2006年度・受賞作品
  2006年・10月期 2006年・7月期 2006年・4月期 2006年・1月期
グランプリ 該当作なし 該当作なし 医龍
[フジテレビ]
該当作なし
作品賞 たったひとつの恋
[日本テレビ]
該当作なし 該当作なし 輪舞曲
[TBS]
演出賞 だめんず・うぉ〜か〜 新・桃太郎侍 医龍 澤田鎌作
(西遊記)
脚本賞 北川悦吏子★★、君塚良一
(たったひとつの恋)、(役者魂!)
該当者なし 該当者なし 渡邉睦月
(輪舞曲)
脚色賞 いずみ吉紘
(セーラー服と機関銃)
該当者なし 林宏司
(医龍)
坂元裕二
(西遊記)
制作者賞 橋本孝
(鉄板少女アカネ)

14才の母
該当者なし 長部聡介
(医龍)
鈴木吉弘
(西遊記)

植田博樹 吉野有子
(輪舞曲)
主演男優賞 亀梨和也
(たったひとつの恋)
該当者なし 坂口憲二★★
(医龍)
香取慎吾
(西遊記)
主演女優賞 長澤まさみ★★、堀北真希
(セーラー服と機関銃)、(鉄板少女アカネ)
該当者なし 該当者なし 該当者なし
助演男優賞 財津和夫
(たったひとつの恋)
窪塚俊介
(レガッタ)
哀川翔
(クロサギ)
該当者なし
助演女優賞 小泉今日子
(セーラー服と機関銃)
相武紗季
(レガッタ)
稲森いずみ
(医龍)
深津絵里
(西遊記)
新人賞 該当者なし 該当者なし 與真司郎
(心霊探偵八雲)
該当者なし
キャスティング賞 該当作なし 新・桃太郎侍
[テレビ朝日]
医龍
[フジテレビ]
西遊記
[フジテレビ]
カップリング賞 志田未来&三浦春馬
(14才の母)
長谷川京子&椎名桔平
(最後のナイチンゲール)
北村一輝&稲森いずみ
(医龍)
香取慎吾&深津絵里
(西遊記)
ドレッサー賞 菅野美穂
(虹を架ける王妃)
小泉孝太郎
(不信のとき)
山下智久
(クロサギ)
該当作なし
音楽賞 嫌われ松子の一生
[TBS]
不信のとき
[フジテレビ]
医龍
[フジテレビ]
輪舞曲
[TBS]
主題歌賞 星泉こと長澤まさみ★★★
「セーラー服と機関銃」
(セーラー服と機関銃)
吉川晃司★★
「サバンナの夜」
(新・桃太郎侍)
山下智久★★
「抱いてセニョリータ」
(クロサギ)
RUI(イ・スンチョル)
「さよなら^3」
(輪舞曲)
その他受賞者・作品 【タイトルバック賞】
だめんず・うぉ〜か〜
[テレビ朝日]

【続編・リメイク賞】
セーラー服と機関銃
[TBS]

【視覚効果賞】
鉄板少女アカネ
[TBS]

【無話題賞】
だめんず・うぉ〜か〜
[テレビ朝日]

【最終回賞】
だめんず・うぉ〜か〜
[テレビ朝日]

【流行語大賞】
「ブーン。ザップン。」
(たったひとつの恋)

【特別賞】
信長の棺
[テレビ朝日]

【続編・リメイク賞】
新・桃太郎侍
[テレビ朝日]

【挿入歌賞】
福田沙紀
「グッバイ・マイ・ラブ」
(不信のとき)

【視覚効果賞】
レガッタ
[ABC]

【最終回賞】
誰よりもママを愛す
[TBS]

【流行語大賞】
「はぉおおおおおん」
(最後のナイチンゲール)

【特別賞】
最後のナイチンゲール
[日本テレビ]

【タイトルバック賞】
医龍
[フジテレビ]

【視覚効果賞】
医龍
[フジテレビ]

【最終回賞】
プリマダム
[日本テレビ]

【流行語大賞】
いくぜ!チームドラゴン(棒)
(医龍)

【特別賞】
赤い奇跡
[TBS]

【無話題賞】
小早川伸木の恋
[フジテレビ]

【タイトルッバック賞】
アンフェア・最終回
[関西テレビ]

【続編・リメイク賞】
西遊記
[フジテレビ]

【視覚効果賞】
輪舞曲
[TBS]

【最終回賞】
  西遊記  輪舞曲
[フジテレビ] [TBS]

【流行語大賞】
ナマカ
(西遊記)

【特別賞】
戦国自衛隊・関ヶ原の戦い
[日本テレビ]

