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「名前は?」
「……ふに?」
「名前」
「…なぁー。はー?」
「な・ま・え」
「…きゃーぅ」
「…ダメだこりゃ」
7層文明探索2日目。
空から降ってきた少女の正体はいまだ不明。白い髪、白いローブ、まるで色という装いのない少女は、肌がわずかに真珠のように輝くばかり。歳はミスラと同程度、でるとこはしっかりでていて、長いまつげがやはり白い。
どこから降ってきたのか、見上げれば具足虫の柱を挟んで、霧がかったモヤのむこう、朽ちた文明の断面が見える。そのどこかからの来訪者なのだろうか、それにしても、無傷ですんでいい高さではなかった。
「も、も、モンスターに決まってますよ!たたた、退治するべきです!!」
「いやそういうわけにも…」
いかないので、連れて行くことになった。一つ分かったこと、それは彼女はその年恰好に反して精神の方の発育が不十分であるということだ。
「やーう」
「あぅ、くすぐったいですよー」
「あーぅあー!!」
「あああ、や、や、やめてください!ボクなんかおいしくないですよ!」
丁度チビ2人と同等程度か、波長がピッタリ、なんだか仲良くなっている。
「みすらさん、この子なんてよんだげますか?」
「んー、そうだなぁ…」
「マユー」
「クリス?」
「この子、マユーだよ」
「あうー、まゆーちゃんですかぁ、いいお名前ですねー」
「きゃぅ、あうあー」
「ん?クリス、どこいくんだ?」
「散歩」
「散歩って、戦闘中だぞ!?」
おかまいなしの少女がハッチをあけると、鼓膜を震わす爆裂音が流れ込んでくる。斬撃、魔法、モンスターの断末魔。
モグタンク内にはミスラとミルケロル、それに謎の少女とその舌で溶けかけのガニメロがいて、ドアを隔てた操縦席にはヒスカが収まっているはずである。
「あぅー」
「あぅ、まゆちゃんみるのマネしてます」
「もういやだ…ぼ、ぼ、ボクの貞操が…」
「はは…」
白い少女は舐めるところがなくなったガニメロをほっぽって、じゃれつくようにミスラに頭を寄せる。お腹をだす。お腹をだすとは文字通り、肌がでている。布一枚のローブでお腹をだす、すなわち股間もあらわになる。
ミスラ、見ないようにしてそれを隠そうとするが、少女、きゃぁきゃぁ笑いながらミスラの手を弾き飛ばす。
「こ、こらマユー、暴れるな…」
「きゃぅ、きゃー」
こうしてマユーの呼び名は無事に定着。少女を押さえようとしたミスラの右手は神のイタズラか、モロに股間にはさまって、すべすべの肌にすべる。ぼやかす程度に薄っすらと生えた陰毛。わずかな汗。
「うぐ…」
「あぅ、みすらさんえっちぃことしてます」
「み、み、ミスラさん…そんななにも分からない子をテゴメにするだなんて、じじ…獣畜にもおとりますよ!!」
「あが、ち、違うぞミル、メロ…こ、こ、これは…」
「あーぅ!」
「あだ!」
ミスラはありえない角度から現れた少女のかかとに蹴っ飛ばされて毛布の塊に倒れる。マユー、果肉と肛門を丸出しにしながら、動物の格好でミルに飛びつく。じゃれあい。もうミスラは蚊帳の外だった。
「なんだよもう…」
「ふにゃ!」
「ふにゃ?」
見ればよっかかった毛布の下から、ほっそい手がのぞいている。何者か、まだ増えるのか。
「あれ…ナキリコ?いたの?」
