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あそこそ4-7日

 バトルがあっさり終わっちゃったので、多少のものたりなさを感じる。やっぱり一番は魔術と体術を組み合わせて繰り広げられるオーフェンの戦闘描写だよなあ。「あそこそ」で今後オーフェンがバトることはあるのだろうか。

 「オーフェン」における「二大わからんキャラ」、その片割れであるコルゴン。この章でだいぶ――東部編を読んだときに比べて、という意味でだが――コルゴンがどのような人間なのか見えてきたように思う。「はぐれ旅」本編を読んでいた当時は、コルゴンが「何をしているのか・何をしたいのか・何をしようとしているのか」がさっぱりわからず、キャラクター造形もどこか茫としていて掴みづらかった。いや、むしろ東部編は構造そのものからして茫洋としているのだが。
 作中で具体的な行動や表現をいくら示されても、どこかそれらが表面的な言い様に見えて、作者の用意した台本をなぞっているようなあまり立体的でない存在、それがコルゴンにたいする印象だった。
 キャラクター造形といっても、生い立ちやら設定やら性格やらを指して言いたいのではない。東部編におけるコルゴンはただ作者から与えられた「役割」を遂行するためのキャラクターであり、しかもその役割すらさほど重要なものではなかったので、出ずっぱりにもかかわらず鍵となるキャラクターには見えなかった。
 いや重要でない、というのは安易な表現だな。もう少し細かく言ってみよう。印象的なシーンを演出する役割を負っていたのだが、役割そのものに関しては印象的でなかったのだ。ざっと東部編を読み返した限り、コルゴンはどこか宙に浮いた存在といおうか、中途半端な扱いだったように思えるのだ。
 平たく言えば、私にはコルゴンが窮屈で広がりのない造形をなされていると見えていた。
 あ、そうか。「同質にして正逆」が第三部のキーワードなのだな。……と、きわめていまさらなことにたいして納得する。いや、仮にも東部編での重要なキャラだと思われたコルゴンについての説明を、東部編ではなく後日談でやる理由がよくわからなかったので。

 そして「二大わからんキャラ」のもう片方、というかコルゴン以上にわからんのがクリーオウだが、こちらは今もってやっぱりわからない(笑)。リアルタイムで読んでいたころもそうだったし、多少文章を読むということを身につけた今ならどうだろうと読み返しても結果は同じだった。
 せっかく「オーフェン」熱が高まっていることであるし、クリーオウについてはいずれわからんなりに考えをまとめてみたい。<できるのか?
 ところでコルゴンが登場するはるか前、さる即売会で「コルゴン×コミクロン」という内容の同人誌を発行した猛者を見かけたことがあるのだが、そこでのコルゴンはどういう人物だったのだろう。実際に手に取ってみなかったことが悔やまれる。

あそこそ3日

 あ、やはしそうなるのね。

あそこそ2日

 バトルっちゃったのー♪バトルっちゃったのですねー♪(ギターかき鳴らしつつ)
 てなわけで待ちに待ったバトルがやってまいりました。赤コーナー、クリーオウ・エバーラスティンに対するは、青コーナーの騎士軍(3名)!剣以外に攻撃手段を持たないと思われるクリーオウにとっては不利きわまりない展開です。
 などとふざけたことをぬかしつつ、ちょっとまじめに考えてみた。
 いまのところ、この章は「コルゴンってどんな奴」が主題であると思われる。東部編においては、主人公であるオーフェンと「同室で正逆」と述べられながら、本編ではあまり「中身」が描かれることのなかったコルゴン。ここは、ようやく、というべきなのだろうか?後日談でその心情や生い立ちについて、推測するためのいくばくかの材料が読者に与えられることとなった。
 正確には、頭の悪い私がやっと「コルゴンってこういう人間だったのかー」とわかってきた気がしているだけだが。
 しかしそのコルゴンが拳銃を持ち去ってしまい、そのおかげでクリーオウは騎士3人を相手に立ち回りを演じる状況に追いこまれている。
 私はこの展開で「秋田禎信がどういう意図からクリーオウになにをさせるのか?」が非常に興味がある。端的にいえば、クリーオウに意図的に殺人を行わせるのか否か、ということだ。
 先日「狼」を再読していて気づいたのだが、オーフェンは暴れまくるクリーオウに対するフォローを欠かさない。彼女が他人に洒落にならない大怪我をさせたり、殺させたりしないよう行動している(襲撃してきたドラゴン信仰者の指をくっつける、昏倒したサルアの傷を癒そうとする、など)。
 それはむろんオーフェンが「人を殺すこと」についてかなりナイーブな感性を所持しており、またオーフェン自身の過去や来歴にも関係しているゆえのことではある。
 しかし西部編を通じて「殺せない暗殺者」という自己に対するわだかまりを払拭したオーフェンには、「緑」でクリーオウがライアンを殺すのをフォローすることができなかった。もちろんクリーオウはライアンを助けようとしたのであって、殺害するつもりは毛頭ない。
 いや、むしろそれゆえにライアン殺害はクリーオウに重くのしかかるのである。なぜなら「オーフェン」世界においては、意図せざる殺人こそもっとも忌避すべき行為として設定されているからだ。
 つまり、今の状況――殺しにかかってくる複数の騎士を前にどうやって自分の命を守るか――で、クリーオウが相手を意図的に殺害するのかどうか、はこの後日談が持つ重さを決定的なものにしてしまう。
 オーフェンが「殺せない暗殺者」から「殺すべきときに殺せる暗殺者」になることには、「はぐれ旅」本編すべてを通しての意味があった。
 だが後日談として設定されている本作にあって、クリーオウが殺害を為すとしたら、それにはいったいどのような意味が与えられているのだろう。
 もちろんだれも殺さないに越したことはない。しかし、いくら後日談とはいえ、意思をもっての行いに価値を見出す秋田作品である。よしんばこの場へコルゴンが乱入するかして、意図せずに殺人を回避してしまっては、作品内におけるクリーオウの意思の立ち位置がかすんでしまいかねない。

