ふとユウキの脳裏にある言葉がよぎった。 『ユウキ、バトルでどんなに不利になっても、決してあきらめるな。必ず何か起死回生の策があるんだからな。』 ユウキ「…!そういえば!」 ハルカ「ユウキ、どうしたの?」 ユウキ「今、思いついた!起死回生の策を!」 ミツル&ナツキ「「えっ!?」」 ユウキ「ウィング、こんじょうだ!立て!」 ウィング「ス…バ…!」立ち上がるウィング。 ダイ「何をするんでしょう?」 マリ「さあ…」 ユウキ「よーし!ウィング、バクオングに『がむしゃら』攻撃!」 ウィング「スバァー!!」 ウィングの攻撃はバクオングにヒット。しかも、ものすごい威力だ! バクオング「バ…バク!?」 ハルカ「そうか!状態異常でこんな力が出るのは、スバメのとくせい『こんじょう』のため!そして『がむしゃら』 は、自分と相手の体力に差がつけばつくほど威力がます技よ!」 ユウキ「どうだ!」 ナツキ「やるね、ユウキ!」 マリ「すごい…!」 ハルカ「リア、私達も行くわよ!『りゅうのいぶき』ハイパワー!!」 リア「チルゥ〜!!」 リアが口からものすごい息をはいて攻撃! バクオングとレアコイル、両方に当たった。この攻撃でバクオングは倒れる。 バクオング「バク…オン…。」 マリ「バクオング…お疲れ様。戻って。ダイ、あとはまかせたわ!」 ダイ「わかりました!レアコイル、スバメに『ソニックブーム』!」 レアコイル「レアッ!」 ハルカ「リア、ウィングの身代わりになって!」 リア「チルッ!」 バシュッ!ウィングの代わりに攻撃を受けるリア。 ユウキ「よーし…今度は、『からげんき』だ!」 ウィング「スバァ〜!!」 ドカッ!!ウィングの攻撃はレアコイルにヒット。 倒れるレアコイル。 ダイ「なにっ!?ノーマルタイプの攻撃技は鋼タイプのレアコイルには効果が薄いのに…」 ユウキ「これも起死回生の技なんだ!まひしてるウィングの『こんじょう』と、状態異常のとき威力が上がる『からげ んき』を組み合わせたのさ!」 ハルカ「すごい!やるじゃない、ユウキ!」 ユウキ「うん。昔父さんに言われたことを思い出してさ!」 ダイ「すごいっス…オレたちの負けですね。」 マリ「う〜ん…さすがね!やっぱり私達が見つけたトレーナーよね!」 と、その時…! ピカ―――――ッ!! ウィングの体が光った! ユウキ「!これは…!」 ダイ「進化!?これは撮らなくちゃ!」カメラをかまえるダイ。 ミツル「どんな姿になるんだろう…」 そして、光がおさまった! 「スバァ…?」大きな紺色の体。胸に赤い模様の入った、目つきの鋭い鳥ポケモン。 ユウキ「これが…スバメの進化形!」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ☆) “オオスバメ ツバメポケモン スバメの進化形。はるか上空を円を描くように飛び回り、えものを見つけると急降 下。足のツメでがっしりつかんで逃がさない。” ハルカ「よかったね、ユウキ!ウィング、進化おめでとう!」 ウィング(オオスバメ)「スバァ!」 ダイ「今のバトルとスバメの進化の瞬間、しっかり撮りましたよ!」 マリ「ありがとう!これはしっかり使わせてもらうわ!」 ダイ「もしかしたらテレビで放送されるかも知れないっスよ!」 マリ「テレビのチェックを忘れないでネ!それじゃ、またどこかで!」 四人「はい!」 インタビュアーとのバトルで、ウィングがオオスバメに進化した。 いよいよヒワマキでのジム戦!特訓の成果は…? つづく |
華苗 | #16★2004.02/07(土)10:57 |
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【第61話 →ヒワマキシティ VSナギ!華麗な鳥使い!〔前編〕】 ユウキ「たのも〜っ!」 ハルカ「挑戦しに来ました!」 ここはヒワマキジム。 ユウキとハルカは、6つ目のバッジをゲットするために、ここに来た。 ナツキより年上の、女の人があらわれた。 「挑戦者さんですね… 私はヒワマキのジムリーダー・ナギ。バトルするのは誰ですか?」 ミツル「ユウキ君と、ハルカさんです。」 ナツキ「あたしとミツル君は応援します。」 ナギ「わかりました。使用ポケモンは2体。使用ポケモンから、1体でも戦闘不能のポケモンが出た方の負けです。」 ハルカ「下手したら、2体目を出さないうちに勝負がつくわね…」 ユウキ「ハルカ、オレが先な。」 ハルカ「いいわよ。」 ナギ「ユウキ君からですね。それでは…始めます!行きますよ、ペリッパー!」 ペリッパー「ペリィ〜!」 ユウキ「行くぜ、ルクス!」 ルクス(ライボルト)「ボルトッ!」 ナギ「電気タイプ…!だけど、すんなり勝てると思ったら大間違いです!ペリッパー、『みずでっぽう』!」 ペリッパー「ペーリィ!」 バシャッ! みずでっぽうはルクスに命中。 ユウキ「それがなんだい!ルクス、『スパーク』だ!」 ルクス「ラーイ!!」 ナギ「ペリッパー、よけて!」 ペリッパー「ペリ!」 スパークはかわされる。しかも…! ルクス「ライ…!」 みずでっぽうでぬれた体に電気をまとったので、感電して「まひ」してしまったようだ。 ユウキ「ルクス!」 ナギ「今です!『ちょうおんぱ』!」 ペリッパー「ペリィィ!!」 キュイイイィィン! ちょうおんぱを受けて、ルクスは「こんらん」した。 ユウキ「ルクス!『10まんボルト』だ!」 ルクス「ライ?ラーイ!」 ルクスの放った強力な電撃は、ペリッパーに命中!効果はばつぐんだ。 ペリッパー「ペ…リ…!」 ナギ「あっ、ペリッパー!」 電気に極端に弱いペリッパー。この一撃でかなり弱らせたようだ。 ナギ「く…戻ってください、ペリッパー。」 ペリッパー「ペリ…。」 ハルカ「ペリッパーは体力がギリギリの状態ね…」 ミツル「ナギさんの2匹目は…?」 ナギ「行くのです、チルタリス!」 チルタリス「チールゥ!」 ナツキ「ナギさんもチルタリスを!?」 ユウキ「確かハルカが、チルタリスはドラゴンタイプも持ってて電気タイプの攻撃は平気だって言ってたな…それな ら!ルクス、『かみつく』攻撃!」 ルクス「ラ…イ?」 だが、ルクスは混乱しているせいで、自分に攻撃してしまう! ユウキ「ルクス、しっかりしろ!」 ナギ「しめた!チルタリス、『じしん』攻撃!」 チルタリス「チルゥーッ!!」 ルクスはチルタリスの攻撃をまともに受けてしまった。 大ダメージを受け、ひんし寸前だ。 ユウキ「ルクス…戻って休んでいろ。」 ミツル「あのチルタリス、『じしん』を使えるのか…!」 ナツキ「電気タイプの唯一の弱点、地面タイプの大技ね。」 ハルカ「ユウキの2番手は…?」 ユウキ「よーし…がんばれ、ウィング!」 ウィング(オオスバメ)「スバッ!」 ナギ「! 飛行タイプ… この私にそのタイプで挑むとは…」 ユウキ「これなら『じしん』はきかないぜ!ウィング、『でんこうせっか』!」 ウィング「スバーッ!!」 ドカッ!でんこうせっかは見事ヒット。 ナギ「なかなかのスピードね…チルタリス、『うたう』よ!」 チルタリス「チル〜♪チルル〜♪チ〜ルル♪チ〜ルチル〜♪」 ユウキ「うわ…!ウィング、眠るな!持ちこたえろ!」 ウィング「ス…バァ…!」 チルタリス「ル〜♪チルル〜♪チルル〜♪」 ウィング「スバァ!!」 ユウキ「よ〜し…『かげぶんしん』!」 ウィング「バメェ〜!」 ウィングの影がチルタリスを取り囲む! ナギ「眠らない!しかも、なんて素早い動きなの!?」 チルタリス「チルッ!?」 ユウキ「そこから…『つばめがえし』!!」 ウィング「ス〜バァ〜!!」 バシッ! 集団つばめがえしが決まる。 ナギ「それなら…『りゅうのまい』!」 チルタリス「チルルゥ!」 神秘的な踊りで、自分の能力を高めるチルタリス。 ナツキ「自分の攻撃力と素早さを上げる技ね。」 ユウキ「正面からぶつかれ!『つばめがえし』だ!」 ウィング「スバ〜!」 ナギ「迎え撃つのです…『りゅうのいぶき』!」 チルタリス「チルゥ!!」 2匹の攻撃は両方決まる。 チルタリスもウィングもダメージを受けた。 ウィング「スバ…!」ウィングは体がしびれているようだ。 ハルカ「『まひ』の症状…『りゅうのいぶき』の追加効果ね。」 ナギ「素早さを下げることができれば、こっちのもの…!」 ユウキ「そいつはどうかな?ウィング、『からげんき』!」 ウィング「スバ〜!」 バシッ!! からげんきはクリティカルヒット! ミツル「でた!起死回生の技、『からげんき』!」 ユウキ「状態異常にできたのはいいけど、それが裏目に出たな!」 チルタリス「チ…ル…。」 そして、チルタリスは倒れた。 ナギ「油断しました…よくがんばりましたね、チルタリス。」 チルタリスをボールに戻すナギ。 ナツキ「やるね、ユウキ!」 ユウキ「ありがとう!ウィング、ナイスだぜ!」 ウィング「スバァ!」 ナギ「ユウキ君…私の完敗です。ヒワマキジム認定トレーナーの証、フェザーバッジを受け取ってください。」 翼をかたどったバッジ。ユウキはそれを受け取った。 ユウキ「ありがとうございます!フェザーバッジ、GETだ!」 ウィング「スババ!」 ハルカ「ユウキ、やったね!」 ユウキ「ああ!」 ナギ「さて…次はハルカさんですね。」 ハルカ「はい!」 ナギ「私の鳥ポケモンの本当の実力、見せて差し上げましょう!」 フェザーバッジを手に入れたユウキ。 第二回戦、ナギ対ハルカ。その結果は…!? つづく |
華苗 | #17★2004.02/07(土)10:58 |
