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なにか酷い頭痛がする。
洗剤カスや油汚れが脊髄にでもまとわりついているような身体の重み、あらゆる重力に引っ張りだこにされるような前後不覚。二日酔いの酷いヤツだ。
ぶつ切りの意識の中で、七色は「ゴメン、やりすぎた」と、確かにいっていた。
意識の埒外に引っ張りだされるあの感覚。理性をかかとで踏みつぶされるようなあの感覚。
溺れているときは気づかなかったが、今思い返せば怖気を震う話だ。
アラセは甘すぎて有害な甘味料を思いだす。もう一回くらいなら搾りとられてもいいかもしれない、そんな考えが、アラセの中に残る依存性の証明だった。鼻の奥にくすぶる七色のにおい。
こりもせずアラセのちんこはそそりたつ。
「吐きそ…」
どこをどう歩いてきたのか、そろそろ自分の部屋についてもいいはずなのに、同じところをぐるぐると回っている気がしないでもない。
それでもいいか、ここで寝ても、明日になれば誰かが見つけてくれるだろう。そんなことを考えながら壁に背を預けてずるずると崩れ落ちる。
やがてアラセの頭が着地したのはふよふよとやわらかいフトモモ。
誰だろうかと眼を開けようにも、まぶたが異常に重く、視界がぼやけてゆうことをきかない。
わかるのは、赤い髪の好ましいにおいと、一言でいえばエライGOTHGOTHした服装。やはり赤っぽいメタルメタルしたドクロが、ゲラゲラゲラゲラ笑っている。
「キミ誰?」
紅の少女はアラセの頭をいとおしそうに撫でる。アラセもなんだか安心し、そのまま寝入ってしまった。
・・・・・・。
数日は小春のように平穏に過ぎた。
適当にほっつき歩いていれば女の子に出会う。出会えば適当にくっちゃべって、暇すぎてエロいことをすることになる。エロいことをしていれば誰かが合流する。
一つ変わったのは、教員棟の地下施設が公開されたことだ。
これにより教員棟シェルター説が公式に事実として確認され、研究室、フィットネスジム、食品管理施設などが行動範囲に加わった。
元の世界に戻れるメドはいまだにたたず、まぁ別にこのままでもいいやなどと思い始めたのは、所詮アラセが凡人であることを如実に現している。
そう、アラセは天才達の貪欲な、地獄の奥底でゴトゴトと煮えたぎった、妄念という名の沈殿物の、核融合にも似た爆発的なエネルギーを知らなかったのだ。
ブレーン世界を素手でつかめそうな、銀河系規模の粒子加速装置でも追いつくまいそのエネルギーは、こんな時空のハザマ閉じこめておくことなどできはしない。
・・・・・・。
「…………起こしてしまったかアラセ」
「あれ…、トピア。」
「…………ゴハン、つくってきた」
枕代わりのマディのおっぱいから顔を上げると、逆光の中にお盆を持ったトピアのシルエット。
「…………パンだ、ジャムをつけてな」
「うん、うん。え、なに?…どうしたの急に?」
ベッドの縁に腰をかけ、トピアの注いだコーヒーを口にする。ちなみにここは七色の部屋。
彼女の視線は明らかに剛直したアラセの肉物へむけられているが、アラセは気づかないフリをする。
「ごちそうさま」
「…………ああ」
間。
「トピア」
「…………なんだ」
「どうしたの?」
「…………なにがだ」
間。
パリっとした黒服に身を包む彼女は、心なしか落着きがないように見える。
「ちょっとトイレ…」
「…………まて」
ガッシリと掴まれたアラセの手首は万力のように締めつけられて、強引に元の位置に戻される。その手はブルブルとオコリのように震えている。
「………………は…ぃか?」
「へ?」
「…………ボクは魅力がないか?」
「トピア?」
彼女はメカにあるまじきぎこちない動作で、アラセの手を自分のヒザの上まで引寄せる。
「…………ボクから誘わないとしてくれないのかお前は!」
「おわぁ!」
