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あそこそ14-16日

 第一街人発見!<ダーツの旅じゃないんだから
 いや、発見されたというべきか。警官に呼び止められてクリーオウはふたたび判断を迫られる。さきほどまではコルゴンに敵対するかという判断、今度はコルゴンが警官を殺す前にどう場をおさめればいいかという判断だ。
 コルゴンに対するそれは完全に機を逸したが(実行に移して成功する確率はともかく)、今回は街娼のふりをするという、警官をごまかすには的確な対応をとることができた。

 どうやら潜入に成功したクリーオウたちは、コルゴンが手配していた隠れ家に向かう。船の出港まで残り2日、迎撃に出た(はずの)オーフェンとともに次の動向が気になるところだ。

あそこそ13日

 ゴンさん、親切心発揮中。
 あ、拍手ありがとうございました。

 ところで私はここ数日の展開に夜な夜な胸を高鳴らせてモツ鍋をチェックしているわけだが、そのどきどきが果たして「わーい今夜はどんなことが起こるんだろう?」という楽しみか、「ああっ読んでいるうちにクリーオウの抱く緊張感がこっちにも伝染してきたぞ!」なのか、はたまた「どこぞの元・人斬りという正体が公然の秘密な難民グループの指導者が憂さを晴らそうとウキウキ夜回りしていたら明らかに怪しい二人連れを発見したからさあ大変。嬉々として斬りかかろうとしたところ、見覚えのある少女に目が止まって驚きのあまり生じた隙を殺し屋は当然見逃さず、一撃で地に沈められてさらにとどめを刺されかけ以下略」という展開になるんじゃないかという心配に起因するものなのか、いったいどれなんだろう。

 きっぱりと後者ですか。
 そうですか。

 しかしまじめな話、これだけ出るの出ないので大騒ぎしたり一喜一憂できるんだから幸せだよなー、としみじみ思ったり。

あそこそ12日

 ボートを漕ぐコルゴンを前に、クリーオウは逡巡する。アーバンラマへの到着、それはすなわちコルゴンがオーフェンを暗殺しにかかるスタートを切る、ということだ。その瞬間、クリーオウはコルゴンと敵対する……いや、敵にならなければならない。
 彼我の実力差からいっても、困難を極める行動だからこそ、クリーオウは「今」行動を起こしていいものかどうかを計りかねている。
 改めて思うが、いまのクリーオウはとても慎重だ。本編時ではオーフェンが瞠目するほど思いきりがよく、普通ならとても敵わない相手(殺人人形、殺し屋、魔術士、etc)にところかまわず襲いかかっていた人物とは思えない。はてさて、この慎重さが吉と出るか凶と出るのか。
 でも作者が秋田禎信であるからして、素直にこのふたりを戦わせる、というか敵対させる展開になるとはとても思えないのだな。なにがしかのひねりを期待。そもそもいまだにコルゴンが何を考えているか分からない状況だしなあ。
 そしていよいよボートが接岸。さーて何が起こるんだろう。

 ところで、昨日付の更新で船名を書き換えていたのはキースだ、という意見を見た。なるほど、後日談は移民船をとても馬鹿馬鹿しい名前にされて全員ぎゃふんというオチかっ。

あそこそ11日

 そういえば、コルゴンはアーバンラマ潜入のためにいろいろ工作をしているけど、オーフェンが迎撃に来るから無駄骨に終わるんじゃ……と言っていたが、よく読めばちゃんと「身分査証は保険」という台詞があった。目下潜入も成功しつつあるし、すまぬコルゴン。
 船名を書き換えているというのが地味に気になる。以前、11月15日付の更新でオーフェンとメッチェンが開拓団のシンボルが必要という話をしていたから、なにかしらのシンボルが採用されて船名も変更されたんだろうな。

