一ヶ月分

7月 12, 2012

読まない時は読まないんですが、読むときは一気に読みます。
たぶん全体としてはあまり読んでいないほうです。
今月は二冊小説を買ってきました。
一冊はやみなべの陰謀という古いライトノベルです。
これは、まあ、いつも読んでいるのに比べてペラペラなんですぐ読み終わりました。面白かったし。
何度か読まなきゃ構造が理解できないよくあるSFですね。
でも別に読み返しはしません。気にならないから。

そしていつものほう。百鬼夜行が文庫で出ている分全て読み終わってしまったので、ルー=ガルーに手を出しました。
それが三日前。
分冊なので上巻が終わったのが昨日、そして今日下巻を読み終わりました。
なんだかすごいものを読んでしまった、という感想しか出ないんですよね、本当に圧倒されると。
まったくもって理路整然と書かれているので理解できないところはありません。
文章は美しすぎて歯噛みするほど。
全部で先のやみなべの陰謀の四倍はあるんですが、もう読み返したい。
全てを吸収したい。
京極以前に京極無し。京極の後にもまた京極無し。
以前に見たそのありがちなキャッチにむしろ感心してしまうほど。
この人が書くから私は書かなくていいや──とすら思わされるのです。
それはすぐ思い直すんですがね。
なんだろうなあ。
圧倒的すぎる。
たった1000P弱でこれだけのものを書いてしまうんです。
さすがにしないけど、信奉してしまっても仕方がないですね。
まあ、勝ち負けで測る問題じゃあないのでどれだけ愕然とさせられてもいいんですが。
やっぱり私も書きたいな。
書くさ。
書いて、書くという楽しさを思い出して、やっぱり自分のかたちを再確認しているだけにも見えるけど、まあ。
楽しませたいんだ。驚かせたいんだ。
それをやらなきゃ私じゃないんだ。
そう──思うんですよね。

自分の事ならこんなにスラスラ出るのに、なかなか登場人物たちは心を開いてくれないんですよね。
私の場合は一回全部書いてまた最初から書かないと理解できないのです。
キャラクターたちと時間の積み重ねをしないと全然、理解できないんです。
だから、今は書くのです。
今は書かなきゃいけない。打ち砕かれた時こそ書くんです。
あ、別に作品何個か落ちたほうじゃなくて、ルー=ガルーに打ち砕かれたほうだけど。
ほんと忌々しいですよ──京極夏彦。
同じ職に就いて、たまたま会った時に言うんです。忌々しいって。笑顔で。
待ってやがれ!


拍手れ


> 自分が書きたいのと、相手が求めているものが違う事は多々ある。

どんなの欲しいか口で言ってくれればいいんですがね。
でも、相手が求めていようがいまいが、やっぱり話を作るほうとしては、相手が望んでいるものよりも、自分の物のほうが面白いと言ってもらえるようなものを作りたいものなのです。
押し付けるのではなく、やはり捻じ伏せるのです。
ま、気負っても良いものは書けないので楽しくいきましょー。

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