強靭な力で押し倒されたアラセは、背中で軋る強力なスプリングを感じる。相変わらず手首は掴まれたまま、くちびるは封ぜられ、彼女の荒い息がアラセの肺へ流れこむ。
「じゅぷ…ん、んぷ。…はぁ、…ちゅ。ああぅ!」
拘束された手とは逆の手で彼女の乳房の先をなぞると、手首を掴んでいた巨大な力がウソのように消えうせる。
「…もしかして、イッちゃった?」
「…………コクリ」
ベッドに沈む彼女を、後ろから抱えるように胸を揉む。そのやわらかな肉が搾られるたび、少女の身体は火箸でも押付けられたようにのけぞって呻く。
「はぁ…ぅあ。ああん…やぁ…はぁ、く」
ノドを締めるように吐きだされる彼女の声に、さすがに目を覚ましたマディが私どうしましょうかとアラセを見る。ここにいなよというアラセの声は、トピアの愉悦の悲鳴にかき消された。
「ふぁぁぁっぁ、ぁあ…、あ…」
彼女の尻に当てた左手が、見る間に潤う股間に触れる。彼女のスカートは、目に見えて、黒い染みの版図を広げている。
「な…なんかすごい感度だね」
「…………はぁ、ん、お…お前の…」
「ん?」
「…………お前の…せいだ…ぁぁん!」
全身を硬直させるトピア。その口は弛緩して、透明な液体がとろとろとシーツに吸われていく。
スカートをまくりあげていくと、白いショーツがべったりと肌に張付いている。
「…………お前にされてから…ボクはおかしくなってしまった…」
とめどなく溢れる泉は、薄布を押せばその水圧が指先で感ぜられるほど。アラセは絶えず痙攣するなまっちろい脚に魅せられて、フラフラとその尻にしがみつく。
肉物の先端を、水没したショーツの割れ目にあてがうと、それだけでトピアは電流を放たれた魚のようにのたうちまわる。
彼女に触発されて、アラセの尿道も次々と肉の雫を送りだす。あえてまだ挿入はしない、先端同士のこすりあい。布を隔てて、2人の露が混ざって溶ける。
「…………あん!…ゃ、そのままぁ…ぅん!」
その包みこむようなやわらかさに、根をあげたアラセはたまらず濁流を放出する。
彼女の尻は、果肉のへりでできたふくらみとふくらみの間で、肉物を挟みこむようにゆっくりと揺れる。アラセが彼女のショーツを引き絞ると、そのふくらみがより鮮明になって押出される。
べっとりと質量をもつ布地をめくれば、甘露が噴出す肉の割れ目。
肉串は、射精した事実などなかったことのように充血し、目の前のやわらかな蜜壁を削るには、残虐なまでに硬化しているように思われた。
ぶぷ…ちゅぶぅ、ぷ…
「ぁっ!?、あっ!。ああ!!!」
トピアの眼は、人殺しを糾弾するように後ろから責めるアラセをにらみつける。
支えを得ようとする手が、空を掴み、ないよりはマシなシーツを、引き裂かんばかりに握り締める。
獰猛な野獣から逃れようと必死になって腰を振り、過剰な快楽が、刃物になって咽喉を突き破る。その嗚咽は、心の底から許しを乞うて、願っている。
ぶじゅ…ぶ、じゅぷぶ、ぶ。じゅぽ、じゅぶ…ぎゅぶぶ…
「ダメなの!…ダメ…!ダメだってばぁぁ、っああ、あ!!!!」
ぎゅぽ…じゅ。…じゅぶっじゅぶっじゅ、ぬぷ…ぷ
「あ、あ!っあ!ぁっあ!!!あ!!!」
ぶっぽ、ぎゅこ、…じゅぷぶ…じゅっじゅこ…
「うあ。」
びゅる…どぷ…
「ぁあ…ぁ…はぅ…」
彼女の白い腰は、射精の間隔にあわせてビクリと跳ねる。トピアは、収縮する膣が最後の白露を搾りとると、細胞が崩壊するようにシーツの中に顔を埋める。
「トピア…髪型変えた?」
「…………バカ」
トピアの前髪は、少しだけ目にかかるようになっていた。
・・・・・・。
「あーらせっ!」
「あらせ!!」
「へぐぉ!」
強烈に腹部を襲った激痛。元凶となった2つの弾丸は万灯火とウーテの頭。
捕獲されたのはトイレに至る廊下で、それはつまり腹を攻撃されるには一番具合の悪い場所である。
「なんじゃ下品じゃのう、さっさといってまいれ」