 ……とまあ、明日にはあっさり「なんと阿呆なことをぬかしておるのじゃ」と白い目で見られること確実な感想である。

 ところで「狼」購入したからにはサルア注釈(※台詞やら何やらにねちねちと妄想を加味した解釈を書き散らすこと)でもやるかとまたもやどーでもいいことを考え中。

あそこそ1日

 新年早々、404に踊らされるという幸先の良いスタートを切った「あいつがそいつでこいつがそれで」である。
 中身の方もそれにふさわしく、騎士ふたりに襲撃されてクリーオウDIE☆ピンチ。数度の剣戟をしのいだとはいえ、もちろん敵うはずもない相手だ。レティシャに受けた訓練「生き残る技術」がどう生かされるのか?待て次号。

 以下はレス。


あそこそ31日

 おそれていた事態、というより今までそうならなかった方が不思議とも思えることになった。コルゴンがヘイルストームを奪って姿を消してしまったのだ。
 いつ起こってもおかしくない事態だが、このタイミングだったのはなぜか。クリーオウがひっついてくるのを止めなかったのは、コルゴンにとって彼女がなんらの障害にもならないからだ。魔王暗殺においてさえ、クリーオウの存在など歯牙にもかけず遂行できると信じている。
 むろん読者だけは、決然と「それは阻止する」と宣言するクリーオウというキャラが、意思を持ってなにかをする際、必ずやってみせる人間だと知っているのだが。
 そして、残念ながらロッテの「遺言」が話題になった後での行動なので、「痛いところを突かれて逃亡」と取られてもやむなしなコルゴンなのであった。前科(クリーオウ張り倒し)もあることだしね。
 ただ、出発したクリーオウが何者かの気配を感じ取ったようなので、「クリーオウは囮。騎士軍を彼女に引き寄せさせて殲滅にかかる」というベタな展開が待っている気もする。

あそこそ30日

 つーいーにーおーきーざーりーにー(真似して間延び)

あそこそ29日

 自動アップロードすることは可能だよ!!

 「思い悩んで」いるコルゴンを見て、結局遺言を伝えないことにしたクリーオウ。うん、そうそう簡単に楽にはなれん。なんといってもロッテーシャが自らの命、いや存在そのものをかけて行った仕返しなのだから。
 しかしクリーオウは成長したよなあ……。当時も意志の強い子ではあったが、それが結局妙な方向へ行ってたりしたのに(一撃必殺シチューとか)今は前を見て行動するようになっている。
 ちょっと前まで「これ本当にクリーオウなのか」と思っていたが、最近は「うん、やっぱりクリーオウだ」と頷きながら読んでたり。
 

あそこそ28日

 まずオーフェンがロッテーシャの「遺言」をクリーオウに教えていたことを意外に思った。
 「扉(下)」ラストシーンの様子を見るに、入院してからは会話をしたようでもなかったからだ。でも聖域から王都へ向かうために多少の時間はあったはずだから、その間になにがしかの会話があったとみるべきか。後日談でクリーオウは(おそらくロッテーシャのことを)「友だち」と言い表しているし、彼女の最後の様子を知りたがったのだろう。
 知っているなら、たしかに遺言がコルゴンに対する有効な取引材料になる、と考えてもおかしくない。でもあれは教えないほうがいいと思うんだけどなあ。遺言の内容が「思い悩めばいい」と「覚えているから」のどちらであるにせよ(この場合は後者か?)。

あそこそ27日

 週末チャットやりたいなあ、って下の記事で言ってるがもう土曜じゃないか。

 まるでコルゴンひみつ大百科な様相を呈している今章、本日は名前の使用方法が明かされたぞ!
 コルゴンは場所に応じて偽名を使いわけ、そのすべてを繋げて「本名」にしているのは、「はぐれ旅」でも語られていた。厳密には、場所というより任務によって別の名を用いていたようだ。台詞から察するに、ユイス=最接近領への諜報、エルス=ドッペル・イクスへの接触、イト=キムラック破壊工作、エグム=聖域情報収集、コルゴン=《牙の塔》銃器製造計画の漏洩……となるのだろうか。
 だけど「向かない職業」では「(酒場など)こういう場所でよく名乗る」のがエルス、となっていた。ロッテーシャのことを考えると、エドがドッペル・イクス用の名前とも取れる。
 てか、銃器設計のために潜入したわりに、<塔>に馴染みまくってたよなコルゴン。教室のメンバーを家族と呼んでいたほどだし。そういうあたりが、合理的ではあるが冷徹ではない、単なる天然さんと言われる所以なのだろうか。
 なにせ、現在もクリーオウの質問にほいほい答えているくらいだ。……人懐っこいのか、ひょっとして。

 ところでレキ2号は寝ててもどんなときもクリーオウの頭上が定位置なのはなんでだろう、と細かいことを気にしてみる。

あそこそ26日

 週末、オーフェンチャット開こうかなとか考えている。年末の忙しい時期ですが、もし参加していただければ幸い。

 実はこの章が始まってから「これ本当にクリーオウか?」と思うくらい、クリーオウの変わりようは印象的だった。が、今日の更新を読んで「あ、クリーオウだ」と納得。

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