「ああ…ミスラ様…ご、ごめんなさい…わたし…その」
ナキリコ・ニルバナ、僧侶、見習い、ド天然。
「…ずっと寝てたのか?ここで…」
「ち…ちがいます、…私見てません、皆さんがその…テントの中であんなことやそんなこと…」
「そうか見てたのか…あんなとこやそんなとこ…」
「ちがいます…その…わたし…」
何も違わない。この少女の性格は、彼女を覆う毛布をめくっていけば一発で分かるものだ。こもった体温、妙な湿り気。特に股間部分。
「…………してた?」
「してません…そんなわたし…自分でアソコをなぐさめるだなんて…ああやだ!!」
そういいながら少女は股間に左手をあてがってモジモジしている。本当に単純に、覚えたての少年少女のように、彼女はそういうことをし始めると止まらないのだ。というかもう、ある種開き直っている。
「もうだめ、ミスラ様!!」
「おわぁ!」
毛布の中に引きずりこまれるミスラ、驚いたことに、薄暗い毛布の塊の中にはもう一つ人影がある。ヨフネ・シラカワ、歌人。一度寝だすとなかなか起きないので、紹介は後回し。今はミスラに腰をすりつける少女だろう。
「ああだめ…ごめんなさいミスラ様…こんなこと…」
「だだだ、駄目だってナキリコ…ガニメロ達がそこに…」
「そう…もう駄目なんです私…ああ」
そういって押付けられたくちびるからは、ぬらぬらとしただ液が糸を引く。
「昨日こればよかったのに…」
「だってああいうのは…はずかしくて…」
よくわからない価値観。
ナキリコははぁはぁと熱い息をミスラの鼻に吹きかけながら、こもったような声で口早にしゃべる。布越しにミスラに果肉をこすらせ、首をよじり、もう何度目かのオルガズム。
黒髪が涙に濡れる。彼女の下半身は比較的長いスカート。不自由な体勢で、じれったそうにそれをまくる。ふとももから直接伝わる体温。ショーツからのぞいた毛をつんつんとひっぱると、それにあわせてくちびるから白い歯があらわれる。
「はぁ…ふぁ…んっ、くっ!」
無言の愛撫はなお続く。しだいに大胆に広がる少女の脚。その中央に中指を埋めると、悲鳴のように呻いて果てる。透明に噴きでる愛液。毛布内の湿度の上昇は天井知らず。
「あっぐ…ん、ん、ああ!!」
そんな少女を密閉空間で眺めていて、むらむらとこみあげてこないはずもない。毛布の外では、チビ2人がマユーと絡んで、こちらを気にする様子もない。
「で…できないこともないか…うん」
「はぅ…ぁ、ぁ、っく……、ゃぁ、…。」
ミスラがバカになった瞬間である。
ミスラはそのまま柔穴を指で広げながら、窮屈な体勢で肉物をとりだすと、そろそろと挿入。少女はのたうち、毛布にしがみつきながら後ろから責められる。
彼女に対して遠慮が要らないと知っているミスラは、特に間も開けずにびゅーびゅーと注ぎ込み、甘い痺れを共有する。
気にせず再開。毛布の外で勝手に流れていく時間。毛布の中では吸う空気もロクになくて、少女はノドの奥から、感嘆するようにあえぎ悶える。
また射精。何度も何度も繰り返し、休みはない。そのうち、少女の開いた口が閉じなくなる。甘みを増した体臭。あふれた精液がボトボトと毛布に垂れる。
「うっ、…ひぅ、あ、…あっ!」
びゅぽっ、ぶ、びゅぷ、っびゅぶ…ぶぽ…
「ああぅ、あ…や…うぁ…やぁ…」
ずぼっ、びゅぼ、っじゅ、っじゅっぽじゅぽ…
「だ…めぇ…。ふぅ…ぁ、ぁっん!」
