記事一覧

「あそこそ」25日

 ををををー、新情報登場。
 結界消失をきっかけに緊張状態に突入だの、オーフェンの目が青くなっただの、驚くべき展開が続く「あそこそ」だが、これまでは既存の情報と人物で構成されていた。しかしなんとここにきて、出版された巻のいずこにも登場しない新しい単語が出てきたぞ。
 サンクタム。イザベラがハーティアに問うたこの言葉、はたして人名なのか地名なのか。訪問の目的は別にあるのでは、と踏んでいたがこれなのかな。お願いだからイザベラさんもうちょっと詰め寄ってえええええ。
 何度も言っているが、やっぱり後日談とか番外編てなシロモノじゃあないよねこれ。ああ、24時間後が待ち遠しい。

 以下は拍手レス。


「あそこそ」23、24日

 拍手いただきました。ありがとうございますー。あな嬉しや。

 実はひそかに目標としていた毎日感想がとぎれてしまった。ちと口惜しいのう。
 前回、私は「ハーティアは戦争に参加する気なんかないだろうな」と書いた。「扉」での言動からそのように想像していたのだ。まああのときは、ほぼ蚊帳の外状態からいきなり渦中に放りこまれたということもあるから、大きな動きができない状況だったのだけれど。
 だがまったく違っていた。奴はこのうえなくやる気だ。召集に応じないだけでなく、支部の中でも特に強力な術者を22名も手元に残して子飼いとし、そのうえ市行政にも食いこもうと動き出していたのだ。
 おそらく、本来のトトカンタ支部長が避難したので後釜におさまったと思われるが、それを契機に上を目指すつもりになったのだろう。まるで<塔>を掌握しようとしたフォルテのようだな。……ああ、そういえばハーティアは「野心の強すぎる補佐役」と言われていたのだった。その野心が行き場を見つけ、とうとう表に出てきたということなのか?うおおおお。
 ところでフォルテ、生きてるのだろーか。
 ハーティアが同盟、ひいては<塔>に従わない道をとるほうへ動こうとしているとなると、貴族連盟対魔術士同盟という単純な構図に波紋を投げかけることになると思われ。どちらにも与しない、第三勢力となりえるかどうかは不明だが。
 とりあえず、復旧作業にとても手慣れている住民のみなさんによって、港湾はその機能を取り戻しつつあるようだ。ただ問題は船で、これがなければトトカンタの優位性が失われてしまう。
 イザベラとのやりとりが、がぜん緊張感をはらんできたぞ。23日付でマジクに向けられた「苦いものが浮かんでいる」眼差しがどちらからのものかにせよ、事態の推移に絡んでくるのか気になる。
 視線の持ち主がイザベラだとすると、トトカンタ出身のマジクのことを気づかってのものだと考えられる。また逆にハーティアならば、これからの話にオーフェンがからんでくる可能性があるんじゃないかと希望。でも順当に考えるとイザベラの方だろな。私の予想は当たらないから、あまり深読みはしないほうがいいだろう。

「あそこそ」22日

 今日も元気に感想いってみよー!
 さていろいろ深読みしていたが、イザベラ――というか「塔」の目的は単純に魔術士招集だったとあっさり判明した。それで、召集に応じないハーティアに脅しとして反逆罪云々を持ち出したと。ひとりでも魔術士はほしいこのご時勢、ましてや落ちぶれたとはいえやっこさんはチャイルドマン教室出身者。腐っても最エリートである。そりゃ引っ立てに来るよね。
 ではハーティアがタフレムに戻らない理由はなんだろう。「扉」あたりを考えると、戦争なんぞに興味を示さないと言われても納得ではある。かれにとって、世界の命運など二週間先に予約したディナーと同程度なのだから。ハーティアが自主的に動くのは、チャイルドマン教室の面々のためだけだと思われ。ああ、だからこそオーフェンがきっかけではじまったとも言えるこの騒動には、なおさら関わりたくないのかもしれないな。
 そういう関係は、イザベラのように外部の人間から見れば親友に値するものだ。けれどもハーティア本人にとってはライバルだった、と言い表すというあたりが秋田節。そういえばキリランシェロが出奔して成績落としたんだよね。あまつさえ「獣」の事件を経れば、いろいろ力が抜けるのも頷ける。
 チャイルドマン教室揃い踏みでなにか事に当たる、ということはおそらくありえないんだろうな。最後の機会だった「扉」でもかれらはああだったし。読者としては一度くらい見てみたかった光景なんだが…。

