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連載は単行本化を意味しない

 雑誌に連載されているからといって、必ずしもその漫画が単行本化されるとは限らない。なぜか。「TRIGUN」や「おお振り」のように、作者自身のクオリティに対する要求の高さが発行を遅らせる場合もあるだろう。「HELLSING」は毎回掲載されていない、ということもあるが、載ってもページ数が少ないのでやはり単行本化が遅れる。
 こうした人気作品の場合は読者は幸福である。なぜなら、たとえ不定期だろうと遅れていようと刊行の見通しはあるからだ。作者が原稿を落とさず毎号きちんと連載していても単行本にならない、そんな漫画はこの世にあまたあるに違いない。

 そんな中、いくつかの私の好きな漫画が単行本化の予定、あるいは可能性が見えてきた。
 まず無茶苦茶さと時事ネタで好評を博した「ムダヅモ無き改革」は来月発売予定だとか。めでたいことこのうえない。これを読めばあなたも国士無双がライジング・サンとしか読めなくなることうけあいである。
 WFのレポ漫画として電撃大王でぽちぽち載る「ドールマスターぱられる」も一冊にまとめられる可能性があるそうな。レポ漫画、という形式でも新キャラが出てきたり話が進んでいたりと、読者にとって気になる存在だっただけに単行本化されたら嬉しい。もし刊行されなくても、同人誌として出すか検討したい、と作者ご自身が言っておられるので気長に待つべきところだろう。
 そして朗報、なかむらたかしの「キングアビス」もどうやら単行本が出る「らしい」。らしい、というのは同誌で連載中の漫画家が編集者から聞いた話として自分の日記に書いた……という、きわめて不確実な情報だからだ。だとしてもそういう話があると思うと、未来に希望が見えてくるね。出ますように。ナムナム。

ダーウィン(に声優)が来た

 NHKの「ダーウィンが来た!」なる動物番組を見ていたところ、なぜかナレーション担当の声優陣が現れた。といってもBSで放映される別の動物番組に出演するらしい。おそらく宣伝のためだろう。声優は水樹奈々、福山潤、野川さくらというあいかわらずなセレクト。さすがである。
 しかしそこまでやるならなぜ龍田直樹を出さない。ひょっとしてヒゲじいだからか。子どもの夢を壊さないためにヒゲじいはヒゲじいのままでいようということなのか。「ダーウィン」を見ている動機が半分くらい龍田直樹が担っている私は大いに気を揉んだ。なぜかって?柳岡の声が龍田直樹だからですよ、奥さん。だって柳岡は出番がないんだもん、影を追い求めたっていいじゃないか。そも「夏目友人帳」を見ては井上和彦にはふぅんとなっている人間にとって、ヒゲじいの声を聞きながら柳岡に思いを馳せることなど朝飯前である。
 というわけで今日も己が馬鹿であるということを披瀝するのであった。

 ところで常々BSによるオタを狙い撃ちした番組編成に対し、見られぬ我が身をはかなんでいたがこのたび見事解消される運びとなった。
 私の住むボロ屋ではBS入らないそうな。

 なんとまあ
 ねえ
 うん

落語会行ってきた

 亜熱帯・大阪にあるまじきことだが、ここ二日ほどは昼間から涼しく過ごしやすい。涼しい、ちうても30度は越えている。それでも2度ほど下がるだけでずいぶん違うものだ。
 さてそんな日、落語会に行ってきた。聞きにいったのは桂福團治一門会。目下、我が家では桂福團治を贔屓にしている。
 ちと調子を悪くしていたので遠出はおっくうだったのだが、声をあげての大笑いだったので多少元気に。いや行ってよかったわ。

