「多重モノがたりへようこそ」あらすじ
■-5
はじめから
▷つづき
耳に絡み付く波の音に驚き、凍霞は目を覚ます。朝の日差しは無情に水平線を照らしていた。五階で眠りに就いたあの時の侭で、独りで浮島の上にいる。
夢にしては長く鮮明すぎる、先程までの何もかもが無い。
暫くは放心状態でいたが、事態は何も変わらなかった。
どうする事も出来ず、どうする必要も無いと無理矢理に割り切り、一人旅を再開する凍霞。慣れていた筈の戦いが酷く難しく感じる。
空気の実を入手し、目的地である海底へと進む。海底の城へと辿り着いて目指すは此処にあるという赤珠だ。竜王から竜宮城を奪った青竜が隠し持っているとの噂もあり、慎重に城を探索する。
城の最奥、蟹系モンスターの卵がひしめく中で赤珠を入手するが、同時に青竜が現れ戦闘に。
凍霞の攻撃で徐々に傷付いていく青竜だったが、ある時モンスターの卵を尾で薙ぎ払い叩き割る。襲いかかるモンスター達に気を取られた凍霞へ青竜が巻き付いた。
「よくも手こずらせてくれたな。礼として一撃で仕留めてやる!」
動けない凍霞へ青竜の角から稲妻が放たれ、激烈な感覚も一瞬だった。
※メタ
一人旅の縛り内容は、
・上った階数と同じ数だけHP系・力の素・素早さの素を使用可能
・体術禁止
というもの。
実際には青竜戦でどうしても「まきつく」の麻痺を避けきれず、頓挫していた。
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