総評  複数の候補が複数の部門で賞争いを繰り広げる一方、グランプリは早々に該当なしとされた「大物がいない横一線のクール」となった。

  作品賞『たったひとつの恋』は、事前に予測された「北川流恋愛ベタドラマ」でありながら、上の抑えがない故にベタ度が加速。「ブーン。サップン」に象徴される仕事ぶりもあいまって脚本賞と(脚本のト書きとしては初の)流行語大賞を受賞。
 その他役者部門でも、主演男優・助演男優賞を合わせ5部門の受賞。

 『セーラー服と機関銃』は、往年の時代背景にそぐわない要素はそのまま、悉く滑ったオリジナル要素を加えた結果、単なるPV的ドラマを超えた点が評価され続編・リメイク賞と脚色賞を受賞。
 やる気は認められたが演技が追いつかなかった長澤は主演女優賞と星泉名義の主題歌賞を受賞。
 オリジナル設定で登場した重要キャラを別の意味で変な存在感に仕立てた助演女優・小泉の、合計5部門受賞。

 「B級狙いを貫けないB級作品の末路」を具現化した「鉄板少女アカネ」
 「食育」などB級狙いに中途半端な風を巻きこんだ橋本P。主演女優に抜擢されながら作風に必要な吹っ切れ感がなく、恥じらいばかりが目に付いた堀北。初回で打ち止めされたCGの視覚効果が評価され3賞受賞。

 「だめんず・うぉ〜か〜」はアップの多用や粗雑なカット割りなどの演出面やマンガと出演者のアップが交差するタイトルバックが指摘されて以降レスが減り、主演女優や原作者の個人的スキャンダル、打ちきり決定+最終回トンデモ展開など話題になるべき事柄がいくつもありながら世間的に全く無風であった点が評価され、演出・タイトルバック・最終回・無話題の計4賞獲得。

 『14才の母』は、世間にアピールする問題作を意識しながら現実にそぐわない仰々しい点が多く、当初の発言と異なるハッピーエンド的オチも加味され(脚本賞のかぶりを回避する意味もあったが)制作者賞を授与。
 物語の原点となるべき二人の様々な動機が全く共感できなかった志田&三浦にカップリング賞の計2賞を受賞。

 『役者魂!』は、ドラマで描きたいものが芸能なのか家族なのか結局最後までわからなかったストーリー展開を踏まえ、大物脚本家である君塚氏に脚本賞を授与した。

 音楽賞の『嫌われ松子の一生』は、特に序盤ストーリー展開に一切関わりなく「イン・ザ・ムード」をたれ流した点が評価された。

 もはや恒例となった特別ドラマからは、老けメイクが特殊メイク化した『虹をかける王妃』の菅野と、「劣化土曜ワイド劇場」と揶揄され最終シーンの不可解さにプチ祭りを起こした『信長の棺』がそれぞれ該当賞を受賞した。
 「原作のある作品をただ無難に作る」「かつて好評を得た作品をただ焼直す」という昨今のドラマ事情を反映し、ラズでもなければ名作でもないドラマが大部分を占め、結果主要部門の大半が「該当なし」とされる大変寂しいクールとなった。

 その一方、定番であっていいはずの「新・桃太郎侍」はなぜか挑戦的にリメイクされ、いくつかのやりすぎた演出と後日談に重なる吉川のシャウトに悶絶する住人が続出。
 主演の高嶋兄・ゲスト出演の嫁などキャスティングも評価され、続編・リメイク賞も含め4部門を受賞。

 このクールを賑わしたもう一つの作品は「最後のナイチンゲール」。単発ドラマでありながら、常設賞(カップリング)受賞は初の快挙である。
 受賞に至った理由は「悲惨な戦争の中で世代を重ねることの重要性を説くつもりが、なぜか『子供を作る行為』の描写に力を入れ、その結果が『はぉおおおん』だった」というオチ。
 スレに画像と動画が貼られると同時に各部門に熱烈な支持が集まり、結果特別賞と流行語大賞も合わせ3賞受賞。

 レガッタからは、「オレトショウブシロ(棒)」の回想シーンがインパクト大の助演男優・窪塚、決して演技に期待できない面々の中ヒロインに起用された途端セリフにも演技にも違和感を感じさせた助演女優・相武の2部門受賞。

 不信のときからは、狙いにいったにしてもやりすぎな感がある音楽と、バーター丸出しで作品から明らかに浮いていた挿入歌・福田。服装をはじめ演技も微妙な空気を醸したドレッサー・小泉の3賞受賞。

 最終回賞は、ゲイの道を薦めゲイ婚式を挙げるというアットホームだかなんだかわからない最終回を提供した「誰よりもママを愛す」が受賞した。
 約2年ぶりにグランプリが生まれ、数々の笑いが提供される活気あるクールとなった。