「ナンダ?うんこカあらせ?うんこなのカ?」
2人は人が弱っていると見るや調子に乗り、アラセが便座に収まった後もボコボコと個室の扉に蹴りをくれている。
「バケツじゃ!バケツをもてウーテ!!」
「了解シタ!」
しまいにはこんな声まで聞こえてくる。
だがいまさら水攻めなどなんの効果があろうか、あれは午後の授業を控えた学生にこそ意味があるのであって、半裸で徘徊するアラセは濡れたところで関係がない。
(まだまだ子供だなぁ…)
ズバシャーン
「おわぁあああああああああああああああ!なんだコレ!なんだコレ!!」
なんだコレ、そう、ローションである。それもご丁寧に白みをつけて、精子に偽装された。
「アハハハハ!」
「妖怪じゃ、妖怪せーしだるまじゃ!」
「コラ!まちなさいウーテ!万灯火!」
2人を追いかけるアラセの足はむなしく空転、ずっこけて、ペンギンのように廊下をドボガンで滑空する。滑った先、衝突したのは裸足の足。
「なーにやってんだアラセ」
スラリと伸びた脚の先には、ワイシャツ一枚で乳首が見えそうなリュシカの顔。さらに彼女の横には、金髪を腰まで伸ばした少女がたたずんでいる。
「あれ?キミ…」
どこかで見たような、あまりにも均整のとれた顔。GOTHGOTHメタメタした服装は、ソックスとスカートの間の空間を絶対的なものへと祀りあげている。
「だ…誰ですかその子…」
「そ…そげにみねぇでけろ…あらせ様…」
「ひ…ひめじ?」
顔を真っ赤にしてそむける彼女の眉毛は、ため息がでるほどキリリと伸びて、そのくちびるはわずかに潤んでいる。してみると髪の毛はかつらだろう。見違えるとはこのことだった。
「へへー、かーいーだろ。残念だがこのこはあたしの嫁」
「ひゃぁぅ、センセイ、なにするだ…」
リュシカが姫路のスカートをひっぱりあげると、彼女の股にうごめく奇怪な物体があらわになる。なまこにも似た粘膜体壁、低いモーター音が、バイブの類であると推測させる。
「いやだぁ…おら…」
ぐぽり、と、空気が吐きだされる音がして、なまこがぶるぶると痙攣しながら噴出される。ほじくられた少女の姫肉は、ゆっくりと呼吸するように閉じていく。
一部始終を目の当たりにしたアラセの肉物は、その様子をより近くで感じようと中空に向かって反り返り、それを見たリュシカの無慈悲なつちふまずがゴリゴリと肉頭を踏みつぶす。
ぐちょぐちょ、ふみふみ、ぐちゅ、ごちゅぐちゅ…
「あーいやだいやだ、なんだろうねこのちんぽこは。ホレホレホレ、姫路、アンタも踏んでやりな…」
「ふぇぇ…こう、ですかぁ〜?」
ぬこぬこ、ふみふみ、ぬこ、ぐちょごちょごちょ…
「うぁ」
ずぴゅるぴゅる
裸足とソックスの、ロードローラーにも勝る圧力で、肉火山はあえなく噴火する。
「ひゃあ、アラセ様…」
「姫路…そうそれ、足の、ここのとこで先っちょぬぐって…」
リュシカは床に落ちた痙攣ナマコを拾いあげ、姫路の姫肉に再び飲ませる。ナマコは何度も何度も表に顔をだし、そのたびにリュシカの指ごと奥の肉に突き戻される。
そんな光景を眺めながら、アラセは半泣きの少女の、足裏の肉厚部分で切っ先をふきとる。
「プール開放したからさー、そこであっそぼーぜ、アラセ」
脱力の後、リュシカは立ちあがれないアラセをひっぱってゆく。幸いなことに、身体のヌルヌルが一向に収まらないので、運ぶのに大した労力はかからなかった。
・・・・・・。
「んぷ…ん。はむ…ちゅぶ…」
「…ん。…ふぅ…ぁ…。…」
質量のある白胸が、津波のようにアラセの肉棒をもみくちゃに飲みこむ。
場所は変わってプールサイド、ギラギラと照りかえるハロゲンランプが、その辺の日サロなら泣いて逃げだす勢いで人工太陽を演出している。
わずかに歩けば熱された砂浜に足跡が残る。どこにこんなスペースがあったのか、目の前に広がるのは人工ビーチ。
「うく…」
どぴゅる、どぴゅる…