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【第62話 VSナギ!華麗な鳥使い!〔後編〕】 ヒワマキシティのジムバトル、第二戦目が始まった! ナギ「さぁ…行きますよ、エアームド!」 エアームド「エアー!」 ハルカ「よーし…行ってきて、ヒスイ!」 ヒスイ(キルリア)「キールゥ!」 ナツキ「鋼・飛行タイプのエアームドに対して、エスパータイプ…?」 ミツル「何か策があるのかな?」 ハルカ「ヒスイ、まず『めいそう』よ!」 ヒスイ「キル……」精神力を高め、自分の能力を上げるヒスイ。 ナギ「先手必勝です!エアームド、『エアカッター』よ!」 エアームド「エアー!」 エアームドが作り出した風の刃がヒスイにせまる! ハルカ「『テレポート』よ!」 ヒスイ「キルゥ!」 シュン! ヒスイはテレポートで攻撃をかわす。 ナギ「なかなかやりますね…では、これではどうでしょうか?エアームド、『スピードスター』!」 エアームド「エアー!!」 星型の光線攻撃! ハルカ「もう一回『テレポート』!」 ヒスイ「キル〜!」攻撃をかわす。だが…!? ナギ「無駄ですよ!」 エアームド「エア!」 するとスピードスターは、ヒスイを追いかけ始める! ハルカ「…!もしかして、絶対命中の攻撃技…!?」 ナギ「ご名答。『テレポート』でも逃げきることはできません!」 ハルカ「それなら…!ヒスイ、『スピードスター』に『サイコキネシス』!」 ヒスイ「キル〜!!」 ピタ… サイコキネシスでスピードスターの動きを止める。 エアームド「エアッ!?」 ハルカ「それをエアームドにぶつけて!」 ヒスイ「キ〜ルッ!」 バシッ! サイコキネシスの効果も上乗せされたスピードスターがエアームドに命中。 エアームド「エア…!」 ナギ「でも、エスパー技はこちらに効果は薄いわよ!」 ハルカ「わかっているわ…だから、ヒスイと特訓して、覚えた技を使うわ!ヒスイ、特訓の成果を見せて!『でんげき は』!」 ナギ「何ですって!?」 ヒスイ「キ〜ルゥ〜!」 バチバチバチッ! ヒスイのでんげきはがエアームドに命中! エアームドの体力をかなり削ることができた。 エアームド「エ…ア…!」 ユウキ「おお〜!電気タイプの技も使えるんだ!」 ハルカ「そうよ!」 ナギ「く…交代です、エアームド。行きなさい、オオスバメ!」 オオスバメ「スッバァ〜!」 ハルカ「いったん戻って、ヒスイ。たのむわ、コローネ!」 コローネ(エネコ)「みゃ〜うv」 ユウキ「二人とも、ポケモンを入れ替えたか…」 ハルカ「(相手は♀か…『メロメロ』は使えないわね。)まずは『あまえる』攻撃!」 コローネ「みゃ〜あvv」 オオスバメ「ス!スバァ…」 コローネは相手の攻撃力を下げる。 ナギ「それならこちらも、『なきごえ』攻撃!」 オオスバメ「スーバァ!」 オオスバメもこちらの攻撃力を下げる技を使う。 ハルカ「そんなのへっちゃらよ!コローネ、『だましうち』!」 コローネ「みゃあ!」 コローネの攻撃はオオスバメに命中!オオスバメのふところに入った。 ハルカ「つづいて『おうふくビンタ』!」 コローネ「みゃみゃみゃみゃ!!」 おうふくビンタはオオスバメにクリ−ンヒット! オオスバメ「スバ…!」 ハルカ「これだけ接近すれば、攻撃力が下がったのも気にならないわ!」 ナギ「なるほど…やるわね。でも、この技はどう?オオスバメ、『がむしゃら』!」 オオスバメ「スバァー!」 がむしゃらはコローネにヒット! ハルカ「!『がむしゃら』は自分と相手の残りの体力を同じにする…」 ナギ「その通りよ!」 コローネ「みゃ…!」 ハルカ「もどって、コローネ!」ハルカはコローネを戻そうとする。だが…! ナギ「オオスバメ、『おいうち』!」 オオスバメ「スバ!」 バシッ! 攻撃はコローネに命中。 ハルカ「あ…!コローネ!」 コロ−ネ「みゃ…う…!」コローネはひんし寸前だ! ナギ「これで決めるつもりでしたが…ひんしはまぬがれたようですね。」 ハルカ「コローネ、ゆっくり休んでね。あなたの出番よ、ヒスイ!」 ヒスイ「キルゥ!」 ナギ「オオスバメ、『かげぶんしん』です!」 オオスバメ「スバッ!」 ナギ「続いて『こうそくいどう』!」 オオスバメ「スバーッ!」 かげぶんしんとこうそくいどうでヒスイをかく乱するオオスバメ。 ハルカ「『めいそう』から『サイコキネシス』よ!」 ヒスイ「キル…キールッ!」 だが、オオスバメにヒスイの攻撃は当たらない! ナギ「当てられるものなら、当ててみなさい!」 ハルカ「よーし…ヒスイ、『でんげきは』よ!」 ヒスイ「キールッ!」 でんげきははオオスバメの影たちをかすめる。 ユウキ「くそ…本物には当たってない!」 だが、でんげきはは向きを変え、本物のオオスバメに命中! オオスバメ「スバーッ!?」 ナギ「まさか、この技も絶対命中!?」 ハルカ「その通りよ!これで決めるわ!ヒスイ、『サイコキネシス』!」 ヒスイ「キールゥ!!」 強力なサイコキネシスは、オオスバメに命中。 オオスバメは倒れた。 ハルカ「やったー!勝ったわよ、ヒスイ!」 ヒスイ「キルッ!」 ナギ「そんな…。…よくがんばりましたね、オオスバメ。戻ってください。」 オオスバメをボールにもどすナギ。 ナギ「ハルカさん、あなたの実力を認めます。フェザーバッジを受け取って。」 ハルカ「ありがとうございます、ナギさん!フェザーバッジ、GETよ!」 ナツキ「やったね、ハルカ!」 ミツル「これで残るバッジは後2つだね!」 ユウキ「やったな!それじゃ、PCに行こうぜ。」 ナギ「機会があれば、またこのヒワマキに来てくださいね。」 四人「はい!」 そして、四人はジムを出た。 〜ヒワマキ PC〜 ピンポンパンポン♪ 放送の音楽だ。 ≪ユウキ様、ロビーに荷物が届いています。いらっしゃいましたら、受け取りに来てください。≫ ユウキ「なんだろ?」 ハルカ「きっとダイゴさんよ!」 ナツキ「行ってみよ!」 〜ロビー〜 ジョーイ「ユウキ君ね。あなたあてにダイゴと言う人から荷物が届いたわ。」 ユウキ「ありがとうございます。」 ユウキ達は、荷物をベンチのところまで運んだ。 ハルカ「ユウキ、あけてみて!」 ユウキ「うん!(ガサゴソ…)あ、オレたちのポケナビだ!それと、手紙…?」 ミツル「なんて書いてあるの?」 その手紙には、こう書いてあった。 “やあ、みんな元気かい? ユウキ君、ハルカちゃん、ナツキちゃん。君たちのポケナビに、通信機能をつけたよ。 それと、ミツル君のぶんもおまけしておいたから、受け取ってくれ。” ナツキ「よかったじゃない、ミツル君!」 ハルカ「そういえば、余分に一つ入ってるわね。」 ミツル「うん!あ、まだ続きがあるよ。」 “ヒワマキのジム戦はもう終わっただろうな。 そこから一番近いジムは…確か君たちはもうホウエンの西半分のジムを制覇したんだよね。 それなら、次のジムはトクサネシティだ。 海の向こうにあるから、まずはミナモシティを目指すといいよ。 PS,トクサネには、僕の家がある。来てくれると嬉しいな。 ダイゴより” ハルカ「じゃあ、次の目的地は、ミナモシティね!」 ユウキ「ありがとう、ダイゴさん!」 ナツキ「そういえば、ミナモにもコンテストホールがあるのよ。」 ミツル「なら、ちょうどいいね。」 ナツキ「うん!最後のコンテストリボン、GETだよ!それじゃ〜、ミナモへ!」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「レッツ ゴー!!」」」 ハルカもナギとのバトルに勝利し、フェザーバッジを手に入れた。 次の目的地は、ミナモシティ。そこに行くまでの道のりで、待っている出来事は…? つづく |
華苗 | #18☆2004.02/07(土)10:59 |
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【第63話 →120番道路 白い災い−アブソル】 ヒワマキシティを旅立った4人。現在地は120番道路。 4人はそこに生えている背の高い草むらをかきわけながら進んでいた。 ユウキ「この草むら、すごく高いな!」 ハルカ「ほんと!私達の背たけくらいあるわ!」 ナツキ「はぐれかねないね…みんな、手をつなごう!」 ミツル「そうだね。」 4人は手をつないで、草むらを出た。 ハルカ「やっと抜けたわ…」 …と、そのとき! 4人の前を、白い影のようなものが通りすぎた。 ユウキ「…!?」 ナツキ「今のは!?」 と。その次の瞬間、4人の前にいたのは… 白い体、鋭いツメ、真紅の瞳…そして、頭の右からつき出ているカマを持つポケモン。 「アブルルッ!」 ハルカ「これは…アブソルね。」 ユウキ「アブソル?」図鑑を開くユウキ。(ピッ☆) “アブソル わざわいポケモン。アブソルが人前に現れると必ず地震や津波などの災害が起こったので、わざわいポケモンという別名で呼ばれた。” アブソル「アブルッ!」そのポケモンは走り去ってしまった。 ナツキ「ふ〜ん…かっこいいけど、縁起の悪いポケモンね。」 ハルカ「そうじゃないのよ。アブソルは自然災害をキャッチする力があって、人間の前に現れるのは、それを知らせるためなの。でも、『アブソルは災いを招くポケモンだ』 って誤解している人のほうが多くて、昔、アブソル狩りなんかやる人もいたの。それで、もともと数は少ないのにさらに減って、すごく珍しいポケモンなのよ。」 ミツル「へぇ〜…ひどい人もいるんだ…」 ユウキ「なんかオレ、あいつ気に入っちゃった!オレ、あいつを仲間にしたいな!」 ハルカ「でも、すごく珍しいのよ。大丈夫?」 ユウキ「大丈夫だって!」 それから数時間、ユウキはアブソルを探した。が… ユウキ「いないなぁ…」 ハルカ「当然よ。それだけ珍しいんだも…」そのとき! アブソル「アブルルッ!」アブソルが姿を現す。 ユウキ「あ、アブソル!まて!」 アブソル「アブルッ!」また走り去ってしまう。 ユウキはインカムのスイッチを入れた。 ユウキ「アブソル!まてよ!」 あとを追いかけるユウキ。 ナツキ「ユウキ…大変ね。」 ユウキ「はぁ…はぁ…アブソル!」 ユウキとアブソルは、120番道路を見下ろせる高いがけの上に来た。 アブソル『…なぜ…追ってくる…?』 ユウキ「決まってんだろ。お前と仲良くなりたいんだ!」 アブソル『うそをつけ。どうせオレを狩るんだろ…』 ユウキ「そんなことしない!」 アブソルはがけの下を見下ろすように、ユウキに背を向けている。 ユウキ「アブソル、どうした?」 アブソル『オレにかまうな!』振り返るアブソル。 ユウキ「お前…その目…」 アブソルの左目には、深い傷跡が。 その目も、かたく閉じられていた。 ユウキ「どうしたんだよ…」 アブソル『…人間に…やられた。この目はもう使えない。』 ユウキ「そんな!」 アブソル『それだけじゃない…オレの仲間…家族、兄弟!みんな、人間に殺された。 オレは、人間についていく気などない。あきらめるんだな。』 ユウキ「アブソル…でも、オレ…!」 …と、そのとき! ビシ…ビシッ! アブソルとユウキの間の地面に、亀裂が入る。 アブソル『…!』 バキッ!! がけが崩れる。 ユウキ「あぶないっ!」 ユウキはアブソルを抱え込む。そして…落ちていく…! ユウキ「た…助かったぁ…」 落ちたところは、幸運にも深いしげみの中。ユウキもアブソルも、無傷だ。 アブソル『…なぜ…オレを助けようとした?』 ユウキ「なに言ってんだよ、当然だろ。」 アブソル『俺を見捨てていれば、お前が落ちることはなかっただろう? …幸い、お前は無傷だがな。』 ユウキ「オレが無傷だって、お前は怪我するだろ。」 