 にしても、やっぱり潜入中の描写を読むと緊張してくる。はぁ、続きが気になってもかもかする。

あそこそ10日

 ……出るんじゃないだろな(ぼそ)。

 と、思わず世迷言を口にしてしまう。おかしいなぁ、もっとこう恐れが生じたクリーオウの心情とかいまだ見えぬコルゴンの真意について考察すべき章であるはずなんだが。なぜ、兆候もなにもなく、ない可能性の方が大きい出番の気配、そればかりが気にかかるのだろう。
 われながら、ちょっと動揺がすぎるようだ。
 まあ仮に出たとしても、いい目を見ることなくコルゴンに一撃くらって死にかけるくらいの役割だと思うと、それはそれで複雑ではある。
 でも先日のチャットで盛り上がったように「荒野の禅問答のかたわらでずたぼろになって転がり、クリーオウには一瞥して後は気にもしてもらえず(しかも「誰?」と忘れさられている)、終了後もオーフェンは魔術の暴発の可能性がありレキはおねむという状況ではもちろん治癒はしてもらえず、『自業自得だ。死にたくなけりゃ歩いて帰れ』と一刀両断され、帰ったら帰ったで医者は負傷したオーフェンとコルゴンに手一杯、メッチェンにも右手が動かない人間に頼むくらいなら治療は自分でやれとヨードチンキ頭からかけられ、おやあんなところに医者の扮装をした銀髪をオールバックにした青年が以下略」という場面が容易に想像できてしまうのだな。
 いや、やっぱりそれでも出番はあってほしい。ぐるぐる。

 それ以前に死にかけから思考を離した方がいいのではないだろうか。確かに原作で登場するたびに死にかけているとはいえ、ちょうかっこいい見せ場よりも無残に死にかける展開を期待するのはあまりにも不毛な気がする。妄想の中では人は自由なのだから、そーゆー見せ場を夢想したらどうだろう、と思わないでもない。
 だが、マイナー嗜好という厳しい現実と向き合い続けてきたせいか、私の頭が固いからか、原作の枠を超えたり、テーマを侵食しかねないような妄想はできないのだ。浅はかな読者にも、この先活躍の場をねじこめる隙間は存在しないとわかっている。<そこまで言うか?
 くそぅ、それもこれも原作で見せ場がないからだっ。
 つまり念願かなって書籍化されたあかつきには、書き下ろしで八面六臂の大活躍を描いたちょうかっこいい外伝を収録するべき。読者が鼻血出して倒れるくらいの。

 話は変わって、外洋船の再登場にわくわくした。前回は遠目にちらりと出てきただけだったので、あらためてその大きさや荷を運び入れる様子などが描かれ、いよいよ出航という様子が伝わってくる。
 一冊限りの外伝という予定で書かれたものだからしかたないことだが、やっぱり開拓にまつわる諸々はみっちり書いてほしかったなあ。
 ところで、外へゆく船と聞いてまず思い浮かぶのは「指輪物語」に登場する灰色の船だ。キエサルヒマ大陸を去る船、とクリーオウが言ったから、なおのこと連想しやすかったのかもしれない。手の届かない地へと去っていく船。いやそれだと此岸には二度と戻ってこないからまずいんだけどさ。

 あ、明日11時くらいからチャット開けようかと。

あそこそ9日

 来ちゃいました。ぬぅ、これは荒野の決闘ならぬ禅問答・悲しきすれ違い・のいずれになるのだろう。海から入るとなると、外洋とか船とかについてなにかしら言及……ないだろな。

あそこそ8日

 をを、さすがに潜入工作はかなりちゃんとしたものだった。身分詐称するのね。確かに、貴族的な外見のクリーオウが同行していてこそ使える方法だ。

 ……今、オーフェンとすれ違ってしまい、ふたりがアーバンラマに潜入成功してしまうという展開を思いついてしまった。だってそうするとサ

あそこそ7日、ほか色々

 コルゴンは徹頭徹尾1か0、勝ちか負け、ONかOFF、白か黒、の二種類しか脳みそにないのだなあと思った。の割りに、論理的な思考をしているわけでもないというのがややこしいところ。そりゃクリーオウもつっこめない。
 いろいろ潜入のための手筈も整えてはいるが、魔王直々に迎撃しに来るのだから徒労に終わることも、開拓が不可能だという断言も覆されることも読者は知っているわけで、いまいち決まらないなあコルゴン。
 だが、思い返せばコルゴンは最初飲んだくれていたわけで、今のところは行動に一貫性が見られない。「向かない職業」との些細な矛盾も気になる。はたしてこれからの展開でそうしたバラバラさが「なるほど」と腑に落ちるような描写が出てくるのだろうか。
 と
 サ

 昨夜はチャットを開いた(その節はどもです)。で、サルアについてみっしりと語りまくったので幸せなのである。ムフフフフ。
 いや待てよ。なんか語り合ったというより、始終かわいそう気の毒かわいそうしか言ってなかったような。……まあ気のせいであろう。

