InDesignを再インストールしても環境設定を正しく復元させたい

以下の記事は、Windows 7 Proにおける事例になります。他のOS環境でも参考になるかと思いますが、一応そこんとこ予めご了承ください。

2016年の秋頃にInDesign CC2017(12.0)がリリースされると早速私もアップデートを行ったのですが、ちょっと使ってみると印刷時にエラーが起きてしまいます。
かなり時間と労力を掛けて追及したのですが解決に至らず、結局CC2015に戻しちゃいました。IllustratorとPhotoshopは2017に移行しましたけどね。

それから一年、ずっと2015を使い続けてきたのですが、最近になって「あわよくばエラーが無くなってないかな」と期待しつつ再度CC2017にアップデートしてみたのです。しかし、やはりエラー再発。
再度あれこれ試したもののまたしても解決できず、CC2015に2度目の出戻り。

ただ、出戻りで元鞘と簡単にはいきません。

既定のプログラム の問題

InDesignでは(他のAdobeのアプリケーションも総じてかもしれませんが)直近にインストールしたバージョンが《既定のプログラム》とされてしまいます。
CC2015を残したまま、新たにCC2017をインストールすることは可能ですが、その順序だと《既定のプログラム》は後から入れたCC2017となります。CC2017に移行するのであればそれで構わないのでしょうけど、私のように「やっぱ2015に出戻りするわ」となっても、InDesignドキュメント(.indd)をダブルクリックするとCC2017が起動してしまうという不都合なことが起きてしまうのです。

一般的なアプリケーションでは《既定のプログラム》で拡張子とアプリケーションの関連づけを設定できますが、ことInDesignではそれも通用しません(サポートに確認済み)。

よって、これを回避するには、CC2017をアンインストールするか、CC2015を再インストールするかの二択となってしまうようです。

私の場合は、CC2017も一応キープしておきたいので、CC2015を再インストールすることにしました。
今回は再インストール前にCC2015のアンインストールはしません。万が一うまくいかなかった場合はアンインストールも考慮すべきですが、今回はとりあえず、単純に上書きインストールということにしました(結果から言えばそれで正解だったようです)。

上書きインストールの前に、念のためにこれまでの設定をバックアップ取ります。
Windows 7の場合:
C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Adobe\InDesign\Version 11.0-J\ja_JP

の中に、ワークスペースとかメニューセットとかが入っております。こいつをゴソっとコピーしておきましょう。

あとは Adobe Creative Cloudを開き、InDesign>他のバージョン>CC(2015)11.0をインストール>このバージョンをインストール と進め、そのままCC2015を更新すれば、ひとまず再インストールは完了します。

環境設定がリセットされてしまった

inddファイルを普通に開いても、CC2017ではなくCC2015が起動してくれました。ここまでは順調。
これまで築き上げてきたオリジナルのワークスペースなどは、単純な上書きインストールでも消されることはありませんでした。勿論、出戻りから即座に利用できました。

しかし 編集メニュー>環境設定 で設定した諸々が全てリセットされちゃってます。
環境設定も、先の ja_JP の中にあるのですが、こいつだけ勝手にデフォルトの状態に戻ってしまったようです。

これを、環境設定を開いてひとつひとつ思い出しながら設定しなおすのもひとつの方法ですが、なにせ項目が多岐に亘り、いちいち覚えちゃいませんよね。

環境設定は ja_JP の中にある InDesign Defaults というバイナリファイルに情報が保持されているようですが、バックアップからそいつだけを戻しても、いっそ ja_JP のフォルダごと戻しても、解決しません。困った。

環境設定も含め完全に戻す

方法だけ記します。
予め ja_JP フォルダのバックアップを用意し、CC2015が起動していたらまず終了させてから進めてください。

  1. 以下のフォルダをリネーム(Version 11.0-J.oldなど)
    C:\Users\ユーザ名\AppData\Roaming\Adobe\InDesign\Version 11.0-J
    この時点ではCC2015用の適切な設定フォルダは存在していません。
  2. CC2015を起動
    Version 11.0-J フォルダが新たに作られます。
  3. すぐさまCC2015を終了し、たった今新たに作られた Version 11.0-J フォルダの中にある ja_JP をフォルダごと削除
  4. バックアップしておいた ja_JP をフォルダごと Version 11.0-J フォルダにコピー
  5. CC2015を起動して確認

これでうまくいくはずです。

InDesign Defaults や ja_JP ではなく、更に上層の Version 11.0-J から新しくしてバックアップを戻すというのが、ちょっと考えがつかないかもしれませんが、私はこれで完全に環境を復元できました。

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