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でっかいケーキがある。遺跡の上からクリーム代わりの石灰が塗られ、蝋質の石筍が、祝福するように燃えている。巨大な砦、人工物を覆うように誕生した自然の造型。

7層文明第6層、探索5日目。



ミスラは土鍋の中でゆだっていた。

白く濁ったお湯には酒を混ぜているらしい、ミスラはすこぶる上機嫌で、なんだか久しぶりに安らいだ気分になる。
目の前には、モナメテオの尻、キルソロの尻、ヨフネの尻、ミルチアの尻、歌姫リリィの尻、その騎士エルエンの尻、同じく騎士アザカゼの尻…なぜこうなったのか、ティコネットの尻、ゾゾルドの尻、ドルキデの尻もある。

ミスラは昨日の出来事を思いだす…



「リリィ!エルエン!アザカゼ!皆無事か!?」

目的の歌姫はすぐに見つかった。命とイロドリを備えた黄色の髪。宝石のような瞳。
そんな可憐な少女を守るようにして、2人の騎士、これもまた女性というには一歩及ばない少女が抱きかかえている。赤い髪と緑の髪。スラリと美女少女が並ぶその姿は、幾重にも織り込まれた花を思わせた。

全員図ったように裸だし。

「ミルチア…君。本物…か」
「エルエン…どうした、怪我を…?」
「ボクは…マシなほうだ…うぐ。…リリィ様が…」

緑色の少女が苦しそうにしゃべる。ペッチリと中央から分けた髪型は凛々しく、見るからに優等生の顔立ち。中央の歌姫リリィは、悲痛の表情で彼女をいたわる。

「……!!…っ!……っっ」
「り…リリィ?…おいどうした…お前…声が…」
「…!!…っ、っ…!」

白く細い首を、搾るように訴える少女。音はなくとも、見ているだけで痛みが伝わってくる。

「……。」

突然、横から音もなく伸びた左手が、歌姫のきれいな髪の毛をクシャクシャにした。いかにも攻撃的な、明度の高い赤い色。その目は一度ミスラを捕らえ、実に興味なさそうにスルーする。

「アザカゼ…」
「……コレ」

少女はやさぐれた目でミルチアをねめつけ、何を思ったのか、歌姫の足首をむんずと掴んでひっぱりあげる。あらわにされる、一番大切な花園。

「……!!…っっ!!っ!っ!!!」

リリィはポカポカと、多分全力なのだろうが全然威力のない抗議の拳をあげる。ミスラと目が合い、真っ赤になる。そんなこと、まったく意に介さないアザカゼという名の少女。

「これは…封印か…」

示された足の裏には、小さな針が突き立っていた。ぐるぐると空間を回る呪文。

「…私……もう寝る……あと…たのむ」
「おいアザカゼ…」
「ア…アザカゼ君が…げほ、一番重症だ。毒が…うぐ…」
「そんな…おいエルエン!!しっかりしろ!!」

2人の騎士は意識も途絶えがち、満身創痍だった。そう、満身創痍といえば…

「ゲホッ、ゲホ…」
「ミ…ミルチア…」
「……くそ…こんな時に…、ミスラ!!」
「え?あ…」
「その…あぅ、あの、…例のアレを…」
「あ、あ、よしわかった…………いいの?」
「ぐ…ぐずぐずいってるヒマはないんだ…か、勘違いするなよ!!バカ!!」

不思議そうな顔をするリリィから隠れるように、瓦礫の陰に引っ込むミスラとミルチア。アレっつったらもちろんエロいことだ。…なのだが

「ん?あれ?」
「…どうした?」
「ん?お?」
「おいなんだ…?」



「起たない…」



「なにぃぃぃいぃい!!?」

客観的な事実を一つだけ述べると、今この空間で一番満身創痍なのはミスラなのだ。
彼は今、ただ死んでないというだけの存在。ちびクリスはどこへ行ったのか?ミスラは自身の魔力の流れを見つめる。

「いない…?」

小惑星のようだった力の奔流が、影も形もない。

「おいミスラ!!これでもか!!?私のここをこうしてあーしてもか!!!?」
「どああぁぁぁあ、ミ、ミルチア…そそそ、そんなはしたない…」
「これはどうだ!!?こんなとこやあんなとこをこうしてこうして…」
「だぁぁっぁぁぁぁあ!!!やめろよミルチア!自分を大切にしろ!!!!」
「うが…もうだめ」
「ミ…ミルチア!!…くそ、早くモナのところに!!!」



それが時間でいうところの夜6時。それから日が変わるまでのおよそ6時間、ミスラは4人の美女少女を背中にしょって、2.5層から第6層まで、休みもせずに駆け上った。

それはもう聞くも涙、語るも涙の6時間。5人は励ましあい、互いを鼓舞し、生ききった。それはもうすごかった。とんでもなかった。えらいことだった。もう、筆舌に尽くしがたいくらい、あんなことやこんなことがあった。


