新型移動採血車の今

松戸献血ルームPureに来ました。この日は全血です。折角なら献血バスが良かったのですが、良さげな会場が見つからなかったことと、ルーム限定キャンペーン品のモバイルバッテリー欲しさに今回はここにしました。

ところで、献血バスといえば以前より機会をうかがっていたことがあります。それは「新型移動採血車」での献血です。
5年前の2017年2月、栃木県赤十字血液センターで催された「血液センターまつり」にてこの新型移動採血車を見て以来、ぜひ一度献血したいと思ってきたのです。


(写真はいずれも2017年2月撮影)

水戸ナンバーの日野セレガを献血用に設えたバスは当時、茨城県赤十字血液センターで所有していると聞きました。献血会場のスペース確保など、諸事情により毎日運行している訳ではないらしので、茨城に行く際はちゃんと下調べしてからとは思ってたのですが、いざ全血の機会が来ても私の方で都合があわなかったり、それに何せ全血は年に3回ということもあり、で、ズルズルと5年経ってしまったのです。

新型移動採血車は、ドナーからの評判は良さそうなんだけど、全国的に広まらないことを鑑みればもうウカウカしてらんない。
なもんで、この春こそ茨城行くぞ!新型移動採血車で全血すっぞ!と意を決したのです。

そこで茨城県赤十字血液センターにメールで問い合わせました。
今も運行してますか?
スケジュールを事前に知り得ることはできますか?
趣味的な質問内容なのでダメもとだったんですが、思いがけず返信をいただきました。

結論から言えばその新型移動採血車は「令和2年4月以降は運行を停止」しているとのこと。そしてその理由は、やっぱりここでも関係してくるのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響のようです。
以下に返信の肝心な箇所を転載します。

平成31年2月に栃木県赤十字血液センターで開催する献血イベントへ貸出しした「観光バス仕様」の移動採血車は、茨城県赤十字血液センター所有の車両であり、日本で1台の特別仕様車です。
特大型であるため、配車できる献血会場に制限はありましたが、その珍しさや目立つといった理由から大変人気のある車両です。
しかしながら、その後の新型コロナウイルス感染拡大により「3密の回避」が求められる中、
出入口が前方に一カ所のみであり、車両左右両側の窓の開閉ができないことなど「観光バス仕様」特有の車両形状により「3密の回避」を十分に保てないという理由から令和2年4月以降は運行を停止しております。

今回この記事を書くにあたり、5年前に公開した「第10回血液センターまつり」をチェックしたら、新型移動採血車を紹介する日赤の記事のリンクが切れてしまってました。Internet ArchiveやGoogleのキャッシュにも残ってません。
仕方なく検索すると、こんなPDFを見つけました(念のため今回は魚拓も取得)。このPDFに新型移動採血車の「新たな仕様」が箇条書きされています。

1.昇降時の転倒防止のため出入り口を1カ所にする。
2.プライバシーにさらに配慮して問診室を個室化とする。
3.献血後の安全に配慮して車内に休憩可能スペースを設置する。
4.血液搬出用の内蔵リフトを導入する。

4はともかく、1~3のような本来はプラスの要素が、コロナ禍で求められている「換気」や「3密回避」の観点からはむしろマイナスにになってしまうんでしょうね。

また、文中「令和2年4月以降は運行を停止」も気になります。
この問い合わせと返信のやりとりは2022年3月の「まん延防止等重点措置」中でしたが、令和2年(2020年)4月から2年の間には茨城県で緊急事態宣言等が解除されている期間もあったはず。それでも運行していなかったということは、この先コロナの感染が落ち着いたとしてもすぐ現場復帰とはならないと思います。

となれば残念ですが待ってらんないので、今回は松戸でサクッと抜いてきた次第。次の全血の前に再度問い合わせしてみようと思います。廃車にしてないと知っただけでも一安心としときましょうか。

2023.9.4追記:5類移行後の2023年6月に茨城で献血した際に、ナースさんに訊いてみました。やっぱりまだ新型移動採血車は稼働してなく、引き続き駐車場で待機してるそうです。ちなみにGoogle Earthで茨城県赤十字血液センターを見ると、ちゃんと確認できます。

One comment to “新型移動採血車の今”
  1. Pingback: 第10回血液センターまつり | Halellujah Avenue Traffic Online

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