さきがけっ
7月 22, 2009
きっと漫画とかで出る(?
昨日創作談義をして思ったこと。談義というのかは置いといて。
私は「時代の先駆」と呼ばれる物に、ことごとく「つまらない」という感想を弾き出す。
例えば昨日話したのはエヴァンゲリオンについて。同じ制作会社のグレンラガンと比べると、私はエヴァなんて失敗作にしか見えない。
さと君は「あの時代にこれをやっていたのがスゴイ」と言う。というかそういう感想が世間でも多いとは思う。
確かにエヴァがなければ今の創作事情はかなり違ったと思う。思うけど、それまで。やっぱり観ても面白くない。アニメ再放送も頑張って少し見たけど、全然。
面白くないものは面白くないんだ。
個人的に涼宮ハルヒシリーズはかなり影響を受けたと思う。
確かに、あの時に読んだハルヒは面白かった。今は、読んでも大した事はないというかつまらない。一発ネタ。
エヴァだって私は世代ど真ん中だから、観ていたらハマっていたとは思う。けど、やっぱり今見てもつまらない。
尖った作品っていうのは業界に必要不可欠なんだと思う。
それを業界が取り込んで、平均化させて洗練させ、業界自体が少し熟する。業界の底が上がる。そして抜かされる。
尖っていた部分は逆に、凹んだ部分になる。凸→□→凹ってわけだね。
だからエヴァやハルヒの良い所を取り込んだ作品を見た後に、元を見ても何も感じない所か駄作だと思う。
私はそう思う。
その中でも、だ。
鋼の錬金術師は漫画界に置ける「ハガレン」的錬金術を確立した。
錬金術と言えば手を合わせたり陣を書いたり。少なくとも私はハガレンの中身を知らなくても、漫画的錬金術の知識はそんな感じだった。
私の中では、ハガレンは漫画的錬金術のさきがけ作品に位置している。
だけど、面白い。たぶん時間が経つにつれて損なわれる性質の面白さではない。面白いんだ。
面白いものは、面白い。
苦悩する化物という定番ジャンルを築いたフランケンシュタインも、(文章の駄目さは置いておいて)面白い。後者だ。
SFというジャンルを確立させた虎よ! 虎よ! は面白くない。これは前者。
業界に取り込まれてなお面白い作品と、業界に取り込まれて陥没する作品、何が違うんだろうか。
前者はなんとなく「家電型」と名前をつけたくなる。今になれば鼻で笑える程度の物の意味。
後者はなんなんだろうか。「生物型」とでもつければいいのかな。淘汰されることはあってもその物は普遍。対比になってないな。
たぶん違いは「発想だけ」と「発想と工夫、昇華」なんだという考えに至る。
私が選ぶなら断然、後者だ。
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