感覚が麻痺し、摩擦の変わりに痺れだけが交尾の事実を伝えるころ。少女は息の吐き方を思い出せなくて意識が朦朧とし、霧の中で、人間の脳内に隠された麻薬畑に迷いでてぶっ倒れる。
「あぅあ…ふぅ…ふ、…ぅあああああ」
緩んだ尿道から流れる黄金の液。外ではとっくに戦闘が終わっていて、毛布を引っぺがしたエルサは度を越えた交尾に腰が砕けた。
・・・・・・。
「で?エルサはなんて?」
「…せ、節度は必要だって」
「ははは、バカだねー」
探索2日目真夜中。ミスラはヒスカと共に見張り番をいいつかった。顔にはもみじの跡。
予想外のタイミングでナキリコとの交尾を目撃したエルサは、教育的見地からミスラをはっ倒してお説教。子供の前でなんてことをしているのだ、仰る通りである。
「うー、冷えるな…」
2人は周囲を見渡せる遺跡の上にいた。7層遺跡、第2層。滅びた文明の痕跡が、うっすらと白い光の中に浮かび上がる。
羽織っている毛布はモグタンクにほったらかしてあったもの。どこかにナキリコとの交尾の痕跡が残っている可能性は十分にある。特に尿。
「ヒスカ、何か収穫はあったのか?遺跡の探索」
「いんや、…もうほとんど残りカスって感じだな」
「残りカス?」
「誰かが荒らしてった後ってことさね」
「…オレたち以外にも、いるんだなそんなヤツラ」
「まったく罰当たりもはなはだしいさ、役目を終えた遺跡に土足でズカズカと…」
「自分の職業を棚に上げんな」
「あげちゃいないよ、泥棒はもっとスマートにやるもんだ」
「スマート?」
「盗んだほうも盗まれたほうも、気持ちよくね」
「…なにいってんだ」
「……へへー、なぁミスラ」
ヒスカが、背中合わせだった身体の重心をずらして、ミスラの肩に寄りかかる。
「なんだよ…」
「私が何で泥棒やってるか知ってるか?」
「さぁ」
「ヒヒヒ、あのな」
「な、なんだよ…!」
黒い瞳がするすると近づく。空気が冷たいせいで、一際際立つ人肌のぬくとさ。
「悪いことは気持ちいいぞー…」
「ひ…ヒスカ…」
冷たい指が腹をまさぐり、そのまま下降。衣服のスキマにおかまいなく進入してちんこをつまむ。ゾクリとするしびれ。
「あー、あったかー…」
「エルサにいわれたばっかなのに…」
「だ・か・ら、だろーこのやろ」
「ま、まてってば…!!」
さて、クリステスラなしでは何もできないミスラはロクナ抵抗もできず、あれよあれよとひん剥かれてひっくり返され、世にも恥ずかしい格好で地面に押さえつけられてしまった。両膝が地面につく勢いの例の格好だ。
ヒスカが、天井を向いた肛門を指で開きながら、睾丸を反対の指で撫でる。
「はー…あんたこうしてるとかわいいねぇ…ちゅむ。」
「……。」
「ありゃ、なに照れてんのこの子…あむ、…いつものことだろーに」
冷たい外気にさらされた下半身を、ヒスカの舌が這いながら暖めていく。丹念に丹念に、肉茎をゆっくりとしごきながら、冷えないように。
ちゅぶ…つぷっ…ちゅぅぅ。ちぅ。
「……。」
「ん…はむ…ちぅぅぅ…」
「……。」
「…ん、ちゅぶ…あのなミスラ」
「ん?」
「おまえそんなにエルサが好きか」
「な…なんだよ」
ミスラの自由を奪っていたヒスカの脚がはずれる。少年はじっとりと睨みつける黒い瞳の意味をはかりかね言葉に詰まる
「目の前にこんないい女がいるだろうがっての」
「う…」
