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福本伸行コンビニコミック

 拍手いただいたので感謝の舞を踊ってみる。つーらららー。え?見られない?そのバヤイ、なにとぞ心の目でご覧頂きたく。

 夏あたりから、福本伸行のコンビニコミックがあいついで出版されている。昨年はアニメ化されることもあって「カイジ」のコンビニコミック版が出ていたが、今回出ているのは初期短編集。いまのとこ「熱いぜ辺ちゃん」「鉄と天馬」「真実の男」「銀ヤンマ」が刊行されている。
 「辺ちゃん」は表題作のみが、「鉄と天馬」は「無頼な風 鉄」「熱いぜ天馬」の二作が、そして「真実の男」と「銀ヤンマ」には表題作のほか読みきりがいくつか収録されているようだ。まだ中身を確認していないが、収録された読みきりは以前竹書房から出た自薦短編集のみからで、未収録作品はない模様。まあ、今回の版元も竹書房だからしかたないか。
 初期作品スキーの私としては、これをきっかけに広く読まれてほしいなあ。「ワニの初恋」とかすごい好きだっ…!

 ついでに以前作った100人ソートをぺたし。初期作品のキャラもいるよ!→「ざわざわ100人ソート」
 もっと多いのはこちら→「ざわざわソート」 (正直、自分でも122人は多すぎると思った……)

リク企画終了

 リクエスト企画の受付けを終了しました。ありがとうございました。

あそこそ15-25日

 さてさてオーフェンに会うため旅立ったクリーオウ。彼女の行く手は騎士軍と魔術士が戦争状態にあり、ついでに武装盗賊団もうようよいる危険地域だ。かつてペットとしてのべつまくなしに魔術で大爆発を起こしていたレキはもうおらず、ディープ・ドラゴンの幼生はクリーオウの手許にあらわれて以来眠ったまま。
 こんな状況下を、たかだか一年間戦闘訓練を受けただけのクリーオウは剣一本でどうくぐりぬけていくつもりなのか――
 と血沸き肉踊るザ・サバイバルな展開に突入するかと思いきや、わりとあっさり目的の人物、「そいつ」ことサンクタムに遭遇しましたよ、と。非力は非力として徹底している秋田ワールドであるので、クリーオウが敵をばったばったとなぎたおしていくなんてことはありえないのだけれど、ちと拍子抜けの感はある。
 探している人物はやはり、というかコルゴンだったのねー。しかも新登場人物かと思われた「サンクタム」だったとは。まあ、コルゴンは最接近領のエージェントとして活動していたのだから、貴族連盟の意を受けて動くのは当然の事態といえばそうか。
 いまのところ、酔いつぶれたり痛いところを突かれて手を上げたりと、レティシャいわくの「凶暴な本性」が想像できない姿ではあるが、サンクタムを名乗っているときはそうでもなかった、つまり凶暴だったのかもしれぬ。
 にしても、酒場に踏みこんだクリーオウはよく無事だったな。きっと誰もコルゴンに関わりたくないくらい、ひいては関係者っぽいクリーオウをも遠巻きにしたくなるくらい凶暴だったのだろう。うむ。
 オーフェンをさっさと殺しに向かわないのは、魔王になれずすねちゃっているからか、ロッテの呪いに縛られているからか。本編に見られたような、チャイルドマン教室のメンバー――家族には危害を加えたくない、という単純な心根だけではないのかな。本人いわく、魔王ではないから殺せるらしいけど。ああ、超越せずにただ大陸に混乱をもたらしたことについては怒っているのかもしれないな。
 そしてコルゴンによると、全ドラゴン種族は絶滅したらしい。これでマスマテュリアの氷解には一応の説明はついたが……(ウォー・ドラゴンがいなくなれば氷解するのも道理だ)。それでも「なぜ」と疑問が残る。ディープ・ドラゴンは女神を転移させるために、おそらく滅んだような雰囲気で描かれてはいた。しかしほかのドラゴンたちが絶滅した原因とはなんだ?そういえば不死であるはずのオーリオウルが死んだのもよくわからなかったんだよなぁ。

驚愕の推薦人

 そこなあなた様は、よもや90年代の富士見ファンタジア文庫を愛読してはおるまいかえ~。
 もしそうなら、これを見ていただきたい。正確には帯の方を。書影が小さいが、推薦人の名前は読み取れる。
 いや、もう本気でびっくらこいた。てか、この推薦人で宣伝になると出版社は本当に考えたのだろーか?いや確かにごく一部の人間には、このうえないインパクトを与えられるけれども。
 はっ、これはよもや幻冬舎から出版されるという前振りかっ?!