アブソル『あれくらい、体勢立て直して楽に着地できるさ…』 ユウキ「でも、オレがそんな薄情なやつだと思うのか?」 アブソル『オレが今まで見てきた人間は全部そうだったが、何か…?』 ユウキ「オレは、お前に、人間は悪いやつばかりじゃないってことを教えてやりたい。お前がなんと言おうと、オレはあきらめたりしないぜ!」 アブソル『…お前みたいなやつ、初めてだよ…』小声で言うアブソル。 ユウキ「? 何か言ったか?」 アブソル『いや、なんでもない。それと、 …オレは、お前についていってやってもいいぜ…』 ユウキ「え…?本当か、アブソルっ!?』 アブソル『ただし…ついていくのはお前がオレを倒したら、だ。 …ついでに言っておく。オレの名は『ゲイル』だ。種族名で呼ぶな。』 ユウキ「よーし…ゲイル、受けてたつぜ!」 こうして、ゲイルとユウキのバトルが始まった! ユウキ「行け、ウォン!」 ウォン(ヌマクロー)『おぉ!』 ゲイル(アブソル)『こちらからだ!『かまいたち』っ!』真空の刃がウォンにせまる! ウォン『うわっと!危ねー!』間一髪でかわしたウォン。 ユウキ「よーし…ウォン、『どろかけ』!」 ウォン『りょーかいだゼ!』 バシュッ!どろかけはゲイルにヒット。 ゲイル『『かげぶんしん』から…『かまいたち』!』 ユウキ「ウォン、『まもる』!」 ウォン『OK!』 ウォンは攻撃を受けたが、ノーダメージだ。 …そのころ… ハルカ「コーラス、GO!ユウキを探して!」 コーラス(ペリッパー)『わかりました!』 ミツル「ユウキ君、どこまで行っちゃったのかな?」 ナツキ「ゼット、見つかった?」 ゼット(ピジョット)『いや、見つからない…』 ハルカ「ユウキ、いったいどこ行ったの!?」 ユウキ「ウォン、かわせ!」 ウォン『よっと!』ゲイルの攻撃をかわすウォン。 ゲイル『はぁ…ど、どうした? かわすばかりじゃ…オレは倒せないぞ。』 ウォン『気づいてないのか?ユウキがお前になるべくダメージを与えずに弱らそうとしてるのが。』 ゲイル(! そういえば…さっきからオレの攻撃をかわしてばかり…攻撃してきたとしても…威力の低い技ばかりだ。それにオレの体力はもう…) ユウキ「よーし…行け、モンスターボール!」 ゲイル『! そんな簡単に…つかまってたまるか!』 ボールをかわすゲイル。だが、もう体力は残っていないようだ。 ふらついて、その場に倒れる。 ユウキ「今度は…スーパーボール!」 青いボールがゲイルに当たり、その体が吸い込まれる。 ボールは、光を出しながらゆれていた。 ウォンがボールごしにゲイルに話しかける。 ウォン『お前、ユウキを信用できないのか?』 ゲイル『お前は…どうなんだ?』ゲイルが返事を返す。 ウォン『オレ?オレは、どんな時だって、ユウキだけは100パーセント信じられる。 オレとユウキは、最高のパートナー同士だゼ!』 ゲイル『…お前の主人…ユウキって言ったな。ユウキなら…オレも信じられる…かな…。』 そして…ボールのゆれが、止まった。 ウォン『ユウキ、ゲイルが、お前のこと信じてやるってサ!』 ユウキ「…そうか!やったー!アブソル、GETだ!」 そのとき… ハルカ「やっと見つけたー!ユウキ、アブソルは?」 ユウキ「GETしたぜ!ほら!」 ゲイルの入ったスーパーボールをつきだすユウキ。 ナツキ「やったね、ユウキ!ニックネームは?」 ユウキ「こいつ、ゲイルって言うんだ。これからよろしくな!」 ミツル「よかったね、ユウキ君!」 ユウキ「ああ!」 ウォン『ゲイル、これからよろしくナ!』 ゲイル『フ…騒がしいやつらだな。まあ、こういうのも悪くはないな…。』 ボールの中で、そうつぶやいたゲイルであった。 ユウキはアブソルをゲットした。 新しい仲間、ゲイルとともに、ミナモシティを目指すのであった。 つづく |
華苗 | #19☆2004.02/07(土)11:00 |
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【第64話 満月の夜に…】 ただいまの時刻は夕方6時。 そろそろ夕暮れ。4人は120番道路で野宿することにした。 4人「じゃ〜んけ〜んぽん!」 ハルカはチョキ。他の3人はグー。 ユウキ「おし!今日の見張りはハルカに決定!」 ハルカ「あ〜あ、負けちゃった。私ってじゃんけん弱いのよね。」 ナツキ「じゃ、夕食食べよ。」 ミツル「そうだね。」 …夕食後… ナツキ「ふあ〜…それじゃ、そろそろ寝ようか。」 ミツル「うん。」 ハルカ「じゃあ、出てきて、コローネ。一緒に見張りよ!」 コローネ(エネコ)「みゃう。」 ユウキ「じゃ…ゲイル、お前もついててやれ。」 ゲイル(アブソル)「アブルルッ。」 ハルカ「ありがと、ユウキ。」 ユウキ「いいって…じゃ、寝よう寝よう。」 ハルカ以外の3人は、寝袋に入った。 ハルカ「今夜は満月ね…明るくていいわね。(インカムON!) ゲイル、この辺のこと詳しいのよね。」 ゲイル『当然だろ…』 ハルカ「(無愛想…)じゃあ、この辺の珍しいもののこととか、教えてよ。」 ゲイル『いいぜ…この辺の岩場には、『月光線』のエネルギーが少し入ってる。』 ハルカ「『月光線』…『つきのいし』のエネルギーね。」 コローネ『じゃ、あたし、進化できるかな?』 ゲイル『いや、岩場のエネルギーだけでは進化するには足りんな。』 コローネ『なぁーんだ。つまんないのっ。』 ゲイル『だが、岩場でたまに『つきのいし』が見つかるな。』 コローネ『ホントッ!?ハルカ、さがそーよー!』 ハルカ「もう…今は夜だよ。うかつに歩き回ったりしたら、危険なだけ!」 コローネ『はぁい…(しゅん…)』 うつむくコローネ。 ゲイル『そんなに落ち込むなよ。』 ハルカ「そうそう。」 コローネ『早く進化したいのになぁ…』 サワサワサワ… 夜風で草むらがゆれている。 ガサガサガサ… 少し違う何かの音が混じって聞こえてきた。 ハルカ「? いったい何かしら…」 ゲイル『! これはまずいぞ…』 コローネ『え?なにが?』 ゲイル『気づかないのか…ここは、ナゾノクサ達の縄張りだ!』 ハルカ「うそっ!」 3人(1人+2匹)は、ナゾノクサやクサイハナたちに囲まれていた。 ナゾノクサ『ここは僕らの縄張りだー!』 クサイハナ『出て行かないと〜…『ようかいえき』かけるぞ〜!』 そのころ… ユウキとミツルは熟睡中。ナツキは騒ぎに目を覚ました。 ナツキ「ん…なんか騒がし…!これ、ナゾノクサたちの群れ…!?」 ハルカ「あ、ナツキ!ここ、ポケモンの縄張りで!早く場所変えなきゃ!」 ナツキ「OK♪ いけ、セルフィ、リーピット!」 セルフィ(ピッピ)『出番ですね。』 リーピット(プリン)『そうだね!』 ナツキ「リーピットは『うたう』でナゾノクサたちを眠らせて!セルフィは『つきのひかり』でみんなの回復!」 リーピット「プ〜プルル〜♪プ〜プリ♪プ〜プリン〜♪」 ナゾノクサ&クサイハナ達「ZZZ…」 ナツキ「よーし、よくやったね、リーピット!次、セルフィ!」 セルフィ『『つきのひかり』!』 満月の光がポケモンたちの体力を回復させる。 …と、そのとき! ピカ―――――ッ!! コローネ、セルフィ、リーピットの体が光った! ナツキ「!? この光は…進化!?」 ハルカ「でも、『つきのいし』はないのに…」 ゲイル『進化の石なしの進化…この辺の『月光線』と、さっきの『つきのひかり』のためか…?』 そして…光がおさまった! コローネ(エネコロロ)『…! うわぁ、進化してる!』 リーピット(プクリン)『私のかわいさにも磨きがかかったね!』 セルフィ(ピクシー)『それにしても、みんな一度に進化とは…』 ハルカ「とにかく、ナゾノクサとクサイハナ達はリーピットが全部眠らせたし、早く行こう!」 ナツキ「そうだね。起きな、ユウキ、ミツル!」 ユウキ「ん…?なんかあったのか?」 ゲイル『ここはナゾノクサたちの縄張りだぞ。早く行かなければ。』 ミツル「は〜い…。」 〜移動〜 一行は、ナゾノクサたちの縄張りから移動していた。 ゲイル『ここまで来れば大丈夫だろ…』 コローネ『そうね。』 ユウキ「ん…?あ、コローネとリーピットとセルフィ、進化したんだな!」 ハルカ「そうよ。どれどれ、図鑑…」(ピピッ♪) “エネコロロ おすましポケモン エネコの進化系。決まったすみかをもたずにくらすポケモン。ほかのポケモンがねどこに近寄ってきても、決して争そわず、ねる場所を変える。” “プクリン ふうせんポケモン プリンの進化系。弾力性にすぐれた体は大きく息を吸いこむと、どこまでもふくれていく。ふくらんだプクリンは、ふんわりはねるよ。” “ピクシー ようせいポケモン ピッピの進化系。背中の羽に月の光をためると、短時間空中に浮かぶことができる。満月の夜、仲間で集まってダンスをするよ。” ユウキ「よかったな、ハルカ、ナツキ!」 ハルカ&ナツキ「「うん!」」 ハルカとナツキのポケモンが一斉に進化した。 ミナモシティまでの道のりは、まだまだ続くぞ! |
華苗 | #20☆2004.02/07(土)11:01 |