少女の言葉に誇張はなく、スルスルと装備を脱ぎさるその身体は、地面の燐光に照らされて神秘的な陰影をまとっている。月や骸骨、日陰に潜む住人に義務付けられた翳り。
見られていることにいささかの羞恥もなく、命を誇り、無防備な格好で毛布を拾い上げるその様子は、幾度となく芸術家達のキャンパスにえぐられてきた、人間、特に男の奥底でくすぶる闇の熾火を象徴している。死とエロティシズムの内包…
簡単にいうと、ちょっと危険な感じにエロイ。影すらも匂いそうに。
毛布一枚はおっただけのヒスカは、そのまま寝そべっているミスラの腹にのっかって寒い寒いと身を震わす。こすれあう性器の肉。彼女はメガネを外そうとするが、おき場所に困って結局そのまま。
「ん…ミスラあったかい」
くちくちと前後にこすれる性器の肉。外側と外側でこすれあう性器の肉。申し訳程度に潤む肉。肉のあいだに陰毛が割り込み、肉が陰毛に割り込まれる。要はスマタ。
「一回夜這いとかしたら?エルサに」
「な…なにいってんだよ…」
「あんたの立ち位置はメンドくさいんだよ。自由に誰とでもやりたい放題なキャラをつくってしまえ」
「そんなこと…」
「ホントはそうしたいんだろ?アンタはね、私と似たトコあると思ってんだ…」
「どこが…」
「バカなくせに認めないトコ…」
ミスラはヒスカの瞳を見、自分が故郷にいた頃を思い出す。当時のミスラは夜這い三昧、それは復讐と自暴自棄とほとんどのヤケクソ、その他の暴挙。
「バーカバーカ」
「ちがう…」
「へたれ…へへ」
「ちがうわい…」
ヒスカの舌は長い。口の中に逃げ場はなく、どう逃げても舌は舌に絡めとられる。
「ぁ…っ、いきそう?ミスラ…」
「うん…ヒスカ…」
「だめ。エルサのこと考えながらイきな」
「な…なんだよそのプレイ…」
「それともヘルザクロがいい?」
「うあ…」
「ふふ、いい顔。そのままだしな…ほら」
ヒスカが、射精を促進するような腰の動きで、根元から肉物をすりあげる。欲しいところにだけかかる体重、そうしながらも少女は指の先で鈴口をさする。
最後に、少しだけ果肉に亀頭をくわえ込んで、2度3度腰を捻ると、それで達した。
「そろそろ見張り交代だな…ちゃんとやれよ」
「なにを…」
「夜這い」
「ホンキか…」
ヒスカはくったりとしたミスラに意味深に笑い、とっとといってしまった。
「なんだよ…」
頭の中で、バーカバーカという声が鳴っている。
・・・・・・。
「痛っ!…ふにゃむにゃ…誰ネ…」
「う〜、大根が抜けないのじゃ…ふにゃふにゃ」
モグラの中は人多すぎ。ローキスとティコネットが見張りに抜けたとしても、ミスラをいれて11人もの人間が詰め込まれることになる。ちなみにクリステスラは剣状態になって眠っているので一人分のスペースは節約。
いい感じにぬるくなり、酸素も薄くなったタンク内、先に着いたヒスカはにやにやと笑いながらエルサの位置を指差す。一番奥の隅っこ、まるで夜這いのための寝床である。
「ん…っ」
タンク内は暗い。陰がエルサだと分かるのは耳の形と頭髪のにおいのおかげ。
平時は凛々しい彼女でも、一日の代謝が完了しつつあるこのときはさすがに少しボサっとした感じで、その無防備さにちんこが直に反応する。
めでたく思考は停止。ただただ脳髄は、少女に近寄る自分の手を眺めるだけ。
「ん…?……んん…ゃ」
もにゅん
「ん…ぁ、…」
ぷにゅんもにゅん
「ぅえ…?…んん?」
(おはよ…)
(…ミスラ?え?ふぇ?)