モウソウスイッチ

 タイトルはピタゴラスイッチの節回しで読んでくらはい。
 さて渦巻き娘クリーオウはぐれ旅が続く「あそこそ」だが……ここでひとつ、感想をほっぽりだして私がひそかに抱く望みを書いてもいいだろうか。
 「あそこそ」にたいして私が希望するのは、大陸の命運を、というか世界や魔術についての謎をできるかぎり書いてほしいということである。本編でさえ説明があやふやな箇所も多かったが、それはおそらく話の本筋に関わらないからと秋田が切ったからだろう。物語の目的は、設定の消化にはないからね。
 んが、今回の連載で設定の一部が明かされたり、あまつさえ本編での情報が偽りだったといわれた日には、あれとか!これとか!それとか!結局なんだったんじゃい、と思ってしまうのである。気にするなというのも無理な話だ。
 登場人物に台詞の端々で設定に言及させているのはファンサービス的な意味合いと、あとweb連載、しかもクイズが主体だからだろうなあ。本として出すなら、ここまで速い展開や説明的な台詞は書かないと思われ。
 そしてもうひとつ気になるのは――はたして、とにもかくにも、いったいぜんたい、サルアは再登場するのか?ということだ。いや実はこの1ヶ月、ずーーーーーっとそのことが気にかかっていたのだが、口に出すともう出てこないんじゃないかと思えて書くことができなかった。われながら大げさきわまりない。しかし、気にしすぎて夢にまで出てきたあたり、自分でもうろたえているのがよくわかる。
 ちまい脳みそがもてるすべての分析力で判断をくだした結果、状況のケリがつくまでに最低でもあと1回くらいは出てくる、と予想をつけたのだがさていかがなものだろう。「狼」の時点では担当編集者に忘れ去られていたよーな脇役だったのを、その後わりかし重要な役回りで再登場させたからこのままフェードアウトはないと思う。思いたい。……思ってもいい?
 最悪なのは、「いきなりですがここで終わります」と、いろいろ中途半端なところで連載終了という事態だな。なにがつらいって、あきらめていたところへ一旦与えられた希望がさくっと潰え去ることほどダメージの大きいものはないぞ。
 というわけでいま現在、私は再登場までの暇つぶしに妄想しまくっている。9月13日付の更新分だけでかなりできる。ものすごくできる。むちゃくちゃできる。あと10年前よりは脳の妄想野(なにそれ)が発達したので、既刊に目を通して行間を読みまくったりしている。うひょー。
 前にも書いたが、サルアについては改革を起こそうと考えた動機というやつがよくわからんのだよなぁ。身も蓋もないことをいえば、オーフェンがキムラックに潜入するにあたり教会側にも協力者が必要だから反逆――というか背約者か。その役割がサルアとメッチェンに振られたのだと思う。だから動機についての些細な矛盾をつついてもあまり意味がない気がしたり。
 が。そこでなお、重箱の隅をつつかざるをえないのがオタなのだよ!!
 てか、一番納得のいく説明はすでにあるんだよな。「退屈だったから」という理由が。なにせ拷問を受けてるときの自白だから説得力がある。いや、退屈云々はこやつなりの照れ隠しだとは思うんだけどね!?まじめな話でも「退屈」と茶化して言い表すきらいがあるし。それにしても喉と舌に針を刺された状況でもそういうことを言うかお前。言っちゃあなんだがただの不良少年だぞ。
 結果としては、教会を根本からひっくり返すというもくろみは失敗し(あの状況だからなにかしらの変化は起きたろうが。しかも数ヵ月後にはすべてが崩壊するというおまけつき)、逃亡生活に入ったわけで、失敗についてはどう考えていたんだろー、とか。
 くわえて、ラポワントの死にたいしてのフォローが本編中では一行もなかったので、当時からひっかかっていた。あれはいわば兄の死体を取引材料にしたようなもんだし。だから「あそこそで」一番感謝したいことのひとつは、兄が自分のために死んだことを背負っているのがわかったことだ。
 そういう経験を踏まえて、「あそこそ」におけるような難民のまとめ役にみずからついたかと思うと私としては実においしいものがある。<おいしいのかよ