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【第65話 →121番道路 大空への夢】 翌日、ユウキ達一行は、ミナモに続く、121番道路を進んでいた。 その途中… ユウキ「ん? あの岩の上に立ってるポケモン、なんだろ?」 ミツル「岩の上?」 見上げるとそこには、青い体の小さい竜のようなポケモンが。 「タンベ?」 ハルカ「あれは…タツベイね。」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “タツベイ いしあたまポケモン。大空を飛ぶことを夢見ているポケモン。飛べないくやしさをはらすように、大岩に頭をうちつけてはコナゴナにくだく。” ナツキ「ふ〜ん…あのコもドラゴンなのかな。」 ハルカ「うん。タツベイはドラゴンタイプなの。」 と、そこへ… 「あ、タツベイ!こんな所にいたのか。」ナツキと同い年くらいの小年が走って来た。 タツベイ「タンベ!」 ナツキ「あなた、タツベイのトレーナー?」 少年「そうだよ。オレはヒロキ。君達は?」 ユウキ「オレはユウキ。こっちはハルカ、ナツキ、ミツル。」 ヒロキ「よろしく!君たち、誰かオレと一対一でバトルしないか?」 ナツキ「いいよ。あたしがやる!」 ハルカ「ナツキ、がんばって!」 ナツキ「うん!コンテストのために、技にもみがきをかけなきゃね!」 ヒロキ「へぇ…君、コーディネーターなんだ。」 ナツキ「だからって、甘く見ないでよね!アッシュ、GO!」 アッシュ(サンド)「サンッ!」 ヒロキ「めずらしいな、色違いか!行け、ボーマンダ!」 ボーマンダ「ボマー!」 ハルカ「ボーマンダか…」ハルカは図鑑を開いた。(ピッ♪) “ボーマンダ ドラゴンポケモン。夢にまで見た翼がやっと生えてきた。うれしい気持ちを表すため、大空を飛び回り炎を吐いて喜んでいる。” ハルカ「タツベイの最終進化形体ね。ナツキ、がんばって!」 ナツキ「OK!アッシュ、行くわよ!『すなあらし』!」 アッシュ「サンサーン!!」 ビュウウッ!! 激しいすなあらしで、ボーマンダにダメージを与える。 ボーマンダ「ボ…ボマ…!」 ヒロキ「ボーマンダ、すなあらしから離れろ!」 ヒロキの指示通り、ボーマンダはすなあらしから距離をとる。 ヒロキ「よーし、『かえんほうしゃ』だ!」 ボーマンダ「ボマーッ!」 すなあらしにかえんほうしゃが混ざる。 すなあらしでまった砂が熱を持って、アッシュを弱らせる。 ナツキ「やば…アッシュ、『すなあらし』一時停止!」 アッシュ「サ…サン!」 すなあらしが止む。アッシュは火照った体を冷ましている。 ヒロキ「チャンス!ボーマンダ、『かみくだく』!」 ボーマンダ「ボ〜マ〜!!」 ボーマンダが大きい口をあけてアッシュに襲いかかる! ナツキ「よーし…アッシュ!もう一回『すなあらし』!」 アッシュ「サーンッ!!」 ビュオォッ!! すなあらしがボーマンダを襲う! ボーマンダは口の中に砂が入ってしまったようだ。 ボーマンダ「ボマッ!?ボ〜マ!」 ヒロキ「あっ、ボーマンダ!」 ナツキ「よーし、『きりさく』攻撃よ!」 アッシュ「サーン!」 ザシュッ!!きりさくはボーマンダにクリティカルヒット! ボーマンダ「ボマ…!」 ボーマンダはふらつく。 ナツキ「今よ、『みだれひっかき』!」 アッシュ「サンサンサ〜ン!!」 ガリッ、ガリッ、ガリッ!みだれひっかきは見事に決まる。 ボーマンダ「ボ…マ…。」 ボーマンダ、戦闘不能。 ヒロキ「あ…ボーマンダ!」 ユウキ「すっげぇ!ナツキ、アッシュ、やったな!」 ナツキ「どんなもんよ!」 アッシュ「サン!」 ヒロキ「よくやったな。ボーマンダ、戻れ! …君…ナツキって言ったっけ。 すげーな!オレのボーマンダを倒すなんて。」 ナツキ「それほどでも。」 ハルカ「そういえば…もうすぐお昼ね。 ミツル「よかったら、ヒロキさんも一緒にどう?」 ヒロキ「マジ!?じゃ、お言葉に甘えて♪」 …昼食… ユウキ達4人とヒロキが昼食をとっている間、アッシュとヒロキのタツベイが話をしていた。 タツベイ『サンド君…アッシュって言ったっけ?君って、強いんだね。』 アッシュ『そ〜か?でも昔はオレも、色違いなだけのよわっちいサンドだったぜ。』 タツベイ『そうなんだ。ボク、空を飛ぶのが夢なんだ。』 アッシュ『ふ〜ん。オレは、すっげー強くなるのが夢! お前もボーマンダになれば、空飛べるんだろ?』 タツベイ『うん。でも、ボクはボマ兄ちゃんに比べて育つのが遅いらしくて…正直、無理なのかも…』 アッシュ『そんな事ない!そんな弱気だから、ダメなんだよ!何なら、これからオレと特訓するか?』 タツベイ『う、うん。ありがとう!』 アッシュ『へへ!気にすんなって!』 …昼食後… ナツキ「あれ? アッシュの姿が見えない…」 ヒロキ「タツベイもいないぞ?」 ユウキ「どこ行ったんだろう?」 ヒロキ「ボーマンダ、行け。もう大丈夫か?」 ボーマンダ「ボマ。」うなずくボーマンダ。 ヒロキ「さっきのサンドと、タツベイを探してくれ。」 ボーマンダ「ボマ!」 ボーマンダは空から2匹を探す。 ユウキとハルカとナツキの3人は、インカムのスイッチを入れて、アッシュとタツベイを探した。 しばらくして… ボーマンダ『あ、2人とも見つけたぞ!』ボーマンダがそう言った。 (注:ヒロキには普通のポケモン語に聞こえる。) ミツル「ボーマンダが2匹を見つけたみたいだよ!」 ナツキ&ヒロキ「「えっ!?」」 ユウキ「あ…あそこだな!」ユウキはどこかを指差す。 ユウキの指差した方向には…アッシュとタツベイがいた。 だが…その後ろは、崖。その下は海である。 ミツル「アッシュ、タツベイ、危ないよ…!」 アッシュ『あ、ナツキ! …うわっ!?』 そのとき! アッシュが崖から足をすべらせて、落ちそうになる。 危ないところで、タツベイがアッシュの手をつかんだが… タツベイ『あ、危なかった…』 ヒロキ「ふぅ…よかった…タツベイ、オレにつかまれ。」 タツベイ『ふぅ…うわっ!?』と、次の瞬間! タツベイも足をすべらせて、アッシュと一緒に崖から落ちてしまった…! ユウキ「ア…アッシュ、タツベイ!!」 アッシュ『うわ―――っ!!』 タツベイ(う…こんなとき、ボーマンダだったら、アッシュ君を助けられるのに…!!) ヒロキ「行け、ボーマンダ!タツベイとサンドを助けるんだ!」 ボーマンダ『わかった!』 崖の下に飛んでいき、2匹を助けるボーマンダ。 ボーマンダはアッシュとタツベイを背中に乗せて戻ってきた。 ナツキ「はぁ…危機一発ね…」 アッシュ『まったくだぜ…』 タツベイ『う、うん…。』 …と、そのとき! ピカ―――――ッ! タツベイの体が光った! ボーマンダ『これは…!』 ヒロキ「まさか、進化!?」 そして、光がおさまった。 タツベイは、コウラのようなものに全身をおおわれて、手足が出た姿になっていた。 ハルカ「タツベイの進化形…コモルーね。」 ユウキ「コモルー?」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ☆) “コモルー にんたいポケモン タツベイの進化系。かたいカラの内部は、細胞が変化して新しい体を作っている最中。カラがとても重いので動きはにぶいぞ。” コモルー『ボク…進化したんだね!』 ヒロキ「やったー!進化おめでとう、コモルー!」 アッシュ『よかったな、コモルー。ボーマンダに一歩近づいたぞ!』 ボーマンダ『そうだな。オレみたいな立派なボーマンダになれるまで、がんばれよ!』 ナツキ「よかったね、ヒロキ!」 ユウキ「おめでとう!」 ヒロキ「ありがとう!コモルー、ボーマンダをめざしてがんばろうぜ!」 コモルー『よーし…いつか絶対、自分の翼で空を飛ぶぞ!』 ヒロキとの出会い。そして、ヒロキのタツベイが進化した。 空を飛びたいタツベイの願い、早くかなうといいね! つづく |
華苗 | #21★2004.02/10(火)16:53 |
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【第66話 ハルカVSユウキ!第3回ライバル対決!】 ヒロキに会ったその次の日。 ハルカ「ねえユウキ、バトルしない?」 ユウキ「いいけど。ライバル同士としてのバトルだな!」 ハルカ「そういうこと。これで3回目かな。」 ナツキ「2回目のときは引き分けだったよね。(第二章、第32話参照。)」 ユウキ「OK!ルールはどうする?」 ハルカ「ダブルバトル。使用ポケモン3匹の、入れ替えありね。」 ミツル「ダブルバトルかぁ!2人とも、がんばって!」 ナツキ「じゃ、はじめるよ!バトル スタート!」 ユウキ「よーし…行け、ウォン、カシス!」 ウォン(ヌマクロー)「クロー!」 ハルカ「アール、ランス、GO!」 アール(ワカシャモ)「シャモ!」 ランス(キノガッサ)「ガッサ!」 ハルカ「こっちから行くわよ!ランス、カシスに『やどりぎのタネ』よ! アールは『ビルドアップ』!」 ランス「ガーッサ!」 アール「シャモ…」 ランスはカシスに種を植えつけて体力をすいとり、アールは自分の能力を高めた! ユウキ「く…カシス、ランスに『ずつき』攻撃!ウォンはアールに『みずでっぽう』だ!」 カシス「マッ…ス!」 ウォン「ヌマクロッ!」 バシャッ!みずでっぽうはアールに命中。効果はばつぐんだ! アール「シャモ…!」 カシスのずつきもランスに当たる。だが…!? カシス「マ…ッス…グ…!」突然、カシスが苦しみだした! ハルカ「ランスのとくせい『ほうし』が発動よ!この症状は…『どく』ね。」 ユウキ「あぁっ、カシス!」 ハルカ「よーし…アール、ウォンに『でんこうせっか』! ランスは、カシスに『マッハパンチ』!」 アール「シャモー!!」 ランス「ガーッサァ!」 ドカッ!! 二匹の攻撃はヒット。 ユウキ「負けるな!カシス、ランスに『しんそく』!ウォンは『だくりゅう』!」 カシス「マッス…グマァー!」 ウォン「クロォー!!」 ドゴッ!! カシスのしんそくはランスに命中! そして、ウォンのだくりゅうがハルカのポケモンを襲う! ザバァッ! アールには効果ばつぐんだ。 だが、カシスはやどりぎのタネとどくのダメージで弱っている! ハルカ「チャンスよ!ランス、カシスに『メガドレイン』!」 ランス「ガァーッサ!!」 ランスはカシスの体力を吸いとった! この攻撃を受けて、カシスは倒れた。 カシス「マッ…ス…。」 ユウキ「あ…カシス!」 ナツキ「カシス、バトル OFF!」 ミツル「ユウキ君の次のポケモンは…?」 ユウキ「ゆっくり休めよ、カシス。よーし…行け、ウィング!」 ウィング(オオスバメ)「スバァ!」 ハルカ「(ウィングで来たか…アールもランスも相性が悪いわね。)それなら、こっちもチェンジよ!ランスもどって!」 ランス「ガッサ!」ボールに戻るランス。 ハルカ「よ〜し…リア、GO!」 リア(リルタリス)「チルッ♪」 ユウキ「ウォン、リアに『みずでっぽう』!ウィングは『かげぶんしん』だ!」 ウォン「マクロー!」 ウィング「スバーッ!」 バシャッ!みずでっぽうはリアに命中。だが効果は薄いようだ… ウィングは自分の影を作り、相手をまどわせる。 ハルカ「よーし!アール、『ほのおのうず』でウィングに攻撃!」 アール「シャモッ!」 ボオォッ!アールはほのおのうずでウィングの影を一気に消していく。 ウィング「スバッ!?」影が消え、本物のウィングが残った。 ハルカ「いいわよ!リア、ウィングに『りゅうのいぶき』!」 リア「チルゥ〜ッ!」 ゴオォッ! りゅうのいぶきはウィングに命中! ユウキ「う…!まずいぞ…」 ナツキ「『かげぶんしん』も、すぐに無力化される…」 ミツル「ハルカさん、すごいや!」 ユウキ「なんの!ウォン、『だくりゅう』!」 ウォン「ヌマ…クロォ〜!」 ハルカ「リア、アールを『だくりゅう』から守って!」 リア「チル!」リアはアールの前に出た。 ユウキ「させないぜ!ウィング、リアに『つばめがえし』!」 ウィング「スバーッ!」 バシッ! つばめがえしはリアに命中。 