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あそこそ6日

 たまには贅沢でもするかー、とハーゲンダッツカフェに入ってパフェを食べ、「冬にアイスは食べるものじゃない」と痛感した記憶を胸に秘めて感想を書く。てか胸焼けが……。

 文頭、「変なホルモンが出てくるんだよ!」がオーフェンの台詞だと思った人間はかなりいるに違いない。きっとリンパ腺で精霊ルヒタニ様と交信するためのホルモンであろう。
 さて魔王様による歴史講義は終わっちゃったわけだが、最大の謎スウェーデンボリーについては分からずじまいである。でもまあ、一度に全部種明かしをする必要はない。ボリーさんについてはラストあたりでもってくるのかな。
 とりあえず分かったことをいくつか。
 まず、世界の成り立ちは最終拝謁でオーリオウルが語った通り。ただ「在る」だけで変化の要素をなにひとつ持たない塊、世界があるとき砕けた。それはあらゆる変化と未来の可能性そのもの、神の誕生でもあった。
 そして、いつしか世界に生まれたドラゴン六種族はゆるやかに繁栄を続け、今からさかのぼること千年前、世界を解析することを始めた。だがその結果、神々が肉を持って現出。恐怖したドラゴン種族たちはキエサルヒマに逃れ、アイルマンカー結界を張ってひきこもった。
 と、まあここまでは本編で語られたこととほぼ矛盾しない。むしろ理屈面で強化した感じがする(アイルマンカー結界がなぜ女神を呼び寄せるのか、とかね)。
 いまだ不明なのは、巨人種族=人間種族が神々と呼応して現出したのならば、それは千年前に起こったことであって、キエサルヒマに登場する三百年前まではいったいどこでどうしていたのか、ということ。いまのところ、結界の穴を通って外界からやってきたとされているが、「教主が機能停止すれば、人間種族が外界で生き延びていなかった証明になる」というオーフェンの推測からそれすらも怪しくなってきた。
 また、ドラゴン種族の内でも特に天人種族のイスターシバは人間種族に可能性を見出し(た、と思いたい)混血を行ったが、「人間種族の始祖魔術士」をわざわざ仕立て上げた理由は?彼女らが、誰かにたいして何事を隠そうとしたらしいことはわかっても、具体的なことは不明だ。
 人間種族は人造生命なんじゃないかとも思えるが、天人たちは生命の創造には成功しなかったとあるからなあ。そういえば天人も混血のためには遺伝情報を限界までいじる必要があったんだっけか。
 つまり人間種族に関しては、変化を克服する能力が異常に際立っている、ということしかわかっていないんだよな。ああもう歯がゆいことこのうえなし。

 人間種族の文明はすべて天人たちに授けられてきたものに由来するのだから、それが虚偽だった、ということが判明すれば貴族も魔術士もドラゴン信仰者も皆「えええー!」だわな。特にキムラック教徒なんて、教義そのものが根本からひっくりかえってしまう。「それは俺たちがやってきちまったことも、堪え忍んできたことも、全部無意味だったって話だぞ」というサルアの台詞が萌える重い。
 時間つぶしのつもりが待ち受けていたのは信仰の危機、しかも「それを次に起こりえる事態に備えて利用しろ」だもんな。胸の内に収めることすら許さねえとはオーフェンさん、まさに魔王の名に相応しい所業です。いいぞもっとやれ。
 そういえばコンスタンスは結構のんきにかまえてるのかなと思ってたがそうでもなかった様子。そうかー苦手にしてるのかー……。てか、サルアとコンスタンスのやりとりがまっったく想像できん。
 11月掲載分読み直してみたら難民に対して複雑な思いを見せていたし、そもそも元派遣警察官なんだから死の教師なんて仲良くするような相手じゃなかったんだった(笑)。だがしかしコギーさん、あなたがパシリにしてたオーフェンも一応大陸最強の暗殺技能者と呼ばれた男なんですぜ。

 なんかもー11月掲載分からこっち、脳みそフルスロットルで隙間埋め妄想がずんどこ涌いて出てくるですよほんと。

あそこそ5日

 いそいそとモツ鍋を開いたら、「ひと区切りです。ところで」と雑談が始まっていて「ちょっと待てぇ!」と叫んだ夢を見た日の感想。

 魔王様の歴史講義はひょっとして今日で終了……?でも「次はやたら長い」という話だったからなあ。
 そして順調にサルアが胃を痛めてそうでうひょー。利用されてしまえー。

