一時期流行った対談形式で極寒コーーナーー
もはや何がどうFF4だというのか。フースーヤとゴルベーザがなんということもないことを駄弁るだけのコーナー(?)がありました…
ふすやん先生が適当に戦争と軍隊とかの話をする講座。ver0.1
※と書いて他人様設定を色々好き勝手してみる講座
というわけで今回は前回と違って駄弁り話のような講座もどきじゃ。
日常会話を垂れ流されても……。何か目的はないのですか?
そうじゃのう、「一惑星内で行われる戦争を仮想する際、現実の核兵器を越える威力を備えた兵器は考えても仕方ないと思う理由」とかそんな感じでどうじゃろう。
エタフォーネタですか。しかも”思う”って……何て曖昧な。
今日は雨降りじゃから元気が無いんじゃ。ほれ、ヒゲもしなっとるし。
風が吹いたら遅刻して雨が降ったらお休みなのですか第一補佐官たる者が。しゃんとしてください、しゃんと。
などとこんな冗長な前段やっとるといろいろ消えてしまうでな、というわけで核兵器を越える威力を備えた超兵器は考えてもあまり意味がないという話じゃが。
はい。しかし、意味がないとは何故でしょう? 現実を越える文明を持つなら、やはり兵器の威力も相応しいものが求められるのでは? となれば、世界の半分を焦土に変えるとか、そういったレベルのものを用意すべきではないですか?
うむ。そこで逆に質問したいんじゃが、世界の半分を焦土にしてどうするんじゃ?
え……? それは、だって、世界の半分を焦土に変えても勝てない戦争はそうそう無いでしょう。それに、割とよくあるではないですか、戦争によって世界の半分が焦土と化した、みたいな振りが。
だうとーじゃ甥っこちゅわん。後段で言う「世界の半分が焦土」は、別に「超兵器による一撃」によってそうなったわけではない場合がほとんどじゃろう。翻って前段、戦争に勝つために世界の半分を焦土と化す、これがまたなんせーんすじゃな。
惑星の半分も焦土、つまり居住困難な地域になってしまったら、戦争の勝敗ごとぶっ飛ぶ気がするがどうかね。
え……ええ、まぁ、それはそうでしょうね……。確かに、戦争は相手国あってのこと、相手国が存在ごと消滅するなら、戦争もへったくれもあったものではありませんが。
まぁそういうことじゃ。というわけで、現在の核兵器を越える威力を備えた超兵器を考えることに意味はない。とゆーかどうも、ここらへんがボトルネックになっとる気がする、というところを突っ込んでみたいんじゃが甥っこちゅわん、そも、戦争は何のためにするんじゃ?
戦争の理由ですか? それは、色々あると思いますが……。
そんな色々を実は一言で言えてしまえるんじゃな、これが。戦争が起きる理由は「利害の衝突」じゃ。この他にない。
”戦争突入”と”現状あるいは将来もたらされるかもしれない不利益”を天秤に掛け、前者の方が得をする、もしくは”より損が少ない”と判断された場合、国家は戦争の札を切る。
損得だけなのですか? 相手が憎いとか、そういったことは?
甥っこちゅわん、戦争には莫大な資金が必要じゃ。「あいつムカツクよね」だけで天文学的戦費の調達が可能だと思うかね? ちゅうか、そうじゃな……例えば、ワシ、某たりらりVIPが大嫌いなんじゃが、殴ってやりたいんで全財産くれんかと持ちかけたとして――
差し上げますよ伯父上!(きらきら)むしろ、全財産のみならず、私自ら前線に立ちますとも!