 にしても、トトカンタってモグリの魔術士が多い土地柄だったのか(笑)。確かに無謀編で何名かそれっぽいのが出てきたなあ。「モグリさん」がいなくなって以降、ラシィはああいう手合いを相手にしていたんだろうか。そういえばハーティアがオーフェンの所在を知ったのはいつからだろ。やはり「獣」で訪ねてきたとき?無謀編の時点で薄々勘付いていた可能性もあるけど。
 んで、ちょっと勿体つけた書き方をしているので、やはりイザベラの目的は別にあるような気がするよ。待て次回。

「あそこそ」21日

 そろそろ毎日感想を書くのがつらくなってきたぞ。まあ、更新されるといってもあの分量なのだから、その都度実のある文章を書くほうが難しい。

 前回、ほとんど台詞もなく姿見せ程度だけど無謀編キャラが登場した。別世界扱いの「はぐれ旅」と「無謀編」の接点が生じたとなると、グロ魔術士が依頼を受けたアーバンラマの資産家は……ひょっとすると、ひょっとするのだろうか。でも依頼主当人ではなかったとしても、あの姉妹の知己であるということは結構大きなコネになりそげ。なにせ「アーバンラマの蒸気王」の娘たちだし、長女の経営する会社も国家機密級の発電機を開発できる(予定。そして予定は未定)の規模だ。
 無謀編キャラが出てほしいか、ほしくないかは別として、あの人らが移住すると「世界最強トーナメントが開け、ワニ娘の父がほいほい空間爆砕を放つ町」があっという間にできあがるだろうなと。

 これまで本家にならいキャラ名を伏せて書いていたが、読んでる人に分かりづらいし、なによりめんどうだ。今回からは名前を出すことにする。
 マジクは「牙の塔」に入門か。オーフェンから受け継いだ紋章ぶら下げてるだけ、ということもありうるけど。東部編終盤でイザベラに面倒見てもらっていたから、その流れで教わることになったのか。でもオーフェンから魔術の構成と制御はお墨付きもらってたよな。ほかに教わることってたとえばどんなことがあるんだろう。
 海老男もといハーティアは支部長に出世。あれ、それとも最初から支部長として就任してたっけ?トトカンタに住む魔術士の生活環境とか福祉とかそういう仕事してたように思うんだが。
 そしてイザベラの用件とは。同盟反逆罪云々は方便らしいけど、情勢は深刻だしなあ。ただ居残っている人間を呼び戻しにきた以上のことを期待してしまう。この章で大陸魔術士同盟の動向が判明してほしいところだ。

 なんのかんの言いつつ、今日もある程度の文章量になってしまった。

「あそこそ」20日

 タグ追加した「あそこそ」、本日の感想。
 うわー、海老男とその部下があああっ。別世界に等しいものだったとはいえ、無謀編キャラが本編に出ることは基本的になかったからなあ。ま、だから登場してもあのあっさり風味だったのかも。
 そして海老男が同盟反逆罪ってどういうこと。あの場には最後までいたから、そっちの件でなにかしら嫌疑がかけられているのだろうか。それとも、6日付の更新で法廷に来なかった「あいつ」が海老男だとすれば、魔術士の相互補助に反したかどで、ということも考えられる。明日で説明されるかなー。一日ごとに小出しにされる情報で納得したりわくわくしたりで忙しい。
 しかし死の教師の出番がとりあえず終わって目に見えてテンション落ち着いたな、私…。なんと分かりやすい。

「あそこそ」19日と思い出話

 章も変わり、語り手も変わった。舞台がトトカンタということは…これは海老男の出番か?部下が出たらどうしよう。ああ心臓に悪い。<そればっか
 にしても秋田禎信。「誰も見ていないかもしれない」って…。どれだけのファンが毎晩PCの前でわくわくしながら更新を待ってるか知らないというのかー!!
 この猛る思いをどうやって伝えれば。もしやいまこそ入会はしたがそれっきりコミュも入らず日記も書かずのmixiを活用すべきとき?ぐるぐる。