RD14話

 総集編。なのはいいんだが……。見ていてちょっと脳みそ溶けそうになったのは、なにも暑さのせいばかりではあるまい。今回ちと点が辛いよ。
 Aパートは祖母に電話で波留と出会ってからの出来事を話すミナモという演出。本作に限らず、登場人物が「誰か」に語って聞かせるというパターンは総集編回ではよく見るからさほど斬新なものでもない。
 しかしこれを、これまで放映された回の映像をはさみながらとはいえ、ミナモ、つまり沖佳苗なる経験の浅い役者の一人語りですませるのは聞いていてなかなかつらいものが。
 応答が視聴者には聞こえない状態での会話は、10話「至高の話手」波留さんとエライザとのチャットでも同様のシーンがあった。このシーン、視聴者の視点は電脳化されていないミナモと重ねられているから、電脳を通じて交わされる波留さんとエライザのやりとりはただ波留さんの声のみが聞こえる。だが波留さんのちょっとした台詞、声の調子でエライザがなにを言ったかは想像できる。まあ、新人とベテランを比べても実りはあるまい。
 てか、最初あまりのアニメ声にくらくら来たミナモさん、段々こちらがその声にも慣れてきたと思ったが、初期はやっぱつたないのなー。
 続くBパート、ミナモは波留さんの世界を見てみたい、とダイビングに挑戦することに。
 ところで今回はAパート14分・Bパート6分という変則構成をとっている。「オトナアニメ」インタビューで監督が日テレに好きにやらせてもらっていると言っていたが、この構成もそのひとつなのかしら。ちなみに日テレがゆるいのは「アカギ」や「カイジ」で中谷プロデューサーが頑張っていたおかげらしい。ほほう。この調子でカイジ二期も頼みまっせ(あと、ついでに銀金や涯も…)。
 閑話休題。
 つまりダイビングシーンで挿入された海の実写映像も好きにやった結果なのだろーか。実写使用の可否はともかく(個人的にはありだと思うが)、もっときれいな映像は使えんかったんかいのう。
 けれどもその漂いまくる残念感すら、挿入歌で吹っ飛んでいったのだから怖ろしい。挿入歌でヘナヘナになったのは超銀の地球出発シーンに匹敵する。<たとえが分かりにくい!

 そうそう、12話で波留さんが「僕にはまだ海がある」と言ったのはあっさりしすぎて納得いかん、と思っていたらネットで納得のいく解釈を書かれている方を見つけた。カナヅチだったミナモさんが泳げるようになり、ダイビングに挑戦するのとは逆に、波留さんは負の方向、停滞へ進もうとしているのではないか、ということらしい。なるほど!こういう自分では思ってもみなかった意見と出会うからネットは楽しい。

福本ソート

 ネットをふらふらしていて見つけたのでやってみた。キャラソートなるものはちらほら目にしていたが福本でもあったのね。ワシズがいるところを見ると最近できたのかしら。
 しかし他のソートは100人いるが、これは55人。初期短編集を含めたら100人いけそう。いっそ自分で作るか?
 結果は長いので折りたたんだよ。1位に意外な人物が来たり最下位が不憫だったりで自分でも驚く結果に。
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加藤和恵

 拍手いただきました。ありがたき幸せ。

 ジャンプSQで加藤和恵の読みきりが掲載されたと聞き、さっそく読む。ストーリーはわりと手垢のついたもので穴もある(仮にも恩人を十年も放置しておいてよかったのかよ?とか)。しかしこの大味で王道の作風こそ加藤和恵なのだ。なにより絵がいい、とてもいい。この人の描く動物は本当にいきいきとして魅力的だ。いや、今回は動物というか悪魔なんだが。
 てなわけで「ロボとうさ吉」を読み返した。うさ吉は36歳バツイチで足技使いで兎人種最強の前部族長で因縁持ち、という怖ろしいまでのハイスペックぶり(何の?)と見た目ちんまいぬいぐるみという新機軸が融合した良いキャラであった。叶うならば続きが読みたい漫画である。
 …今気がついたんだが、「トッキュー!」を読んだとき嶋本に既視感をおぼえたのはどうもうさ吉のことではないのか。ということは首(オブト)が真田でロビンが神林だな、などと埒もない想像に脳を委ねてみる。

RD13話

 波留さんとミナモさんがデートしてた。

 いや、波留さんの過去とか、どうやら東京は海に沈んでいるらしいということが分かったりしたけど、まぢでデートしているだけだったよ今回…。このままだと本当に81歳(中身31歳)と15歳の女子中学生がほのぼのらぶらぶしているだけの話になるよ!あ、むちむちもあったか。
 てか前回12話のミナモの台詞(「それじゃどっちにもなれない気がする」)はわりと重要だと思ったのに、今回あっさりと一言で流されていた。も、もったいねー。

 ノベライズも読んだ。時系列は本編の数年前、というわけで久島と寝ているときの波留さんがちらりとだけ登場。ちゃんと秋田してたのでファンとしては満足なり。アニメだけの人の評価はどうなのかしら。
 そういえば公式サイト連載の小説も書籍化されるのだろうか。どうも私にはちょっとづつ掲載、というのが肌に合わなくてちゃんと読んでいない。だから書籍化されたら嬉しいのだけれど。

銀英伝外伝

 昨日の朝、新聞を広げると飛び込んできた「デビルマン」の文字。…ちょっと待て某ローカル局。よりによってあの評判も名高き「デビルマン」をやるというのか、しかもゴールデンで。ほほうこれは話の種にせよということだな、さすが某ローカル局。と思ってたのに、いろいろとバタバタしていて見られなかった。良かったのか悪かったのか。