alles gut,ではそのように。って言うまでもなく冗談じゃ、例を間違えると例として機能せん好例を見せたいわけではないぞな。
まー、今のワシとお前さんのように、利害が一致しとるなら融通は容易かもしらんが、戦争資金となればまさか個人のポケットマネーでどうにかなる範囲では到底ないからの。となると、巨額の資金を集める口実として最も有効なものは、やはり「将来約束される利益」ではないかね? ここらへん、株式とかで運営される会社の経営と何ら変わらんよ。ライバル社がムカツクと言って、ではどうするか。ふつーは市場で真っ当に争うことを第一に考えるじゃろ? いきなり相手本社に爆弾送り付けるヴァカがどこにおるかね。そんなことをしても何の解決にもならんことが明白じゃしな。
で、だ。この会社例えがそこそこ機能してくれることを願って使用継続してみるが、相手本社を物理的にぶっ壊す超兵器なんぞ開発・維持する資金があるなら、製品開発やらの方へ回した方が余程利口、つまり、会社の利益に適う選択だとは思わんか。
ええ、まあ、それはそうですが……。
そもそも、軍事と医療の二大インフラはぶっちゃけ国家のお荷物なんじゃ。直接利益を生み出すものではない上、いざ使用するとなったら金は出ていく一方。
しかし、これらは国家主権の存続を保証する――いうなれば生命保険じゃな。
ここで例えを一般家庭にまで落とすが、余程の金持ちでもない限り、家計の大半を生命保険に注ぎ込みはせんじゃろう? もし、家計の大半を生命保険に注ぎ込む理由があるとすれば、それは確実な回収の見込みが有る場合、保険金殺人か何か企んどる場合じゃなかろうかの。
ああ、この世はどこまでも損得勘定なのですね……。
貨幣経済を選択しとる限りはな。そして、厳密な意味でいかなる貨幣経済をも選択しとらん社会を想像するのはかなり困難だ。我々の生きている世界に於ける常識は、我々の意識の根底じゃからのう。物々交換の時代から貨幣経済にどっぷりなワシにとって、貨幣経済の無い世界は、高次かあるいは低次かさえも預かり知れん未知そのものじゃ。
何かもっと素晴らしい理由で戦争を起こせないのでしょうか……惑星のためとか、平和のためとか……。
平和のためなら戦争をも厭わないとかシュールギャグの極致じゃの。もとい、では相変わらずよそさまの例を引っ張り出すことにするかの。惑星のための戦争が起こり得る状況として適切な状態にかつてないしは現在あったと予測され且つ、私の知る世界は某Oだろうかな。毎度引っ張り出してすまんが。
惑星資源が明確に枯渇しつつあるのですよね。代替案として惑星移住の可能性が検討されている……今もそうであるかは分かりませんが。
戦争になるとしたら、限られた資源の奪い合いでしょうか。人口の強制削減などといった?
うむ。文明が充分に”未発達”であれば、某Oに於いてそれら理由から世界大戦の勃発する可能性はあったかもしらんかな、と。
と言いますと?
意味はそのまま、某Oはその理由で世界大戦を起こすためには、あまりに成熟してしまっとるということじゃ。世界大戦は言い過ぎかの、大国同士の国家総力戦、と言い換えてくれて構わん。
ついでに、文明という定義も曖昧じゃな。ここでの文明とは、「観測科学」……という言い方で良いんじゃろうかのう……科学的視野というか、「未来のシミュレーション」をどれだけ実際に近い形で行えるか、というような意味合いとして使いたいんじゃが、感覚でよろしく。
というわけで、観測科学が未熟であれば、例えば「昼なのに太陽が隠れたから不作続きになるに違いない。他国から食糧を奪わなければ!」てな感じに戦争突入することが出来るだろう。ただ、当然というか、観測科学が未発達であるということはいくぉーる、惑星環境の激変をもたらすような規模の戦争には到底至らんだろうが。
観測科学が成熟していると、そうならないのですか?
そうならないの指す”そう”は、二つの意味で、かの? ではまず後段についてじゃが、そりゃー観測科学が未発達いくぉーるあらゆる”威力”を「適切に扱う」ことが適わん、ちゅうことじゃないかの。
うまいこと機能するか分からんが、例えを出そうか。甥っこちゅわんがお散歩しとる道ばたに、きらきら光るきれいな石ころが落ちていたとしよう。拾うかね?
え、はい、では拾いましょう。ゴルベーザはきれいな石を手に入れた(ファンファーレ)持って帰って……そうですね、植物園の玄関にでも飾っておきましょうか。
うむ。つまり、そーゆーことじゃ。
と言われましても……。飾ってはダメなのですか?
例えばそのきれいな石が、ちょびっと手間を掛けてやれば惑星を破壊するほどの威力を秘めたものだとして、じゃ。甥っこちゅわんはそれを知らん、そしたら、それはホンマモンに単なる「きれいな石」でしかないじゃろ?
何かの不幸なきっかけでその石の秘めた力が解放され、惨憺たる悲劇を生み出したとしても、それは単なる事故であって「戦争」ではない。どうじゃな?
