マディーン | #1★2003.11/24(月)12:54 |
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第22話 冥界 「エスカリバー、本当に大丈夫かなぁ…?」 ルフィアは1人溜息をついた。 「大丈夫だよ、あのバカのことだから。スターもついてることだしよ。」 「でもさ、やっぱ心配だよ。闇への入り口とかだったら…。」 「なら調べるか?あいつが生きてるか。」 「うんっ!冥界への呪文、知ってるの?」 「ああ。」 「生きてますよーにっ!」 「さて、いくか。」 周りには通行人が何人かいるのに…セナは呪文の詠唱を始めた。 まあ、気にする事は無い。クリスタルワールドは魔法や神術が普通に 生きる世界だから。 「……今こそ、冥界への道を切り開け!!」 ゴオオ!青白い光が溢れる。 セナ達は冥界へと飛ばされた。 「エスカリバーの霊は…。」 セナ達は冥界を歩いていた。 生者の訪問は珍しくない。 今日も自分にとって大切な存在が死んでしまっていないかを確かめよう とする人々が押しかけていた。 「うう…エルナ。死んでしまったのね…。」 ≪悲しまないで、お母さん。お祭りの時は、必ず会いに来るから…。≫ 「ウィン。また会えたね…死んでも…死んでもウィンは僕の 大切な存在だよ…。」 ≪ガルル…。≫ 通りすがりに死んだ自分の子供を見て泣き叫ぶ母親と慰める子、自分の 大切な存在だった死んだウインディに会いに来た者の会話が聞こえた。 「…ここってさ、同じことが一杯繰り返される世界だよね…。」 ルフィアが唐突に言った。 「どうして?」 「冥界にさ、消えた自分の大切な存在が無かったら生きてる、だから 喜ぶ、いたら死んでる、だから悲しむ。…そんなことが繰り返され る世界だから…あたしたちは、あたしたちは喜べるのかなぁ?」 ルフィアは涙をぐしっと拭った。 実際、異世界に飛ばされて生きて帰ってきた者、帰ってくる事がなくて も生き延びた者は少ないからだ。 「…あの、冥界王様…。エスカリバーは、エスカリバーは生き ているでしょうか…?」 ≪王の間≫でセナは恐る恐るたずねた。 今までセナがここに来ようとしなかったのは、エスカリバーが死んだか 知りたくなかったからだ。 死を受け入れたくなかったから。 しかし、彼は決心した。 どんな運命も受け入れよう、と。 ≪…死んではおらぬ…仲間のスター、イクシオンも死んでは おらぬ…。元気に生きている…。≫ 「ほ、ほんとうですかっ!?」 ≪本当じゃ…私が嘘をつく必要は無い…。≫ 「やったあ!」 セナ達は…「悲しみ」ではなく、「喜び」を手に入れた。 |
マディーン | #2★2003.11/23(日)19:35 |
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第23話 初登場!セナの父親!! 「ここがエメラルドタウンかー。」 「フェンリル達、ここ通った…んだよねえ?」 「ああ。555年前にな。」 フェンリル達が滅んでから、もう555年もたったのだ…。 そして、555年の時を経て、召喚獣としてフェンリル達は帰ってきた。 その時。 「誰だ!」 ナイフが飛んできた。 しかしセナは冷静に受け止める。 凄い運動神経だなあ…。 「誰だ!オレ達にナイフを投げる無礼モンは!!」 「セナ。少しは強くなったかな?」 影から現われたのは一人の銀髪の男だった。 かなり背が高く、セナと同じ青い目だ。 「お、オヤジッ!?」 そう、この男はセナの父親の大神術士ラドゥインだ。 「大神術士ぁ!?」 「何でオヤジこんなところに…神術教会ほっぽっていーのかよ!?」 「…休んできた。」 「ろくに働いてないくせに…。」 そう、ラドゥインは神術教会本部にあまりいない。 大神術士は教会全てを纏めるのが仕事なのだが。 セナの目撃情報によるといろいろ遊びまわっているらしい。 セナの発言にラドゥインの眉がぴくっと動いた。 「それ本当?」 「ああ。」 「余計な事を言うでない!」 ラドゥインは怒った。 「さて、まずはポケモンとのコンビネーションを確かめるとするか。ゆ け、ラティアス&ラティオス。」 「いきますっ!」 「いきますっ!」 「シーフ!レックス!俺達のコンビネーションを見せてやろうぜ!」 「ああ。ツメがなるぜ。」 「相手がどんな奴であろうと俺達は負けない。」 「レッツゴー!」 |
マディーン | #3☆2003.11/23(日)20:52 |