 レンタル屋が100円の広告を出していたので、銀英伝見返したい度が上がっていたところにちょうどよい、と出かけた昨日である。迷った末に「我が征くは星の大海」「奪還者」「第三次ティアマト会戦」の三本をチョイス。本伝は高校生のころ見たが、その後出た外伝は見たことがなかったのと、ネットでの感想でこの三本となった。それ以上に、RD見てたら森さんの声を聞きたくなったというのもある(外伝にはミッターマイヤー出てないけど)。てか、本伝は見るのもたいへんだよ。

「奪還者」
 原作にはないオリジナル脚本で中佐時代のラインハルトの活躍を描く。すごく面白い。難を言えば陰謀劇としては緊迫感に欠けていること、ゼッフル粒子が便利アイテムすぎることだが…って、これじゃ物語の大部分が欠点含みということになってしまうではないか。いやでもベンドリングの任務に対する葛藤なんかは描きこむべきだったと思うよ。
 それら欠点を補って余りあるのがマルガレーテ嬢。10歳にしてあの自立心、あの言いよう。小賢しさが子どもらしくてグー。
 こんな幼い子どもを、周囲の大人たちが全力で守ろうとするのがいい話なんだよな。実は私、銀英伝で最も気の毒な人はエルウィン・ヨーゼフだと思っているもので。
 巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチェンのマークが「ひよこ」なのはなんでだ、と調べたらドイツ語でみにくいあひるの仔、つまりのちにブリュンヒルトが乗艦となることを暗示しているらしい。なるほど。

「第三次ティアマト会戦」
 ラストのナレーションが印象的らしい、というのが借りた動機。時系列的には第四次ティアマト会戦の直前、つまり初映像化作品「我が征くは星の大海」の前だ。けれども本当に重要なのは、ラストの、大将に昇進し新造戦艦ブリュンヒルトを下賜されたラインハルトのシーンだろう。少年そのままの表情で階段を駆け上がるラインハルトとキルヒアイス、かれらは「すべてのはじまり」は眼前に迫っていることをまだ知らない。
 しかし「奪還者」でも思ったけど、このころのラインハルトはいい子だな…。かわいげがある。

五輪開会式

 監督がチャン・イーモウだし見るかー、と軽い気持ちでチャンネルを合わせたら何かもうとにかくすごかった。まず2008人の屈強な男たちによる、一糸乱れぬ太鼓さばきで圧倒。それも含めて、大人数でのパフォーマンスがほとんどを占めていた。中国気合入ってるなー。
 前回のアテネ五輪のときも思ったけど、かつて世界の中心として繁栄した文明のあるところは文化的遺産やモチーフをふんだんに使えてお得な気が。
 選手入場は普通アルファベット順だけれども、今回は開催が中国ということで漢字の画数順という試み。おおこれは面白そう、と思ったのにどんな漢字かは表示されないという。せっかくだから画面に出してくれたらよかったのに。日本が23番目、ということは簡体字での画数順だったのかしら。

 などとのほほーんと楽しんでたら職場の飲み会から帰宅した家族が悪酔いでえらいことに。元々そんなに強い人でもないが、暑さで体もへばっていたんだろう。
 朝起きたら病院へ引きずっていこうと思っていたが、本人が寝てたいというのと私も7時過ぎでスイマーが襲来し、午前中は爆睡してしまいましたとさ。とほほ。

押井守と宮崎駿inNHK

 4日に押井守、5日に宮崎駿とさすがな番組を組むNHK。スポンサー系列の日テレでもそんなことはしそうにない。押井など先月は「課外授業ようこそ先輩」にも出演してたし。いったい小学生相手になにを喋るのだろう、とチャンネルを回したが深夜の再放送だったこともあり、半分寝てしまって内容をほとんど覚えていない。
 両者とも新作映画の公開と時期が重なるためか、新作の中にこめられた意図などが中心になって取り上げられていた。ただ宮崎の番組の方が時間が長いので、そのぶん宮崎の前半生を追ったりと中身も濃い。司会はひどいが。まあこれは「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組とセットになっている弊害だからしかたがない。つか、宮崎って本物だよなと思わされた1時間半だった。色々な意味で。
 押井の方では画面作りの話が多く出たこともあり、キャラデザを担当した西尾鉄也の談話が。現在、日本のテレビ局がドキュメンタリーを作るようなアニメ界の人間は宮崎か押井くらいだから、アニメーターなどのスタッフが表に出てくる貴重な機会だ。
 番組を見ていたら、家族が絵がきれいだから「スカイ・クロラ」観に行こうかなぁ、と言い出した。原作が森博嗣で監督が押井守だから相当理屈っぽいと思うのだが。
 ところでこの日記を書こうとネットを検索していたら、かつて押井守版銀英伝の企画があったことを知る。まじか。Wikipediaの記述だから信用度は低いが、実現したらどうなっていたんだろう。想像がつくような、つかんような……。

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