ほとばしる肉汁は、ベルスとユルユカの熱した肌に飛んで跳ねる。ユルユカは付着した肉汁を乳房に集めると、乳輪でもって肉茎を愛撫し、丁寧に残りの汁を絞りだす。
脂肪性の2人の乳は、とろけかけの乳製品のようにアラセをつつむ。
「いいんですかセンセ…ぅ、こんな電気とか水とか使いまくって」
「フフフ…もつべきものは優秀な生徒ですわアラセ様…」
ベルスと入れ換えに、ホゥノがアラセの上にゆっくりとまたがる。彼女は乳不足がゆえに、残念ながら先ほどの肉津波には参加ができなかったのだ。
ちゅぷ…
「あっ…、ぅ、あらせ…君…んん」
ホゥノはわずかに恥入りながら、自らの手で姫肉の中に肉物を導く。
彼女の快感を知りたければ、その腹筋を見るのが一番わかりやすい。右へねじり、左へよじり、突上げれば屈曲し、こすり合わせれば背中をそらす。
「ぁっ、ぁ、…ふぁ…。」
ちゅぷっちゅ、ちゅ…ちゅこ、ちゅっちゅこ
それでもユルユカの視線が気になるのか、体操選手ばりの柔軟な筋肉は半分も稼動していない。
アラセは少女の薄い茂みを親指でかきわけて、わずかに見え隠れする桃真珠を少しこする。
「エンリョしてるのホゥノ?」
「ち…ちがうもん…ぁう」
きゅぅぅ…ぷぷ、ちゅぶ…ちゅっちゅぷ…ぶぷっ、
腰を浮かせた少女はわずかに飛びのき、飛びのきながら膣口でもってしっかりとカリ首を咥えこむ。
指先のように精妙な肉のリングは、抜け落ちそうな肉物の先端を巧みに制御し、ゆっくりと前後。あるいは弧を描きながら埋没し、波うち、奥の肉とは逆方向に回転する。
「んっん、…ふああ…んふ…ぅ」
じゅぷっじゅぷ、…ぐぷぷ…っぽ、じゅぷぽ…
「おおなんだ、もう遊んでいるのかねキミ達」
のけぞったホゥノの肩越しに、見覚えのある黒髪がひるがえる。
「あらモリアさん、作業は終わりまして?…ふふふ」
「フフん、安心したまえ先生殿。これまでの10倍は贅沢できるように調教してやったわ」
アラセの頭の横にどっかりと腰をおろす彼女の肌は、心なしか油のにおいがする。
事情がわからないアラセにも、なんとなしにこの人工ビーチの出現に彼女が一役買っているのは空気で読めた。おそらくは発電機や循環機をいじって、施設全体をパワーアップさせたのだろう。
「少しは見返りでももらわんと割に合わん。例えばホゥノ、キミが跨っているものなどうらやましいね?」
「ふぁ…、…って…ぇぇ。もう…ちょっと…ああぅ!」
ぶちゅ…じゅぴゅ。どぷぷ…ぶ
膣の底にぐりぐりと、井戸でも掘る気分で肉口を押付ける。場所柄、ホゥノにとっては最も弱く、アラセにとっては最も満足感のあるところ。
くったりと倒れこむ少女を抱え、その尻を撫でさすりながら余韻に浸る。すぼんだり、わずかに広がるお若気の周囲を指でなぞり、彼女の冷たいだ液でノドを潤す。
それがすめば、ホゥノはその瞳の奥に名残惜しさを残しながらも、ききわけよくモリアのために身体を起こす。
モリアはそんな少女に親愛のキスをして、彼女の顔についたアラセのだ液をわずかに舐めとる。
仲良きことは良いことだ、と、アラセは浜辺を引きずられながら思うのだった。
・・・・・・。
「2人きりになるのは久しぶりじゃぁないかねアラセ君」
「うん、まぁだいたい誰か横にいるしね」
「まったく、キミと過ごす貴重な時間を、あんな時代物のポンコツに費やしてしまった…んん、」
引きずられた先はシャワー室。
部屋中を満たす水よりは暖かい雨に触れ、彼女の髪は艶やかさをとりもどす。
大き目のTシャツを腰元で結んでいるだけなのに、どこぞの戦場から引き上げてきたのか、モリアは戦の女神のように神々しく、気を抜くと手をついて拝みたくなる。
そんな彼女に、背後からゆっくりと愛撫を加える。下から肉をもちあげるように胸を寄せ、先端に触れることを匂わせながらそうしない。
少女の身体は、その一つ一つを噛んで味わうようによじられていく。