・・・・・・。


「ふむぅ…これほどとは…」
「モナ…はやくこの呪縛をといてくれ…!!」
「もう解けておる」
「へ…?」

「ヨフネやヨフネ、これからいうもの造って欲しいのじゃ」
「はいな」
「ミスラよ、これから儀式を行うぞ。クリステスラの力を抑えねばならぬ」
「モナ…?どういうこと…?」
「見えぬのかお主…今は引き潮、すぐに全てを飲み込む巨大な波になるぞ…」

ミスラは魔力の流れを見つめる。驚くべきことに、いかにもひ弱だったちびミスラの集団は、モナメテオのスパルタ教育によって選り抜かれ、鍛えられ、今ではたくましく思える軍団に育っていた。
モナメテオのもくろみは成功したといえる。これならちびたクリスのおっちょこちょいで踏みつぶされることなどないのではないか。その力を自分のものにすることも可能なのではないか。

そう思い、フラリと空を見上げる。



――絶望。


そこには、空を埋め尽くさんばかりに膨れ上がった、巨大な星があった。

その中には、胎児のように丸まった、巨大なクリステスラが眠っている。もしも彼女が目覚めたなら、指先一つでミスラの軍団など潰されるだろう。彼女は懸命に己を抑え、ミスラの世界を破壊せぬよう、死力を尽くしている。


「見えたかの?残念ながらワシのしたことは徒労に終わったようじゃ。今のままではお主、とても明日までなどもたん」
「そんな…」
「これからその繭に亀裂をいれる。…要はガス抜きじゃの、ワシの魔力の全てを使って破裂を抑えてやる…それで一日はもつ。」
「一日…」
「あとは最後の可能性、メルズヘルズに託す。よいな?」
「……うん」

「メテオはーん、こんな感じでどうですのん?」
「うむ、ご苦労じゃったの。では早速始めようぞ…」

そうしてできたのが、土鍋である。


・・・・・・。


「そりゃ」
「いって…」
「ふむ、こんなもんかのう…」

土鍋はそこそこでっかい。直径5M前後、登るための木製の階段がついており、その一番上の段に、ミスラとモナメテオがいる。ちなみに鍋の中には高さの違う段差がいくつかしつらえてあり、お湯に浸かりながら寝そべったりなども可能である。
仙人少女は指をペロリと舐めると、ミスラの額に文字のようなものを書く。わずかなツバのにおい。それからの変化は早かった。

中心から、ボコボコと湧き上がるエネルギー。このところ頻発していた理性の消失もなく、快眠ののち、ゴハンをしっかり食べて、しっかりウンコをした後くらい絶好調。

当然ちんこも絶好調。

「この鍋は中の人間の魔力を集約させる効果を持つ。それをクリスの力にぶつけるわけじゃが、女衆の魔力はお主がまぐわっとれば回復するからうまく循環して…まぁ魔力の調整はワシがするからの、後はお主の好きなように射精せよ」

カンラカンラと笑う長老少女にもはや悲壮感はない。ミスラの精神も、春の訪れのように澄み渡っていた。

「これなら別に、爆発なんてしないんじゃね?へへ…」
「…お主、…いや、何もいうまい」
「どーしたのさモナ…はは、今のオレなら魔族だろうがなんだろうが、一発で倒せる気がする…うげ…」



げぼぼぼぼ。ぶちゃ。ぶちょん。



なんか、白いぶよぶよしたのが、いっぱいでた。



「うはははは、大丈夫大丈夫…手が…はは、手が滑った…うははは、げぶ…」
「そうじゃのうそうじゃのう、ホレ、はよう湯につかれ」
「だーいじょうぶだいじょうぶ…あっははっは、今日もかわいいよモナモナ」
「うむうむよかったのう、足元に気をつけよ」

土鍋の中では、10人の美女少女が具材のようにダシをだしている。ザクロ団の中で過ごしていても、そりゃぁ今から乱交しようぜなんていいだせないから、こういうお祭騒ぎはめったにない。
それもちゃんと意識がしっかりしていて、能動的にこの状態を楽しめるのだ。クリスの力も手伝って、ミスラの脳は幸せ汁でずるずるだった。



「ぬはははは、ゴキゲンですなミスラ殿。このゾゾルド、不束者ながらご奉仕させていただきますぞ!!」
「よ…よろしくです…ケドー」

先陣を切ったのは2人の小悪魔。この2人、パーティーが二手に分かれた後、自由気ままにミスラを探しにでて、モナメテオに合流したのだ。
ティコネットは2人の保護者代わりに、エルサの元を離れざるをえなかった。少女等にとっては庭みたいなダンジョンかもしれないが、そのあまりのフリーダムさに、いつもなら冷静な彼女もさすがにピリピリムード。

そんなところに爆発寸前のミスラが戻る。ティコネットの感情優先順位は即座に切り替わり、今はもうただただミスラの身を心配するだけ。

「ミスラ…」
「ああティコ、なんでそんな死にかけのリスを見るみたいな目してんの、こっちこっち」
「うん…」

ミスラの指はいきなりティコネットの股間に伸びる。表面をくすぐる程度のたわむれ、やわらかい陰毛を分け入り、まさぐり、性器の周囲を指でなぞる。

ティコネットは困ったような顔をする。深く考えれば泣いてしまうだろう、それでは、今この幸せそうな少年の心に水を差してしまう。一つ息を吐き、何とか笑う。この場に涙は必要ない。