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第24話 セナVSラドゥイン! 「ラティアス、ラティオス。サイコパワーを全体にぶつけろ。」 「シーフ、オマエはエスパーは効かない。騙まし討ちやら悪タイプの技 をガンガン使え。レックスは耐えて逆鱗。混乱しないように、苦い木 の実渡しておくから。」 「分かった。」 「さあて、オヤジ、いきますか!」 「私に勝てるかな?」 セナとラドゥインは同時に飛びあがった。 「オヤジ、勝負!」 セナは腰の鞘から細い剣を抜くと一気に切りかかった。 それをサイコパワーが阻む…が。 「いくぜ!」 シーフが前に飛び込んできて道を切り開く。 「どうも!はあああ!」 しかしラドゥインはフッと笑うとバリアを張った。 「熱くなりすぎるぞ、セナ。もっと冷静に考えないとな。」 ラドゥインは面白そうに笑う。 「大丈夫か!」 空中から落ちるセナを、レックスが乗せる。 「(落ち着けオレ…)オレ達はなあっ!心は通じてるぜ!」 「おおお!?」 空中から落ちるラドゥインを、ラティアス、ラティオスは攻撃に夢中 になっていて助けるのを忘れていた。 「うぎゃー!?」 「言ったとおりだろ。」 「なんてね。」 しかし浮遊石…浮く力を持つ石を瞬時にして装備したのか、再び急上昇。 「げっ!また浮きやがった!!」 「フフフ。この位装備もカンペキにしておかないとな☆」 「…ウイングブーツでもない…浮遊石か…シーフ!」 「おう!」 シーフは電気が走ったように頷くと、一気にレックスの顔を踏み台に して大ジャンプ! そしてラドゥインに飛びつくと浮遊石の指輪を一気に盗んだ。 「ぬああああああ〜!」 ラドゥイン、落下。 ラティアスとラティオスはやはり攻撃に夢中になっていた。 気づいた時にはもう遅し。 地面には馬鹿でかい穴が開いていた。 「う…。」 ラドゥインが張って出てきた。 土だらけだ。 「よく力をつけた…だが…これには勝つまい!」 ゴオオ!金色の光がラドゥインから発せられる。 ラティアスとラティオスも同時に光を発する。 セナ達は吹き飛ばされた。 「うぐっ…。」 「まだまだ私には叶わんな、セナ。」 「くっそぉ…動けねえ…。」 「また強くなってから私に挑むがいい。」 「あんたが勝手に勝負しかけてきたんだろーが。」 シーフがあきれ顔で言った。 「そうか…そうだった…また戦う時までに強くなっているのだぞ。」 「待て。」 去ろうとしたラドゥインをセナは呼びとめた。 「ナンだ?」 「あの大召喚士の息子の…エスカリバー、居場所知らないか?」 「…オマエ達はオマエ達の手でこの物語を創り始めた。」 「また意味不明な事を…。」 「だから、私が助ける事はできない。ただ、1つだけ言っておこう。 彼はまだ生きている。」 「彼って?エスカリバー?」 「さあね。オマエ達の物語の創り方次第で、彼に生きて会うかは決まる。 じゃあな。」 ラドゥインは去っていった。 「意味不明な事いうね。大神術士様って。オマエ達ってことはあたしも 含まれてんの?」 「多分そうね。」 「…オレ達の物語、か…。」 セナは父親が消えていった空を見上げていた。 |
マディーン | #4★2003.11/24(月)11:34 |
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第25話 レモンシティ 大幻術士登場!!エスカリバーの現状 「ここがレモンシティかー。幻術でレモンの臭い、出してるってきいた が…。」 「匂いじゃなくて香りって言ってよ。別に臭いわけじゃないんだから。」 「いや、猛烈にくさい。俺こういう臭いは苦手なんだ。」 「えーっ、いい香りなのに!」 「オレ…PCいくわ…悪酔してきた…。」 セナはふらふらと道を外れてPCへ行ってしまった。 「ちぇっ!つまんねーのっ!」 「まあまあ。仕方ないじゃない。」 「わりぃけどオレっちも…。」 シーフもルフィアに摘まれる前に走って行った。 「まったくぅ〜、男はっ!」 「オマエは全く男の気持ちをわかっていないなあ。」 影から目の前に青い髪の男が現われた。 黒い目、髪の色。ルフィアそっくりだ。 「オヤジ!なんで来たのよ!」 「いやちょっとあいたくなってね。」 彼の名はヴェル。 幻術教会を纏めるのが仕事。 ラドゥインとは対照的でちゃんと働いているらしい。 「あ、そしたらエスカリバーの居場所教えてくれるってこと?」 「こことは…別の世界にいる。私が言えるのはこれだけ。」 「じゃあ、あの黒いトンネルは…。」 「そう、異次元トンネルだ。」 