 と、まあ毎夜テンション爆高でお届けする「あいつがそいつでこいつがそれで」感想文、そろそろひとに呆れられてる気もしつつ、今宵は一息ついて落ち着いてみる。まあ、爆発の原因、死の教師の出番が終わったからね。
 「オーフェン」を知ったのは、まだライトノベルなどという単語もない時代、90年代の半ばだった。破天荒なコメディである「無謀編」から読みはじめたため、本編たる「はぐれ旅」の尋常でないシリアスな雰囲気には当初戸惑わされたものだ。しかし両方ともすぐ夢中になった。話そのものもよかったが、一番惹きつけられたのはやはりその設定。
 ガス燈があり、上下水道が完備された街、ジーンズやスーツを着て行きかうひとびと、ジャージで運動会に参加する魔術士…。そうした近現代的世界観もさることながら、やたらと凝った設定で説明された魔術も魅力的だった。人間が魔術を使えるのはドラゴン種族との混血の結果だとか、神とは物理法則が生物化したものだ、とか。
 思うに、アニメが反感を買った理由のひとつは、「オーフェン」が既製のファンタジーに異なる味つけをほどこしたのを無視したことだろう。つけくわえれば、アニメ誌にてチョーカーをつけ薔薇の花びらくわえたり、あまつさえ半裸で羽根が生えてて「あふーん」な表情をした主人公を見たときの気持ちは言葉では表せない。
 「オーフェン」そして「スレイヤーズ」という二大看板を抱えたあのころは富士見ファンタジア文庫の絶頂期だっただろう。私もずいぶん読み漁った。当時の、今と比べると泥臭い、まだ「ライトノベル」ではなかった小説たちはもうほとんど残っていない。その中でもひときわ好きだった「オーフェン」がまた読者の前に姿を現した。しかもより広い世界を指し示す新章として。
 もし連載が、ワニ娘話のようなすべてが終わった後のおまけエピソードだったら、嬉しいのに変わりはなくともここまで盛り上がらなかっただろう。われらが主人公、オーフェンを待ち受けているのは永遠に終わらない楽園ではなく、更なる困難に満ちた道行きだ。あの世界にふたたび触れられること、これを喜ばずしてなんとしよう。

「あそこそ」18日

 とんでもないことになった。単なるファンサービス、おまけエピソードぽいものと思われていた「あいつがそいつでこいつがそれで」。徐々にただの後日談ではおさまらなさそうな様相を呈してきたこれは、本日とうとうその核心を顕わにした。ぽいものどころではない。西部編、東部編に続くこれは第3部だ。

 まず、明かされた主人公の目的について。かれは追われるゆえに大陸外へ逃れることを望んだのではなかった。自分のしょいこんだ厄介な力を持ち主に返すためだという。つまり、「扉」で召喚された魔王の力はまだ残っており、そして魔王もまた現出しているというのか。うわあ。
 以前私は主人公の目は緑になっているのではと予想したが、予想を裏切りその色は青。カミスンダ劇場でスウェーデンボリー役の人形のみ目が青かったのはそういう意味か!一挙にテンションが上がる。いったい何年ごしで明かされたんだ、これ。
 この調子でいくと、まだまだ明かされる謎や伏線が出てきそうでオラすっげえワクワクしてきたぞ!<誰ですか
 「魔王」とあだ名されたのは比喩でもなんでもなく、真実そのままの意味だったのか。最終巻を読んだとき、感想を冗談半分で「グロ魔術士、ついに魔王と化す!世界の運命やいかに!」などと言っていたのが本当になってしまったな。あれは一時的な力などではなかったということか。使用者に制御できない力は無意味とされるあの世界観では確かに厄介。
 今回で主人公が始祖魔術士化したわけではないことが示され、「教主がいまだ自分を始祖魔術士と思いこんでいる」にも説明がついたな。機能停止という単語からも、教主ははじめから人形だったことがわかる。魔術士絶滅をうたいながら、いまひとつ本腰入れてるようには見えなかった教会の矛盾も、ある程度納得できるような。だってガラスの剣でどうやって魔術士と戦えるというのだ。愚犬の方が魔術士専門暗殺者としては各上だろう。教会も女神の指示ではなく、ドラゴン種族によって建立されたのだろうな。
 で、だ。教主が人形だったら「背約者」で出てきた、荒地でぼやく男は何者なのかという謎が出てくる。回想シーンらしきその場面では、確かに具体的な描写はなにもなかった。だが前後の会話から、生身だったころの教主が空中に突き出たオーリオウルの足を目撃したシーンと判断していた。いや、させられていたのか?もうなにも信じられない!おとなはみんな嘘つきなんだッ!
 それにしても秋田禎信はひどい作家である。いや鬼だ。まさに魔王だ。こんな夜な夜な読者をきりきり舞いさせるシロモノを隠し持っていたうえに、本編で出した情報をこんなところで覆すとはなんたる仕打ち。
 要約すると、一生ついていきます額を地面にこすりつけますからいじめないでください。
 さて、「あいつを殺してあいつを取り戻す」とはどういう意味なんだろね。殺される、いや機能停止するのはおそらく教主だ。それによって取り戻されるべき人物とは――というところで以下次号。なんかもー、擬似時間転移で一年後へ行きたくなってきたよ…。