ちゅぶ、ちゅむ…


土鍋のヘリに腰掛けたミスラの股間では2人の悪魔が奮闘していた。

「すんばらしぃ…はむ、いやぁミスラ殿、難しいものですなぁふぇらていおというものは…」
「あむ…すみませんミスラ様…空気読めない相方で…」
「おんやぁドルキデ!?なにいい子ぶってかわいく見られようとしとるのですかな!!口グセが消えとる消えとる!!」

ゾゾルドはドルキデの尻をぺちぺちと叩きながら、熱心に肉物を上下。心の底から楽しそうなその顔はミスラの琴線をかき鳴らし、共鳴し、反響する。

「だっはっは、ちこうよれゾゾルド、ここか!ここがよいのか!!」
「ぬはー、ミスラ殿!お戯れををを…」

ミスラは都合よく置いてあった瓶の中に手を突っ込み、ぬるぬるの液体をヒザの上の少女にまぶしていく。これぞモナメテオ特製、飲んでよし、触れてぬるぬる、お肌つやつや、薬草ローションである。

「ぬあああ…ミスラ殿…そんな、先っぽばっかり責められては…うはぁ」
「ぐへへへへ、先っぽといっても三つあるぞ、どれじゃ?これか?ほれドルキデ、尻をあげろ」
「うぁ…ミスラ様…あえて不器用な親指で責めるなんて…いいですケド」



そんなやりとりを、顔真っ赤にして眺めているのがリリィ筆頭、通称百合騎士団の皆さん。全員一応応急処置が済んで、当面命の心配はない。
それどころかミスラの事情を知り、恩人の助けになればと、乙女一生の決意を持って土鍋に魔力を捧げることを承知したのだ。が、待っていたのは予想のはるか上をいく乱交。

「ボクはもっとこう…粛々としたヤツを思い浮かべていたのですが…大恩なればやむなしと思っていたのですが…リリィ様、やっぱり辞退したほうが…」
「…!…っ、っ!!」

騎士エルエンが主に英断をうながす。この少女、真面目一徹、父の代からリリィに仕えている見本のような騎士である。ちなみにリリィの声と、ミルチアの心臓だけはミスラの精子待ち。

「……私は…別に…いい……なんでも」

一人投げやりなのが騎士アザカゼ。本当に、処女くらい今捨てても後で捨ててもかわんねぇんじゃね?くらいにしか思ってない性格で、完全に自分独自の世界を脳内に構築している女傑である。
純潔ってなんか意味あんの?その頑なさが元でよくエルエンにしかられるが、それで曲げるような行動なら最初からしないのだ。



一方怒りすぎてお湯の温度を上げているのがキルソロ。真っ先に自分が抱かれることを想像して悶々としてたのに、よりにもよって選ばれたのがゾゾルドとはどういうことだ。
ミスラが見てなかったらグーで殴ってたかもしれない、いや殴ってた。

「キルソロー」
「ぅあ!…は、はい!!なんですかミスラさん」
「なにしてんのー、キルソロいないとさびしいよ」
「うっぇぇええ…な、な、な、なにいってんですか……ばか」

今にも頭からバラでも咲きそうな笑顔を撒き散らす異常なミスラに、それが異常とはわからないから素直に喜ぶキルソロ。敏感に充血したところを触れられビクリと跳ねる。

「キルソロは最近どうなの?悩みとかないの?あったらミスラ兄さんにまかせとけよ」
「や…やですよ…そんな……ばかぁ…ふく」

いまだに刺激が強すぎて、腰が引けた少女のそこを遠慮なくこねくり回すミスラ。ヒザの上ではゾゾルドが、既に熟練した技術で腰を振っている。背中をミスラに貼り付け、えげつないくらい挑発的にうねる腹筋、それでいかにも楽しそうだから底が知れない。

「ふあ!ぬああ……み、ミスラ殿、そ、そ、そんな角度をいきなり…あ、…ぅん」

ミスラの首に腕を回し、ひとまず体重を預けてから、浮いた腰でぐねんぐねん肉物をひねり回す。その巧みさ。腰だけでない、身体全体を使っているのだ。

「ぞ、ゾゾルドよ…それは、反則…おが」
「ぬはははは、だらしがないですぞミスラ殿、…ん、んん!!」

びゅ、びゅぶぶぶ、ぶびゅびゅぐ…ぅぅぅぅびゅく、ぼちゃぼちゃぼちゃ

それこそ差し湯でもしたかのようにあふれる最初の一発。はたから見ても少女の腹筋が震えているのがわかる。すかさずドルキデが、ゾゾルドの乳首を食んで快楽を助長。その尻にはさっきからずっと、しつこいくらいミスラの指がもぐりこんでいる。



「おやぁミスラ殿、ぁふ、このまま2周目に突入ですかな?」
「んな!?ま、待ちなさいよゾゾルド!!…その、…次は」
「どうしましたぁキルソロ?したいならしたいといわねばわかりませんぞ、ほれほれ」
「ち、…ちが、私は…」