リアはよろける。 ユウキ「いまだ、ウォン!」 ウォン「クロォ―――!!」 ザバァッ!! だくりゅうが2匹にヒット! アールはこの攻撃を受けて戦闘不能になった。 アール「シャ…モ…。」 ナツキ「アール、バトル OFF!」 ミツル「これで2人とも残りは2体だね! ハルカ「お疲れ様、アール。ランス、もう一回がんばって!」 ランス「ガーッサ!」 ハルカはアールをボールに戻し、ランスを出した。 ハルカ「ランス、ウォンに『メガドレイン』!リアはウィングに『つつく』!」 ランス「ガッサ!」 リア「チル〜ッ!」 リアのつつくはウィングにヒット! そしてランスはウォンの体力を吸いとろうとする! ユウキ「やべ…!ウォン、『まもる』だ!」 ウォン「クロッ!」 メガドレインを防いだウォン。 ハルカ「やるわね…それなら!ランス、リア、ウィングに集中攻撃よ!」 ランス「キノー!」 リア「チ〜ル〜!」 ウィング「スバッ!?」2匹の攻撃がウィングにせまる! ユウキ「ウォン、ウィングの前に出て『まもる』だ!」 ウォン「ヌ…マッ!」 攻撃を防ぐウォン。だが、ウォンはつかれている…! ハルカ「チャーンス!ランス、ウォンに『メガドレイン』よ!」 ランス「ガーッサ!」 ユウキ「く…ウォン、『まもる』!」 ウォン「ヌマ…ク…ロ…!」だがウォンは、攻撃を防ぐ体制を取れない! ナツキ「『まもる』は連続で使うとポケモンに疲れがたまり、成功率が落ちる技…!」 ハルカ「『まもる』の使いすぎのせいね!今よ、ランス!」 ランス「ガァーッサァ!!」 メガドレインはウォンに命中!ウォンは倒れた。」 ユウキ「ああっ、ウォン!」 ハルカ「つづけてリア、ウィングに『りゅうのいぶき』!」 リア「チルゥ〜!!」 ゴオォッ! りゅうのいぶきを受けて、ウィングは倒れた。 ナツキ「ウォン、ウィング、バトル OFF!勝者…ハルカ!」 ハルカ「やった〜!ユウキに勝ったわ!」 ユウキ「あ〜あ…残念だったな。もどれ、ウォン、ウィング。」 ミツル「よかったね、ハルカさん。」 ナツキ「ライバル対決3戦目は、ハルカの勝ちね!」 ハルカ「うん!これで私は一勝一敗一分け、ユウキもね。」 ユウキ「ああ。ハルカ、今度は負けないぜ!」 ハルカ「こちらこそ!」 ユウキとハルカのライバル対決。第3戦目はハルカの勝利に終わった。 再戦を誓い、そして4人はミナモシティへと進む。 つづく |
華苗 | #22☆2004.02/10(火)20:16 |
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【第67話 →ミナモシティ 到着、ミナモシティ!】 ミナモシティ。陸地の最果て…そして海の始まりの町。 ユウキたちはついにこの町にたどり着いた。 ハルカ「ここがミナモシティね〜!」 ミツル「潮風が気持ちいいね!」 ユウキ「そうだな!」 ナツキ「よーし…アッシュ(サンド)と一緒に、最後のコンテストリボンGETよ!」 意気込むナツキ。そこへハルカが口を開いた。 ハルカ「この町、大きなデパートがあるのよ。薬や食料、買いに行きましょ!」 ナツキ「そうね!」 ミツル「行こう!」 そうして4人は丘の上のミナモデパートに向かった。 〜ミナモデパート〜 ユウキたちは、必要なものを買いそろえていた。 ハルカ「え〜と…いいキズぐすりに、なんでもなおし。げんきのかけらも。 …このくらいかな。」 ユウキ「じゃ、PCに戻ろうか?」 ナツキ「ちょっとまって!ど〜しても行きたいお店があるの!」突然ナツキが言った。 ミツル「何階ですか?」 ナツキ「5階よ。レッツゴ〜!」 ユウキ達は、デパートのエレベーターで5階まで行った。 〜ミナモデパート 5F〜 ハルカ「うわぁ…!もようがえグッズ売り場ね!」 ナツキ「そうよ!」 ユウキ「おお〜!ミズゴロウドール!よくできてるな〜!」 ミツル「ラルトスドールって、ないかな? …あ、新発売だって!買おうかな。」 ハルカ「かわいいアチャモドール!エネコドールにチルットドールも!」 ナツキ「ピカチュウに、プリンドール!家にピッピにんぎょうがあるから、これでライカとリーピットとセルフィがそろったわ。」 ユウキ「ん…ジグザクッションかぁ。これも面白いな!」 ミツル「キモリドールと…あとルリリドールも買おうかな。」 4人「久々に楽し〜い!!」 そうしてはしゃぎながらグッズを買った4人だった。 〜ミナモデパート 屋上〜 ユウキ達4人は、屋上で休憩していた。 ハルカ「ふぅ…たくさん買ったね〜。」 ナツキ「そうね。あ、自動販売機があるよ!」 ユウキ「のどもかわいたしな。飲みながら休むか?」 ミツル「うん。ボクはサイコソーダを買おうっと。」 ナツキ「あたしはミックスオレ!」 ユウキ「オレはサイコソーダ。ハルカは?」 ハルカ「私はおいしいみずにする。」 ガガ…ガコン! 4人とも自分の飲み物を買う。 ガコン! 最後にミツルがサイコソーダを買う。すると… ミツル「あれ?2つ出てきたよ? ユウキ君、ちゃんととったよね。」 ユウキ「ああ。オレのはあるぜ。」 ハルカ「その販売機、当たりつきなのよ。」 ミツル「へぇ〜…じゃ、ボクは当たりをあてたんだね。」 ナツキ「トクしたね、ミツル君!」 ミツル「うん。ボクって昔から運がよかったんだ。」 ユウキ「ふ〜ん…ミツル、もう1回なんか買ってみ?」 ミツル「じゃあ、おいしいみずを。」(ポチ) スイッチを押すミツル。すると… ガコン。…ガコン。案の定、2つ出てくる。 ナツキ「また当たり!? やるぅ、ミツル君!」 ミツル「い、いえ…」 ユウキ「すげ〜!ミツル、もう一回!」 ハルカ「こら!お小遣いなくなっちゃうでしょ!?」 ユウキ「あ、ごめん…。」 ミツル「どうしよう、4つも飲みきれないや…」 ハルカ「そうそう、飲み物はポケモンにあげれば体力回復できるから、1つは飲んで、あとはポケモン用にしたら?」 ミツル「じゃあ、そうしようかな。」 飲み物を3つバッグの中へ入れるミツル。 ナツキ「それにしても、ここって良い眺めねぇ〜。」 ユウキ「同感!ミナモシティを見渡せるもんな。」 ハルカ「いい風…もう夕方か。」 ミツル「夕日がきれいだね。」 ミナモデパートの屋上からの眺めは、とても良いものだった。 特に、夕焼け空は一段と綺麗だ。 絵に書いて残しておきたくなるくらい、いい景色だった。 ユウキ「今日は楽しかったな〜!」 大きくのびをするユウキ。 ナツキ「コンテストまでは、あと一週間か… がんばらなくちゃ!」 ハルカ「ナツキ、ファイト!」 ミツル「がんばって!」 ナツキ「ありがと!あたし、コンテストマスターに絶対なってみせる!」 ミナモシティで、楽しいひと時を過ごしたユウキ達4人。 そしてナツキは、ミナモの夕日にコンテスト制覇を誓うのだった。 つづく |
華苗 | #23☆2004.02/14(土)12:39 |
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【第68話 コンテストinミナモ!強敵登場】 あれから1週間、ナツキはコンテストに向けて、サンドのアッシュと特訓を重ねた。 そしてついに、今日ミナモでコンテストが開かれる! ナツキ「よ〜し!アッシュ、がんばろうね!」 アッシュ(サンド)「サン!」 ハルカ「ほかの出場者さんたちも手ごわそうね…」 ミツル「がんばって、ナツキさん!」 ユウキ「アッシュも、がんばれよ!」 ナツキ「もちろんよ!」 アッシュ「サンサン!」 午後1時。ついにポケモンコンテストの開催だ! 司会「今回は、ポケモンのたくましさを競います! 出場者の皆さんは、どんなアピールを見せてくれるのでしょうか?」 観客からの歓声がまきおこる。 司会「それでは早速、一次審査スタートです!エントリーbP番の方、どうぞ!」 そのころ、ユウキ、ハルカ、ミツルの3人は、観客席で出場者のアピールを見ていた。 ユウキ「ナツキはエントリーbR0だったっけ?」 ミツル「そうだね。ほかの皆さんのアピールもすごいなぁ…」 ハルカ「次で…20番ね。」 そして、エントリーbP9番のアピールが終了。 司会「続いて…エントリーbQ0番!ミクリさん、どうぞ!」 ハルカ「ええっ!?ミクリ!?」 審査員のセリフに驚いた様子で、ハルカが大声を上げる。 そのせいで、周りの観客ににらまれてしまった。 ミクリは水色の髪の男性だった。襟や袖口の広い服を着て、白い帽子をかぶっている。 ユウキ「どうしたんだ、ハルカ? あの人、知ってるのか?」 ハルカ「あの人…ルネシティの…」 ミツル「しーっ!2人とも、声大きいよ。」 ミツルにそういわれ、ユウキもハルカも口を閉じた。 ミクリ「さぁ…出てくるんだ、マルス!」 「マ〜ズン。」 司会「ミクリさんのポケモンは、ナマズンだ!」 ユウキ「ナマズン?」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ☆) “ナマズン ひげうおポケモン。ドジョッチの進化系。なわばり意識がとても強いポケモン。大きな沼ぜんぶをなわばりにしている。敵が近づくと暴れて地震をおこす。” ミツル「へぇ〜…すごいポケモンだね。」 ハルカ「ナマズンは、ヌマクローと同じ、みず・じめんタイプなの。」 ユウキ「そうなのか。」 ミクリ「まずは弱めの『マグニチュード』だ。」 マルス(ナマズン)「ナマ〜ズ!」 ミクリのナマズン・マルスは、暴れて小さめの地震をおこす。 司会「ワーォ!これはたくましい技ですね!」 ミクリ「続いて…『あまごい』だ。」 マルス「ナ〜マ〜。」 あまごいを始めるマルス。すると、室内なのに、雨雲が雨を降らせ始めた。 ミクリ「そして…『たきのぼり』だ!」 マルス「マ〜ズンッ!」 司会「見事な技の組み合わせ!『あまごい』と『たきのぼり』のコンビネーションです!」 ハルカ「すごいわね…」 ユウキ「確かに…」 ミクリ「フィニッシュだ、マルス。強めに『マグニチュード』!」 マルス「ナマ〜ズ!!」 今度はさっきよりも激しい揺れだ!観客席もゆれる。 司会「おっとっと…。さぁ、グレートな演技を見せてくれたミクリさんとナマズンの得点は!?」 「29.5」スクリーンに得点が浮かび上がった。 司会「今までの最高得点です!審査員の皆さん、どうでしたか?」 審査員「『マグニチュード』の強さを調節しているところが、見事でしたね。」 審査員「技の組み合わせもお見事です。よく育てられているのですね。」 司会「ありがとうございます!さて、次はエントリーbQ1番の方…」 その時ひかえ室では、ナツキがこの様子を見ていた。 