毛布のなかでエルサの身体を抱きしめる。あふれんばかりの、肉と熱気。
(なに…ミスラ…こんな…)
モゾモゾと抵抗する年長の少女は、戦闘が始まればすぐにでも飛びださなければならない義務感から、スネや間接を保護する金属をまとっていて、その下に汗を封じ込めている。
ある意味で彼女の一日はまだ終わっていないのだ、いないはずなのだが…
(…ものすごいぐっすり寝てたねエルサ)
(ん、やめ…)
胸当てを外し、押し込められていた彼女の胸が零れおちる。まとった布はほとんど厚みがなく、目の粗い繊維は、乳首への摩擦を増やす。
(やめなさいミスラ…おねがい…んっ、ぁ)
(ゴメンエルサ…ゴメン…)
(ん、あっ、……ゃ…)
硬く閉じた股に脚を割り込ませ、腰紐を解くと、艶やかな尻がミスラの手に触れる。まさぐり、茂みの辺りを指でなぞると、汗ともつかぬ湿り気がねっとりと絡みついた。
完全に休眠し、外敵に対する備えをまったくしていなかった秘肉は、物憂げに肉物を迎え入れ、熱湯のように暖められた膣は投げやりに亀頭を包み込む。はりつくような肉。互いにひっぱりあうような肉の接点。
(ん、…ふぁ…ぁ、ぁん…もっと…おねがいゆっくり…)
(エルサ…っく)
ずるずると前後し、ゆさゆさとゆすり、間がもたなくなったころに射精。まだ夢への名残惜しさを残した、とろりとした眼でミスラを見つめるエルサ。少し困った顔になり、いそいそと尻をしまいだす。
「もうすんだ…?」
「うん」
「じゃぁ…もう休みなさい。…ね?」
「うん…ごめんエルサ」
「ううん、大丈夫だから…」
「うん」
ところが、である。
ミスラの陽物はまったく萎える気配がない。丸一日眠っていないのに眠気など微塵も感じない。
疲れ?その感覚すら思い出すことができない。
「なんだ…これ…」
「あるじ」
「クリス…?」
少女が、闇の中で揺れている。はかなく消入りそうに。
「ごめんねあるじ」
「クリス…、お前の力なのか?」
「はやくしないと…あるじがあるじでなくなっちゃう」
淡く光る少女はポロポロと泣き始める。エルサはクリスのそんな姿を見るのは初めてだろう。ただならぬ事態を察し、すぐに頭を切り替えてリーダーの顔になる。
「クリス、落ち着いて…。どうしたの?最初からゆっくり話して…」
「私…知ってていわなかったの…ごめんね…あるじ…」
クリスいわく。
現在ミスラの身体にはクリスの生命エネルギーがあふれかえっている。
交わることによって、クリスから与えられてきたその力は、本来数日でミスラの身体から抜ける仮初のもの。
しかし常に前線に立ち続けたミスラは、借りた力を使い切る前に次の力を借り、また次を借りる、その連続。換言すれば、例の副作用に対する抵抗感を差し引いても、結構マメにクリスとえっちらおっちらしてたのである。
「本当は…使えもしない人にこの力をあげたら駄目なのに…私…ふぇ…」
クリスはエルサの胸で泣き崩れる。
ミスラの体内に注入され続けた生命エネルギーは蓄積、凝固し、やがて新しくできた星のように、自らのエネルギーで回転を始める。それこそが、宝剣の真の意義なのだとクリスはいう。
「あんまり強くない人がこの力を手に入れると、力を制御できずに爆発しちゃう…分かってたことなの…」
「クリス…」
「私分かってたのに…あるじがへなちょこだって分かってたのに…できそこないだって分かってたのに…ふぇ…」
「いやクリスあのな…」
「…ガマンできなかったの…あるじと…私…いっぱいしたかった」
面と向かって役立たずだといわれるとズシリとくるものだ。だが同時に、いっぱいしたかったという言葉でズシリときたところが甘くなる。
「時間は…猶予はどれくらいあるんだ?」
エルサが、そっとクリスの髪を撫でながら問う。その様子は妹思いの姉のようにも見える。
「3日…くらい」
「3日…アジトには戻れないか…なにか、回避できる方法はある?」
「…うん」