「そーいえばさー、3人ってどんな関係なの?」

ミスラはゾゾルドの膣に怒張を押し込めたまま、あふれた汁で雛尖をいじる。ただ射精することだけを目的に奥の方でもぞもぞと亀頭を動かし、裏側をこすこす圧迫。

「腐れ縁デスケド…」
「実家が隣同士でしてな、何の因果か、学校でもずっと同じクラスなのです」
「学校ー?なにそれ」

魔界の学校。いわく、魔族というのは自然発生するわけでも、雌雄交わって繁殖するわけではない。人間をさらって、魔力を特化し、魔族化する、それゆえ当然、教育も必要。

ミスラがゾゾルドの子宮を満杯にするべく射精しているとき、さらりと重要なことをしゃべる魔女たち。魔力特化という性質上、男は魔族に向いていない、ゆえに魔族は宝剣もつかえないうんぬん。

「ぬはははは、昔はよく、こうして一緒におフロに入ったものですよ」
「へー、仲いいんだね」
「だ…だれがコイツと…!!」
「ん?キルソロはゾゾルドが嫌いなの?」
「一方的に嫌われておりますなぁ!だっははは」
「な…ちょ、ゾゾルド!!」

人を毛嫌いするなんていう矮小な性質を、大好きなミスラにバラされる。隠せてなくね?などという疑問は置いといて、キルソロからしてみればこれは一種のチクリ行為。よりにもよってゾゾルドなんかに…

「プライドが高いのですよ、自分のコトは棚に上げて、人には常に最高を要求する。私のようないい加減な性格はしゃくにさわるのでしょうとも」
「ははぁ」
「いい加減でいえばどっこいどっこいなのですがなぁ。彼女の場合、先生が見てないところで露骨にサボるのです。例えば掃除、気の弱い生徒がちょっとでも非難のまなざしを向けると、私は忙しいのよ、こんなのはヒマなやつがやればいいのよ、と、こうくる」
「あー、それは駄目だねぇ…」
「まったくその自信はどこからくるのですかなぁ、こんな有様で、自分だけは公明正大な人生を歩んでいると信じて疑わない。一度など、授業中に注意をした教師を、逆ギレして泣かせたこともあるのですぞ。耐えられんのですな、自分がバカだと自覚する事が」

次々と明らかにされるキルソロの恥部。ねちねちねちねち、いちいち事実。最終的にいわれた少女は…



「う、う……うるさいうるさい!!黙れよゾゾルドのクセに!!!」



切れた。

土鍋の中で発動する魔界の外骨格。周囲が止めるまもなくその拳はゾゾルドに一直線、その無防備な顔面を粉砕……したと思ったのはキルソロだけ。

ゾゾルドは大した力もかけず、小指一本でその拳を止めてしまった。

「な…!?ウソ…」
「今までは…アナタを傷つけぬよう黙っておりました。自由奔放に育っていくアナタがほほえましくもあった。…だがそれがいけなかったのですかなぁ、私はもう、私達の不自然ともいえる関係を解消したいのです」
「ウソ…なによこれ…ゾゾルドなんかが…」

信じられぬキルソロは何度も何度もかいなをふるう。一発一発が軽くはないこと、それは振動する空間が告げている。

「アンタなんか…死体遊びでもしてればいいんだ!!」

最も力ののった必殺の一撃。それをゾゾルドは、あえて払いもせず顔面に受けた。すさまじいエネルギーの衝突。痛みによる絶叫、しかしその声の主は、拳をいためたキルソロだった。

「なんで…アンタなんかが…こんな」
「ゾゾルドは魔界上層部のスカウトを何度も蹴ってるんですケドー」
「ウソ…そんな…私なんか候補にすらあがったことないのに…」

「ケンカはだめだよー、2人ともー」

陽気なミスラが割ってはいる。間が悪い。全部ミスラに見られていたことに気づいたキルソロは、最も効果的な形で己の惨めさを突きつけられるハメになる。

「う…うぐ…」
「あれー?どうしたのキルソロ、手、痛いの?」
「ふぇ…ひぐ、…ふぇぇぇ」
「どしたのキルソロー、なんで泣いてるの?」
「ふえぇぇぇ、ふぇ、さ、触らないで…くだ…くだ…うえええええぇぇ!!」

湯船に落ちる、涙涙。

「泣かないでよキルソロー」
「ふぇぇぇぇぇえええん!!!!ばかぁぁあ!!」

涙の熱で、プライドが溶けたプラスチックのように破壊されたキルソロは、大きく一度跳躍すると、素っ裸のまま走って逃げた。

「あ、キルソロー」
「あいや、あとは私が…」

ゾゾルドが、今まで自分を犯していた肉物をとぷりと抜き、最後にミスラのほほにちょっぴりキスをしながら、開いた口がふさがらない一同を見渡す。

「今が我々2人、本当の信頼関係を築く分かれ目と存じまする。すぐに戻ってまりますので、これにて…ああどうぞどうぞ、皆さん続きをお楽しみください」

そのまま彼女も素っ裸のまま、一度跳躍、キルソロを追いかけていった。

嵐の後。



「ぷっ…」
「なんじゃなんじゃ…そうぞうしい連中じゃのう…」

ティコネットが笑いだし、モナメテオがつられる。嵐は、ティコネットの中の霧も晴らしてくれたようだった。

「くく…あはははは!なんだあの2人は…あは…ダメだ苦しい…」
「やーんティコはん、なんですのん」

ヨフネの首筋に抱きついて、ぶるぶる震える自分を抑えるティコネット。その横で、あきれるミルチア、エルエン両氏。リリィは、なんか感動している。もちろん、アザカゼは地蔵のモノマネ中。