「エスカリバー…別世界で生きてるのか。」 「なら、今のエスカリバーを私が見せてやろうか?」 「うんっ!」 凄腕の幻術士は幻だけでなく見る人を精神体だけにして真実の映像を 見せる事だってできるようになる。 「ここは…。」 辺りが紫色の光に包まれる。ルフィアは気絶。そして精神体だけの存在に。 そして、ここはホウエン…の幻。 「オヤジ!?」 「今オマエは精神体だけだ」 ルフィアは不意に自分の体を見た。 透けている…。 そして、PCからエスカリバーが出てきた。 見た事の無い青い鳥がエスカリバーの頭上を飛びまわっている。 知らない女の子が、楽しそうにエスカリバーと話している。 「どういうこと…?」 「彼も自分なりに、物語を進めている…。」 |
マディーン | #5☆2003.11/24(月)12:10 |
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第26話 究極召喚 「ところでテールの事だが…。」 「ねえオヤジ。とりあえずPCで話さない?」 「それもそうだな…最近異常気象で冷えてきた。」 今この世界はカガクという力が影響してきたのか、異常気象が続いている。 暑い所は寒く、寒い所は暑く、暖かいところは涼しく、涼しいところは 暖かくなるという状況が続いているのだ。 「へえ〜、この方が大幻術士様か。初めてお目に掛かります。大神術士 orサボり野郎の息子セナです。」 「セナのポケモンのシーフです。」 「レックスだ。」 「宜しく。ところで、テールの事は知っているか?」 「テール…ですか?大召喚士様の事?」 「そうだ。テールは究極召喚を持っていることは知っているだろう? だが…敵に寝返った。」 「マジかよ!?」 「で、オレっちたちは息子の召喚士の居場所を知っているから教えろと?言われたのか?」 「違う。…相手は究極召喚を持っている。究極召喚が唯一のホウエ ンの敵を打ち払う方法。しかし、その方法は無くなったといっていい。」 「エスカリバーで、究極召喚を奪えば…!」 「無理だ。しかし、1つだけ方法がある。敵にスパイをやったところ、 時々テールは夢現になってヴァルファーレと呟く事があるらしい。つまり …まだ他の究極召喚が生きている。さっき、シーフが言ったとおり だ。」 「というと、エスカリバーを何が何でも連れ戻すのが…。」 「そう。大切だ。」 |
マディーン | #6★2003.11/24(月)13:41 |
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第27話 試練の山ルーデン 彼等は、レモンシティを出ていた。 ヴェルが試練の山に案内している。 「私もこのラピス…昔はリシアと呼ばれていた大地を旅した事が ある。ここにテールの記憶の欠片があるはずだ。」 「試練の山・ルーデンにですか?」 「ああ。かつてここを渡ったからな。テールは言っていた。万が一の 事があって自分が必要になったら、この山にある自分の記憶の欠片を 拾ってくれと。そうすれば、どこへいったかがわかる。」 「でも、それ10年前なんだろ、おっさん。」 余裕で無礼な口を叩くシーフ。 しかしヴェルは気にしていないようだ。 「ああ。でも以外と手がかりになるかもしれない。で、私はここでお別れだな。」 試練の山の手前で、ヴェルは1人立ち止まった。 「オヤジ!ありがとね!!あたし、絶対記憶の欠片持ちかえるから!」 「ルフィアの事はお任せ下さい。私がついていますから。」 サンはヴェルに敬礼。 「オレっちもついてるしな!」 「オレも全力で頑張ります!」 「頑張れよ。おっと、神術士の君にこれを渡しておこう。」 「?」 ヴェルがセナに渡したのは光の粉。 「光の粉と言ってな、心がまっすぐな神術士の魔力を上げる力がある。」 「有難うございます!」 「君なら使えるだろうと思ってね。では達者で!あ、ちなみに記憶の欠 片は試練を超えないと手に入らないからね。」 ヴェルは光の中に消えた。 「いくぜ…!」 「うんっ!」 試練の山・ルーデンを目の前に、ルフィア達はお互い力強く頷いた。 |
マディーン | #7★2003.11/24(月)12:53 |