「でもホラ、時間ならいっぱいあるし…」
「そう思うかね?」
「へ?」
モリアは乳房をまさぐるアラセの手を制し、くるりと向き直ってアラセの眼を覗きこむ。
「ここにいられる時間はそう多くはないよ、もう一ヶ月もあるまい。お上が好き好んで我々のような人間資源を遊ばせておくものか」
「そうなの?」
「この饗宴は契約なのだよ、私がこの国を転覆させようとしたとき、あるいはこの国を見捨てようとしたとき、あの女はキミとの睦事をエサにすればいい。たかだか一週間で、私はキミにメロメロだからな」
彼女はそういって、アラセの胸にくちびるを寄せる。歯でこすり、角質を落とし、いとおしむように口にふくむ。その舌の上で乳首が転がる。
「いっそ奪ってしまおうか、なぁアラセ君?」
「え?」
「憎いよキミが…」
アラセから離れ壁に背を預けるモリア。アラセは応え、開かれた蜜膣に肉物を進ませる。
「ここをでたら、次はいつ会えるかなアラセ君?」
「モリア…」
「いまから怖い…、ぁ…っ。この世に、怖るるに足るものなどなにもないと思っていたのに…くぁ…」
「……。」
きゅぅきゅぅとすぼまる少女の膣に、何度も何度も射精する。うちこむように、たたきつけるように。崩れ落ちる彼女の髪が、床の水で汚れることなど構わず、流しこみ、溢れだすまで何度も。
「…ふぁ…すごぃ…あぅ」
水が洗い流すよりも先に彼女の肌に肉液を吐きだす。汗をかいたばかりの腋の下、麻痺したように痙攣する性器の周辺部、構わず肉物をたたきつけ、こすりあげ、放出する。
「フフ…そこまで…ぁっ、んん、極端にがっつかなくても…んむ…」
ボテボテと、精子入りの皮袋と化した肉物を、モリアはノドの奥まで咥えこむ。吐き戻そうとする身体の反射を楽しみ、ゆるやかに自分の身体を苛め、そうされることを心地よいと思う。
アラセはその小さな口の端から精子がこぼれるように、尿道を振るわせて射精。口壷に現れた白濁の水溜りに、再開される掘削作業。
モリアは抗議の意思を見せることなく、ひりつくノドをやはり楽しみ、打ちこまれる肉物にだ液と、熱い息、筋のない柔らかい舌を絡める。
程なく溢れかえった口内の肉液を、彼女はゆっくりと、砂漠の炎天下で人々がそうするように、ゆっくりと、染入るようにゆっくりと、ノドの奥に流しこむ。
彼女はアラセの精液が、胃壁を抜けて吸収され、血液にのって体中を駆け巡ることを夢想する。
例え分解されたとしても、それはアラセの中で造られ、アラセによって注ぎこまれた、アラセそのもの。
くったりと脱力したモリアは、今の私とキスできるか?と挑戦的な視線をアラセに向ける。アラセは彼女が参ったというまで舌を吸い、分泌される先から彼女のだ液をすすっていった。
2人して床に寝そべるその顔に、熱すぎる身体を冷ます程度の雨が心地よく降り注ぐ。
「泳ごうかアラセ君、このプールはキミと遊ぶためにつくったんだ」
・・・・・・。
「ぁ…けほ、アラセ様…けほけほ」
人工炎天の直下、後頭部の後ろには波を感じるゴムボートの底。
アラセはサングラス越しにパラソルの裏側を眺める。次いでジュースの空き缶、クーラーボックス、脱ぎ捨てられたサンダル、ぱんつ、しぃゆの肛門。
彼女は麦藁帽に、健康的な白いワンピースを着て、ぶぽぶぽと音をたてながら、アラセの肉物をあえていやらしくしゃぶっている。
「んぽ…じゅぼ、ぶぽ、えへへ…ちゅぶぅぅぅっぅ…ぇろ…じゅぶる」
「うぁ、」
どびゅる、どびゅ…どびゅ
「んっ、はふ……」
しぃゆは塩辛くない人工海水を両手ですくうと、ガラガラとうがいをして精子を洗い流す。
「えほ、けほ、ごめんなさいアラセ様、この味はまだ慣れないです…」
「いいよいいよ、飲まなきゃいけない義務なんてないんだから」
むしろ戸惑ってくれたほうがそそり立つというものである。
しぃゆは笑いながらゆっくりと、腹と腹を重ねるようにアラセにまたがる。