「ミスラ様…私はあの2人とは関係ないデス」
「おードルキデ、おいでおいで、愛いのう愛いのう」
「はぅ…スゴ…、ミスラ様ぁ…」

ぬこぬぷ。ぬこぬぷ。

「あははは、ミスラ!私も混ぜてくれ」
「ええなーミスラはん、ウチもウチも」
「ミスラよ、ここに呪われとるのが2人ものこっとるぞえ」
「…っ!…っ、…」
「え?いや、私は別に後でも…なぁエルエン?」
「な…なぜボクに振るんだ!!」
「…どうでも」

土鍋の中が、ようやく煮えてきた。


・・・・・・。


ちゅぷ…

「あ…、ん、…」

ちゅっ、ちゅぷ

「……ゥ。」

土鍋のヘリに手をつき、ミスラの方に尻を向ける騎士エルエンと、騎士アザカゼ。2人の艶々した肉の中で、ミスラの指が一生懸命蠕動している。
指で肉にくぼみをつくれば、そこにまた新たな肉が流れ込む。熱湯のように蕩けたゆたう膣内。湯気にのって、そのにおいが鼻まで昇る。

ミスラとしてはリリィに精を注いで、早く封印を解いてあげたかったのだが、エルエンがいきなり過ぎると異議を唱えた。まずは手本を…ミルチア君キミが…な、なんで私が!…いいだしっぺがすればいいだろ…た、たのむアザカゼ君一緒に…そんな流れ。

「ミスラ…ちゅむ、あむ。ちゅぶ…ちゅぼ…お前は…こんなに大きかったっけ?…はも」

ミスラの股下ではティコネットがきゅうきゅうと肉物をほおばっている。同時に、薬草ローションを塗ったドルキデの舌と手が、尻の穴をぬらぬらとほじくりながら、右足にしがみついている。
視界の端では、モナメテオとシラカワヨフネが、残りの2人に性の手ほどき。ミルチアもリリィも、ものっそい真面目な顔。

「ふ…ん、ひゅむ…ぢゅぷ…みふら…そろそろださないと…んむ」
「ティコ…」
「ん、ん、…ぢゅっ、ぢゅぽ、ぢゅっ、ぢゅぷ…らひて…ん、ん」

びゅく、…びゅる
びゅー…

「んむ…ぁ…ん」

びゅー…くぷ、ぷこ。ぶぽ。

「ふぁ…ゃ…あむ…」



ミスラにしてみれば不意打ちだった。

ただただ騎士2人の膣の奥がどうなっているか知りたくて、中指でぬこぬこ肉を広げていただけなのに、ティコネットのくちびるはそれを邪魔しようというのだ。けしからん、実にけしからん。

「まだでるよティコ…」
「んぁ…ひゅご…ん、んぐ」

彼女は舌の根で、ビクビクと震える亀頭を味わい、ノドの奥に流れ込む流動体にこの上ない幸せを感じる。彼女の場合、窒息しかけた時の意識の麻痺を、快楽ととらえる変な性癖があった。

食道から全身に伝わる吐き気、ゾクゾクとあわ立つ肌、そういうのが心地よい。

「あむ…はぷ。…ん、まだでるの?」

そういいながら指で作ったリングで肉茎をしごく。2射3射が顔にかかり、最近シワのとれない眉間からおでこに広がる。目を閉じ、好きにしてくれとばかりに無防備な、精液だらけのその顔。肉物はすぐに再装填され、彼女の美しい鼻梁に、ベタベタとくっつく。



「うぁん!…み…ミスラ殿……その、…もう…」
「んー?どしたのエルエンさん」

ちぅぶ…ちゅぅ…ぷ。……くぷ、くぽ。

「なんというかその…あぅぅ、ハッキリしてほしい…ぅぁ」

ねちねちねちねち、自分勝手に膣肌をいじくるだけのミスラの中指は、ひどくじれったい快楽を少女騎士に与えていた。自身の探求に熱心な夫が、しばしば妻の感情をおいてけぼりにするのと同じこと。

「なにをー?具体的にどこのお肉がどのくらいデリケートなのか、エルエンさんこそハッキリしなきゃ…」
「や、やだ…そんなの…」

エルエンは痛みと快楽の混交液に身をよじる。

世間は淫乱な騎士だとなじるだろうか。出会って間もない男に性器をさらけだすその神経を疑うだろうか。だがそれには胸を張って反論できる。6時間に及ぶ地獄からの脱出劇を考えれば、これくらいもののかずではない。
筆舌には尽くしがたい、経験した者にしかわからぬ圧縮された時間。この男はそんな濃密な地獄の中から、見ず知らずの自分達を、命を賭けて救ったのだ。