 どーでもいいんですが、私こんなに幸せでいいんでしょうか。毎日毎日うひょーとか言ってるのに違和感を感じます。なんかそのうちすごく嫌なことが起こりそうな気がしてなりません。

あそこそ4日

 今の章では長らく不明だった世界や魔術についての謎がある程度明かされる(はずだ)が、個人的には死の教師たちが「何を、どれだけ知っていたか」もわかって嬉しかったりする。いや、何度か言っているように、サルアとメッチェンがなんで反逆したのか、その理由をぐだぐだ考えてるもんで、ヒントの一端になるのよさ。
 今日の更新とかかわると思うんで「背約者(下)」からオーリオウルの台詞引用。

「かつて……世界は、ただそれであった。世界は世界であるだけで、それ以上でもそれ以下でもなく、世界の存在する物のためになにを用意する必要もなかった。その頃、世界に住んでいたのは不死の巨人だけだったからだ。(中略)だが、その地に変化が起こる。虚無が満たされてしまったのだ。虚無をくまなく満たしたもの……それが……神々だった」
「神々は力を以ってすべての巨人を殺したが……ただひとつ、世界最大の巨人たる、一匹の蛇を殺すことだけはできなかった。(中略)神々はそれを殺せないと知ると、仕方なく、その蛇がとぐろを巻く内側に世界を作った。(中略)世界はもはや虚ろではなく、蛇の中庭と呼ばれるようになった。そして、巨人の遺骸で出来た大地を、巨人の大陸と読んだ」

「我が神に弓引け背約者(下)」

 つまりオーフェン世界の時間は循環構造になっている、ということなんだろうか。
 停滞(不死の巨人)→可能性=神々と世界の誕生(巨人の死)→ドラゴン種族による世界解析=可能性の逆行→神々と巨人の現出→巨人の成長による変化の克服→神々の無意味化=停滞
 これを繰り返していると。ゆえにボリーさんの存在は予告できたことだった?
 同質にして正逆の――東部編で頻出したこの単語がまた出てきた。やっぱりここらへんの話は東部編でオーフェンとコルゴンとをからめてやるつもりだったんじゃないのかなあ、とかいろいろ考え中。
 つーかお前さん覚悟して聞いたというより本気で時間つぶしのつもりやったんかい(笑)!
 これ聞き終わったあとどうするのかなー。ごろごろごろ。

あそこそ3日

 モツ鍋更新を控え、そわそわをおさえきれずに「よよよよよし、歯みがきでもするか」と数分PCを離れて戻ってきたら家族が居座っていた。今日ばかりは、というかこの時間帯は「あー使ってていいよー」と言える気持ちじゃないんだが……。スマヌ家族。

 今日のポイントは居心地の悪さを呑みこんでいるサルアだね。などとアホな(だってこれから先、毎日「うひょー」とか叫べることはもうないだろうからアホにもなるさ)ことはさておき。
 巨人種族はやはり始祖魔術士を必要としておらず、神々と呼応して現出する存在だった、スウェーデンボリーはそれを知ってい「た」。えーとボリーさん=人間種族≠巨人種族?どどどどどどういう話なんだこれ。
 でも巨人、つまり現人類の使う魔術は設定同様天人由来ということでいいっぽいな。
 じりじりじりじりじりー。

あそこそ2日

 目覚まし時計をセットしてもアラームが鳴る前に目が覚める、というのはかなり役に立つと思うんだが……。

 オーフェンの推測は、「教主が死んでいれば外界で人間種族が生存している」ということでいいのかな。
 ひょっとしたら魔術は天人由来のものでなかった可能性が出てきた。教主は始祖魔術士ではなかった=人間種族の魔術は常世界法則のくさびを必要としない?だとすると天人種族がそれをなぜ隠そうとしていたのか、が問題だわな。イスターシバは彼女の子どもたち、人間種族の魔術士に希望を見出したが、聖域は逆に危険視していたこととかかわってくるんだろうか。
 てか、チャイルドマンもだまされていたって何事ー?!いや、かれが教主に「お前は始祖魔術士だ」と告げ、しかしそれが後日談で否定されてしまったわけだけど。二百年の時間転移という決断とチャイルドマンの名はどうなるんだああああああ。
 「背約者」で明らかになったことがほとんど覆っていくのは、壮観ではあるけれども複雑である。第一部のカタルシスを否定されるとは思わなかった。
 あ、もしかしたら第二部開始当初の構想としては、「扉」でそれをやるつもりだったのかもしれないな。それが、いざ始めてみると第二部のテーマである「絶望と、そこからの解放」とストーリー進行的に噛みあわなくて削った、とか。
 だあああっ!もかもかするぅぅぅ!