 そのグランプリ作『医龍』。不自然な大量オリジナル要素を消化できなかった制作者、漫画とドラマの表現方法の差に悩み結論を見出せなかった演出・脚色に端を発し、誇張気味の漫画的演出が火に油を注ぎ、初回からスレ住人を狂喜させた。
 その後矛盾や混乱ぶりは解消されないまま迷走。「スモーク太極拳」などの大ネタを産み出しつつ最終的には「熱血戦隊医療ドラマ」と呼ばれるモノに終着した。
 そんな状況を微塵にも寄せ付けず自分の世界を築いた主演男優・坂口は、スレ内で圧倒的支持を受けた。
 逆にいろいろな要素が影響し、最期までキャラ付けが不明確になった助演女優・稲森。オリジナル設定で恋人関係となり「おまたパッカーン裸PC」など『Vシネ的』と揶揄された北村&稲森。彼らに加え、性別変更夏木・「なぜか登場いきなり退場」Flip Flapその他キャスト。少女の聖歌BGMをやたらかけ過ぎた音楽。背中ドラゴン炎CGのOP+紛争地帯ぐっさんEDのタイトルバック。スモーク・光る心臓などの視覚効果。(本来流行語とは言えないが)あまりのインパクトにスレ内で愛された「いくぜ!チームドラゴン(棒)」。
 以上、計12部門の大量受賞を飾った。
 小道具賞設立の動議まで出された「ドラゴンぬいぐるみ」など他にも盛り上がったラズ要素は多い。

 その他の受賞者では、キャスティングの違和感を通り越して最終話に向け悪化していった助演男優・哀川。本人に「わからない、恥ずかしい」と言わしめた裸サスペンダー・ドレッサー山下。ドラマ本体にまったく合わない主題歌+「じれったいのにょ〜ん」で初回から話題をさらった『抱いてセニョリータ』。生放送の発表会終了後、恍惚とした黒木の挨拶がたまらないプリマダム最終回。企画自体の変遷ぶりとドラマ自体の壊れぶりが尋常ではなかった赤い奇跡と、局所的には破壊力十分のラズ要素は多かった。
 グランプリは無かったが、期待された程度のラズぶりは見せたクール。

 放映開始から圧倒的な駄目出しを食らった『西遊記』。
 「子供向け・ファンタジー」設定から作品本体の支持は減少したが、一方個別な部門では「コント」「チープ」「勘違い」「やっつけ仕事」のキーワードのもと根強い支持を受けた。
 演出・脚色・制作者のスタッフ部門と、主演男優・助演女優の役者部門と主要な賞をほぼ総なめ。その他主要キャストと一部ゲスト陣を評価したキャスティング賞。設定上ありえない悟空&三蔵のカップリング賞。堺氏投入で殺陣の甘さを露呈したうえ、続編狙い展開の最終回賞。薄ら寒かったセリフを最終的に全員で連呼させた「ナマカ」の流行語大賞。など計10賞を獲得した。

 1k時ですら漂っていた今更感をさらに上回った今更な韓流(チェ・ジウ)注入の『輪舞曲』。
 「逃亡者スタッフによる逃亡者クオリティ」作となり部門別では一歩譲ったが、作品全体の評価としてはむしろ「愛すべきラズ」と捉えられ作品賞を受賞した。
 「舞台が違うのに丸パクリの本が結果矛盾の固まり」脚本、「今更企画と下手ないい訳にトホホ感満載」制作者、大音量で場にそぐわない民族音楽の音楽賞、ハードボイルドなのにサビで笑わせちゃった主題歌賞。変なCG・自己満手法の視覚効果賞、詰めこみすぎで矛盾&「ロンド・ロンド」オチの最終回賞と計7賞受賞した。

 その他では、ドラマにとって重要であるはずの殺害シーンを、なぜかタイトルバックに詰め合わせた「アンフェア・最終回」がタイトルッバック賞を、第2部になってから急速にネタ化し、視聴者誰もが理解できない「大仏」に結実した「戦国自衛隊〜」が特別賞を獲得した。

※…特別賞『戦国自衛隊・関ヶ原の戦い』をクリックすると、詳細ページに飛びます。
受賞者名が個人名の場合は個人が、作品名の場合は該当制作スタッフが受賞とする。

個人(またはグループ)が獲得した賞1つにつき、以降5回で、10回でを表示する。
(ドレッサー賞はスタイリストに与えられるという考え方もあり、受賞回数に含める事は避けた。)

():作品名
[]:テレビ局
【】:賞名

 2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度 2000〜2001年度

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