そして今、その恩人が死に直面している。助けるために封印した女の部分が役に立つ。ならそれを使うのにためらいは…確かに少し揺らいだが、今はもう、自分でも納得した。

それでも…それにしてもの話だ…



ちゅぷ。……ちゅぽっちゅぽっちゅ。
ちゅぷぅ。…ちゅ、ちゅご。

「あー、とろとろ過ぎてよくみえないよエルエンさん」
「あっ、や!…いたぃ…ぅぅ」

ぷくくく…ぢぅ。ぢゅく。
ちゅぽ。



もう少しデリカシーってものがないのだろうか、このミスラという男は。

自分ですらよく知らない、ずっと使うことはないだろうと思っていた女の部分を、そんな風に鼻息を荒げながら覗かなくても。息を吹き込まなくても。

ああでも、こんなことになるならもうちょっと綺麗にしておくべきだった。髪の手入れだって、ここ数ヶ月していない。職業病、そんな言葉が頭をよぎる。

どんな炎天下でも年がら年中暑っ苦しい鎧を着て、戦場に立てば小便まみれになるコトだって多々あるのがこの仕事。
汗が溜まりにおいがこもり、馬に乗れば擦り切れるし、風呂に入らなければかゆくなる。今だって、ホントはもっと念入りに洗いたかったのに、人がいっぱいいるからまさか股ぐらをいじくるわけにはいかなかった。ああ…におってないだろうか…私の性器は…

以上、騎士エルエンの妄想癖。いつものことである。

実際体質もあいまってか、彼女の身体は湯気でうすまってもにおった。

「ぇ……だめ…そんなに…ひろげないで」
ぷぢぅ。…ぢぷ。ちゅこっちゅこっちゅこ…

普段のミスラならば、こんな綺麗な少女から発せられる異国情緒あふれるにおいに困惑し、どうしていいかわからなくなったかもしれない。だが今は無敵タイム。においなどむしろ、食欲を増進させる香辛料に過ぎない。

「じゃぁいただきます」
「…ぇ?…な、なに…?」
ちゅぷ…ちろ。

ちぅ。

「ひぁ、…え?ゃ、あ、…」

ちゅぷぷぶ。ひゅぷ。じゅぶ。

「―――んぁ!や…―――ッ!!」

いつもより長く肥えた、触手じみた舌が、エルエンの気になる膣道を埋め尽くす。古くなり、はがれた粘膜や組織片を根こそぎかきだし、下り物の残りをすすり上げる。少女にしてみれば、永遠にも感ぜられる苦痛と疼痛。何より羞恥。

ちゅぽん。
「―――はぁ…ん、っく!!」

痛みが去り、膣口の周囲に痺れが残る。痛かったけど、もう一度くらいなら……彼女は焦げつく脳の表面で、ぼんやりと、男と女がこういうことにふける理由を考えていた。



「エルエンさーん?」
「……ふぇ?」
「いれちゃうね…ふへへへ、いやだっつってもいれちゃうね、げへははは」
「――――ッ!?…ぁや、ちょ…っとま…ぅあ!!」

後ろから、騎士の内股にできたアセモをいやらしく撫でていたミスラが、獣のような本性を解き放つ。とぽとぽと、精液で満杯になったティコネットの口壷から肉物を抜きだし、白く引き締まったエルエンの尻へ。

軽く邪険にされたティコはちょっとスネ、疼きをぬくためにドルキデとキスをする。2人はそこそこ仲が良い。その眼は挑発的に、こっちの方が気持ちいいよ的な雰囲気をかもしだすも、そんな誘惑には後で負けることとする。

―――つぷ。とぷぷ。ぷ。

「ふぃ…った…ぁ…くぁ」

なんと無慈悲な獣の交尾か。少女騎士に打ち付けられる腰は一片の慈悲もなく…とはいかず、根っこが気弱なミスラは、本性だしたところでついつい少女に気を遣う。ゆっくりゆっくり、様子を見ながら前進後退。

くぷ、ちゅぷ。…ちゅっちゅぽ。ちゅぷぷ。
ちゅ、ちゅぶ…ぢゅっぽぢゅっぽ…

「おおお…エルエンさん…なにこの綺麗なおっぱい」
「ふぁ!!ダメ…そこだめ…」

ちゅぱん、ちゅぱん、ぢゅぱ…
じゅっじゅっじゅこ、ずぷぷ…ちゅぶぅ。

「痛いのっ、…やぁ、いたっ…あぅ!ああん!」

ちゅぼっちゅぼっちゅぼっちゅぼっ…
じゅぷぷ…

じゅぱん、じゅぱん、じゅぷ、じゅぷぷ
びゅぐ、びゅぅぅ…ぢゅる

少しだけぎこちなさの残る、ちょっと年上の、普段は凛々しいおねぃさんが、尻をだし、甘えた声で身体を許し、なおかつ困った顔をしつつも、心の底では喜んでいるという、意味が分からないくらい幸せな状況証拠で死刑が確定したミスラ。