それは、そうですね。大いなる力を手にしていたとしても、真価を知らなければ「使う」ことはできない……。
その通り。では次に前段についてじゃ。科学的視野が広がるということは、より大規模な影響を及ぼす数値をより正確にはじき出せるようになる、ということだ。ここから、観測科学の発達した社会に於いて居住惑星の資源枯渇見込みが立てられる=「無いモンはどうやっても無い」という認識が汎く生じる。これが一点。
次に、「無いモンは無い」という情報を、大国同士は当然共有する。何故か? 簡単じゃ。「惑星の資源なくなっちゃうよー!」という情報はそもそも、どっから出たものじゃろうな? 調べて確認するじゃろ。大国ならば確実に。……ふむ?
どうしました?
もし某O国……まだるっこしいのう、スマンが名指しするぞな、オデムじゃ。オデムに於いて大国同士のぶん殴り合いをどうしても起こしたいならば、ここがポイントになりうるかと思ってな。大国間の情報格差じゃ。
例えば――
北オデムの調査によると、資源の枯渇が10年内に訪れるという結果が出た。その発表を受け、南オデムは再調査を行う。すると、残り200年は保つと出た。……とする。
さて、南北オデム緊急合同会議の席上に於いて、北オデムは速やかなる惑星脱出を提案する。
が、南オデムは申し出を拒否する。それはそうだ、南オデムの観測によれば、あと200年は惑星に居住可能なわけだからな。
そしたらとっとと北オデムは南オデムを見捨て、自分たちだけ惑星脱出してしまえば良いのだが、「もし」、惑星脱出に用いる”箱”を作るために必要不可欠な資源を南オデムが有していたとしたら?
北オデムはまず説得にかかるだろう。科学的な根拠を提示し、実際に差し迫った惑星の危機を種族の共通問題として昇華するためにだ。
だがここで更に「もし」、南北オデム間に何らかの確執が予め存在していたとすれば?
南オデムにとって、北オデムの行動は資源譲渡の強要として映るだろう。よって、北オデムの持ちかけた交渉はどこまでいっても平行線となる。
ここで、大国間戦争勃発の火種がようやく発火する。北オデム側は何としても南オデムの有する資源を手に入れなければならない。惑星崩壊という不利益と、どうせそう多く持って行くことの出来ない兵器の天秤だ。カードを切り惜しむ理由はない。従って、南オデム首都及び各主要都市要衝に長距離火力集中飽和攻撃を行い迅速にインフラを破壊、陸上部隊投入、資源確保、難民も希望があればなるべく収容……と。
伯父上、一言よろしいですか。
何だね?
1聞いて1000妄想するのはいい加減やめませんか。オデムは別に大国間戦争していません。
そうじゃったな☆んーまー、話を巻き戻すが、とかく、「無いモンは無い」んじゃ。そしたら、大国間同士戦争したって何も解決せん。お前が悪い、いやお前のせいだ、なんてしょーもない争いをするのは民間レベルの仕事じゃ。まぁそれも無視は出来んが、とかく国家を明確に預かる側はそんな余裕しとる場合ではない。
先の例えを再び使用するが、南オデムには戦争を回避するために”折れられる”個所がいくつでもある。北オデムと協力し共に惑星脱出を目指すという時点で合意しても良い。南オデムとして惑星を見捨てることが出来んでも、有する資源を元手に交渉を行っても良い。
或いは、オデムの民は須く惑星に殉ずるべきだと思っとったところで、全面戦争へと至る道は無い。来るべき滅びの定めに逆らうことを良しとせんなら、相手がミサイルぶっ放してきたところで報復する理由はなかろう?
そして、北オデム側の開戦理由はただ一点、「南オデムが”もしも”惑星脱出に必要不可欠な資源を、大量に有していたら」という条件下でのみ発動するものじゃ。
ああ、損得勘定こそが戦争への道を狭くするなんて……むぅ。では伯父上、ウディンはどうなのですか? 戦争していますよね、大国同士で。
戦闘機が来た、いや行ってない、の水掛け論を戦争と呼ぶなら?
ウディンはカラドヴォルグを有しているではありませんか! 銀河破壊兵器など、まさしく超兵器ではありませんか。超兵器は意味がないという講座の主旨にすら反していますよ?
甥っこちゅわん、カラドヴォルグの建造はここ最近じゃ。もとい、そもそも、”一惑星内戦争に於いての現実の核兵器を越える威力の超兵器”だと限定しただろう。程度問題というやつじゃ。
1リットルの水に対して、0.5リットルの塩を加えたら塩水になる。
では、1キロリットルの水に対して、0.5リットルの塩を加えたらどうじゃな?
というわけで、次回に持ち越すような持ち越さんようなそんな感じに締めるぞな。
次回があるのですか?
……多分。