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第28話 試練1 チームワーク!! 「試練1!?」 30分ほど上った所で、銀色の髪の女に道を阻まれてしまった。 「そう、試練1。」 「ところでさ、あんたの名前教えてくださらないか?」 「私は試練1を護るルキですわ。」 「で、最初の試練は?」 「チームワークですの。1番信頼できるポケモンと組んでね。」 「成る程…。 「私はサンといく。セナは次の試練で。」 「1組やっていただければいいですわ。もし失敗したら…。」 「したら?」 「死んで頂きます。でも、試練中にギブアップすれば生きて帰しましょ う。でも、もう2度と挑戦する事はできません。今から試練を受けない と選択すれば例外ですが。」 「…受ける!」 「フフフ。やはりそう来ましたか。私も全力でお相手しましょう。」 ルキは微笑んだ。 「私達も全力で相手致しますわ。」 サンも皮肉を込めて微笑む。 「なーに2人で不気味な笑いっこしてるのよ!さ、やるわよ!」 「では、行きなさい!レックウザ!」 ゴオオ!地面から砂のレックウザが現われた。 「サン!」 「はいっ!」 「吹雪よ!」 ゴオオ!吹雪の渦が巻き起こる。 しかし…。 「はああっ!」 サンが恐ろしいサイコパワーで吹雪の回転を逆回転させ、打ち消した。 「あたしが防御に回るからサン、あんたは攻撃を!」 「分かった!」 「レックウザ。ドラゴンクロー!」 「グオオ!」 レックウザがドラゴンクローを放つ。 「守護の霧!」 しかし護りの力を持つ霧でルフィアはガード。 「まあ、やりますわね☆闘っていて楽しいですわ。」 ルキがにっこり微笑んだ。 「まーねっ!」 サンが砂嵐をサイコパワーで巻き起こした。 ルフィアは霧に護られているのでダメージは無い。 「ギャアア!?」 レックウザは砂に巻き込まれる。 「あら?この子は砂のレックウザ。砂で攻撃したところで何にもならないわ。」 「それはどう?」 サンがにやりと笑う。 「ああ!?」 レックウザは燃えていた。 「砂と砂を擦り合わせると、摩擦であつーくなるでしょ?そこを狙って 砂嵐で凄い摩擦を起こし、燃やし尽くして相手を倒す方法なのよ。」 レックウザは燃え尽きた。 「…なかなかやりますわね。私の負けです。どうぞ、先へ進みなさい。」 「どうも!闘えて楽しかったわ。」 次は第2の試練!頑張れ、ルフィア達! |
マディーン | #8☆2003.11/24(月)13:21 |
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第29話 試練2 力 暫く行くと、今度は金色の杖を持った魔術師の男に道を阻まれた。 「次はあんたか。名前は?」 「ラキと申す。宜しく。」 「オレはセナ。」 「次の試練は力。どれだけの力があるかを試す。」 「…分かった。」 「ではいけ!カイリキー!!」 「リキッ!」 周りの溶岩から、炎のカイリキーが生まれた。 「それぞれの力を使ってもらおう。私は攻撃力、君は?」 「素早さ、です。」 「なら、私とカイリキーの攻撃を5発全てよけきったら合格としよう。 いいね?」 「はい(たったの5発、か…)」 「ではいくぞ!」 目に見えない素早さで1発目がきた。 「ほーれっ!」 しかしセナとシーフは伏せて回避。 後ろには巨大な大穴が。 「ぎえっ!次は…。」 第2派がくる。 「(風を感じる!)あっちだ!」 セナ達は大ジャンプして交わした。 が、カイリキーだけはジャンプして追いかけてきた。 「カイリキー!どうした!」 「おおう!?」 バババババ!カイリキーがマッハパンチを凄いスピードで空中で撃つ。 シーフはセナの前に凄いスピードで現れてそのパンチを全て弾いた。 流石は素早いニューラだ。 「!?」 「ふう。アイツ凄く速かったぜ。」 セナとシーフは着地。 「…終りだ!私達の負けだ!」 「え?」 「さっきカイリキーが暴走したな。その時にしっかり5発撃った。それ にシーフは全て弾き返した。だからだ。」 「でも、共同バトルじゃ…。」 「ちゃんとコイツと心が繋がっていなかったが為にこんなことを私が 起こしてしまった。だから合格だ。」 「やったあ!」 「次は最後の試練。負けるな。」 |
マディーン | #9☆2003.11/24(月)13:39 |