ナツキ「あの人…なかなかやるわね。でもアッシュ、あたし達もがんばろう!」 アッシュ「サン!」 司会「次はエントリーbR0番!ナツキさんの登場です!」 ユウキ「お、ナツキだ!」 ミツル「がんばって〜!」 司会「ポケモンの登場をお願いします!」 ナツキ「よーし!アッシュ、ステージON!」 アッシュ「サンッ!」 司会「これはなんと!色違いのサンドの登場だ!」 ナツキ「まずは弱めの『すなあらし』!」 アッシュ「サーンッ!」 アッシュは、自分の周りにすなあらしを作る。 司会「ナツキさん、『すなあらし』でどういったアピールに出るか!?」 ナツキ「『すなあらし』に『ひっかく』よ!」 アッシュ「サンッ!!」 シュッ! すなあらしを引っかく。 ナツキ「お次は回転『みだれひっかき』!!」 アッシュ「サンサンサンサ〜ン!!」 みだれひっかきですなあらしをとめた。 司会「これはすごい!引っかき技のコンビネーションです!」 ナツキ「ラストよ!『すなあらし』!」 アッシュ「サンサ〜ン!!」 大き目のすなあらしがまき起こる。そして… すなあらしのやんだあとには、アッシュがファイティングポーズを構えていた。 司会「最後の技も見事に決まりました!さぁ、ナツキさんとサンドの得点は?」 スクリーンに得点がうつる。 「29.2」 司会「なかなかの高得点!すばらしいアピールでした!」 ナツキ(おし〜い…あのミクリって人に一歩およばず、ね…) そして、ナツキはひかえ室に戻っていった。 〜ひかえ室〜 ミツル「よかったね、ナツキさん!」 ユウキ「アッシュもな!」 ナツキ「ありがとう!」 アッシュ「サンッ!」 そのとき、ひかえ室のテレビから声が聞こえてきた。 司会『…以上で一次審査は終了です!そして…二次審査に進出する8名のコーディネーターが決まりました!』 スクリーンに8人のコーディネーターがうつる。 その中にはナツキと、あのミクリというコーディネーターが! ミツル「二次審査もがんばって!」 司会『そして、この8名のコンテストバトルの組み合わせは…こちらです!』 ユウキ「ファーストステージでナツキとあたるのは…?」 スクリーンにうつったコンテストバトルの組み合わせ。 ファーストステージでナツキとあたるのは…なんと、ミクリだった! ハルカ「一次審査最高点の…ナツキ、負けないでね!」 ナツキ「もちろんよ!誰が相手だろうと、負けないよ!」 ユウキ「その意気だぜ!がんばれよ!」 ナツキ「まかしといて!第一試合だから、すぐ行かなきゃね…」 ……… 司会「ファーストステージの第一試合、ナツキさん対ミクリさん! 制限時間5分間の中で、たくましく技を決めつつ、相手のポイントを削りあいます! それでは…バトルスタートです!」 ナツキ「アッシュ、ステージON!」 アッシュ「サン!」 ミクリ「行くんだ、マルス。」 マルス「ナマ〜ズ。」 ナツキ「まずは…アッシュ、『すなあらし』!」 アッシュ「サーン!!」 すなあらしがフィールドに巻き起こる! 司会「ナツキさん、『すなあらし』で回避率を高める作戦です!」 ミクリ「では…マルス、『マグニチュード』!」 マルス「ナ〜マ〜!」 マルスは暴れて地震をおこす! ナツキ「アッシュ、飛び上がってかわして!」 アッシュ「サンッ!」 マルスのマグニチュードを、飛び上がってかわすアッシュ。 ナツキ「いいわよ…次は『みだれひっかき』!」 アッシュ「サ〜ンサンサンサン!!」 ミクリ「かわして『たきのぼり』だ。」 マルス「ナマ〜!」 アッシュのみだれひっかきをかわし、たきのぼりを決めるマルス。 司会「みずタイプの攻撃技がサンドにヒット!ナツキさんはポイントダウンだ!」 ナツキ「よ〜し…アッシュ、『あなをほる』!」 アッシュ「サン!!」 フィールドに穴を掘り、そこにもぐるアッシュ。 司会「おーっと、ナツキさん、フィールドの下から攻めには入った!」 ユウキ「相手にはアッシュの出てくる場所がわからないからな…これって結構いい作戦じゃないか?」 ハルカ「それがそうでもないのよ。地中にいる間は、『じしん』とかのフィールド全体を使う技のダメージが大きいわ!」 ミクリ「チャンスだ、マルス!」 ナツキ「えっ!?」 ミクリ「『じわれ』!!」 マルス「ナマ〜ッ!!」 ドガァッ!! フィールドに亀裂が入る。 司会「超威力の技『じわれ』が炸裂!ナツキさんのサンドはどうなった!?」 地割れでできた亀裂の間には、大の字にのびたアッシュが! ナツキ「あ…アッシュ!」 アッシュ「サ…ン…。」 司会「審査員の皆さん、これはバトル続行可能でしょうか!?」 審査員の判定は… ブーブーブーッ!! 司会「サンド、バトル OFF!!セカンドステージ進出は、ミクリさんとナマズンです!なんと、ダメージなしの無傷で勝利です!」 観客からの歓声。そしてミクリは一礼して、その場を去った。 ナツキ「負け…た…」その場に座り込んでしまうナツキ。 ユウキ「ナツキがファーストステージで負けるなんて…」 ハルカ「一撃必殺技…『じわれ』か。まだ制限時間の半分も経ってなかったわね…」 ミツル「ナツキさん…」 …その後。 結果、セカンド、ファイナルステージも勝ち抜いたミクリが優勝。 ナツキ「…アッシュ、残念だったね。」 沈んだ雰囲気のナツキ。いつも元気なため、余計に暗い表情に見えてしまう。 アッシュ「サン…。」 ユウキ「元気出せよ、ナツキ。」 ミツル「チャンスはまだあるんだから!」 ハルカ「そうそう。落ち込んでるナツキなんて、らしくないわ!」 ナツキ「みんな…そうだよね。あたし、次のコンテストは絶対優勝してみせる! がんばろうね、アッシュ!」 アッシュ「サンサン!!」 ミナモシティのコンテストに敗れてしまったナツキ。 それでもめげすに、次の大会へ向けて特訓を始めるのだった。 ナツキ「明日もがんばるわよ〜!」 つづく |
華苗 | #24★2004.02/14(土)13:33 |
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【第69話 ミナモの異変…】 ミナモコンテストの翌日。 現在AM8:00。ユウキとハルカとミツルは、PCの食堂で朝食をとっていた。 ユウキ「あれ、ハルカ、ナツキはどうしたんだ?」 ハルカ「もうとっくに朝食すませて、アッシュ(サンド)と特訓しに行ったわ。」 ミツル「さすがナツキさん…」 朝食をすませた3人は、PCを出た。 ハルカ「今日はどうする?」 ユウキ「じゃ、ミナモシティを見てまわろうか?」 ミツル「いいね。そうしようよ!」 ハルカ「まずは海を見に行く?」 ユウキ「さんせ〜い!」 そして3人は、岸に向かって歩いていった。 〜海岸〜 ユウキ「おお〜!いい眺め!」 3人は、海を見おろせる岬(みさき)に来ていた。 ミツル「あれ…浅瀬のところに誰かいるよ。」 ミツルの言うとおり、浅瀬には人が立っていた。 ハルカ「ねぇ、あれってもしかして…ダイゴさんじゃない!?」 ユウキ「えっ!?」 ユウキの大声に、その人が振り返った。 ハルカの言ったとおり、その人はダイゴのようだ。 ダイゴ「やぁ、君達か。今日はナツキちゃんがいないね。」 ハルカさん「こんにちは、ダイゴさん。ナツキはポケモンコンテストの特訓で忙しいんです。」 ダイゴ「コンテスト?確か昨日開催されたんじゃないのかい?」 ミツル「それが、ナツキさんはコンテストで負けてしまって、ミクリって言う男の人が優勝したんです。」 ダイゴ「ミクリ…!?」 ユウキ「知ってるんですか?」 ダイゴ「あ、ああ。君達、降りてきなよ。」 ダイゴにそう言われ、3人は浅瀬に降りていく。 ハルカ「あれ?ホエルコがたくさんいる!」 海には、丸いくじらのようなポケモンがたくさん固まっていた。 ユウキ「ホエルコ?」ユウキは図鑑を開く。(ピッ☆) “ホエルコ たまくじらポケモン。目の上についている鼻の穴から体にためた海水を吹き出し、人を驚かすのが大好きなポケモンだ。” ホエルコ「ホエ〜。」 ミツル「へぇ、かわいいなぁ!」 ハルカ「でも変ね。普通ホエルコは浅瀬に固まって暮らすポケモンじゃないのに。」 ダイゴ「僕もおかしいと思うんだ。」 ユウキ「そっか…それなら、行け、ウォン!」 ウォン(ヌマクロー)「クロッ!」 ハルカ「どうするの、ユウキ。」 ユウキ「ウォンを使って、ホエルコたちを浅瀬から離そうと思って。」 ミツル「無理強いはよくないと思うけど…」 ユウキ「そっか…。あれ?ホエルコたちのむこうにひれみたいなのが…」 ユウキがホエルコのむこうにある2つのひれのようなものを指差した。 ダイゴ「なんだ?」 すると、その何かが浮き上がる。ポケモンの頭だ。 水色の頭に黒いひれが2つ。オレンジ色の目をしたポケモンだ。 「ラ〜グ。」そのポケモンが鳴く。 ユウキ「なんか…ウォンに似てるなぁ?」もう一度、図鑑を開く。(ピッ☆) “ラグラージ ぬまうおポケモン ヌマクローの進化系。重さ一トン以上ある岩のかたまりを軽々ひっぱるパワーを持つポケモンだ。にごった水中も見通す視力。” ウォン「クロッ!?」 ユウキ「ヌマクローの進化系なんだ!」 ハルカ「でも、ラグラージの生息するのは、ぬまうおポケモンだけに沼地みたいな所よ。何で海に…」 ラグラージ「ラグ?」 ウォン「クロッ!」 そのとき、いきなりウォンが海に飛び込んだ! ユウキ「お、おいウォン!」 ウォン「クロッ、クロクロォ!」 ウォンは何かを言っている。 ユウキとハルカとダイゴはインカムのスイッチを入れた。 ユウキ「ウォン、どうしたんだ?」 ウォン『ユウキ、このラグラージ、オレの兄貴みたいだ!』 ユウキ&ハルカ「「え〜っ!?」」 ミツル「ウォンにも兄弟いたんだ…。」 ラグラージ『お前、立派になったな!ウォンて名前なのか。』 ウォン『そうだゼ!ユウキ、オレの兄貴、レインだ!』 ユウキ「レインっていうんだ。よろしくな!」 レイン(ラグラージ)『こちらこそ。』 ハルカ「ねぇレイン、このホエルコたち、いつからこうしてるの?」 レイン『つい2,3日前からだ。なんか怪しいやつが、ココにホエルコたちを放して、『俺がいいというまで、ココを動くんじゃないぞ。』って言ってたな。』 ホエルコ『ボク達、主人の命令で、ここにこうして固まってるんだ。』 ミツル「主人って…誰なの?」 ホエルコ『名前は教えてもらってないんだ。用が済んだらすぐ放してもらえるし。 青バンダナに白黒ボーダーの服の人だったよ。』 ユウキ「それって…アクア団!?」 レイン『アクア団…か。オレも海を泳いでわたるうちに聞いたよ。 何でも、陸地をすべて海にしようとたくらんでるとか?』 