「ん?」
「とにかく力を使い続ける…それと」
「うん」
「あるじがへなちょこじゃなくなる」
「なるほど…確かにミスラの虚弱さは何とかしないと」
エルサ、うんうんとうなずく。
「力を使うというのは、つまりセックスか?」
「…あれが一番直接的…命そのものだから…」
「あとは戦闘…それにダメージを回復したりするときにも力は使われているな…?」
「うん」
「ということは…」
「あ…」
「どうした?」
「メルがいれば助かる」
「メル?…宝剣メルズヘルズか?」
宝剣メルズヘルズ。忘れちゃいけない、この遺跡に来た目的である。
こめかみに手をあてて、一生懸命しゃべろうとするクリスと、辛抱強く聞くエルサ。ウンウンとうなりながら言葉を捜すクリスに、当のミスラは笑いそうである。爆発するというとるに。
「メルズヘルズはこの遺跡にあるのだな?」
「多分…」
「つまり…」
エルサ、素早く整理。
「ミスラを特訓でしごきあげ、できる限り戦闘にはでてもらう。かつ、適度に性の処理を行い、あまったメンバーは全力で宝剣を探索、最終的に宝剣の力の総量をミスラの肉体が上回れば…」
「死なない」
「と…特訓?」
「よし決まった!24時間体勢で誰かがミスラに着く、皆起きろ!」
いわれるまでもなくみんな目を覚ましていた。事情を理解したものしないもの。股間が濡れているものいないもの。
・・・・・・。
「ホラホラミスラ、ペースあげるネ!」
「うー…ゲホゲホ」
探索3日目。一向は下から3層目の文明まで来ていた。
「もっと地面を蹴るネ!!」
「げっほぁ…がっは…」
過酷の極地である。
ミスラをしごく修羅はザラク・ニー。シャツにスパッツ、いつもは両胸に垂らしている結び髪を、今日は一つにまとめている。汗と、滝の飛まつで、キラキラと光る黒色。
ミスラの身体は放っておけば回復するから容赦はいらない。むしろどうすれば死ぬのか試みるかのように、細胞と細胞が潰れては膨れ上がり、膨れてきたところを狙って消し飛ばされる。限界状態を維持したまま、死ぬに死ねずに駆けずり回る。
想像してみるといい、地獄の修羅に踏みつぶされるもやしの気持ちを。
「キンタマがガラ空きネ!!」
「ごっふあぁ!!」
ランニングの後、こん睡状態のまま組み手を強いられたミスラは、睾丸を蹴り上げられて自分の身長より高く飛ぶ。受身も取れずに頭から落下、どこやらの骨が折れるが治る。
「ハイ休憩ネー」
「だっふぁぁぁああ」
息を吸い、一巡して吐きだされる頃には、もう破壊された筋繊維が修復され、結束力を強めていく。送りだされる血液の量が増え、流れる酸素も速度を上げる。
「ミスラちゃーん、水汲んできまちたよー」
「あぅぅ…」
時に、驚くべきことだが第3層には雨が降る。仕組みなど分かったものではないが、下から上に常にしとしと、それが壁を伝い、流れをつくり、合流し、河になる。
ザラクとミスラと、おっぱいまるだしのトロピアの目の前にある滝つぼは、なんだかよくわからない文明の産物だった。
ちゅぶ…ちゅぼ…くぽぉ。
「んふ、…おいひ…」
「なにしてるネトロピア」
「あん、まだ休憩でしょー?」
トロピアは寝そべったミスラの下半身にかがみながら、とろとろとしただ液をおっぱいに塗り、それでもって肉物を包み込む。眼を閉じれば、肉が熱で溶けて、自分の股間と少女の肌との接点がどこにあるかわからなくなる、そんな浮遊感。
「焦らしてる時間がないといってるネ」
武闘家少女は靴を脱ぐと、コレまでの走り込みで散々蒸れに蒸れた足の親指で亀頭を弾く。
「うあ…」
びゅく、びゅるく。
「あらー、ふふ、いっぱいでまちたねー」
「まだまだ全然ネ、手加減しないヨミスラ」
そういいながら、2人の蛇は飲み込むように肉物を口にふくむ。トロピアは裏から、ザラクはミスラの顔をまたぎながら。この時点でミスラは裸、少女2人は上半身丸出しで、トロピアは腰巻のしたにもう茂みが見えている。