白痴を装う危険な眼、前世で王朝を滅ぼしてきたような娼婦の眼。
「アラセ様…とっても…ぁ、ぁっぃ…はぅ。おち○ぽ、大きい…」
「えっちぃ子だねしぃゆは…」
彼女は隠語を連呼しながら腰を振り、自分の膣の肉がどのようにほじくりかえされているかを耳元で実況中継する。
実際合宿メンバーでそんなことをするのは、七色や教師2人が恣意的に行うのは別にすればしぃゆだけだった。
「私…あぁ、私…アラセ様の便器ま○こになりたいの…おち○ぽのカスだけ食べて生きていたいの…ふぁっぁん」
「う…く」
どびゅる、どびゅ
「せーし…せーしでてます…アラセ様ぁ…私…汁白痴になっちゃう…」
達した彼女は崩れるようにアラセにもたれる。体力がないのはホントなのだ。
・・・・・・。
遠くでは、部下達の前で泳げないことが発覚したウーテ隊長が、懸命にバタ足をする音が聞こえる。
水の中で半永久的に潜っていられるという特異な能力をもったミココがウーテを支え、別に泳がなくても、水の上を普通に歩ける万灯火が横からからかう。
やがてミココの役をホゥノが変わり、ミココは休息のためにアラセののったボートにあがる。
そこで互いの性器をむさぼりあうアラセとしぃゆを見てひっくりかえる。
「……ぁ。。う。、ご、ごめんなさい…。。。」
ミココは、ほほを赤らめる習慣は消えないものの、ある程度積極的にごにょごにょとしゃべるようになった。
「ミココ…けほ、けほ。こっちおいで」
よだれと精液でぬるぬるとした肉物が、しぃゆのてのひらのなかで魚のようにはねる。
アラセは思う。
純粋な、産卵直後のカニのように無垢なミココと、末期的な、病院の奥底でホルマリン漬けにされた病巣のようなしぃゆが、なぜこんなにも仲がいいのか。
「けほ…私達…同じ施設で育ったんです…じゅぼ、ちゅぶ…ぷ」
しぃゆは肉物に向かって話しかける。その横で、同じく肉物に息を吹きかけるミココ。
「環境は悪かったけど…ちゅぶぶ…そのぶん団結力だけは強くなって…あは。」
しぃゆは語る。
生きることも許されぬネブルアシアの最下層。農薬と殺鼠剤の霧のなかで眼を覚まし、機銃の雨をぬってゴミをあさる。わずかな切り傷から、見たこともないカビや病原菌が発生する恐怖。
そんな危険をかいくぐり、ゴミを売った金でビスケットを買う。誘惑に駆られ、黒い服の連中にチョコレートをもらって、帰ってこなくなった友人はどれだけいただろう。
「ある貴族がゴミを捨てている場所があって…けほ。そこにキレイな人形がいっぱいあったんです…ちゅぶぶ…」
しぃゆと友人は両手一杯に人形を抱えて、橋の下でおままごとをした。その架空の家庭はいつも暖かで笑顔が絶えず、おいしい料理や、きれいな服がたくさんあった。
しぃゆと友人は、薔薇色の夢を見ることで、つらい現実や血の色を忘れることができたのだ。
「でもあるとき…こほ。友達が貴族に捕まって…あも…ふも…」
命からがら逃げだしたしぃゆは、何度となくゴミ捨て場に足を運んだ。友人が無事であると知れるなら、自分の命などどうでもよかった。冷たい雨が、彼女の代わりに泣いた。
あるときしぃゆは友人に再会する。友人は人形のようにキレイな服を着て、人形のように笑って、人形のようにゴミ捨て場に捨てられていた。
「しぃゆ…」
あまりに壮絶な半生に、のほほんと生きてきた自分が情けなくなる。こんな健気な少女を、わずかでもうさんくさいと思った己の汚らしさ。
彼女は、友人達のためにも生を謳歌しなければならないのだ。
「全部、ウソですけどね…けほ」
「…へ?」
「…あの。。。しぃゆちゃんのママは。。。公務員です。。。。。」
「あふ…アラセ様ぁ…おち○ぽ…おち○ぽすごく大きい…けほけほ」
びっくりしすぎて射精した。
・・・・・・。
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