少女の身体を少し抱き上げ、指の先の、神経が一番張り詰めたところで、おっぱいの重みを十分に味わう。弾みか否か、身体の芯に隣接する奥の方で、なみなみと注がれる精子。

「うぁ…なにこれ…ん、気持ち悪い…ああちがう、悪い意味でとらないでほしい…」
「ウー…フー…ぐぐぐ、だめだ、またでる」
「えぁ!?はぅ…」

びゅく…びゅく…ビュル…ぶ



余韻覚めやらぬ中、エルエンの抱き心地がなんだか気にいってしまったミスラ。結合し、くちびるでうなじや耳の裏をねぶったまま、次なる獲物へと向かう。

騎士アザカゼ。

この女傑。土鍋のヘリにひじを乗せ、お湯にたゆたいながら豪快にオナニーしている。しているのだが、ケバケバしく喘いでいるとかそういうのでなくて、あくまで自己満足的に、見ているこっちが悪者であるかのように、堂々と。
そう、必要なことを処理しているだけなのだ彼女は、自然の理にしたがって。

「ふふふふふ、さっき途中で止めたからガマンできなかったんだね…」
「……別に。」

言葉攻めにも動じない。正面か迫ってくる汽車のような視線。むしろ、この人をそんな眼でみた自分の方が恥ずかしい。幸福すぎるミスラの脳みそすら反省させる、そんな意志力。

「うぐぐ、…その、…よろしいんでしょうか?」
「……ん?」
「いれても…」

「ミスラ、その子は嫌ならこの場にいないよ」

ミルチアが声をかける。わずかに上気した顔。ミスラからしてみればナイスアシスト。

「コホン、そ、そうかね…ではミルチア君、尻をだせ」
「ぇえ!?わ、私…?」

見渡せば、リリィはなにやらモナとヨフネに囲まれて、性器の解説をされている。ティコとドルキデは遊びのつもりが互いの舌に夢中になって、エルエンはミスラの腕の中でダウン。助けはいなかった。

「ん…ど、どうすればいいんだ…」
「ぐへへ、もっと突きだすのだ…ちがうちがう、そんないつでも逃げだせる体勢じゃなくて、もっとこう、服従的な…いー感じいー感じ…」
「こ…こんな格好…」
「ピ、ピンクい…」

ちゅぷん

「うひゃぁ!!……ヤダ…こんなの…ふざけてるならやめる…!」
「大真面目だよ…ミルチアのここ…きれいきれい…げははは」
「や…恥ずかしい…もう…」
「もうちょっと上にあげて…お尻」
「…うん」

ははん、さてはミルチア、押しに弱いな。と、バカながらにミスラ思う。両腕を投げだし、限界まで尻を上げる四つん這い。お湯の水面が、ほほを濡らす。

つぷっ。ちぷ。

入口を、中指でいじる。耐えるミルチア。震えが伝わる。



「あ、あの、アザカゼさん?」
「なんでアザカゼに敬語なんだ…私より年下だぞ、ぁく…まったく」
「あの…ミルチアのここをこう…舐めて」
「…ん」
「…ウソ」

ミスラが指示したのは、尻の穴。アザカゼ、嫌ともいわずに舌をよせ、ちゅぅちゅぅと、空気を弾きながら吸い上げる。

「いや…ぁぁぁ…ちょ…っと、アザカゼ…ぇ」
「……ん、じゅぷ、ぢゅ、あむ。…ん?……ちゅぅぅぅぅ」
「そこは…ぁ!…やめて、力…はいんない…ぁぅぅ…ん!!」

まるで自分の尻の穴まで舐められている様な気分にさせる、濃厚で丹念な愛撫。白い両足が抵抗の意思を示す度に、容赦のない中指が膣に押し込まれ、ネコがずっこけたような声が上がる。
ミルチアは自然と下手にでて、少し加減をするようにアザカゼに懇願する。お願いだから、お願いだから、真新しい粘膜は透明な液であふれ、だ液と混じり、性器周辺を光の粒で埋めている。ご満悦な、赤い舌。

2人の痴態に触発され、エルエンの膣内で、また少し肉物が膨れる。敏感そうなわきばらを押さえながら引き抜こうとすると、膣肉が絡まって、させまいとする。させまいとされつつも、ゆっくりとぬきとる。

「ん…ぁぅ」

果肉から、一度ピュゥっと精液がこぼれ、とろとろと、白いふとももを伝っていく。ミスラは散々まぐわっておきながら、それでもその肌が名残惜しく、内股にねとねとと尿道をこすりつけ、雁首で濡れたヒダに触れる。

熱い体温。射精したい欲求は際限がない。

「あ…ふ、ミスラ殿…」

泣きそうなエルエンのくちびるを吸い、辛抱たまらず土鍋内段差部分に押し倒して性器を擦る。境目が分からないくらいに蕩けたソコ。2人を繋ぐだ液の糸。ああちがうそうじゃない、目標はアザカゼだ。

ミスラの気持ちはあっちへいったりこっちへきたり。ティコやモナの尻がいつも異常に艶やかに見えて、味を確かめてみたくなる。そう思えば、騎士エルエンの髪から漂う女の匂いが、脳みそをグチャリとわしづかみにする。順番…まずは一つ一つこなすのだ…