 以下、私信返しのようなもの。


あそこそ5-6日

 拍手いただきました。ありがとうございますー(嬉)。

 む、コルゴンが開拓計画を不可能と断言したのは、単純に失敗する可能性が高いからか。予想していた答えとはいえ残念じゃわぃ。
 そしてクリーオウを同行させることにした理由とは、コルゴンを警戒しているであろうオーフェンをあざむくため。つまり単独で門をくぐろうとしても「20代半ばの男が来ても市内に入れるな」という通達が出されている可能性がある。ならばクリーオウと共に行き、「男女二人連れの旅人」を装って門をくぐる確率を高めようというわけか。
 アーバンラマがいくら門を閉ざしているとはいえ、外との行き来が絶無というわけでもあるまい。だいたい、そんなことをしたら大都市が立ち行かなくなる。人間の出入りがあるのは、労働力としてキムラック難民を受け入れたりしていること、外部の出来事が噂になっていること、コルゴンが内部の人間とやりとりを行っていたことからも推察できる。
 まあ、どちらにせよオーフェンは直々に迎撃しにきているわけだが。

 話は変わって、「はたして今後作中で説明されるのかわからないが、気になっていること」をまとめてみる。

 そのいち。ドラゴン種族の絶滅について。なぜ結界の消失が絶滅に繋がったのか?本編において、不死であるはずのオーリオウルが死んだことと合わせて疑問に思う。おそらく、結界が「可能性の逆行」であることが鍵と思われるのだが……。

 そのに。ボリーさんって結局何者なんよ。漂着前の人間種族の動向がいよいよ語られるのかと思いきや、中途半端に説明が終わってもかもか。私としては、ボリーさんは「シャンク!」におけるイモータル、あるいはそれに近しい存在という説を唱えてみたい。

 そのさん。キムラック教会はなぜ崩壊したのか。確かに、本編でも外輪街の住民には不満が鬱積していることは語られていたし、指導部もろくな人材がいない気配が漂っていた(若干30歳のラポワントが場を仕切っていたり、クオによって教主は傀儡にされているとサルアたちが判断していることからそう推測できる)。なるほど、組織としてはどんづまりの状態にあったに違いない。しかし、結界の存在が一般に知られていないものである以上、それがきっかけとなって暴動が起きたというのはいかにも無理がある。

 そのよん。アーバンラマの資産家たちが、現時点での開拓という性急な計画に乗った理由。以前言ったことだが、どう考えても今の時点で外大陸へ向かうのはリスクが大きすぎるし、早すぎる。外大陸はどこにあるのか、位置をなぜ知りえたのか、という根本的な疑問に始まり、工業資本家という財の基盤をキエサルヒマに持つ立場の人間が、戦争が始まったからといってそうそう外へ向かう選択を取るか?など腑に落ちない点は数多く残っている。

 ……おおむね4つにまとめてみたけど、まったく説明されない予感がひしひしと迫ってくるなあ。

 とサ

あそこそ3-4日

 アーバンラマ近郊の町(おそらく無人?)で待つコルゴン、とクリーオウ。コルゴンの方は、この数日の間でもときどき姿を消しているようで、これがおそらくアーバンラマ内で「サンクタム」が噂になる原因になっているのだろう。
 具体的にはなにをしているんだ?と思っていたら4日付の更新で明らかになった。アーバンラマ内にいるスパイと連絡を取り合っていたらしい。ということは、そのスパイに「サンクタム」の名を広めさせたのかな。まあ、作中で述べられた状況から勝手に私が「コルゴンがオーフェンを引きずり出すために噂をばら撒いている」と考えているだけなので、いつひっくり返されてもおかしくない仮定だ。
 情報収集を終え、いよいよアーバンラマへ入る準備が整ったと判断したコルゴンだが、それをクリーオウにも説明し、なおかついまだ同行させようとする意図は何か。
 当然クリーオウ本人も疑問を抱き、問うている。仮にもコルゴンにとってクリーオウは「任務の邪魔者」でしかないからだ(少なくとも、表面上は)。徹頭徹尾合理主義のこの男が、「親切心」で――つまりもっとも簡単な方法である置き去りや拘束などではなく、クリーオウにも益となる選択肢をいまだに取るのはなぜなのだろう。そこに明確な意味はないのかもしれないし、あるのかもしれない。いや、コルゴン本人にすらよくわかっていないのかもしれない。

 しかし、開拓計画って別段秘密でもなんでもなかったのか。まあアーバンラマからすると、労働力として難民を利用したがっているのだから、口コミで広まるのは望むところなのだろう。
 それでもやはり、噂を収集していたクリーオウにとってさえ外大陸への渡航は途方もない話だったらしい。コルゴンが不可能だと断定するのも、現時点では当然のことと思えるけど、根拠ははたして確たるものなのか。
 私としては、この連載が始まったときから謎だった、あまりに性急過ぎる開拓計画について説明されるのを期待したい。

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