 ときに本日もサルア熱は絶好調。くたばれ、と仕草だけで言うところが最高だ。一応あんなんでもキムラック教徒、生まれたときから肌身に染みついてきた信仰に抵触する危うい話をどういう心境で聞いているのかと思うと……いかん変な笑みがフヘヘ。でも最後まで聞くよな。自分の方から話振ったんだしな。自分は避けられない、と妙な責任感あるしな。むしろ設定開示を固唾をのんで見守っているわれわれ読者のためにもちゃんと聞いてくれ。たとえ胃を痛めたり胸が悪くなろうとも。ってゆーかそうなってくれたらかえって嬉しいです。
 ところでサルアはすべて聞き終わったらどうするのか非常に興味がある。教義が根本から引っくりかえされかねない「事実」を自分ひとりの胸におさめて墓まで持っていくのだろうか。あー、なんか新大陸で教主を失い信仰が揺らいで不安な教徒たちを支えている、とかそういう未来予想図が浮かんだ。でもいくら説教好きとはいえ、あんまり堅苦しい生き方はしてほしくない。面倒なことがすべて片付いたら、元の「やりたいことをやる」スタンスに戻ってほしい。ただ、その「やりたいこと」に若干の「せねばならない」が混じっていてくれることを希望する次第。
 しかしまあなんと勝手な注文だろうね。>自分

あそこそ1日

 やぁぁぁぁっとオーフェンの話が核心に触れはじめた。魔王スウェーデンボリーの話から人間種族の話になったということは……えーとえーと、いったいどうなるんだ。

 「聖域」によればボリーさんはかつて人間であり、理に混じって仙人となった存在らしいが、この世界の存在ではない可能性すらあるそうな。
 現在生きている人間種族は、始祖魔術士によれば、かつておそるべき力を持ち千年前に神々と共に現出した巨人種族らしい。ここでいう巨人種族なるものは、最終拝謁でオーリオウルが語ったユミールと同じものなのだろうか?もしそうだとするなら、キムラック教会の聖言の一節にある「原初(ユミール)の血の聖なるかな」にもちょうど符合するけれども。
 そして三百年前、キエサルヒマに人間種族が漂着する。天人種族はかれらをあたたかく迎え入れ、イスターシバは人間種族の魔術士、彼女の子どもたちに希望を託した。ボリーさん版「世界書」やカミスンダ劇場の戯曲「魔王」は彼女が子どもたち、人間種族の魔術士のために残したものだ。「魔王」がなにを伝えようとしていたのかは、結局本編でも不明のままだったからここで繋がるのだろうか。ううう。
 そして第二世界図塔でドラゴン種族の遺産は完結したってどーゆーことなのさ!マスマテュリアの氷解や教主の機能停止にもかかわってくるの?どうなの?これがドラゴン種族の消失を意味するのなら、クリーオウが連れている子犬のようなものはいったい何者なんだ。

 なんつーか、予想通り小出しにされる情報にじりじりが募る毎日になりそうだ。だれか、だれかわたしに擬似時間転移の魔術をかけてくれ!

あそこそ30日

 ここ最近の行動が定型化している。まず日付が変わる前には必ずPCの前に陣取っている。おもむろにCGIの管理者ページにログインし、新規投稿スタンバイ。そして00時03分ごろになったら即モツ鍋へ直行して更新を確認し、感想をひとことなりとも書く、てなことを毎日続けている。こんなに規則正しい生活、送ったことがないぞ。
 同じ行動をとっている人間は全国にわんさかいるんだろうなと思いながら今日もモツ鍋をレッツクリックするのでおじゃる。
 二日続いた今までのおさらいが終わり、やっと魔王による真の歴史が語られはじめた。はじまった。はじまりはしたが実質なにもはじまっていないに等しい。
 つーか、どっちかというと「虚像」における領主の推測を裏づける内容だった。……ん?これもやっぱりおさらいかもしれない。
 議論しても詮無い云々の一文で、聞き手として配置されたのがサルアなのは、やはりキエサルヒマについてある程度のことを知っていて、なおかつ柔軟つーか客観的に振る舞える人間だからだろうなあと思った。うひょー。