「ん、…ふ、ひゅぁ…ちゅぶ、きゅぷ。…ん」
「あらザラクちゃん、うっとりするくらい上手…」
ミスラの眼からは、すりすりと胸板の上で前後するザラクの股間が見える。少女の形に添うように食いこむスパッツ。その攻撃的な愛撫にあわせるように、トロピアの舌やくちびるが、丁寧に睾丸を覆う。
「んぢゅ…ぶ、ぶぶ…ぷ。…ん、なかなかイかないね」
ザラクは指ごとに異なる圧力を欠け、遠慮なしに肉物を上下。
「ふふ、もう少しやさしがあるといいわねー」
ザラクの指からはみでた亀頭を、トロピアのくちびるが濃厚に吸い上げると、それを待ち望んでいたかのように尿道が震え上がる。
びゅる、びゅぐぐ…
「う…さすがといわざるをえないネ」
「えへへー、先、もらっちゃうね」
相変わらずとっぷりとした胸で、2度3度包まれれば肉物は即リロード。そのまま、あれよあれよと桃色の肉海原に飲み込まれる。機嫌よく、うねうねと縦横に動くトロピアの腰。ミスラはそれを眺めながら、ザラクの汗と愛液に潤む股間のスジに鼻を押しこむ。
「あっん!…これ…だめぇ…」
ゴボゴボと汁があふれる接合部には、ザラクがトロピアの動きにあわせて舌を押し当てている。身体やらけーなーとか寝ぼけているのはミスラ。
肉の芯が溶けていく。金属の様に硬かったそれが、熱でとけ、どろどろと交わっていく。
ごぼっ、びゅぶっ…ぶぶぶ…
「んぁ…だめ…ん、んっ!!」
最後に少女は、そのやわらかい尻を強靭なザラクの手に押さえつけられて、一番深くまでミスラと繋がりながら果てた。
「寝ぼけてるヒマなんてあげないネ、ミスラ」
「ふが?」
「女の子からいわせるんじゃないネ」
石灰質の岩肌に手をつき、ミスラに尻を向けるザラク。準備OKである。全身水を浴びたように濡れて、その中でも少女の中心は一際暗い。それはもう、言い訳不可能なまでにビッタビタ。
「ぐぅぅ…あーぅあー」
「ぁん、もっとネミスラ、今日の怒りを全部ぶつけるネ…そうヨ、そうヨー」
それにしてもノリノリな少女を前に、かたやゾンビなミスラ、後ろから少女の尻を乱暴につかんで、スパッツをヒザまで降ろすと、ゴチゴチの肉物を入口になすりつけてそのまま最深部へ。
「んぁ!!…ぁ、…ぅぁ!…ッ、きゃぅ!!」
ちゅぶっ、ちゅぱん、…ぷぶ。……じゅっぱじゅっぱじゅっぽじゅっこ…
「ん、ん!…いいヨ、ミスラ、ミスラ!!」
じゅぱんじゅぱんじゅぱんじゅぱん、…ちゅぶ、じゅぱん、びゅぐ、びゅく
「あっ、あっぅ、ゃ、…でてる…すご…ぅぁ!!」
びゅぱん、びゅぱん、じゅっ、じゅこ、びゅー…こ、びゅぶぶ…
「んっ、ん、ぁぁぐ…うぁ…あっ!!ぁ!」
じゅぱんじゅぱんじゅぱんじゅぱん、ぶぱ、ぶぷ、ぶぱん、ぷぱん
「あがぅ…ぅぅ…」
つま先立ちで、ほとんど宙吊り状態の少女に、構わず後ろから叩き込み、垂れ流す。
「あぐ…あぁぅ…ひぐ…ん」
ぎゅぶ、ぎゅびゅ、びゅぐぐぐ…
ボタボタとあふれる汁。肉物を抜くと、勢いよく一本の線を引いて、スパッツの内側に溜まっていく。
「ん、…終わりネ?」
「ぐるるる…」
べっとべとのスパッツを元通り履かせるとそれで終了。荒れた息を整えるだけの間があって、よしとばかりに訓練に気持ちを戻す。
「さぁあとこの階層を3週ネ…はぅ」
だが残念、ザラクの足取りは内股でフラフラ。ふとももから伝いおちる精液でない液体。震えるふくらはぎ。そのまま、似たように桃色の海から水揚げされたトロピアにつっこむ。
「あーん、立てないわー…」
「なに見てるねミスラ!この先もっとぐちゃぐちゃのどろどろになるヨ!」
「うがー」
ズビシとばかりに親指を立て、ザラクはぜぇぜぇと息を吐きながらも、笑顔を決めて走りだす。ミスラ、ボケた頭のままフラフラとついていく。トロピア、ほったらかし。
・・・・・・。
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