 ところで毎日飽きもせず長文感想を書きつらねてきたが、これからもそうなるかはいまのところ不明。次から章が転換するとのことで、となるとモチベーションだった「こいつ」の出番があるかどうか分からないからだ。
 でも「こいつ」をまた秋田の文章で読めて本当に良かった。こんな嬉しいことってあるんだな。

「あそこそ」17日

 予告通り、水出しミントジュレップソーダを飲みながら更新を待った。

 短かいいいいい!今日はすごく短い。先が気になってしかたないよもう(ごろんごろんごろん)。
 そういえば「こいつ」は最終拝謁を受けていなかったはず…だよな(自信なし)。たしか教主の姿も知らないまま。あの場でなにが起こったのかも、主人公が説明していない限りよく分かってないだろう。でもオーリオウルの姿は目にしていたから、なにかしら質問はしていそうなもんだけど。
 てか、リアルタイムで「背約者」を読んだときから気になっていたことがひとつ。「こいつ」の信仰というのがどうもよくわからん。いまも行動を共にしている(であろう)「あいつ」の方は行動見てたらわりとわかる、ように思えるんだが。
 話は少しそれるが、「あいつ」とはいい雰囲気になってそげだったなー。DXやエンサイクロペディアで「「こいつ」に気があるらしい」と書かれてて当初「?」と思ったものだったけど、そういう目で見ると「背約者」ラストの会話は確かにそう取れんでもなく、「おとなの深読みってこういうことなのか」と首をひねったものだった。いや、あのころは色恋というものに対する感受性が薄かったんだってば。<今もだろ
 ところで死んだのは師匠の方なんだろうか。だとすると辛いな、いろいろ。
 閑話休題。かなりの名門出身のくせに、なんの因果か秘匿された暗殺者部隊、死の教師となった「こいつ」だが、それゆえに閉鎖的な教会にたいする客観的な視点を獲得しただろう。むしろ外の世界を見たいという動機で殺し屋になった気さえする。
 なにしろ市外へ出るためには、死の教師になるか脱走するしかない。真に教義に忠実たるべき者として異端者の抹殺を行う人間だけが、客観的視点を得られるというのも皮肉な話ではある。
 真実を知らないままとはいえ、教義を公開し行き詰まった教会を改革しようと考えた人間が、「背約者」の出来事を――つまり教義の実態を目の当たりにして、何らの変化も起こさないはずがない(断定)。結局、改革は不可能だったために「こいつ」らは離反を余儀なくされることになる。
 うーむ、やはり「背約者」読み返すべきか。いまなら分かることもあるだろうから。
 そしておそらく今の「こいつ」にとって、教主は信徒を放り出して逃げた許すべからざる存在以外のなにものでもない。まあ単なる責任感の強いにいちゃんだ。
 まあ教主からしたら、結界が消失したといったら一大事。絶望して出ていったのかもしれん。いや、第二のキムラックを作ろうとしてるんだから意外と元気なのか?今回の「あいつを殺し、あいつを取り戻す」という台詞を考えると傀儡になってる可能性もあるが。
 それにしても主人公雰囲気すっかり変わったよな。「こいつ」も圧されっぱなしだ。

 …しかしたったあれだけの文章量で、よくこうも毎日あーだこーだ言えるもんだ、我ながら。秋田に手のひらの上でおもいっきり転がされてる気がする。

「あそこそ」16日

 ここのところ「あそこそ」の話しかしていない。だって毎回の情報開示がすごいんだもの。うおおおおお秋田めええええ。水出しミントジュレップソーダおいしいよね明日買ってこよう。