あそこそ29日

 もかもかもやもやさせられながら24時間待った日の感想だよ。

 昨日の時点で予想はしていたものの、やっぱり今日もこれまでのおさらい回だった。だが絶望しない。しないったらしない。
 もしかしたら次もおさらい、という可能性もあるけどね。

 今のうちに、本編読み返してて気になってたところメモ。
 キエサルヒマで一般的に使用されている言語、つまり人間種族の言語は大陸新語で、これは天人種族から伝えられた大陸古語が口語化されたもの。
 地人種族は大陸新語と地人語を使う、とあるが地人語はたぶん廃れてきてる。「悪魔」でヘルパートが地人語で地人兄弟に話しかけたとき、ボルカンは理解できなかったし、博識なドーチンも「危うく理解できなかったかもしれない」らしいし。
 その地人語、実は本編に一度だけ出てきている。「暗殺者」p.195、ドーチンは厳密には違うけれど、とただしつつドラゴン信仰のことを「アウダトレス・テンポラス・アクティ」と言い表している。"audatress temporas acty"?自信ないが。元ネタあるっぽいけどなんなんだろー。

あそこそ28日

 昨日の感想を探していたら、そこかしこで「サルアよくやった」と言われていてなんだか機嫌がよくなりつつ感想いってみよう。

 ……と、思ったらこれまでの歴史のおさらいだったとさ。そりゃ元は本にするための原稿だったんだから、設定の確認とかのためにも記述はしておくよねー。
 だがしかし。ええい、今これを読んでいる人間の大半はそこらへんのことはみんな頭に叩きこんでいるっちゅーのに!テストに出たとしてもばっちりだとも!ああもうじりじりじりじり。
 「あそこそ」は小出し連載だから、しばらくはこういう焦れる日々が続くんだろうなあ。

あそこそ27日

 んもーここ数日の「あそこそ」は思う存分にやにやしなさいとでも言いたげな展開で困るったらありゃしない。毎晩毎晩画面の前でそりゃもう妙な笑いを噛み殺しもせず、えへらえへらとするその様はさながら魑魅魍魎が跋扈するごとし。ふへへへへ。
 聞け!聞いてくれ!との思いが通じ、サルアは続きをうながしてくれた。おおおさすが元教師。話をしたがっているオーフェンの空気を察したのだろーか。キムラックに告解の制度があるかはわからないが。自称説教嫌い実質説教好きの人間としては悩める若人を放ってはおけんよねありがとうありがとう。今日のポイントはあれだな、背もたれを前に向けて座るサルアだな。そういう姿勢を取ると、ただでさえまとわりついて離れないよれよれ感が倍増して、なおいい感じになると思われます。
 時刻は真夜中、ホテルのスイートルーム――に付属する使用人室から聞こえてくるのは、この世界についての話だ。それは千年前に世界で起きた変化。いまとなっては、確かにだれかに話す、伝える意味はないのかもしれない話。しかし時間つぶしにはちょうどいいだろう話。
 「背約者」はこれまでの伏線が一気に明かされ、世界の謎がはじめて読者の目にさらけだされるのがカタルシスとなっている。だがこうなると、いったいどこまでが本当の話だったのか分からんなー。まあ、あのときでさえオーフェンに「教主の話をすべて信じる気はない」と言わせてたし。
 本編ではなく後日談で「嘘をついていたんだぴょーん」をやるのもなかなか反則だが、そんなことも気にならないくらい作者の手の上で転がりまくっている。しかしここで場面転換したら泣くぞ。
 そーいえば今回の世界書の装丁はどうなるんだろうかとか、縁取り箔押しエンボス加工、ピンク地に緑のストライプの世界書の方はコンラッドがまだ所持しているんだろうな、とか細かいことが気になる。あと、オーフェンは結局書いてるうちに飽きてきて最初はともかくやっぱり最後はいい加減になるんじゃなかろうか。

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