「あの、エルエンさん」
「は…はいミスラ殿」
「その…ミルチアとキスを…してもらっても…」
「…え?…うん。……あ…あの」
「へ?」
「こういうのは…ボクはその…初めてで…あぅ」
「うん」
「…あ、…後でまた…!……その…ちゃんとしてもらっても…」
「へ?なにを?」
「バ…バカ!…いわずとも…」
「……う、うん…」
「こ…!…こんなこと…笑われるかもしれないが…いちおう…乙女チックな欲求みたいなのがボクにもあって…諦めてはいたんだが…」
「エルエンさん…」
「淫乱な女だと思うだろうか…?自分から誘いをかけるいやらしい女だと…」
「そんなわけないよ…!」
「…ミスラ殿」
「エルエンさん…」

言葉なく、2人だけの世界で見詰め合う。変な間。モジモジモジモジ、互いに性器をつまんだり、撫でたりなぞったり。こういうたわけた時間が蔓延したとき、人間理性の大切さというもの身に染みるというもの。

「あ…あの…」「み、ミスラ殿…」
「な、なにエルエンさん?」
「いや…その、…ミスラ殿から先に…」
「いやエルエンさんが…」

「たわけ」

ズビシ、と、両者にチョップ。

「何をしとるのじゃお主等は…」
「痛っ!も…モナ…!」
「ひゃぅ…」
「精液まみれでどんな青春映画じゃ。青臭いどころか生臭いわい。後がつまっとるちぅに、ペースをあげよペースを」
「ご、ごめんごめん…」



気をとりなおしてアザカゼに視線をやると、見間違えかなにか、ローションでどろどろになったナメクジみたいになのがそこにあった。

「…おおお、コレは…」
「やめろ…あぷ、あ、アザカゼぇぇえ!せめて……せめて口ゆすいで…んむぅぅぅ」
「…………んぷ、…ヤダ」

そんな歪んだ光景を見て、ミスラの肉物はヘソまでベチベチ反り繰り返る。アザカゼ、とろりとしたたる果肉を広げて、穴の奥の穴まで見せる。その眼、はよこいよ、みたいな。

「じゃ、じゃぁ遠慮なく…」

ぺち、ぺち…。ちゅむ。ちぷ。ぷぶぷぷぷ…

「……ゥ…。……ン」

挑発に乗り、後ろからの挿入。入口で少し抵抗があり、亀頭を過ぎたあたりで推進力を失う。皮の裏地の部分がコリコリとこすられて、いくべきかいかざるべきかでわずかに迷いが生じる。先端だけがやけに心地いい。探るように、奥へ。

紅蓮の騎士は、その痛みも衝撃も、ほとんど身体の外に示さない。わずかに筋肉が強張る程度の反応、それも、自分でやっているのかちんこの刺激でそうなっているのか、まったく判断がつかなかった。

ぶぷ、ぶぷっ、…ちゅぼ、ぢゅぱん。
ぢゅぽっぢゅぽっぢゅ、ぶっぶぷ、っぶぱん、ぢゅぱん。

ローションごと空気を巻き込んで、派手な音をたてる膣口。反応がないから、ついつい加減を忘れて打ちつけてしまう。

ぬもも…ぷちゅ。ちゅぼ、ちゅぽ。…びゅる。びゅるる。
ぷぱん、ぶぷ。

じゅぷんぢゅぷんじゅぷんぢゅぷん…ぶぷぶ。ぢぅぅ。
びゅっ、びゅく、びゅぷん。
じゅっぢゅぽ、ぢゅぷぷぷ。
びゅぅ

「……ンッ」

あまり育ってない胸。傷だらけの肌。わずかに波打つ髪が、ローションで濡れて腰の辺りにたまっている。やわらかい筋肉のスキマ。痩身なのに、獣のような力強さ。

びゅっ、びゅぼっ、びゅぽ…っぷ。ぬぬぬ…

「……。」

あえて…

あえて…

無表情だからこそあえて…



むにゅー



っと、ほっぺたをつまんで両側にひっぱってみちゃったミスラ。

ちょっとやってみたいと思ったことを、ガマンできないのが今の彼。やった後で、なにやってんだオレはと思ったのももう遅い。

「プハ…!み、ミスラ…お、おまえ…」

噴出したのはミルチアとエルエン。

「……ふぁひ?」
「あ…、いや…その…………イエーイ」

ゴツリ。

金属の衝撃を、大地が吸収するような音がわき腹にして、ミスラあえなく吹き飛ぶ。お湯を飲み、後頭部をうちつけ、チカチカする星の向こうに戦場現れた修羅を見る。

「ご、ご、ごめんなさいごめんなさい、アザカゼさん…その…」
「……。」

修羅はかがみこみ、ミスラの顔へと口を寄せる。喰われる…否、その口、その舌、その舌はさっき何を舐めていたか。

ちゅるるるるるる…ちゅぶ、ちゅぱ、ぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅ…

「あーーーー!!!」


そうしてミスラの顔は、少女のだ液の中に沈殿した。騎士3人はご丁寧に、互いの尻を舐めあって悪魔分を補給し、タチの悪いノリでミスラの顔を舐めまわす。複雑な気持ち。セーフかアウトか、ソレが問題だ。


・・・・・・。



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