 開拓移民といっても、こんな状況の中わざわざ聖地に残っているひとびとを移動させるのは難しい。かれらにとってキムラックは故郷であることは言うに及ばず、なにより信仰のよりどころであるからして。あ、でも結界消失をきっかけに信仰が折れたとあったな。なにが起こったのかやはり具体的に書いてほしい。
 「こいつ」も非公式ながら教師の地位にある人間だったが、20代前半の若造に説得は無理だろう。教主が出てくるなら話は別だけど、その教主は表に出られない外見なうえ、行方不明ときたもんだ。
 が、教主様とっとと新大陸へ脱出あそばしていたもよう。しかも新天地でやりたい放題――と、ここまでなら開拓移民へのうまい理由付けという程度。「いまだに自分を始祖魔術士と思い込んだまま」ってどういうことだ!?
 おいおい、ここにきて世界観の根本に喰いこむ設定開示がきたよ。何らかの理由(たとえばスウェーデンボリー召喚の影響)で始祖魔術士ではなくなったのか、あるいは始めからそうではなかったのか。後者だとしたら本編の設定が覆されたことになる。もっとも、本編で主人公が、教主が語ったことはすべて真実とは限らない、というようなことを言ってはいたが。精神支配ができるんだから、魔術は使えるままなんだろうけど。
 ところで、なぜかこの二人は岩陰にうずくまったグロ魔術士の背後から「こいつ」が話しかける、というややこしい姿勢で会話を続けていた。顔を見せないのは、もしやグロ魔術士の瞳は碧になっているのではないか?うわあ。

「あそこそ」

 長いからタイトルは省略したよ!
 主人公たちがどうするのか、というプランが具体的に示された。結界が消失して外界へ行き来ができるようになったこと、そして大陸がゴタゴタしていることから、アーバンラマの資産家たちの中に移住を具体的に考える向きがあらわれたそうな。その先遣隊、というか開拓移民として住むところを失ったキムラック教徒に話がいった、ということらしい。
 無謀編13巻「これで終わりと思うなよ!」収録の「そこまで責任もてねえよ!」に、こうやって繋がるわけだな。王権反逆罪に問われ賞金首になった以上、外界へトンヅラした方がグロ魔術士にはメリットが大きいということなのか。当初の旅の目的だったアザリーも、もはやいないもんな。
 それはそれとして、なぜ資産家たちが移住を決めたのかが気になる。だって、大陸脱出といったって相当な話だ。主人公のように根なし草で連盟に追われてるならともかく、資産家なら、その財産の基盤が居住地にあるわけだから、なおさら動きたがるようには思えないのだが…。
 まあそれを上回るくらい、貴族連盟の締めつけがきびしくなってるんだろう。財産差し押さえとかもありえるし。
 それにしたって、結界消失から大陸移住までがどう考えても早すぎる。普通、結界がなくなった→外の世界へ行ける→よーし新大陸でも探してみようか→見つけたから調査するぞ、くらいの段取りがあるだろう。肉眼で確認できるくらいの至近にあったとか、そんな感じなのか?漁師さんがいつも通り遠洋漁業に出てみたら、突如見たこともない陸地の影が!なんてことがあったりして。
 そういう都合のよいことが起こらないと、ほいほい新大陸なんて見つからないと思うなあ。だいたい、千年前にアイルマンカー結界が作られて以降、ドラゴン種族も外界の情報をまったく得られなかったはずでは。
 待てよ、燃えたとはいえブラウニング家の世界書があったか。あれに外世界の地図というか、別の大陸の位置が記述されていた可能性もある。最終巻でグロ魔術士は魔王の力を一時使用していたが、そのとき知識も流れこんだという説明もできるしな。
 …と、考えてはみたけど作中で説明されるのだろうか?いやたとえば「スレイヤーズ」とかなら気軽に移民しても構わないけど、なにせ作者は設定魔の秋田。こちらとしても裏事情があるのでは、と勘繰ってしまうのである。ああ、全巻欲しくなってきちゃたじゃないかっ。

 ところでこれの感想を探してネットをうろついていたら、不穏な噂を目にしてしまった。なんと「オーフェン」を再アニメ化するとかしないとか。根拠のない、単なる噂だから「ふーん」と流せばいいものを、それができないのは前例がああだったからなー(遠い目)。不必要にぴりぴりしてしまう。

ページ移動