ダイゴ「アクア団のホエルコか…この浅瀬をふさいでどうする気なんだ?」 …と、そのとき。 ピピピピピピピッ!! ダイゴの荷物から音が鳴った。 ダイゴ「あ、僕の電話だな。(ピッ☆)はい、もしもし…ああ、フヨウか。なんだい? ……なんだって!? わかった、今すぐそちらに向かうよ。」 ピッ☆ ダイゴは電話を切った。 ユウキ「どうしたんですか!?」 ダイゴ「ミナモの南に『おくりびやま』という所があるんだ。そこに、アクア団とマグマ団が出たらしいんだ!」 ミツル「えっ!?」 ハルカ「今度は何をする気なのかしら…?」 ウォン『ともかく、急がなくっちゃナ!』 レイン『オレはここらを見張っているよ。』 ミツル「その『おくりびやま』にはどう行けばいいんですか?」 ダイゴ「走っていたのでは間に合わないな…鳥ポケモンで飛んでいこう! 行け、エアームド!」 エアームド『ダイゴ、行き先はどこだ?』 ダイゴ「おくりびやまだ。」 ユウキ「よーし、ウィング、頼むぜ!ウォンはいったん戻れ。」 ウォン『あいヨ!』ボールに戻るウォン。 ウィング(オオスバメ)『ユウキ、乗って!』 ミツル「ボクはどうしたらいいかな…」 ハルカ「ミツル君は、私のコーラスに乗って!コーラス、リア、GO!」 コーラス(ペリッパー)『ミツルさん、乗ってください。』 ミツル「うん。」 リア(チルタリス)『ハルカさんも、乗って!』 ハルカ「OK!」 4人はそれぞれ鳥ポケモンに乗る。 ダイゴ「僕のあとをついてきてくれ!」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「わかりました!!」」」 おくりびやまに2大組織が出現! 果たして、その目的とは…? つづく |
華苗 | #25☆2004.02/19(木)15:58 |
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【第70話 →おくりびやま 2つの珠玉(たま)を守れ!】 鳥ポケモン達に乗り、ミナモを飛び立つ。 ミナモシティの南にそびえる、湖に囲まれた大きい山…そこが、おくりびやまだ。 ユウキ、ハルカ、ミツル、ダイゴの4人は、その山の中腹地点に降りた。 ハルカ「ココがおくりびやまね。なんかお墓がたくさんあるけど…」 ダイゴ「ここの墓標は皆、死んだポケモンのものだ。 ポケモンの魂を慰めるところ…簡単に言えば、ポケモンだけの墓地ってわけさ。」 その時、山の上から声が聞こえた。 「ダイゴ!早く上に来て!」女の人の声だ。 ダイゴ「わかった!」 そして4人は、山をのぼる。 のぼっていくにつれ、薄い霧がかかってきた。 そして、さっきの声の主の女の人が現れた。 健康的な小麦色の肌で、黒髪のショートカットだ。 ダイゴ「フヨウ、奴らは?」その人に話しかける。 どうやらこの人はフヨウという名前らしい。 フヨウ「山頂にいるわ!あの連中、『べにいろのたま』と『あいいろのたま』を奪いにきたの!」 ダイゴ「それは一大事だな…フヨウ、案内してくれ。」 ユウキ「あの…『べにいろのたま』と『あいいろのたま』って、何なんですか?」 フヨウ「説明は後よ。急がなくちゃ、珠玉が奪われちゃう…!」 そして、ユウキ達3人と、ダイゴ、フヨウは、山頂に向かった。 〜おくりびやま 山頂〜 そこには、二大組織のリーダーがそろっていた。 ハルカ「あ、あなた達は!」 マツブサ「覚えていてもらえたか。それは光栄だ!」 ユウキ「…誰だっけ?」 …ガクッ。 マツブサ、拍子抜け。 マツブサ「では改めて…オレはマグマ団のリーダー・マツブサだ!」 アオギリ「私も居るぞ。アクア団リーダー・アオギリだ。」 ダイゴ「珠玉を奪いに来たのか!」 アオギリ「いかにも。ウシオ、お前はそいつらの相手をしてやれ。」 ウシオ「了解です、リーダー!」 マツブサ「カガリ、お前も行け!」 カガリ「了解だよ!」 アクア団の制服を着た大男、ウシオと、マグマ団の制服の女、カガリ。 ウシオ「オレはアクア団幹部・ウシオ!」 カガリ「あたしはマグマ団幹部・カガリさ!」 ダイゴ「ここはユウキくん達にまかせていいかい?僕とフヨウは珠玉を守るから!」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「わかりました!」」」 フヨウ「ダイゴ、早く!」 ダイゴ「わかった!」 ウシオ「さあ、オレの相手はどいつだ?」 ハルカ「私かお相手するわ!」 カガリ「あたしの相手はそこのボウズかい?」 カガリはユウキを指差す。 ユウキ「ボウズじゃない!ユウキだ!」 こうして、組織の幹部とのバトルが始まった! ウシオ「何匹でも、かかって来い!」 カガリ「ガキ共なんか、すぐ倒してやるよ!」 ユウキ「よーし…行け、ルクス!」 ルクス(ライボルト)「ライボルッ!」 ハルカ「行くのよ、コローネ!」 コローネ(エネコロロ)「みゃおっ!」 ミツル「行くんだ、ココア、ミルク!」 ココア(プラスル)「プラッ!」 ミルク(マイナン)「マーイ!」 カガリ「こっちは…コータス!」 コータス「コォータッ!」 ウシオ「行くぜ…シザリガー!」 シザリガー「ザリッガー!!」 ハルカ「シザリガーか…」ハルカは図鑑を開く。(ピッ♪) “シザリガー ならずものポケモン ヘイガニの進化系。脱皮した直後はこうらがやわらかい。こうらがかたくなるまで、敵の攻撃をさけるため川底の穴にかくれている。” ウシオ「シザリガー、『つるぎのまい』だ!」 シザリガー「リッガー!」 シザリガーはつるぎのまいで攻撃力を高める。 カガリ「コータス、ライボルトに『かえんほうしゃ』!!」 コータス「コォーッ!」 かえんほうしゃはルクスに命中! ルクス「ライッ… ユウキ「ルクス、『でんじは』だ!」 ルクス「ラ〜イッ!」 バチバチッ! でんじははコータスにヒット。 コータスは「まひ」した。 ハルカ「コローネ、シザリガーに『メロメロ』よ!」 コローネ「みゃ〜おvv」 シザリガー「ザ…リ…ガァv」シザリガーはコローネのメロメロを受けた。 ユウキ「ルクス、『じゅうでん』!」 ルクス「ラ〜イ…」 ミツル「ココア、ミルク、コローネとルクスに『てだすけ』!」 ココア「プラッ!!」 ミルク「マーイ!!」 2匹の体から出た光が、コローネとルクスを包みこむ。 コローネ「みゃおっ!!」 ハルカ「今よコローネ!『すてみタックル』!!」 コローネ「みゃ〜おっ!!」 ドカッ!! シザリガーに命中。 ウシオ「シザリガー、しっかりしろ!『クラブハンマー』だ!」 シザリガー「ザ…リガー!」 シザリガーは大きなハサミをコローネにぶつける。 クラブハンマーはコローネに命中! コローネ「みゃお…!」 ハルカ「がんばって、コローネ!『あまえる』!」 コローネ「みゃ〜うvv」シザリガーにあまえるコローネ。 シザリガー「ザ…リガァvv」 ウシオ「こら!しっかりしろ!『バブルこうせん』だ!」 だが、シザリガーはウシオの指示を聞いていない! ハルカ「とどめの『だましうち』よ!」 コローネ「みゃおぅ!」 ドン! だましうちは命中。これでシザリガーは倒れた。 ハルカ「やったわ!」そしてユウキは… ユウキ「よ〜し、充電完了!ルクス、『10まんボルト』!」 ルクス「ライボ〜ル!!」 威力の大きい電流がコータスにせまる! …が!? カガリ「コータス、『まもる』!」 コーラス「コオッ!」コウラにもぐるコータス。 10まんボルトはコウラにはじかれてしまった! ユウキ「なにっ!?」 カガリ「とどめだよ!『ねっぷう』!!」 コータス「コォーッ!」 ルクス「ライッ!?」 ねっぷうはルクスに命中。 この攻撃を受けて、ルクスは倒れた。 ユウキ「ああ、ルクス!」 カガリ「さぁ、降参するかい?」 ユウキ「誰が!行け、ウィン…!?」 次のポケモンを出そうとしたが、手を止めてしまうユウキ。 ミツル「どうしたの、ユウキ君?」 ユウキ「バッグの中が…動いた気がして…」 そう言ってユウキはバッグの中をさぐる。 そして、取り出したのは…育てやさんのおじいさんにもらった、朱色のタマゴ。 ユウキ「育てやさんからもらったタマゴが…動いてる!?」 ハルカ「まさか、生まれるの!?」 ピシッ! タマゴにひびが入った。 ミツル「一体、何が生まれるんだろう?」 ピシッ…パリッ! カラが割れた。そして、タマゴから生まれたのは… 「コ〜ン?」オレンジ色の狐のような、白い一本の尻尾を持つポケモン。 ハルカ「これは…ロコンね!」 ユウキ「ロコンか…」ユウキは図鑑を開いた。(ピッ☆) “ロコン きつねポケモン。生まれたときは白い一本の尻尾。愛情をたっぷり受けると、尻尾は6本に分かれてみごとな巻き毛になる。” そして、生まれてきたロコンと違い、図鑑のロコンは赤い色をしている。 ハルカ「このロコン、色違いね!やっぱりレナ(色違いキュウコン)の子供なのね!」 ユウキ「そうなんだ!」 カガリ「ふん、そんなチビロコン、あたしのコータスで倒してやる! コータス、『かえんほうしゃ』だよ!」 コータス「コォ〜ッ!!」 ミツル「あ、ロコン!」 ボオォッ! かえんほうしゃはロコンに命中! だが… ロコン「コォン!」なんと、ロコンは無傷だった! カガリ「な、なんだって!? 直撃したのに…」 ハルカ「そっか!ロコンのとくせい『もらいび』のおかげね! ほのおタイプの攻撃を受けても無傷…そして、自分のほのお技の威力が高まるわ!」 ユウキ「よ〜し…ロコン、『ひのこ』攻撃だ!」 ロコン「コォ〜ン!!」 ロコンが飛ばした火の玉が、コータスにダメージを与えた。 カガリ「くっ…!」 だが、その時。 マツブサ「カガリ、その辺で終わりだ!『あいいろのたま』はいただいたぜ!」 マツブサの手には、藍色に光る玉が。 ユウキ「なんだって!?」 アオギリ「ウシオも…下がっていなさい。『べにいろのたま』を手に入れた。」 アオギリも、紅色に輝く玉を持っていた。 そして二人の足元には、戦闘不能になったエアームドと、カゲボウズ、ヨマワルが! ダイゴ「く…っ!まさかこれほどまでに力をつけていようとは…」 フヨウ「今すぐ返しなさい!その玉を悪用したら…とんでもない事になるわ!」 アオギリ「フン、我らの野望の邪魔をする気か。 今に見ていろ、この世界のすべての陸地を海にしてやる!」 マツブサ「勝つのはオレ達だ! 海なんて埋めつくして、この世界をすべて陸にしてやる!」 そういい、クロバットで飛び立つ2人。 ウシオとカガリも、あとに続いた。 ダイゴ「珠玉を奪われてしまうとは…」 フヨウ「一刻も早く、取り返さなくちゃ!」 ミツル「ココア、ミルク、戻るんだ。」 ハルカ「コローネも…もどって。」 ユウキ「ロコン、戻れ。」 ポケモンをボールに戻す3人。 ユウキ「ところで…フヨウさん、さっきの『べにいろのたま』と『あいいろのたま』って、一体なんなんですか?」 フヨウ「あの2つの珠玉は…ホウエンの平和を保つものといってもいいわね。 あの2つの珠玉がこのおくりびやまの頂上に納められている事で、海と陸の力のバランスが取れるの。」 ハルカ「そんな大切なものだったんですか…。」 フヨウ「そう。そして、悪用すると、とても恐ろしい事が起こるの… あなた達がここに来たのも、何かの縁ね。今からお話しするわ、ホウエン地方に昔から伝わる言い伝えを…。」 おくりびやまの2つの珠玉が、悪の組織に奪われてしまった。 そして、フヨウの語る『ホウエン地方の言い伝え』とは…? つづく |