漫画描き/小説書きバトン

 めりるさんより受け取ったですよ。漫画描き/小説書きをどちらかに置き換えて回答してください、とのこと。ではレッツラゴー。

■貴方の小説書き歴は?
 物語らしきものを書き始めたのは幼稚園のころだというから、われながら業深だと思う。
■これまでに書いた小説の数を教えて下さい。
 140くらい?ほぼすべて掌編だけども。
■貴方が小説を書く時に使う道具、書く時の手順を教えて下さい。
道具
 PCおよびテキストエディタ。いまはもうできない手だが、学生時代、先生の声をBGMにプリントの裏になぐり書きするときが一番はがどった。
手順
 インスピレーションを得る。掴んだものをふくらませる。この時点ではまだ言葉ではないので、文章という形にする。完成。
■貴方が小説を書く時に気をつけている事、こだわっている事について語って下さい。
 書き手の抱いているイメージを、いかに読み手の内に再現できるか。あとは読むときのリズム感。
■1本の小説にかかる時間はどのくらい?
 まちまちとしかいいようがない。超短文に3年かかることもあれば、数時間で原稿用紙5枚分書けることもあり。
■小説を書く上でないと困る!というものは?(道具以外)
 ひらめき。イマジネーション。妄想ともいう。
■小説を書く中で一番好きな作業は?
■では逆に一番嫌いな作業は?
 好きも嫌いもないなあ。書くことは息をするようなものだから。
■小説を書く中で比較的早くできる(得意な)作業は?
 イメージをひっつかむ。
■では逆に一番遅い(苦手な)作業は?
 文章を書くことそのものがとにかく遅い。なんだろう、一瞬だけ目にした完成したパズルの記憶を頼りに、目隠しした状態でピースを当てはめていくような感じといえばいいのか。
■これまでに書いた中で思い入れのある小説(複数可)について語って下さい。
 思い入れといえば「G博士」だなあ。起承転結がある話は、おそらくこれが人生初。出来はひどいが文章を書く勉強になった。気に入っているのは「予定外の出来事」と「箱」(いずれも009)。
■お知り合いの漫画描き/小説書きさん1~5人へバトンタッチ
 きいろさん、こゆみさん、公義さんいかがでせう。

アカギのススメ

 お知り合いから教えていただいたのだが、FC2ブログでアカギのテンプレートが出たそうな(Mさん、ありがとうございます!)。このたびパチスロ化されるため、それとのタイアップらしい。一瞬、これのためにFC2でブログを始めようかと思ってしまったっ……!

 さてアニメ「アカギ」がきっかけで福本にはまってからというもの、友人たちに福本はいいよいいよと勧めてきたわけだが、これまで誰一人として読んだり、見たりするに至ったものはいなかった。自分自身の、作品の魅力を紹介することの下手さが理由ではあるのだが、いささかどころではない悲しさがある。
 しかし、とうとう友人のひとりが「アカギ」のDVDを見てくれたのだ!わひょーい。とりあえず市川戦のあたりまで貸した。食指が伸びれば、順次貸し出す予定。面白いと思ってもらえたら嬉しいなあ。

中つ国へ行きたい

 やるべきことがいろいろあるというのに、放り出して「終わらざりし物語」や「シルマリルの物語」を再読している。といっても、印象的なところを拾い読みという程度なのだが。そしてこうなると、やはり「The History of Middle Earth」読みたくなってくるわけで。
 だが、かりにも文系のくせに英語の成績にはひびが入っていた私である、たとえ原書を購入しても1冊読むのに何年かかるか分かりゃしない。
 だとしてもそれしか方法はないだろな。さすがに邦訳ののぞみは薄いだろうし……。そういえば「The Children of Hurin」は邦訳が出るという噂だけど、買おうかなどうしようかな。いや、たぶん買うんだろうな。
 で、再読した余波をかって指輪関係の情報を求めてネットをうろついてたら、なんと映画「ホビットの冒険」の監督が決定していた。立ち消えになったんじゃあるまいかと気を揉んでいたのでまさに朗報。ゴクリゴクリ!
 気になるのは、この記事に「二部作で、後編では、『ホビットの冒険』と『ロード・オブ・ザ・リング』の間の60年を描く」とあること。つ、つまり追補編のもろもろが映像化されちゃったりするのか?!それとも原作ではほとんど語られなかったドル・グルドゥアの死びと占い師との戦いがつまびらかになるとか?!
 しかしまあ、オリジナルで妙なエピソード満載のが出来上がっちゃう可能性もなきにしもあらず。なにせ寮病院削ってウンバールの海賊入れちゃうようなスタッフだからなあ(遠い目)。期待するなー、期待するなー。<自己暗示

 あと、英語圏で出版された関連本や研究書についても調べてみた。なにせ対象が対象なので、おもしろげな論文が山ほどあるそうな。向こうに住んでたら、ああいうのが気軽に手に取れるのねー。ああなんて羨ましい。
 などというようなことを考えていたら、やはり「指輪物語」本編だけでも原書で手元に置いておきたくなってきたりする。2005年にHarperCollins社から出た、50周年記念のハードカバーボックスセットが特に美麗。こんなのが本棚に鎮座しているところを想像しただけでたまらないものがあるなあ。

崖の上のポニョ

 気がつけば10月、公開されて3ヶ月が経とうとしている「ポニョ」を観に行ってきた。いやー、これは確かに絶賛されるのも分かる。
 が、しかし「どこがよかったの?」と聞かれると言葉につまるのだ。「なにか」は確かにあったんだが、それを説明しようとするとどう話せばいいのかわからない。なんだろう、ものすごくもやもやする。

短文

 「あそこそ」ネタで短文をば。個人的にはあまりやらない方がいい書き方なんだが……。書くことに飢えているが物書き力も低下しているので、いまのとこ、生産できるのはこんなものなのだなと自分自身に対してお茶をにごしてみる。
 (10月22日追記)よく考えたら時系列勘違いしてたヨ!というわけで削除。

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