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第30話 最後の試練 心 前編! 暫く行くと、周りが金色に輝いている所にでた。 「あなたは…。」 「私はシェリア。最後の試練の番人です。よくぞここまでこれました。」 「シェリアか。で、最後の試練は?」 「心が繋がっているかどうかです。貴方達2人は絶壁の氷の柱に縛られ ます。1番信用できるポケモンに探し出してもらうのです。制限時間は 40分。いいですね?」 「はい。サン、頼んだわよ。」 「任せなさい。」 「シーフ。」 「おうっ!」 シュン!セナとルフィアはテレポテーションで氷の柱へ送られた。 そして、サンとシーフは、セナとルフィアを助けるべく歩き始めた。 「寒いわねー。」 「多分敵がぞーろぞーろと。40分なんて短すぎるぜ。」 「あら、私の気配探知能力を使えば何とかなるでしょうよ。」 サンは半径2キロ以内で生命探知を始めた。 「危ない!」 その時、目の前の雪が崩れてアイスゴーレムが現われた! 氷の魔法人形とも言われる。 「うわ!」 アイスゴーレムはシーフを殴ろうとこぶしを振り下ろしてきた。 しかし、シーフは凍てつく波動で弾き返す。 「コイツの力、半端じゃねえ!」 「サイコブラスター!」 キュイイイイン!サンのサイコブラスターが直撃。 アイスゴーレムは崩れ去った。 「ふー、助かった〜。」 「まだまだこれからよ。」 「案外寒いかと思ったけど、魔法で暖められてるわね。」 「ああ。」 セナとルフィアは氷柱に縛られていた。 しかし、40分の間は魔法が暖めてくれる。 「あー、じぼじえー(気持ちいい)」 「サン…絶対助けに来てよ!」 「次はマグマ…。」 シーフとサンはマグマの池で立ち止まっていた。 目の前には今にも崩れそうな橋が。 「シーフ。」 「分かった分かった。」 シュンシュン!特有の素早さでシーフは一気に橋を渡りきった。 「サン!いざってときはオレが助けに行くぜ!」 「平気よ!」 サンは微笑を浮かべると、一気に橋を渡りきった。 その直後に橋は崩壊。 「危なかったなあ…。」 |
マディーン | #10☆2003.11/24(月)14:04 |
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第31話 最後の試練 心 クリアなるか!? 「暖かさがだんだんゆるんできた…?」 「時間が無くなって来たって事よ。」 「シーフ!早く来てくれよー!」 セナとルフィアを暖める魔法の力は弱まってきた。 あと少ししか時間が無いと言う事だ…。 「あとちょっと!」 「何で分かる?」 「気配探知能力よ。さっきも言ったでしょ。」 「あ、そっか。」 サンとシーフ、彼らの行く手は吹雪に閉ざされていた。 氷型のシーフなら苦もなく行けるだろうが、サンはあくまでエスパー。 どこまでもつかわからない。 「大丈夫か?」 「試練をクリアしなきゃ…カガクっていう力に世界は支配されて しまう。負ける訳にはいかない!大丈夫かなんて聞かないで!!」 「…分かった。」 彼等は再び進み始めた。 「うわー…寒くなってきたよ。」 「あと時間、5分程度だろうねえ。」 ルフィアが遠い目で曇った空を見上げた。 「まさか…あいつ等が俺達を裏切るわけが…。」 「可能性あるじゃん。」 「…。」 その時、何かの影が見えた。 「!?」 「セナ―!」 「ルフィア―!」 そう、彼等は来たのだ、ついに。 しかし時間は少ない。 サンとシーフは凄いスピードで走って行った。 …そして、辿りついた。 「いあいぎり!」 ザクッ!シーフは2人の縄を切った。 「助かった〜…。」 「よくやりましたね。」 顔を上げると、そこにはあの試練の番人ルキ、ラキ、シェリアが。 「さあ、これが記憶の欠片です。大切に持っておきなさい。」 「有難うございます!」 彼等は、ついに記憶の欠片を手に入れた…! |
マディーン | #11☆2003.11/24(月)14:13 |
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第32話 記憶の欠片 「早速見ようか。」 無事下山したセナ達は、記憶の欠片を作動させた。 「…これを手に取し者に、私は言う…。」 10年前のテールが映る。 「私は究極召喚「ホウオウ」を手に入れた…しかし、それを超える 究極召喚「ヴァルファーレ」を手に入れることはできなかった。これを 見るものよ、もし召喚士であれば私の代わりにヴァルファーレを手に入 れよ。私は今、カガクという力を持つものに操られそうになっている。 もしかしたら、この世界を傷つけてしまうかもしれない。そんな事にな ったときの為に、私を打ち滅ぼす力、ヴァルファーレを手に入れよ。 決して悪用するでな…い…。」 映像が消えた。 「自分でわかってたんだね…操られそうになってるって。」 「寝返ったわけじゃ、なかったのか…。」 |
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