華苗 | #26☆2004.02/21(土)12:05 |
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【第71話 ホウエン地方の言い伝え】 フヨウ「お話しするわ、ホウエン地方に伝わる言い伝えを…」 フヨウは真剣な表情で語りだした。 フヨウ「遠い遠い、大昔の事よ。世界では海と陸のポケモン達が、激しい戦いを繰り広げていたの。」 ユウキ「それって、ちょうどマグマ団とアクア団にあたるのかな。」 ハルカ「そうね。」 フヨウ「陸のポケモンは、大地をもりあげ、地面を広げ、海のポケモンは、荒波を起こして海を広げた…。陸のポケモン達のボス的存在が、大地の化身、グラードン。海のポケモン達の場合は、海の化身、カイオーガ。」 ダイゴ「その2匹はすごい力を持っていて、天候さえあやつれたんだ。 日照りで海を干上がらせたり、大雨を降らせて陸地を水に沈めたり…ね。」 ミツル「そんな力を持つポケモンがいたんだ…」 フヨウ「そう。そして…この世界は燃えさかる炎と吹き荒れる嵐で埋めつくされた。 それを鎮(しず)めたのが、紅色の珠玉と藍色の珠玉…2つの珠玉から広がる光が、その2匹の怒りを静めたの。そして、大人しくなった2匹は、地中深くもぐって行き、やがて、その姿を消した…」 ミツル「あの2つの玉も、すごい力を持っているんですね…。」 ユウキとハルカとミツルの3人は、フヨウの話に聞き入っていた。 フヨウ「そう。だけど、あの珠玉は、グラードンとカイオーガの眠りを覚ます事もできるの。そしてアクア団とマグマ段は、その2匹の力を狙っているの!」 ユウキ「なんだって!?」 ダイゴ「あの2匹の力は、人間の手に負えるようなモノじゃない。下手をすれば、この世界を破滅に導くことだってありうるんだ…」 ハルカ「早く…その2つの玉を取り返さないと…」 フヨウ「そうね。そして、あの組織のしようとしている事は大きな間違いだと、あの人たちに気づかせてあげなくちゃ…」 ユウキ「オレ達も、協力したいです。」 ダイゴ「…だめだ。」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「えっ!?」」」 ダイゴの言葉に驚く3人。 ダイゴ「これはとても危険な仕事なんだ。子供の君達をこんなことに巻き込んで、何かあったりしたら…」 ハルカ「だからって、それをだまって見ているなんてできません!」 ユウキ「そうですよ!オレ達、何度もあの組織と戦ってきたんだ!」 ダイゴに反発する2人。 フヨウ「ユウキ君、ハルカちゃん…」 ミツル「子供だからって、世界の危機に立ち向かうのがいけない事なんですか!?」 普段おとなしいミツルも、声を張り上げて言う。 フヨウ「ダイゴ、みんなこういっているんだし…」 ダイゴ「…わかった。君たちには負けたよ。ただし、本当に危ないと思ったら、かまわず逃げるんだ。命を失ってしまったては何もできないんだからね。」 ユウキ「わかってます!それじゃ、ミナモに帰ろうか。」 ハルカ「そうね。」 ダイゴ「何か…またあの組織の連中を見かけたら、連絡するよ。」 ミツル「はい!」 3人は、山を降りようとした。そこへ、フヨウ口を開く。 フヨウ「あなた達、徒歩で帰るの?」 ユウキ「はい。」 フヨウ「この辺の道は少し複雑なんだよね…アタシのポケモンに道案内してもらうといいわ。出てきて、カゲ、ヨマ!」 カゲ(カゲボウズ)「カゲ。」 ヨマ(ヨマワル)「ワ〜ル。」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「ありがとうございます!」」」 そして、フヨウのポケモンについて、3人は山を降りていった。 フヨウ「あのコ達、不思議な力を感じるわ…特にあの2人…ユウキ君とハルカちゃん。」 ダイゴ「そうかい?もしかしたら、あの2人…なのかもな。」 フヨウ「ありうるかもね…」 おくりびやまの山頂で、そんな意味深な会話をする2人であった。 ………… カゲ「カゲ〜。」 ヨマ「ワ〜ル。」 3人は山のふもとに降りてきた。 ユウキ「ありがとな!フヨウさんのところに帰っていいぜ!」 カゲ「カゲッ!」 ヨマ「ヨマァ。」 そして、2匹は山頂に飛んでいった。 ミツル「浅瀬にいたホエルコたち、まだいるかな…」 ハルカ「明日また見に行きましょ。 …そういえばユウキ、ロコンにニックネームつけた?」 ユウキ「あ、まだだった。ん〜…レナの子供だから、『ユナ』ってどうだ?」 ミツル「可愛いニックネームだね。いいと思うよ。」 ユウキ「よし!これからよろしくな、ユナ。」 ユウキはロコンを入れたモンスターボールに、そう話しかけた。 そして3人は、ミナモシティへ戻っていった。 つづく |
華苗 | #27★2004.02/22(日)11:17 |
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【第72話 →ミナモシティ 海の向こうへ】 翌朝、PCにて。 ユウキとハルカとミツルの3人は、昨日あった事をナツキに伝えていた。 ナツキ「…ふ〜ん…そんなことがあったんだ。」 ユウキ「ああ。それでダイゴさんの知り合いのフヨウっていう人が、ホウエンに伝わる話をしてくれて…」 フヨウの語った内容をナツキに話す。 ナツキ「へぇ〜…そんな話があったんだね〜…。」 だが、なぜかナツキはいつもよりテンションが低いようだ。 ハルカ「…どうしたの、ナツキ?」 ナツキ「え!? あ、なんで?」 ミツル「さっきから、元気ないみたいだよ。」 ナツキ「みんな…やっぱり、あんた達にはわかっちゃうね。」 ユウキ「どうしたんだ?」 ナツキ「あたし…ミナモに残ろうと思うんだ。」 ユウキ&ハルカ&ミツル「「「えっ!?」」」 ナツキ「コンテストのために、次の町に行くのを先延ばしにしてられないでしょ? あたしはここに残るから、みんなはトクサネに行きなよ。」 ユウキ「そんなことない!」 ハルカ「ナツキのコンテスト、私達また見たい!」 ミツル「それに…ナツキさんがいないと、寂しいし…」 ナツキはうつむく。 ナツキ「大丈夫…二度と会えなくなるわけじゃないんだし。ポケナビで連絡だって取れるでしょ?会いたくなったら、あたしはゼット(ピジョット)で飛んで行けるし。」 ユウキ「ナツキ…」 ハルカ「いくら引き止めても、だめ…?」 ナツキ「うん。あたし、決めたんだ。あたしがいないからって旅が続けられなくなるわけじゃないしさ!」笑うナツキ。 だが、それも無理やり作ったような笑顔だった。 ミツル「ナツキさん…悲しいなら、無理して笑う事ないよ。」 ナツキ「う…うん…。あたしもみんなと別れるのはつらいよ。でもさ、あたしがいなくても…旅…がんばってね…。」 ユウキ「わかった。」 ハルカ「ナツキも、連絡ちょうだいね。」 ミツル「じゃあ、そろそろ行こう。」 ナツキ「うん…見送るよ。」 4人は、PCを出た。 〜海岸〜 ユウキ「お!ホエルコたちはいなくなったみたいだな。」 ミツル「でも、海を渡るのはどうする?」 ハルカ「定期船は不定期だしね。」 そのとき、海からラグラージが顔を出した。 「ラグ〜。」 ユウキ「あ、レイン!」ユウキはインカムのスイッチを入れる。 レイン(ラグラージ)『やぁ、また会ったな。お困りかい?』 ナツキ「レイン…??」 ハルカ「ラグラージのレイン。ウォン(ヌマクロー)のお兄さんなんだって。」 ナツキ「へぇ〜!ウォンにも兄弟いたんだ。」 ミツル「トクサネシティに行きたいんだけど…」 レイン『そんなことか。じゃあオレに乗りな!』 ユウキ「え、いいのか?」 レイン『もちろんよ。何人だい?』 ハルカ「3人よ。そんなに乗せられる?」 レイン『オレ1人じゃきついかも…そうだ!お〜い、リプルス〜!』 誰かを呼ぶレイン。すると、別の水ポケモンがやってきた。 『は〜い、なんだい、レイン?』どうやらレインの知り合いらしい。 所々黄色の混じった青の体、赤い瞳。ライトのように光る黄色い玉をぶら下げている。 ハルカ「これはランターンね。リプルスって言うんだ!」 するとリプルスは、いきなりかしこまった態度をとる。 リプルス『これはこれは可愛らしいお嬢さん!ボクはランターンのリプルス。お見知りおきを。』 ハルカ「は、はぁ…。(汗)」 レイン『リプルス、それはおいといて。この人たちをトクサネまで乗せていくんだけど、手伝ってくれないか?』 リプルス『お安い御用さ!ボクはお嬢さんを乗せるよ。』 ハルカ「あ、ありがとうね。」 ユウキ「それじゃ、ナツキ、コンテストがんばれよ。」 ミツル「体にも気をつけて…」 ナツキ「うん…あんた達もね。」 レイン『じゃあ乗りな!』 ユウキとミツルはレインに。 リプルス『どうぞ、お嬢さん。』 ハルカ「あ…ありがとう。」 ハルカはリプルスに乗った。 レイン&リプルス『『出発!』』 ユウキとミツル、ハルカを乗せて、レインとリプルスは岸から離れる。 ナツキ「みんな〜!!また会おうね〜!」 ハルカ「ナツキ!コンテスト制覇、がんばって〜!!」 ミツル「応援しているよ〜!」 ユウキ「それじゃあな〜!!」 ナツキと別れ、レインとリプルスに乗って、海の向こう、トクサネへ。 マグマ団とアクア団、2つの組織の企み… ユウキたちは、それを阻止させる事ができるか!? 彼らの旅は、まだまだ終わらない! 第三章 〜陸をめぐり ―完― ユウキ「第四章のタイトルは…『三大化身と夢幻竜』だぜ!」 ハルカ「伝説のポケモンとの死闘!」 ミツル「ユウキ君とハルカさんに隠された秘密!」 ユウキ「期待しててくれよな!せ〜の…」 3人「お楽しみに〜!!」 |
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